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461:お間抜け3兄弟
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ティースタンドはサンドイッチと、ウィンナー、
チーズののったパン、甘いパン。
クッキー、シフォンケーキ、クレープもだ。
あとはポテトサラダとか。
塩っ気が欲しいから。
「タオル売れましたね!補充どうしますか?
あと、お安いタオルできました。
1枚、5銅貨。50枚からの注文で。
追加の申込書もあるから。」
「チーズも前回と同じだけ欲しい。許可書ないからその都度、税は払う。
それとプカプカもあるだけ回収してほしい。
金額は安いほうがいい。」
「あ、半分は山に埋めてもらわないと。」
「ああ、そうか、今ある半分だ。」
「兄さん、姉さん、まずは食べましょう。」
「そうだな。」
「そうしよう、クスナさんも座って。」
「なんか、なんかほかにないのか!」
「え?ああ、先にチーズの代金渡しておこうかな。
そんなにゆっくりできないんだ。えーと、30リング分。
で、プカプカ代10リング。保管倉庫の半分を買ってきてほしい。
安く買えるのなら、それはそちらの手間賃で取ってくれていい。
あ、これはお手伝いしてくれる若い子にお駄賃。クッキーだよ。」
「・・・ちょっとまっとけ!!」
ダダダダと下りていって、指示を出しているんだろう。
また、ダダダダダと駆け上がってきた。
息が上がっていないのはさすがだ。
冷たいアイスティーを出そう。蜜とキトロスが入ってる。
ストロー付き、氷入りですよ。
「はい!これ、それを咥えて、吸ってみてください。
ゆっくりね。」
「ん?吸う?ズっ!ん!ズズズズズー!
冷たい!甘い!氷?すごいな!
冷凍庫?もう売り出したのか?雨の日以降だって聞いたけど!」
「売り出しはそれぐらい。
しかし、氷を作って何ができる?と。冷凍庫を買ってからでは遅いでしょ?
お客様に、冷たい飲み物の提供。
このブラスでつくったストローで飲んもらう。
お風呂上がりの一杯どうですか?」
「・・・すとろう?」
「10本5銅貨で。これは200本からの購入で。
口につけるものなんで、使い捨てです。
お客様が欲しいと言えば、記念に持って帰ってもらってもいい。」
「タオルの絵柄はこんなのはどうだ?櫓宿から見える景色か、櫓宿の姿を。
宿の名前、クスナと入れてもいいぞ?」
「兄さん、姉さん、まずは食べましょう。」
「そうだな。」
「そうしよう、クスナさんも座って。」
「なんか、なんかほかにないのか!」
うん、2回目だ。
「・・・あんたは?」
「ああ、ティスの弟です。3人で行商するときは、
タロー、ジロー、サブローで3兄弟。ジローです。」
「奥さん?男?」
「そそ。ぼくサブロー。行商夫婦、探してるしょ?」
「そうだな。ニッケからも来たら連絡をくれって。」
「うん。連絡していいよ。夫婦が来たらね。」
「もちろん。」
タオルの補給。5銅貨タオル、300枚。
ストローは冷凍庫を購入後。申し込み先はコットワッツだ。
なぜならガイライのブラスは全てコットワッツがお買い上げ。
コットワッツは売上30%。販売営業も一手に引き受ける。
竹製品が売れれば、息子も弟も万々歳だ。
「プカプカのクッションは?」
「評判はいいな。欲しいって奴には1.5リングで売ってる。
それでもほしいって奴は買っていく。
それも、30ほど欲しいな。」
「うん。こっちは1リングで売ってるよ。利益をのせるのは当たり前だ。
これは大判、お布団に敷くものもある。
これは5リング。同じようにお客が気に入ったら売ればいい。」
「プカプカなんだよな?」
「うん。だれか気づいた?」
「いや、めくってなんだろうっていうだけだ。
俺は仕入れただけだから知らないって。
でも、プカプカって言った奴もいた。自分で作るって。」
「お!それで?」
「ダメだったみたいだ。2、3日は良かったが、
その後はどろどろになったって。」
「やっぱり!」
「え?」
「ちょっとしたコツがあるの。それは内緒。
隠匿は掛けてないよ?気付いた人が商売できるってこと。」
口の処理がポイントなのだ。
とってもダメ、つぶしてもダメ。中に埋め込むのだ。
きれいに丁寧に。コツがいるが慣れれば、簡単。
カツンって叩きこめばいい。
やわらかい状態を維持する。
最初に作るときに研究はしたのだよ。
「それもそうだ。じゃ、その大判も、10枚ほど。」
「毎度ありー!」
「クスナ?無理はしていないな?」
「ティスさん、いま宿は順調なんだ。
・・・盗賊はいなくなった。護衛団も解散だ。
兄貴は行方知れずだがな。」
「そうか。」
「いいさ。そのほうが。」
「そうか。」
「クスナさん!買ってきましたよ!」
荷車いっぱいのチーズ。
「前回より多いね。」
樽が6つで、その上にハードタイプも乗っている。
「ニングも行方知れずだ、娘もな。」
「あー。そうですか。」
「クスナさん!プカプカ!
半分でいいっていうのに、全部押し付けようってするんだから!
断るの大変だった!!」
「ああ、だろうな。うまくいったか?」
「もちろん!物知らずの客に売りつけるって!
あ!この人たち?」
「・・・・お前!黙れ!向こうに行ってろ!!」
「えーと、珍しいものをうるってことだよ?」
「遅いわ!はやく!向こうに行け!!」
「はい!」
「・・・すまない。10リングは返す。」
「ふふふ。いいよ。それは運び賃も入ってる。
櫓宿のクスナはプカプカを物知らずに売りつけるって噂にならない?」
「なるだろうけど、騙される客が間抜けだっていうだろうな。」
「チビ!ひどい話だな!」
「ちい兄ちゃん!そうだね!ひどいね!」
「まったくだ!だまされる間抜けの顔が見たいな!」
「「「それはお間抜け3兄弟だ!!」」」
あははははは!!
「・・・たのしいんだな。」
「うふふふ。うん、この話ニッケに話してもいいから。
3兄弟がタオルを売りに来た。
はじめてみるプカプカは売れるって買っていった。
行商夫婦は前回だまされてるはず。
なのにもう一度買う?3兄弟は別口?となるか、
プカプカの価値を知るか。」
「別口となるだろうな。プカプカはこれから少しずつ、ためておくよ。」
「ほんと?そのほうがいいな。今回の量なら、10リングで買うから。
けど、守ってほしいのは必ず半分は山に。
もし、あの土地が売り出すんだったら教えて。買いたい。
お金は出す。」
「捨て場だろ?俺の家の土地だ。捨て場の為に買ったんだよ、昔にな。
あの倉庫もここの共同の倉庫だ。
兄貴がいなくなって俺がフェルトナの責任者だから。」
「素晴らしい!!!
まだまだ先だけど、また別口で話を持ってくる。それまで、今のまま。」
「?いいよ。あの土地は昔からああだから。」
お父さんが護衛業してたんだ。責任者だよね。
で、お兄さんが引き継いでたんだ。
で、行方知れずだから、弟のクスナさんが受継ぐ。
いいねー。ちょっと管理が緩いけど。
「・・・クスナさん?宿とこの港町の管理を両方?」
「ん?そうだよ。管理といっても、これといってしてないけど。」
セサミンがちょっと首をかしげてる。
「どうした?ジロ?」
マティスが聞いてくる。そりゃそうだ。
「ちょっと、その道の方に相談か、だれか、きちんとした人を立てたほうがいい。
宿の経営と街の管理は両立できないと思ったほうがいいですよ?」
「ああ、そりゃそうだ。それは、大丈夫だ。ワイプの旦那に相談してるから。」
「ああ!なら安心ですね。」
「でかしたぞ!クスナ!そういうことにあれを使い倒せばいい!」
マティスがご機嫌になったので、荷をパパっと背負子に入れて、
砂浜に移動。干した魚と海苔と竹炭を回収。竹酢液もだ。
本来なら、ここから熟成させるのだが、そこは”お願い”。
ガイライとニックさんも言っていたが、竹炭も3日ぐらいかかるとのこと。
わたしが作るから1日なのだと。
ありがとう!窯よ!!こっそり踊っておいた。
それからニッケの塩屋さんの近くまで移動した。
「すいませーん。ここで塩袋買ってくれるって聞いたんですけど!」
今回の旅は3兄弟の旅。
だけど、交渉はほぼセサミン。
だって、わたしかマティスだとだいたいばれる。
ここは大丈夫だと思うが、セサミンがまかしてくださいと。
たのむぜ、ちい兄ちゃん!
「ん?よく知ってるな。誰から聞いた?」
「行商の夫婦?2人連れの。
大袋が2リング。小袋が1リング5銀って。」
「ああ、それはあの夫婦が持ってきたものがだ。ほかでも作らせたが、
ダメだな。渇きもんはいいが、水が漏れる。
水を入れて漏れなきゃその金額だ。見せてみろ。」
とりあえず、10枚ずつ。
店主が選んだ袋に水を入れる。漏れるわけがない。
「いいな!よし、35リングだ。また持ってきてくれよ。
後は何か持ってるのか?歯ブラシは?」
「あるよ。コットワッツも廻ったから。
あと、タオルも。絵付けができる。お店の宣伝にもなる。
1枚5銅貨だけど、50枚から。
これはコットワッツへの申込書。
歯ブラシとくっつけてうったらいいんじゃないかな?」
絵柄は?店の名前?
塩屋ソナー?ああ、看板に印といっしょに?
「いいな!この歯ブラシにも入らないのか?」
「ん?チビどうだろう?」
「焼ごてかな。
今3本1銀貨。名前入れで20本で1リング。
100本なら4リング。まとめ買いがお得だよ。」
「高くなるな。」
「でも、塩をたくさん買ってくれたお客さんにさ、
おまけってわたして、あ!いいなってなったら、
ここで、また買ってくれるかもしれんよ?」
「塩はここでしか売ってないよ!」
「あっ、そうか。でも、宣伝になる。」
「どんな感じになる?」
「見本?ちょっと待って。」
焼ごてを作らんと。
この焼ごて代が高いんだけど、これを売ったら勝手に印をつけるからな。
仕方がない。
マティスに説明して印を逆に掘ってもらう。
セサミンも見ておかないと、注文が来たらコットワッツで捌かないといけない。
わたしは高塩を大袋で買う。が、端を見るとこの前はなかった、
岩塩がある。
「ああ、これ?デルサトールから入ったんだ。
東の砂漠で出たらしい。海側だ。で、試しにな。
味?すこし、塩見が薄いが、それは好みだよ。
だが、海塩のように味が時間で変わることがない。
砕く手間があるがな。
だから、こっちを買うか、塩袋入りで買うか、だ。
それでも、運送費がかかるから、こっちの方が高い。
ものは試しで買ってみるか?」
「岩塩・・・なるほど塊なんだ。
お兄ちゃん?買っていい?」
「塩はあるぞ?」
「あるけど、欲しい。」
「そうか?なら、背負子に入る分だけだぞ?
で、こんな感じだ。」
「うわ!」
「え?」
「ううん、さすがお兄ちゃん!」
「そうだろ?」
赤いのだ。印が。
ここのブラスは赤い。
あの露天風呂から見える竹林は赤いのだ。
ワインレッドに近い。なので渋めで、紅葉を思い浮かべる。
が、乾燥させれば、あめ色、わたしの知っている竹の色になる。
焼ごてを充てた焼き目は赤なんだ。
渋いね。
「いいな。歯ブラシは無印が60とその名前入りが100、
タオルは8銀貨の物が10枚、ん?色違いがあるのか?
いいな!じゃ、5枚づつ、その新しい色がいい。
柄入りのタオルは100枚。
追加はこれで頼むから。」
申込書をピラピラさせて言う。
大忙しだ。
すぐ作りますと、簡易テントを立てて、土下座級。
いや、すぐに出すわけもいかないから、
セサミンは先にコットワッツに今日の仕事を確認に。
マティスはエビと白身魚の漁に。
行ってすぐに戻ってきた。えげつなく、大量確保したと思う。
その後、マティスはこの折りたたみ背負子に興味を示した店主に売り込みをかけている。
1台20リング。どうだろうか?
2台買おうと。が、その代わり、ここにうちの店の印を入れてくれとのこと。
仕方がない。それはサービスだ。
背にあたるところは牛革だが、
一番外は取り外して洗えるようになっている。
そこに、塩屋さんの印。仕入れの時に使ういう。
高塩と岩塩はそれぞれ25リング分。
塩屋ソナーさんは59リングの買い物、差し引き9リングだ。
「1リングはおまけだよ。」
と、10リング出してくれた。
「「「アザーーーッス!!!!」」」
3人でお礼だ。
よほど儲かっているのだろうと思うけど、それとは別。
このおまけの1リングで炭火焼を堪能しようと、レルギーの宿、
ハロースさんの店に向かう。
門番の問答は慣れたものだ。
「名前と、何をどこで仕入れ、売るのか。
仕入れはわかっているなら報告してくれ。」
「行商のタロー、ジロー、サブローだ。
塩を仕入れた。これはニバーセルで売る予定だ。
ここでは、コットワッツで仕入れたタオルとブラス製品と炭が売れれば売る。」
「コットワッツのタオルか。それは売れるが、炭はどうだろうな?」
「売れませんか?」
「炭火焼きだろ?いま、どこもかしこもやっている。
少し遅かったな。ピクトから大量に入ったから。」
残念。
ま、仕方がないね。
ここの守衛さんはタオルを買ってくれた。
コットワッツのタオルはなかなかに人気なのだ。
4枚買ってくれたので、髪飾りをおまけ。
喜んでくれた。
街には行っていくと、なるほど、皆が炭火焼き屋だ。
ただ、煙がすごい。
ハロースさんの店はかなり混んでいる。
並んで店に入るのは家訓的にダメなのだが、仕方がない。
「いいのか?」
「いや、ここの店に用事があるからね。
この場合は許される。」
マティスはセサミンに、デイでの話をしている。
セサミンはなるほど、と感心してくれたが、要は早く食べたいということだ。
うまく4人席が空いたので、3人で座る。
お酒と、焼肉、エビと3人前頼む。
廻りのお客さんはみな、おっさんばかりだ。
女性客がいない。それはそうだろう。
煙がすごいし、これはデートには連れてこれない。
「お待たせ!自分で焼いてくれよ!」
自分で焼くからすぐに出てくる。
うん、肉と野菜、エビと。火がいい感じで回った七輪を持って来てくれた。
横目でみたほかの店も、おなじような形で、作っている。
樹石の軽石状態を買っているのだろうか?が、黒い。
「お兄ちゃん聞いてみて?」
「わかった。」
炭火の調整をしている、若い子に聞いてもらう。
「すまない、これはなにでできてるんだ?
他所の店でも同じようだったが?」
「ああ、他所から来たんだね?樹石だよ?
イリアスから買ってるんだ。樹石を。それを砕いて、こねてね。」
「へー。イリアスから。ん?燃えた後の?」
「ちがうよ。樹石ってしらんの?黒い塊。
それを砕くんだ。で、水で固めて、燃やす。すると、この形で固まるんだよ。」
「へーそうなんだ。初めて知ったよ。樹石はしってるよ?
燃料だろ?北の。」
「らしいね。けど、燃料はこっちでは砂漠石。この炭火焼は炭を使ってるから。」
「そうなんだ。」
「お客さんはじめてだろ?この網の上に、肉とか、エビとかおいてね。
肉はさっと色が変わればいいし、エビは、あたまから、汁がじゅってでてくればいい。
頭から齧れるよ。別で、皮をむいたのもあるし、頭をあげたものもある。
良かったら注文して。」
良かったらも何も、これだけじゃ足りない、即、注文。
とにかく食べよう。
「うまいですね。その、けっして高い肉ではないですが、なんでだろう?」
「肉の切り方、厚み、ああ、塩加減か。」
たれはなく、塩のみ。
酒は甘味のあるもの。うまい!
「けど、樹石の使い方間違ってない?」
「何とも言えませんね。高くつくとは思うのですが。」
「金額、協定結んでるんだよね?樹石10個で1銀貨?」
「ええ、向こうのは大きいですから6つで1銀貨です。
もともと20で1銀貨でしたが、熱を保つことが出来るのなら、
以前とおなじか、安くなる設定ですよ。」
「そうか、そうだよね。じゃ、これって、1つで1銀貨?1000円。
高くはないけど、もったいないね。」
「はい!エビの頭とエビ炒め!」
「おいしそう!お兄さん!これ、この台いいね。いくらぐらいするんだろ?」
「はは!みんなそういうね。5銅貨だよ。ここでも売ってるから買えるよ。」
「安いね。ん?じゃ、樹石って結構安いの?」
「バケツで、2銅貨だ。20個ぐらい入って。
形を作る手間だよね。バケツで買って自分で作る人もいるよ?」
「バケツで買おうかな?売ってる?」
「もちろん。バケツ代入れて5銅貨。バケツの方が高いんよ!あははははは!
帰るとき声かけて?」
「ありがとう!」
「・・・・協定どうなった?」
「やられましたね。これで、コットワッツ産の樹石は売れない。
全てイリアス産の物が出回りますね。自国内の樹石の金額は決めましたが、
対外的に安くするとは思いませんでした。」
「そんなことをしてイリアスになんの徳がある?」
「村長さんのはなしでは、今までより高額で買い取ってもらってるって、樹石。
出回る樹石も若干高くはなってるけど、温度を維持できるんだったら、
安くなってるって。たぶん、協定通りの金額だよ?」
「コットワッツつぶしですね。イリアスがニバーセル王都と組んだと。」
「・・・・ふーん。どうしてくれようかねぇ。
イリアスは身銭を切って、コットワッツをつぶそうと?
くくくく。それは楽しいねぇ。」
チーズののったパン、甘いパン。
クッキー、シフォンケーキ、クレープもだ。
あとはポテトサラダとか。
塩っ気が欲しいから。
「タオル売れましたね!補充どうしますか?
あと、お安いタオルできました。
1枚、5銅貨。50枚からの注文で。
追加の申込書もあるから。」
「チーズも前回と同じだけ欲しい。許可書ないからその都度、税は払う。
それとプカプカもあるだけ回収してほしい。
金額は安いほうがいい。」
「あ、半分は山に埋めてもらわないと。」
「ああ、そうか、今ある半分だ。」
「兄さん、姉さん、まずは食べましょう。」
「そうだな。」
「そうしよう、クスナさんも座って。」
「なんか、なんかほかにないのか!」
「え?ああ、先にチーズの代金渡しておこうかな。
そんなにゆっくりできないんだ。えーと、30リング分。
で、プカプカ代10リング。保管倉庫の半分を買ってきてほしい。
安く買えるのなら、それはそちらの手間賃で取ってくれていい。
あ、これはお手伝いしてくれる若い子にお駄賃。クッキーだよ。」
「・・・ちょっとまっとけ!!」
ダダダダと下りていって、指示を出しているんだろう。
また、ダダダダダと駆け上がってきた。
息が上がっていないのはさすがだ。
冷たいアイスティーを出そう。蜜とキトロスが入ってる。
ストロー付き、氷入りですよ。
「はい!これ、それを咥えて、吸ってみてください。
ゆっくりね。」
「ん?吸う?ズっ!ん!ズズズズズー!
冷たい!甘い!氷?すごいな!
冷凍庫?もう売り出したのか?雨の日以降だって聞いたけど!」
「売り出しはそれぐらい。
しかし、氷を作って何ができる?と。冷凍庫を買ってからでは遅いでしょ?
お客様に、冷たい飲み物の提供。
このブラスでつくったストローで飲んもらう。
お風呂上がりの一杯どうですか?」
「・・・すとろう?」
「10本5銅貨で。これは200本からの購入で。
口につけるものなんで、使い捨てです。
お客様が欲しいと言えば、記念に持って帰ってもらってもいい。」
「タオルの絵柄はこんなのはどうだ?櫓宿から見える景色か、櫓宿の姿を。
宿の名前、クスナと入れてもいいぞ?」
「兄さん、姉さん、まずは食べましょう。」
「そうだな。」
「そうしよう、クスナさんも座って。」
「なんか、なんかほかにないのか!」
うん、2回目だ。
「・・・あんたは?」
「ああ、ティスの弟です。3人で行商するときは、
タロー、ジロー、サブローで3兄弟。ジローです。」
「奥さん?男?」
「そそ。ぼくサブロー。行商夫婦、探してるしょ?」
「そうだな。ニッケからも来たら連絡をくれって。」
「うん。連絡していいよ。夫婦が来たらね。」
「もちろん。」
タオルの補給。5銅貨タオル、300枚。
ストローは冷凍庫を購入後。申し込み先はコットワッツだ。
なぜならガイライのブラスは全てコットワッツがお買い上げ。
コットワッツは売上30%。販売営業も一手に引き受ける。
竹製品が売れれば、息子も弟も万々歳だ。
「プカプカのクッションは?」
「評判はいいな。欲しいって奴には1.5リングで売ってる。
それでもほしいって奴は買っていく。
それも、30ほど欲しいな。」
「うん。こっちは1リングで売ってるよ。利益をのせるのは当たり前だ。
これは大判、お布団に敷くものもある。
これは5リング。同じようにお客が気に入ったら売ればいい。」
「プカプカなんだよな?」
「うん。だれか気づいた?」
「いや、めくってなんだろうっていうだけだ。
俺は仕入れただけだから知らないって。
でも、プカプカって言った奴もいた。自分で作るって。」
「お!それで?」
「ダメだったみたいだ。2、3日は良かったが、
その後はどろどろになったって。」
「やっぱり!」
「え?」
「ちょっとしたコツがあるの。それは内緒。
隠匿は掛けてないよ?気付いた人が商売できるってこと。」
口の処理がポイントなのだ。
とってもダメ、つぶしてもダメ。中に埋め込むのだ。
きれいに丁寧に。コツがいるが慣れれば、簡単。
カツンって叩きこめばいい。
やわらかい状態を維持する。
最初に作るときに研究はしたのだよ。
「それもそうだ。じゃ、その大判も、10枚ほど。」
「毎度ありー!」
「クスナ?無理はしていないな?」
「ティスさん、いま宿は順調なんだ。
・・・盗賊はいなくなった。護衛団も解散だ。
兄貴は行方知れずだがな。」
「そうか。」
「いいさ。そのほうが。」
「そうか。」
「クスナさん!買ってきましたよ!」
荷車いっぱいのチーズ。
「前回より多いね。」
樽が6つで、その上にハードタイプも乗っている。
「ニングも行方知れずだ、娘もな。」
「あー。そうですか。」
「クスナさん!プカプカ!
半分でいいっていうのに、全部押し付けようってするんだから!
断るの大変だった!!」
「ああ、だろうな。うまくいったか?」
「もちろん!物知らずの客に売りつけるって!
あ!この人たち?」
「・・・・お前!黙れ!向こうに行ってろ!!」
「えーと、珍しいものをうるってことだよ?」
「遅いわ!はやく!向こうに行け!!」
「はい!」
「・・・すまない。10リングは返す。」
「ふふふ。いいよ。それは運び賃も入ってる。
櫓宿のクスナはプカプカを物知らずに売りつけるって噂にならない?」
「なるだろうけど、騙される客が間抜けだっていうだろうな。」
「チビ!ひどい話だな!」
「ちい兄ちゃん!そうだね!ひどいね!」
「まったくだ!だまされる間抜けの顔が見たいな!」
「「「それはお間抜け3兄弟だ!!」」」
あははははは!!
「・・・たのしいんだな。」
「うふふふ。うん、この話ニッケに話してもいいから。
3兄弟がタオルを売りに来た。
はじめてみるプカプカは売れるって買っていった。
行商夫婦は前回だまされてるはず。
なのにもう一度買う?3兄弟は別口?となるか、
プカプカの価値を知るか。」
「別口となるだろうな。プカプカはこれから少しずつ、ためておくよ。」
「ほんと?そのほうがいいな。今回の量なら、10リングで買うから。
けど、守ってほしいのは必ず半分は山に。
もし、あの土地が売り出すんだったら教えて。買いたい。
お金は出す。」
「捨て場だろ?俺の家の土地だ。捨て場の為に買ったんだよ、昔にな。
あの倉庫もここの共同の倉庫だ。
兄貴がいなくなって俺がフェルトナの責任者だから。」
「素晴らしい!!!
まだまだ先だけど、また別口で話を持ってくる。それまで、今のまま。」
「?いいよ。あの土地は昔からああだから。」
お父さんが護衛業してたんだ。責任者だよね。
で、お兄さんが引き継いでたんだ。
で、行方知れずだから、弟のクスナさんが受継ぐ。
いいねー。ちょっと管理が緩いけど。
「・・・クスナさん?宿とこの港町の管理を両方?」
「ん?そうだよ。管理といっても、これといってしてないけど。」
セサミンがちょっと首をかしげてる。
「どうした?ジロ?」
マティスが聞いてくる。そりゃそうだ。
「ちょっと、その道の方に相談か、だれか、きちんとした人を立てたほうがいい。
宿の経営と街の管理は両立できないと思ったほうがいいですよ?」
「ああ、そりゃそうだ。それは、大丈夫だ。ワイプの旦那に相談してるから。」
「ああ!なら安心ですね。」
「でかしたぞ!クスナ!そういうことにあれを使い倒せばいい!」
マティスがご機嫌になったので、荷をパパっと背負子に入れて、
砂浜に移動。干した魚と海苔と竹炭を回収。竹酢液もだ。
本来なら、ここから熟成させるのだが、そこは”お願い”。
ガイライとニックさんも言っていたが、竹炭も3日ぐらいかかるとのこと。
わたしが作るから1日なのだと。
ありがとう!窯よ!!こっそり踊っておいた。
それからニッケの塩屋さんの近くまで移動した。
「すいませーん。ここで塩袋買ってくれるって聞いたんですけど!」
今回の旅は3兄弟の旅。
だけど、交渉はほぼセサミン。
だって、わたしかマティスだとだいたいばれる。
ここは大丈夫だと思うが、セサミンがまかしてくださいと。
たのむぜ、ちい兄ちゃん!
「ん?よく知ってるな。誰から聞いた?」
「行商の夫婦?2人連れの。
大袋が2リング。小袋が1リング5銀って。」
「ああ、それはあの夫婦が持ってきたものがだ。ほかでも作らせたが、
ダメだな。渇きもんはいいが、水が漏れる。
水を入れて漏れなきゃその金額だ。見せてみろ。」
とりあえず、10枚ずつ。
店主が選んだ袋に水を入れる。漏れるわけがない。
「いいな!よし、35リングだ。また持ってきてくれよ。
後は何か持ってるのか?歯ブラシは?」
「あるよ。コットワッツも廻ったから。
あと、タオルも。絵付けができる。お店の宣伝にもなる。
1枚5銅貨だけど、50枚から。
これはコットワッツへの申込書。
歯ブラシとくっつけてうったらいいんじゃないかな?」
絵柄は?店の名前?
塩屋ソナー?ああ、看板に印といっしょに?
「いいな!この歯ブラシにも入らないのか?」
「ん?チビどうだろう?」
「焼ごてかな。
今3本1銀貨。名前入れで20本で1リング。
100本なら4リング。まとめ買いがお得だよ。」
「高くなるな。」
「でも、塩をたくさん買ってくれたお客さんにさ、
おまけってわたして、あ!いいなってなったら、
ここで、また買ってくれるかもしれんよ?」
「塩はここでしか売ってないよ!」
「あっ、そうか。でも、宣伝になる。」
「どんな感じになる?」
「見本?ちょっと待って。」
焼ごてを作らんと。
この焼ごて代が高いんだけど、これを売ったら勝手に印をつけるからな。
仕方がない。
マティスに説明して印を逆に掘ってもらう。
セサミンも見ておかないと、注文が来たらコットワッツで捌かないといけない。
わたしは高塩を大袋で買う。が、端を見るとこの前はなかった、
岩塩がある。
「ああ、これ?デルサトールから入ったんだ。
東の砂漠で出たらしい。海側だ。で、試しにな。
味?すこし、塩見が薄いが、それは好みだよ。
だが、海塩のように味が時間で変わることがない。
砕く手間があるがな。
だから、こっちを買うか、塩袋入りで買うか、だ。
それでも、運送費がかかるから、こっちの方が高い。
ものは試しで買ってみるか?」
「岩塩・・・なるほど塊なんだ。
お兄ちゃん?買っていい?」
「塩はあるぞ?」
「あるけど、欲しい。」
「そうか?なら、背負子に入る分だけだぞ?
で、こんな感じだ。」
「うわ!」
「え?」
「ううん、さすがお兄ちゃん!」
「そうだろ?」
赤いのだ。印が。
ここのブラスは赤い。
あの露天風呂から見える竹林は赤いのだ。
ワインレッドに近い。なので渋めで、紅葉を思い浮かべる。
が、乾燥させれば、あめ色、わたしの知っている竹の色になる。
焼ごてを充てた焼き目は赤なんだ。
渋いね。
「いいな。歯ブラシは無印が60とその名前入りが100、
タオルは8銀貨の物が10枚、ん?色違いがあるのか?
いいな!じゃ、5枚づつ、その新しい色がいい。
柄入りのタオルは100枚。
追加はこれで頼むから。」
申込書をピラピラさせて言う。
大忙しだ。
すぐ作りますと、簡易テントを立てて、土下座級。
いや、すぐに出すわけもいかないから、
セサミンは先にコットワッツに今日の仕事を確認に。
マティスはエビと白身魚の漁に。
行ってすぐに戻ってきた。えげつなく、大量確保したと思う。
その後、マティスはこの折りたたみ背負子に興味を示した店主に売り込みをかけている。
1台20リング。どうだろうか?
2台買おうと。が、その代わり、ここにうちの店の印を入れてくれとのこと。
仕方がない。それはサービスだ。
背にあたるところは牛革だが、
一番外は取り外して洗えるようになっている。
そこに、塩屋さんの印。仕入れの時に使ういう。
高塩と岩塩はそれぞれ25リング分。
塩屋ソナーさんは59リングの買い物、差し引き9リングだ。
「1リングはおまけだよ。」
と、10リング出してくれた。
「「「アザーーーッス!!!!」」」
3人でお礼だ。
よほど儲かっているのだろうと思うけど、それとは別。
このおまけの1リングで炭火焼を堪能しようと、レルギーの宿、
ハロースさんの店に向かう。
門番の問答は慣れたものだ。
「名前と、何をどこで仕入れ、売るのか。
仕入れはわかっているなら報告してくれ。」
「行商のタロー、ジロー、サブローだ。
塩を仕入れた。これはニバーセルで売る予定だ。
ここでは、コットワッツで仕入れたタオルとブラス製品と炭が売れれば売る。」
「コットワッツのタオルか。それは売れるが、炭はどうだろうな?」
「売れませんか?」
「炭火焼きだろ?いま、どこもかしこもやっている。
少し遅かったな。ピクトから大量に入ったから。」
残念。
ま、仕方がないね。
ここの守衛さんはタオルを買ってくれた。
コットワッツのタオルはなかなかに人気なのだ。
4枚買ってくれたので、髪飾りをおまけ。
喜んでくれた。
街には行っていくと、なるほど、皆が炭火焼き屋だ。
ただ、煙がすごい。
ハロースさんの店はかなり混んでいる。
並んで店に入るのは家訓的にダメなのだが、仕方がない。
「いいのか?」
「いや、ここの店に用事があるからね。
この場合は許される。」
マティスはセサミンに、デイでの話をしている。
セサミンはなるほど、と感心してくれたが、要は早く食べたいということだ。
うまく4人席が空いたので、3人で座る。
お酒と、焼肉、エビと3人前頼む。
廻りのお客さんはみな、おっさんばかりだ。
女性客がいない。それはそうだろう。
煙がすごいし、これはデートには連れてこれない。
「お待たせ!自分で焼いてくれよ!」
自分で焼くからすぐに出てくる。
うん、肉と野菜、エビと。火がいい感じで回った七輪を持って来てくれた。
横目でみたほかの店も、おなじような形で、作っている。
樹石の軽石状態を買っているのだろうか?が、黒い。
「お兄ちゃん聞いてみて?」
「わかった。」
炭火の調整をしている、若い子に聞いてもらう。
「すまない、これはなにでできてるんだ?
他所の店でも同じようだったが?」
「ああ、他所から来たんだね?樹石だよ?
イリアスから買ってるんだ。樹石を。それを砕いて、こねてね。」
「へー。イリアスから。ん?燃えた後の?」
「ちがうよ。樹石ってしらんの?黒い塊。
それを砕くんだ。で、水で固めて、燃やす。すると、この形で固まるんだよ。」
「へーそうなんだ。初めて知ったよ。樹石はしってるよ?
燃料だろ?北の。」
「らしいね。けど、燃料はこっちでは砂漠石。この炭火焼は炭を使ってるから。」
「そうなんだ。」
「お客さんはじめてだろ?この網の上に、肉とか、エビとかおいてね。
肉はさっと色が変わればいいし、エビは、あたまから、汁がじゅってでてくればいい。
頭から齧れるよ。別で、皮をむいたのもあるし、頭をあげたものもある。
良かったら注文して。」
良かったらも何も、これだけじゃ足りない、即、注文。
とにかく食べよう。
「うまいですね。その、けっして高い肉ではないですが、なんでだろう?」
「肉の切り方、厚み、ああ、塩加減か。」
たれはなく、塩のみ。
酒は甘味のあるもの。うまい!
「けど、樹石の使い方間違ってない?」
「何とも言えませんね。高くつくとは思うのですが。」
「金額、協定結んでるんだよね?樹石10個で1銀貨?」
「ええ、向こうのは大きいですから6つで1銀貨です。
もともと20で1銀貨でしたが、熱を保つことが出来るのなら、
以前とおなじか、安くなる設定ですよ。」
「そうか、そうだよね。じゃ、これって、1つで1銀貨?1000円。
高くはないけど、もったいないね。」
「はい!エビの頭とエビ炒め!」
「おいしそう!お兄さん!これ、この台いいね。いくらぐらいするんだろ?」
「はは!みんなそういうね。5銅貨だよ。ここでも売ってるから買えるよ。」
「安いね。ん?じゃ、樹石って結構安いの?」
「バケツで、2銅貨だ。20個ぐらい入って。
形を作る手間だよね。バケツで買って自分で作る人もいるよ?」
「バケツで買おうかな?売ってる?」
「もちろん。バケツ代入れて5銅貨。バケツの方が高いんよ!あははははは!
帰るとき声かけて?」
「ありがとう!」
「・・・・協定どうなった?」
「やられましたね。これで、コットワッツ産の樹石は売れない。
全てイリアス産の物が出回りますね。自国内の樹石の金額は決めましたが、
対外的に安くするとは思いませんでした。」
「そんなことをしてイリアスになんの徳がある?」
「村長さんのはなしでは、今までより高額で買い取ってもらってるって、樹石。
出回る樹石も若干高くはなってるけど、温度を維持できるんだったら、
安くなってるって。たぶん、協定通りの金額だよ?」
「コットワッツつぶしですね。イリアスがニバーセル王都と組んだと。」
「・・・・ふーん。どうしてくれようかねぇ。
イリアスは身銭を切って、コットワッツをつぶそうと?
くくくく。それは楽しいねぇ。」
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