いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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370:心の鏡

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「おいしいですね。このプリン?コーヒーが入ってます?
甘さの中に苦みがあるのはいいですね。
そして、このくりーむでしたっけ?これがまたうまい。
最後、このプニカ。
そうか、これはこんな味なんですね。
うちの馬たちが結構見つけたら食べてるんですよね。
教えてくれればいいのに。
ちょっとわたしに対する態度がひどいですよね。」


と、師匠の食レポ。

「ワイプ殿!その話はいいんですよ!そのプニカ!どうなんですか?」
「もちろん、おいしいですよ?
中の種ごと食べられるのがいいですね。
これ、単独でもいくらでも食べられる。」
「ありがとうございます。どうでしょうか?
プニカの食べ方、お買い上げいただけますか?
いまなら、加工済みのプニカをお付けしますよ?」
「買った!!」
「ワイプ殿!あなたは黙って!!」
「領主様、これをティータイでプリンを出すお店に配れる数ですよ?」
「もちろん、買いましょう。
月が昇る前に講堂で各店に配りましょう。その時におもちいただけますか?」
「ええ、わかりました。ではその時に、方法をお伝えしましょう。
金額はその時で結構ですよ?
ああ、先に言いますが、毒があるのは皮です。中身は大丈夫。
馬が食べるのは、その中身もおいしいからだと思いますが、
その、お通じ、ああ、わかんないか、・・・・快便になるとか。」
「かいべん、快便!!大便!なるほど!!言われてみればそうですよ!」
「もう!声が大きい!人が食べれば、一日中便所に籠るそうですね。
これは実体験をひとから聞きましたから。
では、わたしはこれで。
ああ、まだ、数はありますから、領主様たちもお食べください。
お前の分もあるぞ?
なんでも肯定するのが良き配下と言わないように、
何でも反対すればいいというものではない。
配下というのは主の心の鏡だ。
主の心を映し反射するだけの鏡ではないぞ?
いろいろな角度からこころを還すのだ。
これは昔読んだ話の中にあったんだ。
最終的にお決めになるのは主だからな。
ははは!生意気を言ったか。すまんな!
ではでは、領主様、失礼致します。
あ、味違いもありますから、し、そちらの方は、違うほうを。」

心の根の悪いものなら、マティスはわたしだけにはしない。
師匠がいてもだ。

さっきのおじさんはいるかなー。
お米はおにぎりだよね。
海苔を売っちゃおうかな~。
いや、おにぎりが普及してからかな?
焼きおにぎりはお醤油がいるか~。


広間を抜け、外に出るとおじさんが待っててくれた。
荷車だ。馬はいない、人力なんだな。
「おじさーん!お待たせ!」
「嬢ちゃん、待ってたけどなんかいい売り方あるのかい?」
「もちろん!おじさんは?なんか考えた?」
「いや、米の食べかたなんて、スープに入れるか、肉に詰めるかだろ?
肉に詰めるのはもう少し粘りのあるものだ。
これはスープ用。リゾットにもいいんだ。それを作って売るかな。
それで、これはこの米ですよと、小袋で売る。どうだ?」
「あ!なんだ。答え出てるだ。そんときはあれだよ、
コットワッツ領国のお米ですって宣伝すればなおいいよ。
でね、うちの故郷の食べ方何だけど、お米を炊くの。
で、塩をちょっと付けて握る。
あとはカンランで巻けば、手にとって食べれる。
そのカンランも柔らかいところを茹でればそのまま食べれる。」
「たく?ゆでるってこと?」
「ああ、作り方はここに書いてる。」

前にルカリさんに渡したものだ。
イラスト入りだからわかるだろう。

もちろん、できた完成品も渡す。
あとは頑張ってと別れた。
また明日来ないといけないものね。時間がない。

(愛しい人)
(マティス、どこ?)
(あの男の部屋だ。お前が声をあげたときにそのまま逃げたからな)
(なにしてるの?)
(手紙を書いていた。いまから鳥を飛ばす様だな)
(おお!鳥!見たい!)

「愛しい人!」
「マティス!」
「見えるか?あの窓からだ。」

マティスが近くの屋根の上に呼んでくれたのだろう。
指さすところの窓が開いている。
居眠り男が丸いものを上に放り投げるのか?
ボール?

「マティス!扉を叩いて、気をそらして!」

マティスが部屋に移動し、投げあげた瞬間に扉を叩いた。
振り返り、目がそれた時にそのボールに声を掛ける。
あれ?紐?

『空駆ける気高き白き飛脚よ!
我が手に降りてこい!!』

ちょっと力づくだが、仕方がない。

「うお、蛇!!」

爬虫類は大丈夫。
けど、これを鳥というのか?
とぐろを巻いてますよ?
手の上に、ちょこんと。

「愛しい人!捕まえたのか?」
「いや、ちょっと強引だけど来てもらった。
これが鳥?鳥ってあのサボテンの森にいたでっかいのを言うんじゃないの?」
「?飛ぶものは鳥だ。カエルも鳥だな。」
「なるほど。じゃ、これはカエルに相当する名前は?」
「トリヘビ」
「ああ、それは納得だ。
わたしのしってる蛇は飛ばないけどね。滑空はするらしいけど。
そうか、蛇ね。うん。これは飛ぶこと以外、がっちり合ってる。
いや、いや、なっとくしてたらダメだ。
ちょっと、手紙交換したいんだけどいいかな?」
「愛しい人、トリヘビは育ての人間のいうこと以外は聞かない。
生まれたときから、そこから育てるから言うことを聞くんだ。
しかも、ものすごい速さで移動するから捕まえることはできないはずなんだが。」
「そうなの?あ、なるほど。
あのさ、ごちそうするから手紙交換してくれる?いい?
ちょっと、マティス、同じような文面で、当たり障りのないものに書き換えて?」
「それは内容は確認済みだ。そのままで問題ない。」
「さすが!じゃ、来てもらうことなかったね。
じゃ、速くいかないと白き飛躍の名に傷がつく。
うん、とりあえず、いっておいで?そう、で、そこから抜け出しておいで?
そうそう。ごちそうする約束は守るよ。マティス?この子どこ行くか知ってる?」
「それはわからない。手紙のなかにもなかった。」
「なるほど。じゃ、そいつの家でそいつのことが分かるのを取ってこれる?
あまり高価なものじゃないほうがいいな。
こっちにおいで?そうそう。じゃ、頑張って!あ!戻ってくるのはわかるの?
さすが。じゃ、まってる。」

こちらにスカウト完了。

「愛しい人。すごいな。こちらに来ると?」
「うん。育ててもらってるからってことじゃないみたいよ?
食べ物をくれるからだって。クーちゃんと一緒だね。
仕事をしてお給料もらってる感覚なんだよ。」
「!そうなのか!それはすごいな。」
「いや、でも、恩義はあるんじゃない?
今のところに不満があるから来てくれるんでしょ。
それはいいとして、もう!マティス!
師匠がいるってなんで教えてくれなかったの!」
「いえば、また、さすがですっていうだろ?」
「いやそうなんだけど。うーん、わたし、部屋に入ってもすぐにはわからなかったよ。。
修業が足りませんでした。」
「それは無理だろう?私かガイライぐらいだろうな、わかるのは。
で?話は聞いていたが、先に広場に行くか?」
「セサミンに報告は?」
「ああ、ワイプにした。あとはうまくやるだろう。
別に私が動くこともなかったんだがな。
ワイプが動けなかたんだ、その代わりだ。
あとで請求しよう。」
「あ!先に師匠と話をしてたんだ!もう!いいけどね。
そうだ!わざと喧嘩別れしたのいいけど、人前でキスすなんて!」
「ああ、愛しい人。可愛らしかった。
愛しい人は大食いでも大酒のみでも、最後はかわいい人だな。」
「事実だけど!事実だけども!!」
「あはははは!さ、広場に行こう。」



─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘

「ほんとおいしいですね。あとでわたしも売ってもらいましょう。」
「スビヤン、お前も食べろ。早くしないと次がまってる。」
「・・・セサミナ様、わたしは。」
「わかってるさ。あれで、帰るようならそれまでなんだ。
しかし、相手が悪かったな。」
「ああ、セサミナ殿いいですよ?
いまは安全ですが、すぐ戻ってくるでしょうがね。」
「そうですか。スビヤン、いずれ紹介しような。あの方がわたしの姉上だ。」
「え!!あの方が?どうしていってくれないんですか!!」
「いや、行商人として来られたからな。領主としてわたしも対応せねばな。
あとでお叱りを受ける。毒見か。ここで直接食すことはなかったが、
気を付けないとな。ワイプ殿お願いします。」
「はいはい。お仕事ですからね。」
「セサミナ様、申し訳ありません。あの言葉はわたしにも当てはまります。
油断しました。」
「仕方ないな、姉上だったんだ。では、ルグ、次を。」
「はい。次だ!」


─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘



「ドーガー殿!」
「え?モウ、さん?いらしたんですか!」
「あははは!お疲れ様!うん、ちょっと下見にね。」

広場に行くと、地面に紐を置き、区画を作っている。
それを指揮しているのがドーガー。

ラーメンとハンバーガー、領主様の場所が一番広い。
これは仕方がないな。それと、時間を知らせる合図の塔?も作っている。
ちょっと小さい声で囁いた。

「ちょっと休憩しようか?
さっきセサミンたちには赤い実とプリンの試食してもらったんだ。
師匠がいてびっくりしたよ?」
「え!狡い!」
「あはは、ここでは出せないけど、クッキーはいい?
プリンは後でね。
それとコーヒーと。作業してる人の分もあるから。」
「やった!おーい!休憩だ!」


6人ほどだ。クッキーとコーヒー。
今回の食の祭りでレシピを公表するので、先行試食ということだ。

樽型のテーブルにどんと置く。
砂糖とミルクは無し。
でも、コーヒーはあたたかくおいしいよ。


「ドーガー殿?わたしたちの場所はどこになるんですか?」
「え?あははは。なんか、こそばゆい呼ばれ方ですが、向こうですよ。
ちょっと中央から外れますが、
みなが必ず通る場所です。そこですよ。」


ドーガーに案内してもらって、
マティスと見に行く。
なるほど、かなり外れの場所だけど、広い場所だ。
ではでは、ここで看板を作ろう。運動会の入場門みたいな。

「じゃ、ここで準備するよ。
あ、これ、内緒でここで食べちゃって?赤い実はプニカ。
毒があるのは皮だけで中の実はこんなの。
月が昇る前に講堂に持っていくから。」
「うわ!かわいいですね!いただきます!」

見つからないようにパクンと食べるのはいいが、
クリームついてるよ?


あとは2人で、絵に書いたアーケードを作っていく。
手作り感満載だけどいいだろう。

「こういうのを作った事があるのか?」
「学校行事でね、あるんよ。」
「学校。あらゆることを教えるんだな。」
「ああ、どうなんだろうね。広く浅く?興味のないことはしないよ。
わたしがこういうの好きなんだ。だから、いろんなこと手伝ったりね。
なんかやっとかなきゃいけないって思ってた。
経験と苦労は金を出しても買っておくもんだってね。」
「そうか。良い考え方だな。あの心の鏡というのはいいな。」
「あれね、んー、たしか、巴御前の話に出てきたんだと思うんだけど、
ちょっとうる覚えだ。その、旦那であり、主でもある人がね、
その巴御前、女の人なんだけど、その人と話していると、
心の整理がつくとか、なんとか。
それで、木曽義仲がいうんだよ、
 
巴、そなたはわたしの心の鏡だ
目に見えぬところまでも映してくれる

ってね。
わたしも仕事の上で心掛けてたよ?」
「そうか。よい話だな。」
「いや、それがさ、その旦那、ほかにいっぱい女の人がいてね、
しかも最後には巴をほっぽって
巴の兄さんたちと最後の戦に出て死んじゃうのよ。どうなの?って話。
わたしが読んだ話はそんなの。あ、ものすごく端折ってるけどね。」
「・・・私は一緒だぞ?」
「もちろんだよ。わたしたちはね。
その話は主従というか、男の友情要素がおおきかったかな?」

たしか、そんな話だったとおもう。
うーん、嘘八百かも。

誰も見てないことをいいことに
結構ご立派なアーケイドを作り、中にわたしたちの店の看板をあげる。

もちろん、リグナおすすめという文字も書いてもらう。
イラスト入り。

色はあの木の実で作った。3色あればだいたいできる。
雨は1年に一度なんだ、水性でも問題なし。
膠があればいいのかな?今度、ボルタオネで聞いてみよう。

「さすがマティス!うまいね!
看板屋さんもいいかもしれないね!
・・・いやダメだ。
この手合いはこころが擦り減る。うん、ダメだ。」
「芸術というのだろう?こういうのは。
それを商売にするのは余程だな。」
「そうだよね。だからトックスさんはすごいよね。
客の要望を聞きつつ、自分のしたいこと、できることを織り込んでいく。
うん、すごいね。」
「そうだな。まず、我々は人の要望を聞くというのができないな。」
「あはははは!そうそう!無理です!聞けるのはマティスだけだ。」
「無理だな!聞けるのは、いや、聞きたいのは愛しい人のだけだ。」
「うふふふふ。そう?じゃ、ちょっと休憩しよう。」
「もちろん。」






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