122 / 223
第121話 世界の真実
しおりを挟む
――――グロウとエリーが囚われている研究所内は、無機質で殺風景な景観が多い場所だが、唯一カフェに面している中庭には……ガラテア軍のイメージにしては珍しく、草花が色鮮やかに植えられていた。
中には品種改良されたと見える青や黒の薔薇もあり、手入れも行き届いている。この中庭を設けた人物のこだわりと趣味の良さが伺えそうな場所だ。
――――だが、そんな穏やかな空間でアルスリアの口から話される内容は、とても壮大なものだった――――
「――『種子の女』と……『養分の男』…………」
グロウがオウム返しに言葉を繰り返す。
「――そう。私が『種子』で……君が『養分』だ。私たち2人が幻霧大陸の何処かにあるはずの『創世樹』…………その世界樹に秘められている莫大なエネルギー源を指して、『果てなき約束の大地』と言う者もいるが…………私たち2人が創世樹の内部で来るべき瞬間に1つに溶け合い…………身も心も魂も融合することで、創世樹は動き出す――――この星の生命を一段階、刷新進化する為に、ね――――」
「――――ッ!?」
――アルスリアからの、想像を遙かに超えた『真実』とやらに、グロウは驚天動地。動揺のあまり椅子から転げ落ちそうになったが――――
「――おっ、と…………大丈夫かい。私の片割れよ。創世樹の……結婚式場へ行く前に君に傷が付いては良くないからね。ふふふ――」
転げ落ちそうになったグロウを、咄嗟に席を立って支えるアルスリア。これまでの言動や話の進め方はやや強引なものだが……グロウに対しては飽くまでも丁寧で優しい。心からグロウのことを想っているその気持ちには偽りは無さそうだ…………。
「――話はまだ途中なんだ。私たちにとって大事な事なんだ……聞いて…………くれるかい…………?」
「………………」
――グロウから見れば、目の前のアルスリアという妖女は悪だ。
だが、単なる悪人ではなく…………自分と世界の命運を担うような運命共同体そのものだとしたら――――グロウは戸惑いつつも首肯し、席に座り直した。
「――まず、創世樹と言う存在を最初から説明しようか。創世樹は、遠く遠く昔……気の遠くなるほど太古の昔にこの星に根付いた、生命をもたらす大きな樹だ。創世樹は長い、長いスパンごとにこの星の生命を観察し、あらゆる情報を集めている。この星に必要な生命はどんな生命体か。星の存続に影響は無いか。危険で劣悪な生命が蔓延っていないか…………全部、世界の何処かから漂いつつ、星を管理しているのさ。」
「――樹が……この星を管理している…………?」
アルスリアは、例のアルカイックスマイル…………よりは少しは温かだろうか。そんな微笑みをグロウに向けつつ、世界の真実を語る。
「そう。創世樹はこの星の生命にとって世界樹であり、創造主であり、神にも等しい。この星が滅びないように繊細にバランスを取りながら少しずつ生命を変化させて守っているのさ。そして――――」
「――あっ……」
アルスリアは、軍服の一部である手袋を外し、直にグロウの手を…………優しく握る。
「――創世樹がとても長い観察期間を経たのち、『生命の刷新進化』に入るんだ。その時、創世樹から……過去にこの星を支配していた生命体と縁の深い地に、『種子の女』と『養分の男』を産み落とす……『種子の女』はあらゆる生命の肉体と精神の種を蒔く力があり、『養分の男』はあらゆる生命の力の源となる…………雌雄一体さ。2体はこの星を現時点で支配している生命の似姿をとる。」
『養分の男』。グロウを指して彼女はそう呼ぶ。
確かに、グロウには傷付いた生命を癒したり、活動を活発化させる力がある。アルスリアの語り口は真に迫っている――――
「――――その雌雄は、自分に最初に触れた、星を支配している生命……この場合は人間だね。その触れた個体に違和感なく寄り添い、創世樹へと誘ってもらう為に……その個体の記憶から『その者が最も愛している個体そっくりの姿になる』。私はヴォルフガング=ヴァン=ゴエティアという軍人の妻そっくりに、そして君はエリー=アナジストンという女の弟そっくりの姿を取った。自我が目覚めていくまでは基本的にその個体に気に入られるような行動を取っていく――――君にも覚えがあるんじゃあないかい?」
「――それは…………」
――グロウは、己の記憶の深奥を掘り返してみた。
確かに、最初に好意を向けて来たエリーやガイに好かれるような行動や言動を取っていた。危険極まりないのに、エリーが共に旅に行きたいと言えばその通りにし、『グロウ』という名前を名乗って欲しい、と言えば何の抵抗も無くその通りにした。さらにエリーやガイの心の傷を見て、慰め励ますような行動も取り続けてきた――――途中で自我が芽生えてからはわからないが、そこまで全て自分に設定された役割だったのだろうか。
「――自分の意識が、仕組まれたものだと思うと恐いかい? それは無理もないだろうね、かわいそうに…………だが、それが創世樹へと至る雌雄の経るべき道なんだ。」
――アルスリアは、少し笑顔を崩して、グロウの手をさすりながら、沈痛な面持ちで……己の同胞を慈しんだ。
「――けれども……そうすることで、『種子の女』と『養分の男』の雌雄はこの星を旅して生命について学んでいく。元々創世樹から与えられ、蓄積された情報に加え、最後の調整なんだ。そして近いうちに…………私たちは創世樹の内部へと導かれ、永遠に結ばれる――――『種子』と『養分』が融合して新たな創世樹となり、この星の生命をすっかり、刷新進化して作り変えるんだ。私は、その瞬間を心待ちにしている…………君も、頭や心ではきっと理解出来ないだろうけど、本能的に求めているはずだよ――――創世樹という結婚式場で、私と1つになりたいという欲求に。」
「――――ッ!!」
――グロウと1つになる。グロウと己の生命……肉体も精神も魂も溶け合い、創世樹が『生命の刷新進化』を行なう為に依り代となる。
己の本懐を口にするアルスリアの表情は、欲情にも似た情欲が感じられる。
確かに、これが真実ならば…………単なる男女のセックスなどではなく、己の全存在が一体化し同化するという何よりも強い結びつきとなる。
――――グロウは、創世樹から己に課せられた使命に恐怖したが…………アルスリアと触れ合っている時に感じる奇妙な安らぎ、温かみ、心と身体のときめき――――その抗いがたい感情が、本能によってアルスリアと溶け合いたいという衝動によるものと理解せざるを得なかった――――
「…………僕が、そんなの嫌だ、って言ったら…………?」
アルスリアは静かにグロウの手から自分の手を退け、頬杖を突きながら答える。
「――あはは。それは不可能さ。どんなに理知や思考で抗おうとしても、本能が君を創世樹へと導く。それは避けられない運命と言うほかないんだ。いずれ本能がごくナチュラルに……君自身の心で創世樹へ、そして結婚式場で私の胸の中へ……身も心も魂も永遠に分かたれることのない『初夜』へと突き動かすことになるのさ。」
――アルスリアは、近い将来の花婿に対しにこやかに微笑んだ。
「――――だが、もう焦ることも、じたばたと惑う必要も無いよ。私たちは巡り合えた…………あとは時が満ちて、幻霧大陸の果てなき約束の大地の何処かにある――――創世樹へと、2人で至るだけなのさ。ふふふふ――――」
――このアルスリアという妖女は、どうやら周囲に対しては常に自分の本心を隠し続けてきたようだ。どんな残虐な軍事作戦を指揮しても、どんなに惨たらしく他人を殺めても、一見するとアルカイックスマイルのまま、すまし顔で生きて来たのだ。
グロウに向ける心からの、極端なまでの温かな、そして恋愛特有の独占欲を含んだ美しい笑顔が…………そのドス黒い所業を致す際の顔は全て仮面で、『これが我が真実の顔である』と証明しているに等しかった――――
「――――見なよ、中庭のあの一角を。どうやら蟷螂が交わるようだね。私たちも……いずれああなるんだろうね。楽しみだ…………ふふっ。」
――中庭で蟷螂がまぐわっている。巨大なメスがオスを『養分』とする為に喰らい尽くし、オスはなけなしの生命で『種子』をメスへ差し出している――――
中には品種改良されたと見える青や黒の薔薇もあり、手入れも行き届いている。この中庭を設けた人物のこだわりと趣味の良さが伺えそうな場所だ。
――――だが、そんな穏やかな空間でアルスリアの口から話される内容は、とても壮大なものだった――――
「――『種子の女』と……『養分の男』…………」
グロウがオウム返しに言葉を繰り返す。
「――そう。私が『種子』で……君が『養分』だ。私たち2人が幻霧大陸の何処かにあるはずの『創世樹』…………その世界樹に秘められている莫大なエネルギー源を指して、『果てなき約束の大地』と言う者もいるが…………私たち2人が創世樹の内部で来るべき瞬間に1つに溶け合い…………身も心も魂も融合することで、創世樹は動き出す――――この星の生命を一段階、刷新進化する為に、ね――――」
「――――ッ!?」
――アルスリアからの、想像を遙かに超えた『真実』とやらに、グロウは驚天動地。動揺のあまり椅子から転げ落ちそうになったが――――
「――おっ、と…………大丈夫かい。私の片割れよ。創世樹の……結婚式場へ行く前に君に傷が付いては良くないからね。ふふふ――」
転げ落ちそうになったグロウを、咄嗟に席を立って支えるアルスリア。これまでの言動や話の進め方はやや強引なものだが……グロウに対しては飽くまでも丁寧で優しい。心からグロウのことを想っているその気持ちには偽りは無さそうだ…………。
「――話はまだ途中なんだ。私たちにとって大事な事なんだ……聞いて…………くれるかい…………?」
「………………」
――グロウから見れば、目の前のアルスリアという妖女は悪だ。
だが、単なる悪人ではなく…………自分と世界の命運を担うような運命共同体そのものだとしたら――――グロウは戸惑いつつも首肯し、席に座り直した。
「――まず、創世樹と言う存在を最初から説明しようか。創世樹は、遠く遠く昔……気の遠くなるほど太古の昔にこの星に根付いた、生命をもたらす大きな樹だ。創世樹は長い、長いスパンごとにこの星の生命を観察し、あらゆる情報を集めている。この星に必要な生命はどんな生命体か。星の存続に影響は無いか。危険で劣悪な生命が蔓延っていないか…………全部、世界の何処かから漂いつつ、星を管理しているのさ。」
「――樹が……この星を管理している…………?」
アルスリアは、例のアルカイックスマイル…………よりは少しは温かだろうか。そんな微笑みをグロウに向けつつ、世界の真実を語る。
「そう。創世樹はこの星の生命にとって世界樹であり、創造主であり、神にも等しい。この星が滅びないように繊細にバランスを取りながら少しずつ生命を変化させて守っているのさ。そして――――」
「――あっ……」
アルスリアは、軍服の一部である手袋を外し、直にグロウの手を…………優しく握る。
「――創世樹がとても長い観察期間を経たのち、『生命の刷新進化』に入るんだ。その時、創世樹から……過去にこの星を支配していた生命体と縁の深い地に、『種子の女』と『養分の男』を産み落とす……『種子の女』はあらゆる生命の肉体と精神の種を蒔く力があり、『養分の男』はあらゆる生命の力の源となる…………雌雄一体さ。2体はこの星を現時点で支配している生命の似姿をとる。」
『養分の男』。グロウを指して彼女はそう呼ぶ。
確かに、グロウには傷付いた生命を癒したり、活動を活発化させる力がある。アルスリアの語り口は真に迫っている――――
「――――その雌雄は、自分に最初に触れた、星を支配している生命……この場合は人間だね。その触れた個体に違和感なく寄り添い、創世樹へと誘ってもらう為に……その個体の記憶から『その者が最も愛している個体そっくりの姿になる』。私はヴォルフガング=ヴァン=ゴエティアという軍人の妻そっくりに、そして君はエリー=アナジストンという女の弟そっくりの姿を取った。自我が目覚めていくまでは基本的にその個体に気に入られるような行動を取っていく――――君にも覚えがあるんじゃあないかい?」
「――それは…………」
――グロウは、己の記憶の深奥を掘り返してみた。
確かに、最初に好意を向けて来たエリーやガイに好かれるような行動や言動を取っていた。危険極まりないのに、エリーが共に旅に行きたいと言えばその通りにし、『グロウ』という名前を名乗って欲しい、と言えば何の抵抗も無くその通りにした。さらにエリーやガイの心の傷を見て、慰め励ますような行動も取り続けてきた――――途中で自我が芽生えてからはわからないが、そこまで全て自分に設定された役割だったのだろうか。
「――自分の意識が、仕組まれたものだと思うと恐いかい? それは無理もないだろうね、かわいそうに…………だが、それが創世樹へと至る雌雄の経るべき道なんだ。」
――アルスリアは、少し笑顔を崩して、グロウの手をさすりながら、沈痛な面持ちで……己の同胞を慈しんだ。
「――けれども……そうすることで、『種子の女』と『養分の男』の雌雄はこの星を旅して生命について学んでいく。元々創世樹から与えられ、蓄積された情報に加え、最後の調整なんだ。そして近いうちに…………私たちは創世樹の内部へと導かれ、永遠に結ばれる――――『種子』と『養分』が融合して新たな創世樹となり、この星の生命をすっかり、刷新進化して作り変えるんだ。私は、その瞬間を心待ちにしている…………君も、頭や心ではきっと理解出来ないだろうけど、本能的に求めているはずだよ――――創世樹という結婚式場で、私と1つになりたいという欲求に。」
「――――ッ!!」
――グロウと1つになる。グロウと己の生命……肉体も精神も魂も溶け合い、創世樹が『生命の刷新進化』を行なう為に依り代となる。
己の本懐を口にするアルスリアの表情は、欲情にも似た情欲が感じられる。
確かに、これが真実ならば…………単なる男女のセックスなどではなく、己の全存在が一体化し同化するという何よりも強い結びつきとなる。
――――グロウは、創世樹から己に課せられた使命に恐怖したが…………アルスリアと触れ合っている時に感じる奇妙な安らぎ、温かみ、心と身体のときめき――――その抗いがたい感情が、本能によってアルスリアと溶け合いたいという衝動によるものと理解せざるを得なかった――――
「…………僕が、そんなの嫌だ、って言ったら…………?」
アルスリアは静かにグロウの手から自分の手を退け、頬杖を突きながら答える。
「――あはは。それは不可能さ。どんなに理知や思考で抗おうとしても、本能が君を創世樹へと導く。それは避けられない運命と言うほかないんだ。いずれ本能がごくナチュラルに……君自身の心で創世樹へ、そして結婚式場で私の胸の中へ……身も心も魂も永遠に分かたれることのない『初夜』へと突き動かすことになるのさ。」
――アルスリアは、近い将来の花婿に対しにこやかに微笑んだ。
「――――だが、もう焦ることも、じたばたと惑う必要も無いよ。私たちは巡り合えた…………あとは時が満ちて、幻霧大陸の果てなき約束の大地の何処かにある――――創世樹へと、2人で至るだけなのさ。ふふふふ――――」
――このアルスリアという妖女は、どうやら周囲に対しては常に自分の本心を隠し続けてきたようだ。どんな残虐な軍事作戦を指揮しても、どんなに惨たらしく他人を殺めても、一見するとアルカイックスマイルのまま、すまし顔で生きて来たのだ。
グロウに向ける心からの、極端なまでの温かな、そして恋愛特有の独占欲を含んだ美しい笑顔が…………そのドス黒い所業を致す際の顔は全て仮面で、『これが我が真実の顔である』と証明しているに等しかった――――
「――――見なよ、中庭のあの一角を。どうやら蟷螂が交わるようだね。私たちも……いずれああなるんだろうね。楽しみだ…………ふふっ。」
――中庭で蟷螂がまぐわっている。巨大なメスがオスを『養分』とする為に喰らい尽くし、オスはなけなしの生命で『種子』をメスへ差し出している――――
0
あなたにおすすめの小説
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる