【更新停止中】おキツネさまのしっぽ【冬再開予定】

リコピン

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第一章 純真妖狐(?)といっしょ

4-2. Side K

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4-2. Side K

「凄い!何なの、あの子!一人暮らしでおでん作っちゃう女子高生とか、お嫁に、私のお嫁に欲しい!」

「…煩い、さっさと鍋を置いて働け」

玄関からテンション高く戻ってきた従姉の言葉を遮り、手元の作業に集中する。

「おでん?マジか?どれ?」

「あ!ちょっと!食べないで下さいよ!私が貰ったのに!」

「こんだけあんだから、俺の分も入ってんだろ?」

「え?あ、本当だ!結構、入ってる」

「気が利くよなー。いい子じゃねえか。てか、美味いなコレ」

「…さっさと、仕事して下さい」

何のためにココに居るのか、緊張感の抜けきった―一応は自分の上司に当たる―男に苦言を呈する。

「お前も食うか?」

「…後で貰います。けど、今は働いて下さい」

「真面目だなぁー」

「ですよね?なに?なんかオミ、いつもより気合い入ってない?」

「…別に…」

普段大雑把なくせに、たまに鋭いところのある従姉の言葉に、返事が一拍遅れた。

「えー?なになに?本当に何かあるの?そう言えば、ずっとあの子のこと気にしてる風だよね?今日も態々、引っ越しの手伝い買ってでてくれたし」

「…」

興味本意で掛けられた声は完全に黙殺して作業を進めれば、やがて手元のモニターに現れた映像。

「…出来た。綾香、確認して」

「どれどれー?」

覗いてくる綾香に、向かいのマンションに仕掛けたカメラが捉えた映像―隣の部屋の玄関扉―を向ける。

「うん、ちゃんと映ってるね、良かった」

「…監視映像が玄関だけ、というのは心許ないけどな」

「…ちょっと…」

思わず本音を吐露すれば、隣から冷ややかな視線が向けられた。

「別に悪いことしてるわけでもない女子高生にカメラ向けてる時点で結構最低なことしてるんだから、これ以上、プライバシー侵害するようなことするわけないでしょ!」

「…わかってる」

それが自身のエゴだということは。けれど、カメラ一つの監視でどごまで彼女を追えるか。不安を拭いさることが出来ない。

やはり―

「まあ、取り敢えず、一旦飯にしようぜ。腹へった。これ、温めて食おう」

「ちょっと、そっちはそっちで、少しは遠慮して下さいよ。流石に三人分ってなると厳しいんですから」

「オミ、残念だな。どうやら、お前の分は無いらしい。お前には俺のコンビニ弁当をやろう」

「…要りません」

くだらない言い合いをしながら、自分の分の差し入れはきっちり確保して。モニターの中、沈黙したままの扉を見つめる。




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