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「あのガキ共が持ってきた回復薬、どうだったんだよ?」
「正直、王都の薬師が作るレベル……で間違いないだろうな。いや、それ以上かもしれない」
湯原と水野のダンジョンから最も近い村、それに続く町、更には王都にまでイーシャとプリマが回復薬を宣伝した為に、二人のダンジョンは賑わいを見せている。
レベルが99に至っていない状態でビーが作成した回復薬を薄めた品であるのだが、普通の人族が作成する回復薬を軽く凌駕して見せているので、その回復薬を得ようと沸き立った冒険者達が二人のダンジョンに群がっている。
そんな中で、最も近い村のギルドでひと悶着あった冒険者と鑑定を持つ男がコソコソと話しているのだが、自身の身の安全を確実なものにしなければ直接ダンジョンに向かうつもりはなかった。
既に冒険者達がダンジョンに侵入して情報も入っているのだが、同時にイーシャとプリマが王都にまで回復薬の宣伝を行っていた事も伝えられている。
「あいつ、移動速度を考えると尋常じゃない。噂が間違いかと思って確認したが、ギルドの情報によれば確実らしい」
「そうなのか?ならばあの二人は相当レベルが高いか、下手をするとダンジョンの関係者かもしれない」
未だダンジョンに入らずに燻っている理由はここに在る。
情報を精査できる立場のギルド職員と話をしており、その確実な情報から、普通の冒険者では到底たどり着く事の出来ない時間で、イーシャとプリマが王都まで宣伝に行けていたのだ。
そこから導き出した結論は、ああ見えて異常にレベルの高い存在か、ダンジョン関連の者か……の二択に絞られる。
「あの奴隷紋。そう考えると、ダンジョン関連の者である可能性が高い」
「次に見かけたら、何とか捕縛して情報を吐かせるか?」
仮に普通にレベルの高い存在であると仮定すると、奴隷契約が出来るのはさらに強い者であるか、もっとレベルの低い状態で契約をした後、あの二人のレベルが上昇したと考えるのが普通なのだが、あの年齢で想定されるレベルに上昇する事は考えづらい。
残った選択肢は、ダンジョン関連の者……恐らくダンジョンマスターが主となっている奴隷であろうと言う判断だ。
今の所ダンジョンに関する情報については何度か階層変動があったと報告を受けてはいるのだが、死者は一切出ておらず、一階層は何故か町、二階層に進んだ者も危険な魔物や罠との遭遇はなく、三階層も十分に休息が出来る階層だと言うものだった。
但し、安全であるが故に報酬もないのだが……三階層の癒しの空間は既に人気になっているために数多くの冒険者達が滞在している。
入り口には最長連続滞在可能期間二週間と書いてあり、二週間を超えた者はいつの間にか二階層にある三階層入り口に戻されていたと言う報告もある。
悪知恵の回る者が二階層に戻って即三階層に来たのだが、その際に注記が増えており、下層階に一日以上滞在していない場合は、一年ダンジョン侵入禁止であり、ダンジョンから一度出た場合にはその限りではないと追記されていたそうだ。
「ここのダンマス、結構俺達に優しい奴なんだな?」
「おい、ここはダンジョンだぞ?油断していると……わかるだろ?」
王都から来ている経験豊かな冒険者達は、ダンジョンマスターが召喚者である事も当然知っており、このダンジョンは最近できた事も知っている。
実際中に侵入すると三階層までは報酬はないのだが、全く危険が無く体力が十分か試す様な二階層、そしてその疲れを癒せる三階層と言う構成になっている事から、一部の冒険者の中では油断が生じている。
その部分も含めて全員問題なく三階層まで侵入できている事を知っている、村のギルドの冒険者と職員。
「四階層以降の情報はまだ入ってこないのか?」
「あぁ、残念ながらな。そもそも、あそこのダンジョンは三階層全てが異常に広い。ある程度情報が出回ったおかげで、最短距離で行けたとしても、何もない一階層でも三日、傾斜の二階層では五日、癒しの三階層も三日移動に必要なほどの広大なダンジョンだからな。そう簡単に四階層の情報が得られるとは思っていないさ」
冒険者としては、今の所あの回復薬を入手したと言う情報は掴んでいない為にダンジョン侵入に二の足を踏んでいた。
ダンジョン変動の際に、何故か一階層の入り口でレベル10相当のスクロールを入手できた幸運な冒険者がいた様だが、それ以外に今の所報酬を得たと言う冒険者はいないのだ。
移動速度から推定するに、高レベルの猫獣人が配下になっているダンジョンであるが、余りにも入り口三階層が温すぎるので、逆に警戒していた。
イーシャとプリマがダンジョン配下の者であると言う推定は経験と知識のある者であれば辿り着ける事なのだが、今の所はこの鑑定を持つギルド職員と、チェーによって投げ飛ばされたうちの一人の冒険者だけの秘密だ。
なんだかんだ言って結局何が起こるか分からないダンジョンであり、恐ろしいから侵入したくないのを言い訳しているだけに過ぎないのだが、やがて四階層を一泊して戻ってきた者達が三階層で疲れを取り二階層入り口まで戻り、転移魔法陣Aで一階層入り口まで戻って来た。
その後は村に移動してダンジョンの情報をギルドに報告し、そこから王都のギルド、王城に情報が入るのだ。
もちろん鑑定を持つ職員も、その話を聞いているし持ち込まれた薬草の鑑定を行っているので、重い腰を上げようとしない冒険者にこう告げていた。
「おい、あいつ等が持ち帰った薬草だが、今までにない程高品質だ。三階層まで魔物無し、四階層であり得ない薬草があったが、出た魔物はチュートだけだそうだ。お前も行ってみたらどうだ?」
「正直、王都の薬師が作るレベル……で間違いないだろうな。いや、それ以上かもしれない」
湯原と水野のダンジョンから最も近い村、それに続く町、更には王都にまでイーシャとプリマが回復薬を宣伝した為に、二人のダンジョンは賑わいを見せている。
レベルが99に至っていない状態でビーが作成した回復薬を薄めた品であるのだが、普通の人族が作成する回復薬を軽く凌駕して見せているので、その回復薬を得ようと沸き立った冒険者達が二人のダンジョンに群がっている。
そんな中で、最も近い村のギルドでひと悶着あった冒険者と鑑定を持つ男がコソコソと話しているのだが、自身の身の安全を確実なものにしなければ直接ダンジョンに向かうつもりはなかった。
既に冒険者達がダンジョンに侵入して情報も入っているのだが、同時にイーシャとプリマが王都にまで回復薬の宣伝を行っていた事も伝えられている。
「あいつ、移動速度を考えると尋常じゃない。噂が間違いかと思って確認したが、ギルドの情報によれば確実らしい」
「そうなのか?ならばあの二人は相当レベルが高いか、下手をするとダンジョンの関係者かもしれない」
未だダンジョンに入らずに燻っている理由はここに在る。
情報を精査できる立場のギルド職員と話をしており、その確実な情報から、普通の冒険者では到底たどり着く事の出来ない時間で、イーシャとプリマが王都まで宣伝に行けていたのだ。
そこから導き出した結論は、ああ見えて異常にレベルの高い存在か、ダンジョン関連の者か……の二択に絞られる。
「あの奴隷紋。そう考えると、ダンジョン関連の者である可能性が高い」
「次に見かけたら、何とか捕縛して情報を吐かせるか?」
仮に普通にレベルの高い存在であると仮定すると、奴隷契約が出来るのはさらに強い者であるか、もっとレベルの低い状態で契約をした後、あの二人のレベルが上昇したと考えるのが普通なのだが、あの年齢で想定されるレベルに上昇する事は考えづらい。
残った選択肢は、ダンジョン関連の者……恐らくダンジョンマスターが主となっている奴隷であろうと言う判断だ。
今の所ダンジョンに関する情報については何度か階層変動があったと報告を受けてはいるのだが、死者は一切出ておらず、一階層は何故か町、二階層に進んだ者も危険な魔物や罠との遭遇はなく、三階層も十分に休息が出来る階層だと言うものだった。
但し、安全であるが故に報酬もないのだが……三階層の癒しの空間は既に人気になっているために数多くの冒険者達が滞在している。
入り口には最長連続滞在可能期間二週間と書いてあり、二週間を超えた者はいつの間にか二階層にある三階層入り口に戻されていたと言う報告もある。
悪知恵の回る者が二階層に戻って即三階層に来たのだが、その際に注記が増えており、下層階に一日以上滞在していない場合は、一年ダンジョン侵入禁止であり、ダンジョンから一度出た場合にはその限りではないと追記されていたそうだ。
「ここのダンマス、結構俺達に優しい奴なんだな?」
「おい、ここはダンジョンだぞ?油断していると……わかるだろ?」
王都から来ている経験豊かな冒険者達は、ダンジョンマスターが召喚者である事も当然知っており、このダンジョンは最近できた事も知っている。
実際中に侵入すると三階層までは報酬はないのだが、全く危険が無く体力が十分か試す様な二階層、そしてその疲れを癒せる三階層と言う構成になっている事から、一部の冒険者の中では油断が生じている。
その部分も含めて全員問題なく三階層まで侵入できている事を知っている、村のギルドの冒険者と職員。
「四階層以降の情報はまだ入ってこないのか?」
「あぁ、残念ながらな。そもそも、あそこのダンジョンは三階層全てが異常に広い。ある程度情報が出回ったおかげで、最短距離で行けたとしても、何もない一階層でも三日、傾斜の二階層では五日、癒しの三階層も三日移動に必要なほどの広大なダンジョンだからな。そう簡単に四階層の情報が得られるとは思っていないさ」
冒険者としては、今の所あの回復薬を入手したと言う情報は掴んでいない為にダンジョン侵入に二の足を踏んでいた。
ダンジョン変動の際に、何故か一階層の入り口でレベル10相当のスクロールを入手できた幸運な冒険者がいた様だが、それ以外に今の所報酬を得たと言う冒険者はいないのだ。
移動速度から推定するに、高レベルの猫獣人が配下になっているダンジョンであるが、余りにも入り口三階層が温すぎるので、逆に警戒していた。
イーシャとプリマがダンジョン配下の者であると言う推定は経験と知識のある者であれば辿り着ける事なのだが、今の所はこの鑑定を持つギルド職員と、チェーによって投げ飛ばされたうちの一人の冒険者だけの秘密だ。
なんだかんだ言って結局何が起こるか分からないダンジョンであり、恐ろしいから侵入したくないのを言い訳しているだけに過ぎないのだが、やがて四階層を一泊して戻ってきた者達が三階層で疲れを取り二階層入り口まで戻り、転移魔法陣Aで一階層入り口まで戻って来た。
その後は村に移動してダンジョンの情報をギルドに報告し、そこから王都のギルド、王城に情報が入るのだ。
もちろん鑑定を持つ職員も、その話を聞いているし持ち込まれた薬草の鑑定を行っているので、重い腰を上げようとしない冒険者にこう告げていた。
「おい、あいつ等が持ち帰った薬草だが、今までにない程高品質だ。三階層まで魔物無し、四階層であり得ない薬草があったが、出た魔物はチュートだけだそうだ。お前も行ってみたらどうだ?」
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