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「まさか、これだけ外装が豪華で一階層のダンジョンなどとは……有りえないと思うのだが」
「当然でしょう?きっと、あの無駄に豪華な扉は致死性の罠で、本当の階段は隠されているのよ!注意して!!」
この場に突入している冒険者は全てが女性でレベル20に近い経験豊かな者達だが、未だかつてこのようなふざけた状況……突入後すぐにコアルームがあると言うような状況に陥った事が無いので、警戒を最大限にする。
一方その扉の奥で震えている四宮と辰巳は、最強である眷属のシノイチとタツイチが一刻も早く戻ってこないかと震えながら待っている。
当然ダンジョンの危機であれば、眷属は無条件にその危機を感じ取って戻ってくる。
それがどんなに嫌な主であったとしても……だ。
ハッキリ言って、シノイチとタツイチ以外の眷属は最高でもレベル8であり、この場の冒険者にはどうあっても勝つ事は出来ない。
慎重に距離を詰めている冒険者によって、あっという間に三体とも始末される。
「やっぱり、ここは異常よ。これ程簡単に<淫魔族>が始末できるなんてあり得ない。その扉には触れない方が良いわ」
あまりにもあっけない戦闘であったため、余計に警戒度合いが上がってしまった冒険者達の視線は豪華な扉に向けられているが、誰一人としてその扉に近づけるような者はいなかった。
……ドン……キャ~……
そこに到着したのは、各ダンジョンの最高戦力であるシノイチとタツイチ。
すっかり視線がコアルームに向いている冒険者達の背後から、レベルに物を言わせた身体能力で襲い掛かったのだ。
一撃で数人が倒れ込む冒険者達。
まさかの背後からの急襲に成す術なく、あっさりと第一隊とでも言える冒険者の部隊は全滅する。
と同時に、四宮と辰巳のダンジョンはレベルが数段上がるのだ。
<四宮>のダンジョン レベル11 内包魔力2000 <保有レベル9>
<辰巳>のダンジョン レベル10 内包魔力1900 <保有レベル9>
こうして二人は、唯一残った眷属であるシノイチとタツイチのレベルを、保有レベル全てを使ってシノイチをレベル43へ、タツイチをレベル34に引き上げる。
その後は内包魔力を利用して急ぎ階層を追加し、10階層まで無駄に作成する。
少しだけ落ち着いた二人だが互いに連絡が取れるわけでもないので、残った内包魔力で何とか防御力を上げるように必死で考えた結果、各階層において突然傾斜を付けてそこに召喚できるレベル1のスライムを常駐させ、踏ん張りがきかない状態で滑り落してその先の槍状に変更した壁で始末する事にした。
ダンジョンを10階層も無駄に作ってしまった関係で、既に内装の微小な変更とレベル1の召喚程度が出来る程度しか内包魔力が残っておらず、シノイチやタツイチも何ら助言を行わないので、偶然の一致か、二人共に物理的な罠を仕掛ける事にしたのだ。
突然戻って来たレベル20以上の<淫魔族>がダンジョンに入った後、誰も冒険者が戻ってこない事で全滅したと判断した外にいる冒険者達。
やはり相当難易度の高いダンジョンであると勝手に判断して警戒度合いを上げるのだが、階層だけ無駄に増やして一応罠を仕掛けてはいるのだが、既にシノイチとタツイチ以外の眷属がいないために、その二体を外に出せずに閉じこもる他ない四宮と辰巳。
警戒している冒険者は今の所ダンジョンに侵入していないので、レベル上昇や内包魔力上昇も見込めない状態になっている。
最早手詰まりであり、敢えて活路を見出すとすれば、無駄に10階層まで作った事によって警戒している冒険者達の滞在時間が長くなるので、その際にレベルアップや内包魔力が得られる可能性が高く、そこで起死回生の手を打つ事だが……今の怯えているだけの二人では、何もできないだろう。
黙ってコアルームに待機しているシノイチとタツイチも同じ結論に達しており、間もなく自らは消滅するのだろうと覚悟を決めていた。
その様子を、かなり力を弱くしたビーの分身体が眺めている。
当然侵入者による糧を与えないように最弱の状態での偵察なので、流石のシノイチ達も冒険者が突入して来た際に紛れ込んだ蜂の魔物だと判断しており、特に害がないので何も動きはしなかった。
「ヤバイ!どうすれば助かる?今から負けを認めるか?いや、ダメだ。俺達が相当冒険者を始末した事位は知られているはずだ。チクショウ……なんでこうなった!!」
頭を掻きむしりながら一人ブツブツ呟いている四宮。
「俺は死にたくない。おい!タツイチ。何か助かる方法はないのか?」
「ありません」
一方の辰巳は何とか打開策が無いかを眷属に聞くのだが、その回答は全く期待を持たせる事の無い返事だった。
互いに部屋の隅、コアの近くで怯えているだけの二人のマスターを見て、次に召喚される時にはもう少しましな主人に召喚される事を早くも願い始めている二体の眷属だ。
ここまで長い期間冒険者達が動けば、当然他のダンジョンマスターや、過去に召喚された冒険者達の耳にも入る。
ただし冒険者側に至っては、全員が信子と同じく自らの存在を隠蔽するべく積極的には動いていないので、慎重に成り行きを見守っている。
実は、中には召喚者の冒険者とダンジョンマスターが手を組んでいる場合も稀に存在し、実際ダンジョンの深層付近で生活をしている召喚者の冒険者もいたりする。
「当然でしょう?きっと、あの無駄に豪華な扉は致死性の罠で、本当の階段は隠されているのよ!注意して!!」
この場に突入している冒険者は全てが女性でレベル20に近い経験豊かな者達だが、未だかつてこのようなふざけた状況……突入後すぐにコアルームがあると言うような状況に陥った事が無いので、警戒を最大限にする。
一方その扉の奥で震えている四宮と辰巳は、最強である眷属のシノイチとタツイチが一刻も早く戻ってこないかと震えながら待っている。
当然ダンジョンの危機であれば、眷属は無条件にその危機を感じ取って戻ってくる。
それがどんなに嫌な主であったとしても……だ。
ハッキリ言って、シノイチとタツイチ以外の眷属は最高でもレベル8であり、この場の冒険者にはどうあっても勝つ事は出来ない。
慎重に距離を詰めている冒険者によって、あっという間に三体とも始末される。
「やっぱり、ここは異常よ。これ程簡単に<淫魔族>が始末できるなんてあり得ない。その扉には触れない方が良いわ」
あまりにもあっけない戦闘であったため、余計に警戒度合いが上がってしまった冒険者達の視線は豪華な扉に向けられているが、誰一人としてその扉に近づけるような者はいなかった。
……ドン……キャ~……
そこに到着したのは、各ダンジョンの最高戦力であるシノイチとタツイチ。
すっかり視線がコアルームに向いている冒険者達の背後から、レベルに物を言わせた身体能力で襲い掛かったのだ。
一撃で数人が倒れ込む冒険者達。
まさかの背後からの急襲に成す術なく、あっさりと第一隊とでも言える冒険者の部隊は全滅する。
と同時に、四宮と辰巳のダンジョンはレベルが数段上がるのだ。
<四宮>のダンジョン レベル11 内包魔力2000 <保有レベル9>
<辰巳>のダンジョン レベル10 内包魔力1900 <保有レベル9>
こうして二人は、唯一残った眷属であるシノイチとタツイチのレベルを、保有レベル全てを使ってシノイチをレベル43へ、タツイチをレベル34に引き上げる。
その後は内包魔力を利用して急ぎ階層を追加し、10階層まで無駄に作成する。
少しだけ落ち着いた二人だが互いに連絡が取れるわけでもないので、残った内包魔力で何とか防御力を上げるように必死で考えた結果、各階層において突然傾斜を付けてそこに召喚できるレベル1のスライムを常駐させ、踏ん張りがきかない状態で滑り落してその先の槍状に変更した壁で始末する事にした。
ダンジョンを10階層も無駄に作ってしまった関係で、既に内装の微小な変更とレベル1の召喚程度が出来る程度しか内包魔力が残っておらず、シノイチやタツイチも何ら助言を行わないので、偶然の一致か、二人共に物理的な罠を仕掛ける事にしたのだ。
突然戻って来たレベル20以上の<淫魔族>がダンジョンに入った後、誰も冒険者が戻ってこない事で全滅したと判断した外にいる冒険者達。
やはり相当難易度の高いダンジョンであると勝手に判断して警戒度合いを上げるのだが、階層だけ無駄に増やして一応罠を仕掛けてはいるのだが、既にシノイチとタツイチ以外の眷属がいないために、その二体を外に出せずに閉じこもる他ない四宮と辰巳。
警戒している冒険者は今の所ダンジョンに侵入していないので、レベル上昇や内包魔力上昇も見込めない状態になっている。
最早手詰まりであり、敢えて活路を見出すとすれば、無駄に10階層まで作った事によって警戒している冒険者達の滞在時間が長くなるので、その際にレベルアップや内包魔力が得られる可能性が高く、そこで起死回生の手を打つ事だが……今の怯えているだけの二人では、何もできないだろう。
黙ってコアルームに待機しているシノイチとタツイチも同じ結論に達しており、間もなく自らは消滅するのだろうと覚悟を決めていた。
その様子を、かなり力を弱くしたビーの分身体が眺めている。
当然侵入者による糧を与えないように最弱の状態での偵察なので、流石のシノイチ達も冒険者が突入して来た際に紛れ込んだ蜂の魔物だと判断しており、特に害がないので何も動きはしなかった。
「ヤバイ!どうすれば助かる?今から負けを認めるか?いや、ダメだ。俺達が相当冒険者を始末した事位は知られているはずだ。チクショウ……なんでこうなった!!」
頭を掻きむしりながら一人ブツブツ呟いている四宮。
「俺は死にたくない。おい!タツイチ。何か助かる方法はないのか?」
「ありません」
一方の辰巳は何とか打開策が無いかを眷属に聞くのだが、その回答は全く期待を持たせる事の無い返事だった。
互いに部屋の隅、コアの近くで怯えているだけの二人のマスターを見て、次に召喚される時にはもう少しましな主人に召喚される事を早くも願い始めている二体の眷属だ。
ここまで長い期間冒険者達が動けば、当然他のダンジョンマスターや、過去に召喚された冒険者達の耳にも入る。
ただし冒険者側に至っては、全員が信子と同じく自らの存在を隠蔽するべく積極的には動いていないので、慎重に成り行きを見守っている。
実は、中には召喚者の冒険者とダンジョンマスターが手を組んでいる場合も稀に存在し、実際ダンジョンの深層付近で生活をしている召喚者の冒険者もいたりする。
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