一花の近況報告と独り言

07. AI生成「Adobe Firefly」のオモシロ画像と萌え画像

一個人が気軽に出版可能なシステムを提供しているAmazon（アマゾン）のKDP（キンドル　ダイレクト　パブリッシング）。
前回このエッセイにて、私がKDP出版を始めた理由についてつらつらと書かせていただきましたが、今回はKDP出版を始めるにあたって表紙画像と挿絵を用意するために使用した画像生成AI、Adobe（アドビ）の「Firefly（ファイアフライ）」について書こうと思います

※※※　2024年3月追記　※※※
この記事を書いた2023年11月の時点では、Fireflyは低料金でかなり使えるAI生成 サービスだったのですが、2024年3月現在、クレジット制が導入され、非常にコスパの低い、残念なサービスとなりました。
2023年11月に書いた以下の記事では、Fireflyによる生成を何度も繰り返し、挿絵用に使えそうなイラストを制作していますが、2024年3月現在、そのような使い方ができるのはお金持ちだけとなりました。
Fireflyに貢ぐお金を持っている人は、そのお金でサクッと絵師さんに頼んだ方が、満足のいく美しいイラストが出来上がるでしょう……。
以上、これからFireflyを使おうかと思っている方が悲しい目に合わないように、注意喚起としてここに書き加えておきました……。
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画像生成AIのサービスを提供しているサイトは複数ありまして、私はどれを使えばいいか、色々と調べました。
「Stable Diffusion」や「Midjourney」などの有名どころはとてもきれいな絵を生成できるようなのですが、これらはAIの学習素材に無断で他人の作品を使用しているため、著作権侵害の問題が浮上しています。
リスク回避はもちろん、誰かの作品を盗むように利用して作った絵を使うのは心情的に嫌なので、上記のAIは私にとって論外でした。
いくつか絞った候補から結果的に残ったのがAdobeの「Firefly」です。
数ある画像生成AIの中で私がAdobeの「Firefly」を選んだのは、今のところ他者の権利を侵害しない唯一のAIだと感じたからです。AdobeはAIの学習素材を厳選し、著作権侵害の恐れがないコンテンツだけを「Firefly」に用いていると宣言しています。
「Firefly」は2023年春から夏にかけてベータ版の試験運用が始まり、やっと9月に正式版のサービスが開始され、商用利用も可能になりました。

さて、このAdobeの「Firefly」、一筋縄ではいきませんが、とても面白いです。

前述した通り、kindle出版した私のBL小説「世界で一番、尊い奇跡」の表紙絵や挿絵はすべて「Firefly」で生成しているのですが、その後、複数の画像処理ソフトで手を加えています。そのためたった1枚作成するだけでも、結構な作業量となります。
AI生成を使えば、キーワードを入れるだけでポン、とお望み通りのイラストが出てくる……なんて、簡単なことにはなりません。特にキャラ設定のある物語の挿絵を作るのは、難しい。何度も生成リテイクしないと、まともなイラストになりません。なかなか目当ての物が出ないガチャを回しているような感じです。「次は良いの出るかな～」って思いながら生成していました（苦笑）。

もうね、AIさんは笑える画像、いっぱい作ってくれましたよ。ほんと、作業途中で目的を見失ってしまうこといっぱいあった。笑い転げてるうち、「あれ、あたし、何してたっけ？　AIさんのコント画像を楽しむ時間だっけ、これ？」って何度思ったか……アハハ。

例えば、「世界で一番、尊い奇跡」の挿絵で、
「リョウが転び、ディートフリートが心配して駆け寄ってくる」
という１枚を作成しようとしたとき。
プロンプトと呼ばれるAIへの指示文章に、
「転倒して床に突っ伏している黒髪の若い男性を見て、銀髪の若い白人男性が助けようと駆け寄ってくる場面。アニメ風」
と入れてみた。
わざわざ「若い」と入れてるのは、「男性」と入れると高確率でひげおやじが生成されたからなの。あと「白人」と入れてるのも、入れないと結構頻繁に黒人が描写されるから。
結果、こんな画像が出てきたんですよ～。私のツッコミと一緒にお楽しみください。

もうね、AIさんは言葉を理解してるわけじゃないなぁ、としみじみ感じる。
男性と書いているのに、女性を生成してくることもしばしば。
何枚も生成にチャレンジするんだけど、その中で「これなら部分的に修正したら使えるかなあ……」というのを選び出し、部分的に削除して更にAIさんに生成してもらうんですが……。これがまた、全然うまくいかないことの方が多いの。以下、ごらんくださいませ……。

結局、何度チャレンジしても使える画像は作れなかったので、「転んだリョウを助けに駆け寄ってくるディートフリートの絵」は諦めました。
いつかFireflyの日本語能力や生成能力が進化して、いい感じの画像を作ってくれるように成長する日を楽しみにしてますわ……(T_T)/～

あとね、「世界で一番、尊い奇跡」のリョウの「ほにゃ笑い」を絵で表現してみようと思ったんだけどね……これがまた、「受ける～ｗｗｗ」って画像をいっぱい出してくれましたよ。一枚完成させるまでの過程を紹介しますわ……。

「黒髪で眼鏡をかけた若い男性がふんわり可愛く笑っている。垂れ目。周囲にお花。アニメ風。Tシャツ姿」っていうのが主なプロンプト。
1→変なのいっぱい出してくれた中で、一番マシだったやつ。この一枚を、リョウに似せて調整していくことにした。
2→まずは目だ。もっとこう、気の抜けた「ほにゃあぁぁ～」という感じにしたい。
　そこで、要らない部分を削除したり、パーツを付け加えたりすることのできる「生成塗りつぶし」機能を使う。目の部分を消して、プロンプトを入れ直し、生成にチャレンジ。そしたらもう、あり得ない目をいっぱい出してくれた。

3→2と同じく、「なんでやねん！」満載の目。目には苦労した。何度も生成にチャレンジする私。
4→もうこれでいいわ……疲れたよパトラッシュ。ということで目は決まった。次は「ほっぺた」だ。照れてる感じにピンク色に染めたいのだ。それなのに、なぜにほっぺに変な装飾を付けてくれるのかな、AIさん。ないわ。
5→ほうれい線なんて呪われろ！　リョウにはほうれい線、ありません！消去！消去！ついでに私のほうれい線も消したいわ！
6→もうこれでええわ。
もっと盛大に「ほにゃあああぁぁぁ～」な表情にしたかったけど、AIさんは多分少なくとも向こう10年は「ほにゃあ」を理解してくれないだろう。もう遊んでる時間、なくなったし、これで完成ということで。「これじゃない！」という感想をお持ちの方、ごめんなさい(;´Д`A ```

というわけで……いちいち数えていないけど、たった一枚仕上げるだけで、かなりリテイクしてる。
どうでしょうか、このほにゃ笑い。ディートフリートを悩殺してくれるかな？
それにしてもAIさん、「周囲にお花」って書いたら、服までお花いっぱいにしてくれたのは、なぜ……。おばちゃんテイストなファッションに身を包むリョウ。これはこれで笑える……。

最後に萌え画像、目の保養に見て行ってくださいまし。
4枚繋げています。これらはディートフリートとリョウの絡んでるイラストを作りたいと生成したものですが、挿絵として使用するためには大幅な修正が必要だと思ったので、断念したものです。また時間ができたら修正にトライしようと思って保存してました。「幻想彼氏」の方の挿絵も少し作りたいなーと思ってたので、転用できるかもしれないと。
この4枚、ほとんど同じプロンプトから生成してます。

①左上の絵→アンニュイな雰囲気でなかなか……腐向けでじゅるりな絵なのですが、よく見たら色々不自然。
②右上の絵→これもね、かなりじゅるりな絵でしょ、モモカが奇声あげて飾りそうでしょ！（作者もな(笑)　ついでに読者さまにも配布したいわ（´∀｀*）ｳﾌﾌ）なんとこの絵、ティクビ見えてるの！！驚き！！fireflyは入力するプロンプトに規制があり、多分「乳首」はNGワードだと思うのですが、偶然に生成したものならティクビ生えるんだね……。残念なのは左の人物の胸元に「その手はどっから来た？」という心霊写真っぽいものが写っちゃってんのと、肩の位置、目の位置、指、が不自然なところ。
③左下→雰囲気いいんだけどねー、どっかのゲイバーのストリッパーかい？という衣装になっちゃって、いったいどんなサービスなんだと(笑)　こちらもやはり、肩がおかしいですね。
④右下→これもね、いいんだけど。頭の大きさやバランスがおかしいし、人物が重なっていると、修正もすごく手間がかかるので、諦めた。右側の男性に関しては、「幻想彼氏」の皓一のイメージに近いから、機会があったら修正して「幻想彼氏」用の挿絵にしてみたいと思ってキープしてるの。

他にも色々あるんですが、きりがないのでこの辺で。

なかなか面白いですよ、「Firefly」。
絵が下手な私にとっては夢のようなサービスです。AIさんのおかげで文字だけだった表紙を絵で飾ることもできて、本当、「Firefly」に大感謝です。
これからもっと進化して、使い勝手良くなってゆくのを期待しています。
私は主に自作品の挿絵用に使いましたが、色んな使い方ができると思います。
可愛いわんこやにゃんこのイラストいっぱい出して、オリジナルグッズ作っても楽しいだろうなー。

最後になりましたが、「世界で一番尊い奇跡」をAmazonでご購入下さった方、本当にありがとうございました！

ではでは、最後まで読んでくださってありがとうございました！　またね～。

※2024年3月追記※
上の追記でもお知らせしましたが、あんまりにもがっかりしたのでここにも書き加えておきます……。
この記事を書いた2023年11月の時点では、有料プランに加入すれば無制限で生成できたのですが、現在は有料プランでも1回生成につき1クレジット消費するシステムとなり、事実上、貧乏人には使えないAIとなりました。
はあ……本当に、残念です。
私の加入しているfirefly単体（年間6780円）プランでは、1か月につき100クレジット分が使えるのですが、AI生成の絵はクオリティの低いものが多く、繰り返し生成していると、あっという間になくなります。追加購入もできるのですが、680円でたったの100クレジット。焼け石に水。じゅっと蒸発して終わりでしょう。
特に私の利用目的である、人物（細かいキャラ設定あり）の入った表紙絵や挿絵は、100クレジットでは1枚も作れないかと思います……。はあ……、本当に、残念です。あ～あ……。