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歩いてみる
しおりを挟む人類の進化は、歩行から始まったといっても過言ではない。
まさにキノコの進化の第一歩だっ!
意気揚々に進むノブナガは、付近の偵察とタコ足に慣れるために歩いていた。
だが、やはり、なんともぎこちない。
例えるなら、ミニュア神輿が揺れながら移動しているようだ。
改善するべく、試しに、柄を短くしてみた。
揺れる大元が小さくなれば、揺れが軽減される。
《変形》カチッ!
10cmだった柄が8cmに縮まる。
これで限界。
レベル1の制限なのか、《変形》コマンドを何度ポチポチしても、これ以上縮める事はできない。
それでも、ぶれにくくなった。
進行スタイルも、立てた脚を前後させる歩行から、脚全体を地に付けてぬるぬるタコ移動に変更した。
より、ぶれが減少し、お陰で速度がでてきた。
これでブタ人間に壺に入れられても、自力で逃げ出せれる。
それに、安全な場所を探すこともできるぞ。
ベキベキ、バキバキと激しい音する。
巨大落ち葉を踏んでいる音だ。
巨大といっても、全長8cmのノブナガ視点だから、巨大に見えるだけで、実際は普通サイズ、
『わっ!』
巨大な節足動物がノブナガの前をうねりながら右から左へと移動してゆく。
15cm程度のムカデだ。
小石も、ノブナガには巨大岩。
小人の世界に迷い込んだよう。
大木の根も、ちょっとしたジャングルジムに思えるノブナガだった。
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