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第二章 リーリスト王国編

35.エピローグ

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 優達3人は港町に戻る最中に他に危険な魔物がいないかを確認していった。港町に戻ると門の所に兵士がいた。

「あ、よ、よかった。ご無事だったんですね。さっき凄い音が聞こえたので心配で」

凄い音って多分ユーナのあれだな。ここまで聞こえたのか。いや、そりゃ聞こえるか。

「あぁ、大丈夫。それと一角狼達は討伐してきた。もう危険な魔物はいなかったから王都まで行く事が出来るぞ」

「そ、それは、本当ですか?」

「あぁ」

「よかったぁ。ありがとうございます!街の皆に伝えてきますね」

 そして兵士は走って何処かに行ってしまった。3人が港町に着く頃には日が暮れていたので今回もこの港町で宿に泊まって翌日に王都に戻ることにした。

 優達が宿に戻る最中に色々な人に声をかけられ食べ物など色々ともらっていった。宿に着きもう一泊泊まることを伝え料金を支払い夕食はそのまま宿で食べることにした。

 優とユーナスは普通の定食を頼みスピネルは定食と先程港町の皆に貰ったその場で食べることが出来る物を食べていた。相変わらずよく食べるなぁと優とユーナスはスピネルを眺めて食べ終わるのを待っていて夕食を食べ終わり部屋に戻り体を綺麗にしていつもの様に3人で眠りについた。

 翌日3人は王都に戻るために門前にいて兵士が優達に挨拶をしていた。すると、馬車に乗った街の住人のおっさんが外に出ようとしたので優がどこに行くか聞いてみると王都に魚を持っていくとの事だったのでならと優は護衛も兼ねて一緒に王都まで行くことにした。

 王都に行っている道中は魔物とか出ることが無かった。そして王都北門に着くと出ていく時にもいた兵士がいて優達に気づき話しかけてきた。

「一昨日の冒険者じゃないか?」

「あぁ。一角狼の討伐も終わったからな」

「おー、そうか。それでそっちの人は?」

「港町の住人だ。魚の仕入れに行くって言ってたからな。俺達も帰るところだったからな護衛ついでに一緒に来たってわけだ」

「なるほど。これで港町までの道のりに危険は無くなった訳だな」

「あぁ」

 優達は兵士と別れ優とユーナスとスピネルは討伐達成の報告をするために冒険者ギルドへ行くので一緒にきたおっさんと別れた。別れる時におっさんに道中のお礼と街を救ってくれたお礼という事でまた魚をもらい優はそれを異空間ボックスに入れた。

「今回の一角狼の件どうする?」

「どうするって?」

「いや、ギルドマスターに話すか話さないか」

「んー、どっちでもいいんじゃない?」

「うむ。それも主様が決めるといいのじゃ」

「そうかわかった」

 冒険者ギルドに着き中に入るとグレン達がいて軽く挨拶をして受付嬢に今回の依頼達成の報告を済ませ報酬を受け取った。今回受付嬢はいつもの人じゃなかったが受付嬢にギルドマスターと話がしたいと言うと名前を聞かれ答えると何故か素直に案内された。

コンコンコンコン

「ギルドマスターユウ様達がお話があるそうなので連れてきました」

「はいれ」

「失礼します」

 中に入るとギルドマスターは何やら書類をみて忙しそうにしていた。

ありゃ、タイミング悪かったな

「おう。そこに座って待っててくれないか?もうすぐで終わる」

 優達はソファに腰掛け受付嬢は飲み物の準備をして優達とギルドマスターの分をテーブルに置いたあと部屋を出て戻っていった。

「済まないな。それで話ってのは何だ?」

「あぁ、ちょっと待ってくれ」

 そして、優は部屋の外に音が漏れないように音遮断サイレントを作ってギルドマスターの部屋に使った。

「ん?今何かしたか?」

「あぁ、外に音が漏れないように魔法を使った」

「なるほど。それほど大事な話なんだな?」

「あぁ。今から俺が話すことは全てが事実だ」

「わかった」

 今回優達が港町に行くために受けた依頼、一角狼達の討伐の依頼をついでに受けた。港町に行ってる最中に一角狼10匹に襲われそれを返り討ちにしたら茂みに隠れてた奴が逃げたのでその時はほったらかして先に港町に行くことにした。

 そして港町に着くとこれまた問題が出た、海に変異種のクラーケンが出て漁が出来なくなっていた。クラーケンが現れたのは3日前に現れたと。しかも、海に近ずいたら足等で攻撃してきたり馬鹿みたいにデカく住人達はなすすべ無かった。

 だが優達がそのクラーケンを討伐してまた漁が出来るようになり産業は続けられるようになった。優達はその日は宿に泊まり翌日に一角狼達の討伐に向かったがその時に問題がおきた。

 優達は前日と同じように襲われた場所まで行くと茂みの中に魔物が数匹隠れていたが何処からか遠吠えが聞こえその遠吠えとともに魔物達は去っていった。優達は気になったので後を追ってみるとそこには100匹以上の一角狼がいて更には通常の一角狼の何倍も大きな一角狼がいた。しかも、その一角狼は喋ることが出来て、そいつは自分は魔神に力を貰ったと言っていた。

 喋る一角狼ではなく先に100匹以上の一角狼との乱戦になったが優達は傷つくことなく勝った。そして遂にその話すことが出来る一角狼が出てきて戦闘になった。もちろん勝ったが多分普通冒険者が戦っているもしくは遭遇したら間違いなく殺されて餌にされていた。

 やつを討伐するのに金ランク冒険者が10人以上は必要になるかもしれないその位強かった。

「と言うのが今回の流れだ」

「,,,,,,,,,,,,そんなの聞いたことがないぞ。それに魔神ってのは何だ?」

「魔神ってのは魔物の神だ。いいか、まだ話は終わっちゃいないぞ?」

「あ、あぁ、すまねぇ」

「この際だからお前を信用して俺たちのことも教えてやる。俺はティディール王国が召喚した勇者たちのうちの1人だ」

「ま、まじかよ」

 そして、優はここに来るまでの話をした。ただ、神界の事は話さずにステータスも見せたが種族と職種の部分とスキルの一部を見えないように見せた。ユーナスとスピネルも一応ステータスを見せるとギルドマスターは固まってしまった。なので電気ショックで意識を戻した。

「,,,,,,,,,,,,,,,なるほどな、通りで強いわけだ」

「まぁそういう事だ。それでだ魔神はな元はこの世界にはいない存在なんだがある時こことは違う世界で倒されそうになった時最後の力を使ってこの世界に逃げ込んだみたいなんだ。今は力を貯めている最中だが」

「そ、それで、その魔神とやらは何をしようとしてるんだ?」

「さぁな。ただ復活したら今回みたいな一角狼の魔物がわんさか出てくるだろうな」

「まじかよ。いつ復活するんだ?」

「それもわからない。明日かもしれないし一年後かもしれない。未だに不明だ」

「そうか。それじゃ、今回みたいに魔物の大量発生が起きた場合や変異種が出た場合は魔神の仕業ってことになるのか」

「多分な。あ、あと、ティディール王国が俺たちを召喚した理由は戦争をするためだ。この国は大丈夫と思うが一応気をつけろよ?」

「わかった」

「まぁ、でもティディール王国の事は俺がなんとかするからなそんなに心配は要らないさ」

 ギルドマスターは今回のこととくに優達の討伐事は話さないことを誓った。ただティディール王国が戦争の為に勇者召喚したことはこの国の国王には話していいと伝えた。

 そして優は明日辺りにこの国出てイスカルド王国に行こうと思ってると言うとギルドマスターがそれならと商人の護衛依頼がちょうどあるから受けたらどうだと言ってきたので優はそれを受けることにした。

 優達は話を終えギルドマスターの部屋をでる時に何やら手紙を預かりイスカルド王国の王都にいるギルドマスターに渡すといいと言われた。そして、優達は1階に降りて受付嬢に商人の護衛依頼を受理してもらい宿へ戻っていった。

ギルドマスターside

はぁ、とんでもない話を聞いてしまった。魔神が復活するかもしれないとか話が大き過ぎるぜ。それにユウの話じゃ今後も今回みたいな事は起きるだろうな。あ、後で国王様にティディール王国のことを伝えなきゃな。

 ギルドマスターは謁見がしたい主旨を手紙に書いて手紙を出した。ギルドマスターは今日この一日でとても老けた気がしていた。
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