227 / 349
砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
209【交換ついでに合同演習編114】合同演習一日目:丸投げ中佐
しおりを挟む
【パラディン大佐隊・ミーティング室】
七班長・カットナー
「相談タイム、五分ちょっとで打ち切られたと思ったら、〝凡人布陣〟がいつのまにか護衛のいつもの陣形に!」
四班長・ワンドレイ
「いったい一列目で何があった!?」
五班長・ロング
「まあ、あそこは元四班長がいるから、何があってもおかしくないが……」
***
エリゴール
「各列、まだ配置決めの途中だったかもしれないが、フィリップス副長から斬新な意見が出たので、急遽作戦変更だ。明日負けたら、すべての責任はフィリップス副長にある」
フィリップス
「あ、きったね! あえて口出ししないで、俺に全責任押しつける作戦か! くそ! 元四班長のトラップにまんまと引っかかった!」
一班長・ハワード
「フィリップスに責任って……まさか、異動させる気か!?」
フィリップス
「おとっつぁん!」
エリゴール
「俺にそんな権限はない。そうだな、どうするかな……まあ、負けたら考えよう」
フィリップス
「俺にとっても、明日は〝絶対に負けられない戦い〟になってしまった……!」
一班長・ハワード
「……まあ、たまにはおまえもそういう立場になってもいいよな」
フィリップス
「おとっつぁん!?」
エリゴール
「じゃあ、フィリップス副長。さっき俺たちにした話、今度は他の列に要領よくしてくれ。時間短縮のために」
フィリップス
「要領よくか……あまり自信はないが、やるしかないか。〝ストレート〟の習得のために」
***
四班長・ワンドレイ
「え……じゃあ、配置決めはもうしなくてよくなったのか?」
フィリップス
「しなくていいってことはないが、それより先に〝レフト〟と〝ライト〟、どっちが〝切りこみ組〟と〝背面撃ち組〟をするか決めないと。あとはそのチーム内で配置決めだな」
四班長・ワンドレイ
「どっちって……どっちがいいんだろうな?」
二班長・キャンベル
「元四班長に決めてもらったら……」
エリゴール
「俺はこの作戦に関しては、フィリップス副長に〝丸投げ〟した」
フィリップス
「ほんとに〝丸投げ〟!? ひでえな、あんた!」
エリゴール
「俺にとっては褒め言葉だ」
レラージュ
「……何だか元四班長も十二班長とあまり変わらない気がしてきました……」
十一班長・ロノウェ
「そう言われてみればそうだな……」
十二班長・ザボエス
「俺が何だよ?」
レラージュ
「…………」
十二班長・ザボエス
「ガン無視再開か。まあいいや。チーム違うし」
十一班長・ロノウェ
「……エリゴールにチクってやるか」
レラージュ
「そうですね。でも、それは明日の演習が終わってからにしましょう。明日はフィリップス副長にとっても〝絶対に負けられない戦い〟になりましたから」
十一班長・ロノウェ
「エリゴールなら、たとえ負けてもフィリップス副長に無理難題は言わねえだろ」
レラージュ
「そうでしょうか……」
十一班長・ロノウェ
「一班長が何とかするよ。……たぶん」
レラージュ
「一班長では元四班長に太刀打ちできなそうですが……」
十一班長・ロノウェ
「おまえもエリゴール並みにひどいな」
フィリップス
「それじゃあ、うちには〝キング・オブ・背面撃ち〟がいるから、〝ライト〟が〝切りこみ組〟で、うちが〝背面撃ち組〟」
七班長・カットナー
「キング・オブ・背面撃ち?」
八班長・ブロック
「たぶん、元四班長のことじゃないか?」
七班長・カットナー
「ああ……すげえ納得」
フィリップス
「意義ないな?」
班長たち
「まったく意義ありません!」
エリゴール
「何だよ、〝キング・オブ・背面撃ち〟って」
フィリップス
「まあいいじゃないか。この一言で満場一致で即決だ」
エリゴール
「本当に早く終わらせたいんだな」
フィリップス
「とりあえず、テーブルの左側に〝レフト〟、右側に〝ライト〟集合して、隊列と並び順話し合い。最長でも十五分以内に決定して、テーブルの上の班番カード並び替える。意見交換はそれ見ながらやる。急げ!」
八班長・ブロック
「フィリップス副長! 左側ってこっちですよね?」
フィリップス
「そうだ。〝魚〟組が座ってたほうだ」
七班長・カットナー
「そうか。そういう分け方もできるのか」
フィリップス
「あ、でも三班は違うか」
三班長・プライス
「うわあああ!」
エリゴール
「フィリップス副長。……ひどいな」
フィリップス
「元四班長よりちょっとだけましだ」
八班長・ブロック
「ちょっとだけ……」
九班長・ビショップ
「ちょっとだけ謙虚?」
七班長・カットナー
「相談タイム、五分ちょっとで打ち切られたと思ったら、〝凡人布陣〟がいつのまにか護衛のいつもの陣形に!」
四班長・ワンドレイ
「いったい一列目で何があった!?」
五班長・ロング
「まあ、あそこは元四班長がいるから、何があってもおかしくないが……」
***
エリゴール
「各列、まだ配置決めの途中だったかもしれないが、フィリップス副長から斬新な意見が出たので、急遽作戦変更だ。明日負けたら、すべての責任はフィリップス副長にある」
フィリップス
「あ、きったね! あえて口出ししないで、俺に全責任押しつける作戦か! くそ! 元四班長のトラップにまんまと引っかかった!」
一班長・ハワード
「フィリップスに責任って……まさか、異動させる気か!?」
フィリップス
「おとっつぁん!」
エリゴール
「俺にそんな権限はない。そうだな、どうするかな……まあ、負けたら考えよう」
フィリップス
「俺にとっても、明日は〝絶対に負けられない戦い〟になってしまった……!」
一班長・ハワード
「……まあ、たまにはおまえもそういう立場になってもいいよな」
フィリップス
「おとっつぁん!?」
エリゴール
「じゃあ、フィリップス副長。さっき俺たちにした話、今度は他の列に要領よくしてくれ。時間短縮のために」
フィリップス
「要領よくか……あまり自信はないが、やるしかないか。〝ストレート〟の習得のために」
***
四班長・ワンドレイ
「え……じゃあ、配置決めはもうしなくてよくなったのか?」
フィリップス
「しなくていいってことはないが、それより先に〝レフト〟と〝ライト〟、どっちが〝切りこみ組〟と〝背面撃ち組〟をするか決めないと。あとはそのチーム内で配置決めだな」
四班長・ワンドレイ
「どっちって……どっちがいいんだろうな?」
二班長・キャンベル
「元四班長に決めてもらったら……」
エリゴール
「俺はこの作戦に関しては、フィリップス副長に〝丸投げ〟した」
フィリップス
「ほんとに〝丸投げ〟!? ひでえな、あんた!」
エリゴール
「俺にとっては褒め言葉だ」
レラージュ
「……何だか元四班長も十二班長とあまり変わらない気がしてきました……」
十一班長・ロノウェ
「そう言われてみればそうだな……」
十二班長・ザボエス
「俺が何だよ?」
レラージュ
「…………」
十二班長・ザボエス
「ガン無視再開か。まあいいや。チーム違うし」
十一班長・ロノウェ
「……エリゴールにチクってやるか」
レラージュ
「そうですね。でも、それは明日の演習が終わってからにしましょう。明日はフィリップス副長にとっても〝絶対に負けられない戦い〟になりましたから」
十一班長・ロノウェ
「エリゴールなら、たとえ負けてもフィリップス副長に無理難題は言わねえだろ」
レラージュ
「そうでしょうか……」
十一班長・ロノウェ
「一班長が何とかするよ。……たぶん」
レラージュ
「一班長では元四班長に太刀打ちできなそうですが……」
十一班長・ロノウェ
「おまえもエリゴール並みにひどいな」
フィリップス
「それじゃあ、うちには〝キング・オブ・背面撃ち〟がいるから、〝ライト〟が〝切りこみ組〟で、うちが〝背面撃ち組〟」
七班長・カットナー
「キング・オブ・背面撃ち?」
八班長・ブロック
「たぶん、元四班長のことじゃないか?」
七班長・カットナー
「ああ……すげえ納得」
フィリップス
「意義ないな?」
班長たち
「まったく意義ありません!」
エリゴール
「何だよ、〝キング・オブ・背面撃ち〟って」
フィリップス
「まあいいじゃないか。この一言で満場一致で即決だ」
エリゴール
「本当に早く終わらせたいんだな」
フィリップス
「とりあえず、テーブルの左側に〝レフト〟、右側に〝ライト〟集合して、隊列と並び順話し合い。最長でも十五分以内に決定して、テーブルの上の班番カード並び替える。意見交換はそれ見ながらやる。急げ!」
八班長・ブロック
「フィリップス副長! 左側ってこっちですよね?」
フィリップス
「そうだ。〝魚〟組が座ってたほうだ」
七班長・カットナー
「そうか。そういう分け方もできるのか」
フィリップス
「あ、でも三班は違うか」
三班長・プライス
「うわあああ!」
エリゴール
「フィリップス副長。……ひどいな」
フィリップス
「元四班長よりちょっとだけましだ」
八班長・ブロック
「ちょっとだけ……」
九班長・ビショップ
「ちょっとだけ謙虚?」
1
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説
【完結】人型兵器は電気猫の夢を見るか?
有喜多亜里
BL
【猫キチ男が猫型ロボットを撫で回している、なんちゃってスペースファンタジー(コメディ寄り)】
別宇宙から現れて軍艦を襲う〝何か〟。その〝何か〟に対抗するため、天才少年博士ナイトリーは四体の人型兵器を作り、銀河系を四分する各勢力にパイロット供出を要請した。だが、二年後のある日、ナイトリーは謎の死を遂げてしまう。周囲は頭を抱えるが、パイロットの一人・カガミが飼っている猫型ロボットの中にナイトリーの記憶の一部が潜んでいた。

ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
名無しの龍は愛されたい。−鱗の記憶が眠る海−
だいきち
BL
【名無しの龍は愛されたい スピンオフ】
深海で生きていた変わりものの魔物ラト×群れから追い出された魔族の少年シューロ
シュマギナール皇国の陰謀を暴き、男性でありながらエルマーの子供を孕んだ神の御使いであるナナシと共に、永遠の愛を誓ってから一週間。
美しい海を誇る南の国カストールでの甘やかなハネムーンは、相変わらずのエルマーのおかげで穏やかには終わらなかった。
「海上での魔物討伐、お前も巻き添えで。」
エルマーが持ってきた依頼。レイガンが巻き込まれたのは、海で暴れる巨大な魚型魔物、羅頭蛇の討伐であった。それに加えて行方不明だったニアも、何やら面倒ごとを引き連れて戻ってきた!
エルマー達五人と一匹の前に現れた、孤独な海の魔族。ネレイスのシューロ。彼が大切に抱きかかえていたのは、死んだ番いの卵であった。
海を舞台に大きな波乱が巻き起こる。愛を知らないもの同士の、純粋な家族の形がそこにあった。
ニアの、神様としての本当の姿。そして紫の瞳が映す真実とは。全ての答えは、海の魔族である少年シューロが握っていた。
これは、一つの海の物語。魂の邂逅、そして美しくも残酷な恋の物語。
※名無しの龍は愛されたい読了後推奨
※BLですが、性描写はなしです
※魚型魔物×孤独な魔族
※死ネタ含む

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。


ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
無冠の皇帝
有喜多亜里
BL
「連邦」、「連合」に次ぐ銀河系内の第三勢力「帝国」。その宗主であった「連合」五星系の一つザイン星系は「帝国」の再植民地化をもくろみ侵攻しようとするも「帝国」宇宙軍と皇帝軍護衛艦隊に阻まれる。「帝国」の元皇太子アーウィンが司令官を務める皇帝軍護衛艦隊の鉄則はただ一つ。〝全艦殲滅〟。――なーんて感じの「なんちゃってSF」。コメディ寄りのボーイズラブ(自称)。大佐(変態だけどまとも)×元皇太子(ツンデレストーカー)。
----
◆BOOTH様で同人誌を通販しています。既刊4冊(https://aarikita.booth.pm/)。
◆表紙はかんたん表紙メーカー様で作成いたしました。ありがとうございました(2023/03/16)。
----
◆「第11回BL小説大賞」(2023)で奨励賞をいただきました。ありがとうございました。
◆「第12回BL大賞」(2024)で奨励賞をいただきました。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる