寂しいからそばにいて(仮)【『無冠の皇帝』スピンオフ】

有喜多亜里

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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

156【交換ついでに合同演習編61】訓練二日目:今日だけ三班長の奇跡

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【パラディン大佐隊・第六班第一号ブリッジ】

クルーA
「班長! 一班がうちとの間をどんどん詰めてきてます!」

六班長・ラムレイ
「何ィ!? やっぱり護衛隊形より〝魚〟のほうが速いか!」

クルーA
「それに、こっちは艦数が多い分、これ以上速度を上げられません!」

ラムレイ
「しかし、ここで隊形を変えてしまったら、たとえ一班から逃げきれたとしても負けたも同然! その前に元四班長に何をされるかわからない!」

副長
「後半に激しく同意!」

クルーA
「あ、一班の射程圏内に……おまけに、一班が〝移動しながら横〟になってます!」

副長
「横!?」

ラムレイ
「あの隊形は……まずい! 何とかして振りきれ!」

 ***

【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

フィリップス
「ふふ……六班、やっと捕まえたぞ……〝元祖〟の底力、思い知れ!」

ハワード
「これの〝元祖〟はあまり公称したくないな……」

 ***

【パラディン大佐隊・第六班第一号ブリッジ】

クルーA
「出た! やっぱり昨日の〝卑怯撃ち〟!」

クルーB
「今日は護衛隊形一つだけだから、五隻でも可!」

六班長・ラムレイ
「おのれ……一度ならず二度までも……! 〝先生〟! ご期待に添えず、申し訳ありませんでした……!」




エリゴール
『たった今、〝ライト〟の〝護衛隊〟が全滅したとの連絡が入った。よって、前半は〝レフト〟の勝ちで終了。引き続き後半に入る。今度は〝レフト〟がスタート付近で〝コールタン大佐隊〟役、〝ライト〟は六班のところに移動して〝魚〟役だ。……六班、しばらく休憩できるぞ。よかったな』

ラムレイ
「……最後の一言は完全に嫌味だな」

副長
「間違いない」

 ***

【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】

レラージュ
「班長……六班の待機室にも何か投げこんでやりたいんですが……」

ロノウェ
「六班は勘弁してやれ。あそこもうちと同じく、今日も〝卑怯撃ち〟された」

レラージュ
「こんなことなら、うちが〝護衛隊〟すればよかった……!」

ロノウェ
「もともと〝護衛隊〟だしな」

 ***

【パラディン大佐隊・第三班第一号ブリッジ】

副長補佐
「結局……うちは一班の副班長隊を撃ち落とすことしかできませんでしたね……」

クルーA
「それも、班長が事前に指示してくれたから……」

エリゴール
「いや、そんなことはない。おまえらはそれ以上のことを成しとげた。……バックモニタを見てみろ。ちっさく四班が映ってるだろ」

クルーたち
「……あ」

エリゴール
「そうだ。おまえらは〝レフト〟を追いかけてる間に四班を追い越してた。護衛隊形変形タイム四位の四班を護衛隊形で!」

クルーたち
「今日だけ三班長……!」

エリゴール
「これで明日はコールタン大佐隊についていける! 何しろ、護衛隊形変形タイム四位の四班を置き去りにできたんだからな!」

副長補佐
「ううっ……班長! ありがとうございます……!」

副長・プライス
「……まさか、このためだけに〝砲撃隊〟にも護衛隊形を強制したんじゃ……」

副長補佐
「そんな、今日だけ副長の考えすぎですよ。……はぁ、今日だけか……」

プライス
「最後のはどういう意味だ……?」

 ***

【パラディン大佐隊・第四班第一号ブリッジ】

四班長・ワンドレイ
「三班に……あの三班に、護衛隊形で抜かされた……!」

副長
「今日はもう〝魚〟で差をつけられてますけど、これはショック大きいですね……」

ワンドレイ
「他人事のように言うな!」

副長
「……うちにも〝ペナルティ〟で来てくれないかな……」

クルーA
「いっそ〝元〟とって、そのままうちにいてくれても……」

ワンドレイ
「くそう! 今日〝ペナルティ〟を受けてるのは三班じゃなくてうちだ!」
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