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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
38【悪魔の居場所編03】パラディン大佐親衛隊的訓練対策
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【パラディン大佐隊・第十一班第一号待機室】
ロノウェ
「『もちろん、エリゴール中佐は私の軍艦に乗るんだよ』。――大佐は極上の笑顔で俺らに答えて去っていった」
エリゴール
「また俺には何も言わなかった……」
ロノウェ
「おまえも今度から、作戦説明室の中にいろよ。あとでザボエスの無許可録音聞かせるのも面倒だ」
エリゴール
「だったら、俺に聞かせなけりゃいいだろうが」
ロノウェ
「おまえに聞かせなかったら、誰が作戦考えて、大佐に話に行くんだ?」
エリゴール
「班長二人で行きゃいいだろ。だいたいあの礼状も、俺には全然見せないくせに、何で俺に託すんだ?」
ザボエス
「今んとこ、おまえが大佐の護衛で、毎日必ず大佐と顔合わせてるからだよ」
エリゴール
「……ああ言えばこう言う」
ザボエス
「今回、大佐は〝訓練〟だって言ってたが……いったい何の〝訓練〟だ?」
エリゴール
「〝訓練〟ねえ……その要素もないわけじゃないだろうが、どっちかって言うと〝試験〟なんじゃねえのか?」
ザボエス
「試験?」
エリゴール
「各班の実力を計る〝試験〟。一班以外に〝使える〟班を探し出す〝試験〟。俺らの今回の役回りは〝試験官〟だ。まあ、俺らの〝訓練〟も兼ねてるのかもしれねえが」
ロノウェ
「なるほどな。普通に一班に入って〝ベストポジション〟探せばいいじゃねえかって思ってたが、そういうわけか」
ザボエス
「でも、これで一班脱落してたら、ほんとに立場ねえな」
エリゴール
「ところで、おまえらは元ウェーバー大佐隊とどう対戦するつもりでいるんだ?」
ロノウェ
「どうって?」
エリゴール
「〝訓練〟は十隻対十隻で三十分間やるんだろ? 十一班と十二班、交互にやるのか? 前半と後半で分けるのか? それともどっちか一班だけやるのか?」
ロノウェ
「どっちか一班って……それはねえだろ」
ザボエス
「でも、大佐は〝十一班あるいは十二班〟って言ってたから、それもありっちゃありなんだな」
ロノウェ
「うーん。三十分間だろ? やっぱり交互で……」
エリゴール
「必ずしも三十分間とは限らないぞ」
ロノウェ
「ああ?」
エリゴール
「三十分経つ前に、こっちが〈オートクレール〉を撃てれば、そこでその班は終了だ」
ロノウェ
「あ、そうか。元ウェーバー大佐隊のほうは、三十分間、〈オートクレール〉を守りきんなきゃならねえんだったな」
ザボエス
「ちゅーことは? こっちは最初っから〈オートクレール〉だけ狙ってればいいわけか」
ヴァッサゴ
「向こうだって、そうされないようにこっちを攻撃してくるだろ」
ロノウェ
「うーん。確かに俺らの〝訓練〟でもあるな」
ザボエス
「エリゴール、おまえの考えは?」
エリゴール
「たまにはおまえらだけで考えろ」
ロノウェ
「自分は〈オートクレール〉乗るんだから、作戦くらい考えてけ」
エリゴール
「好きで乗るわけじゃねえよ。……俺は被弾の警告音はもう聞きたくねえが、どうせなら全班三十分以内に終了させてやりてえよな」
ヴァッサゴ
「ああ、エリゴールまで悪魔なことを言っている……」
エリゴール
「〈オートクレール〉が攻撃参加しないんなら、あの軍艦を先頭に持ってくる班はいない。中央の班長艦の後ろに隠すところがほとんどのはずだ。それなら速攻で班長艦撃って、その後ろの〈オートクレール〉も撃てばいい。今回は〝全艦殲滅〟する必要もない。簡単だろ?」
ロノウェ
「本当に簡単に言うな……」
エリゴール
「ただ問題は、それを見て後の班が俺らの作戦を〝学習〟しちまうってことだ。他の班の対戦は見れないことになってればいいが、その可能性は低いだろ。それでもひたすら速攻でいくか? 各班ごとに戦い方を変えるか?」
ロノウェ
「……今回だけでも、おまえにこっちに来てもらいてえな」
エリゴール
「だったら、俺のかわりに大佐にそう言ってくれ」
ロノウェ
「あ、やっぱ無理だ」
ザボエス
「諦めるのは即行だな」
エリゴール
「とにかく、元ウェーバー大佐隊よりおまえらのほうが絶対有利だ。標的はあくまで〈オートクレール〉。班長艦、副班長艦を落とさなくても、〈オートクレール〉が撃てるんだったら迷わず撃て。上からでも下からでも横からでも何でもありだ。くれぐれも手抜きだけはするな。大佐のためにならねえからな」
ロノウェ
「大佐?」
エリゴール
「俺らは今度の実戦出れねえだろ。無人艦もいるが、〈オートクレール〉を直接守ることになるのは、元ウェーバー大佐隊の班のどれかだ」
ロノウェ
「そうか。……実戦に出れねえって、そういうことになるんだな」
エリゴール
「とりあえず、十一班、十二班の順に交互にやってみろ。俺は〈オートクレール〉の中で警告音聞いてる」
ザボエス
「それもつれえな」
ロノウェ
「『もちろん、エリゴール中佐は私の軍艦に乗るんだよ』。――大佐は極上の笑顔で俺らに答えて去っていった」
エリゴール
「また俺には何も言わなかった……」
ロノウェ
「おまえも今度から、作戦説明室の中にいろよ。あとでザボエスの無許可録音聞かせるのも面倒だ」
エリゴール
「だったら、俺に聞かせなけりゃいいだろうが」
ロノウェ
「おまえに聞かせなかったら、誰が作戦考えて、大佐に話に行くんだ?」
エリゴール
「班長二人で行きゃいいだろ。だいたいあの礼状も、俺には全然見せないくせに、何で俺に託すんだ?」
ザボエス
「今んとこ、おまえが大佐の護衛で、毎日必ず大佐と顔合わせてるからだよ」
エリゴール
「……ああ言えばこう言う」
ザボエス
「今回、大佐は〝訓練〟だって言ってたが……いったい何の〝訓練〟だ?」
エリゴール
「〝訓練〟ねえ……その要素もないわけじゃないだろうが、どっちかって言うと〝試験〟なんじゃねえのか?」
ザボエス
「試験?」
エリゴール
「各班の実力を計る〝試験〟。一班以外に〝使える〟班を探し出す〝試験〟。俺らの今回の役回りは〝試験官〟だ。まあ、俺らの〝訓練〟も兼ねてるのかもしれねえが」
ロノウェ
「なるほどな。普通に一班に入って〝ベストポジション〟探せばいいじゃねえかって思ってたが、そういうわけか」
ザボエス
「でも、これで一班脱落してたら、ほんとに立場ねえな」
エリゴール
「ところで、おまえらは元ウェーバー大佐隊とどう対戦するつもりでいるんだ?」
ロノウェ
「どうって?」
エリゴール
「〝訓練〟は十隻対十隻で三十分間やるんだろ? 十一班と十二班、交互にやるのか? 前半と後半で分けるのか? それともどっちか一班だけやるのか?」
ロノウェ
「どっちか一班って……それはねえだろ」
ザボエス
「でも、大佐は〝十一班あるいは十二班〟って言ってたから、それもありっちゃありなんだな」
ロノウェ
「うーん。三十分間だろ? やっぱり交互で……」
エリゴール
「必ずしも三十分間とは限らないぞ」
ロノウェ
「ああ?」
エリゴール
「三十分経つ前に、こっちが〈オートクレール〉を撃てれば、そこでその班は終了だ」
ロノウェ
「あ、そうか。元ウェーバー大佐隊のほうは、三十分間、〈オートクレール〉を守りきんなきゃならねえんだったな」
ザボエス
「ちゅーことは? こっちは最初っから〈オートクレール〉だけ狙ってればいいわけか」
ヴァッサゴ
「向こうだって、そうされないようにこっちを攻撃してくるだろ」
ロノウェ
「うーん。確かに俺らの〝訓練〟でもあるな」
ザボエス
「エリゴール、おまえの考えは?」
エリゴール
「たまにはおまえらだけで考えろ」
ロノウェ
「自分は〈オートクレール〉乗るんだから、作戦くらい考えてけ」
エリゴール
「好きで乗るわけじゃねえよ。……俺は被弾の警告音はもう聞きたくねえが、どうせなら全班三十分以内に終了させてやりてえよな」
ヴァッサゴ
「ああ、エリゴールまで悪魔なことを言っている……」
エリゴール
「〈オートクレール〉が攻撃参加しないんなら、あの軍艦を先頭に持ってくる班はいない。中央の班長艦の後ろに隠すところがほとんどのはずだ。それなら速攻で班長艦撃って、その後ろの〈オートクレール〉も撃てばいい。今回は〝全艦殲滅〟する必要もない。簡単だろ?」
ロノウェ
「本当に簡単に言うな……」
エリゴール
「ただ問題は、それを見て後の班が俺らの作戦を〝学習〟しちまうってことだ。他の班の対戦は見れないことになってればいいが、その可能性は低いだろ。それでもひたすら速攻でいくか? 各班ごとに戦い方を変えるか?」
ロノウェ
「……今回だけでも、おまえにこっちに来てもらいてえな」
エリゴール
「だったら、俺のかわりに大佐にそう言ってくれ」
ロノウェ
「あ、やっぱ無理だ」
ザボエス
「諦めるのは即行だな」
エリゴール
「とにかく、元ウェーバー大佐隊よりおまえらのほうが絶対有利だ。標的はあくまで〈オートクレール〉。班長艦、副班長艦を落とさなくても、〈オートクレール〉が撃てるんだったら迷わず撃て。上からでも下からでも横からでも何でもありだ。くれぐれも手抜きだけはするな。大佐のためにならねえからな」
ロノウェ
「大佐?」
エリゴール
「俺らは今度の実戦出れねえだろ。無人艦もいるが、〈オートクレール〉を直接守ることになるのは、元ウェーバー大佐隊の班のどれかだ」
ロノウェ
「そうか。……実戦に出れねえって、そういうことになるんだな」
エリゴール
「とりあえず、十一班、十二班の順に交互にやってみろ。俺は〈オートクレール〉の中で警告音聞いてる」
ザボエス
「それもつれえな」
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