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3部 王のピアノと風見鶏
第31話 声が聴きたい ※
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王の息は荒かった。最初に会った時と同じように、大きな手が体中を這い回る。そうして服の綻びから指が入り、剥かれるようにゆっくり脱がされていった。
途中胸元にしまっていた紙を笑われた。そしてポケットに入っていたフォークを取り出した時、王の動きが止まった。
俺はそのフォークを掴んでベッドの外に投げ捨てる。そうして王の髪を掴んで、今までの所業を詫びた。
何度でも謝る。だからあの悲しそうな顔をしないで欲しい。
髪の毛をゆっくり手繰り寄せて、唇をねだる。王は嬉しそうに笑い、俺に近づきながら、服を下ろした。
魔人の裸を見たのが初めてだった。しかし息を飲んだ理由はそれだけじゃなかった。王の体は美しかった。そして、視線を落としたその先の自分と同じ、しかし大きさの異なる男性器に目を奪われる。
「リアム、痛みを感じたら、髪の毛を離すんだ」
王の大きな性器が俺の性器にあてがわれる。その鋒が触れた瞬間、舌同士が触れた時のような痺れが全身を襲う。俺は我慢ができずに髪の毛を手繰り寄せる。
「そうだ。リアム」
王は俺の脇から腕を突っ込み、肘で体を支えて俺の唇を濡らす。唇を離すたびに鳴る音と、王自身が触れる下半身の刺激が、ジリジリと俺を追い込んでいく。焦ったさに我慢ができず、腰を浮かして王の性器になすりつけた。でも自分自身が暴れてしまってうまく擦れない。
王は唇で俺をなぞるかのように、首や鎖骨を熱い舌で濡らしていく。それが胸の先端にたどり着いた時、刺激の強さで王の髪を強く引っ張ってしまった。
王は口を大きく開けて胸全体を吸い上げ、そして先端を舌で捏ねる。耳の近くで心臓がなっているようなのに、部屋には俺の呼吸音しか響いていない。それが自分の卑しさを見せつけられているようで、つらい。だから王の頭を抱き、俺の呼吸音が聞こえないように耳を塞いだ。
王は容赦がなかった。俺が髪を掴んでいる限りさまざまな場所を舐め上げ、撫で上げた。そうしてベッドの横に置いてあった水差しのようなものから、またあの滑りけのある水を俺の股間に垂らした。王の指が俺の肛門をゆっくりさする。
「あぁ……アシュレイの気持ちが今ならよくわかるな。リアムに怪我をさせてしまいそうだ」
言い終わるや否や王の太い指が腹の中に侵入する。俺は王の髪をひっぱるが、王はキスをくれなかった。
「リアム、これをここに入れてお前の腹の中を掻き混ぜる。そうして、ここを何度も擦るのだ」
王の性器を太腿にあてがわれ、そうして腹の中の指が、あの場所を押した。自分の腹の中に、そんな快感があったなんて知らなかった場所だ。
「こんな締まりでは入れた瞬間、腸が破れ、失神してしまう。だから今日から少しずつ慣らしていくのだ。いつか俺を受け入れてくれるか?」
俺は頷きながらも、下半身に手が伸びる。
「ああ、いい子だ……」
王はそう言いながら俺の視界からゆっくりいなくなる。体を起こそうとするが、王は俺の腿をひっぱりそれを遮る。
そうして、今まで感じたこともない鋭い快感が俺の背を弓形にさせた。王が俺自身を咥え、その大きな舌で全体を包んだのだ。
あまりの刺激に堪えられず、王の髪の毛どころかシーツまで握りしめてしまう。息をきらし、何度も押し寄せる限界に耐える。しかし王は腹の中の指も緩めない。
あちこちからの刺激で一体なにがどうなっているのかわからず、俺は体をビクビクと揺らすことしかできなかった。王の指がいつのまにか、腹の中を押すだけではなく、出したり入れたりに変わっている。指が引き抜かれる時に感じる不快感も、押し寄せる様々な快感で、なにがなんだか分からなくなっていた。
息をすることがやっとで、口が開きっぱなしだったことに、こぼした唾液が冷たくなってから気付く。王の髪を何度か強く引っ張った時。急に目の前が真っ白になり、あの日味わった大きな幸福感に包まれた。
ドクドクと王の口に自身を吐き出すのを感じる。しかし少しの刺激に過剰に反応してしまうそれを王は決して口から出さなかった。そうして舌で先端を撫でられるたびに、何度も痙攣を繰り返した。
途中胸元にしまっていた紙を笑われた。そしてポケットに入っていたフォークを取り出した時、王の動きが止まった。
俺はそのフォークを掴んでベッドの外に投げ捨てる。そうして王の髪を掴んで、今までの所業を詫びた。
何度でも謝る。だからあの悲しそうな顔をしないで欲しい。
髪の毛をゆっくり手繰り寄せて、唇をねだる。王は嬉しそうに笑い、俺に近づきながら、服を下ろした。
魔人の裸を見たのが初めてだった。しかし息を飲んだ理由はそれだけじゃなかった。王の体は美しかった。そして、視線を落としたその先の自分と同じ、しかし大きさの異なる男性器に目を奪われる。
「リアム、痛みを感じたら、髪の毛を離すんだ」
王の大きな性器が俺の性器にあてがわれる。その鋒が触れた瞬間、舌同士が触れた時のような痺れが全身を襲う。俺は我慢ができずに髪の毛を手繰り寄せる。
「そうだ。リアム」
王は俺の脇から腕を突っ込み、肘で体を支えて俺の唇を濡らす。唇を離すたびに鳴る音と、王自身が触れる下半身の刺激が、ジリジリと俺を追い込んでいく。焦ったさに我慢ができず、腰を浮かして王の性器になすりつけた。でも自分自身が暴れてしまってうまく擦れない。
王は唇で俺をなぞるかのように、首や鎖骨を熱い舌で濡らしていく。それが胸の先端にたどり着いた時、刺激の強さで王の髪を強く引っ張ってしまった。
王は口を大きく開けて胸全体を吸い上げ、そして先端を舌で捏ねる。耳の近くで心臓がなっているようなのに、部屋には俺の呼吸音しか響いていない。それが自分の卑しさを見せつけられているようで、つらい。だから王の頭を抱き、俺の呼吸音が聞こえないように耳を塞いだ。
王は容赦がなかった。俺が髪を掴んでいる限りさまざまな場所を舐め上げ、撫で上げた。そうしてベッドの横に置いてあった水差しのようなものから、またあの滑りけのある水を俺の股間に垂らした。王の指が俺の肛門をゆっくりさする。
「あぁ……アシュレイの気持ちが今ならよくわかるな。リアムに怪我をさせてしまいそうだ」
言い終わるや否や王の太い指が腹の中に侵入する。俺は王の髪をひっぱるが、王はキスをくれなかった。
「リアム、これをここに入れてお前の腹の中を掻き混ぜる。そうして、ここを何度も擦るのだ」
王の性器を太腿にあてがわれ、そうして腹の中の指が、あの場所を押した。自分の腹の中に、そんな快感があったなんて知らなかった場所だ。
「こんな締まりでは入れた瞬間、腸が破れ、失神してしまう。だから今日から少しずつ慣らしていくのだ。いつか俺を受け入れてくれるか?」
俺は頷きながらも、下半身に手が伸びる。
「ああ、いい子だ……」
王はそう言いながら俺の視界からゆっくりいなくなる。体を起こそうとするが、王は俺の腿をひっぱりそれを遮る。
そうして、今まで感じたこともない鋭い快感が俺の背を弓形にさせた。王が俺自身を咥え、その大きな舌で全体を包んだのだ。
あまりの刺激に堪えられず、王の髪の毛どころかシーツまで握りしめてしまう。息をきらし、何度も押し寄せる限界に耐える。しかし王は腹の中の指も緩めない。
あちこちからの刺激で一体なにがどうなっているのかわからず、俺は体をビクビクと揺らすことしかできなかった。王の指がいつのまにか、腹の中を押すだけではなく、出したり入れたりに変わっている。指が引き抜かれる時に感じる不快感も、押し寄せる様々な快感で、なにがなんだか分からなくなっていた。
息をすることがやっとで、口が開きっぱなしだったことに、こぼした唾液が冷たくなってから気付く。王の髪を何度か強く引っ張った時。急に目の前が真っ白になり、あの日味わった大きな幸福感に包まれた。
ドクドクと王の口に自身を吐き出すのを感じる。しかし少しの刺激に過剰に反応してしまうそれを王は決して口から出さなかった。そうして舌で先端を撫でられるたびに、何度も痙攣を繰り返した。
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