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57話 球技大会 1
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「今日はついにみんなが楽しみにしていた球技大会です!球技大会が終われば夏休みもありますからね。でも、だからと言って無茶はしないように」
先生はそれだけ言って教室から出ていく。その瞬間、教室が一気に賑やかになる。
「はぁ……」
体の調子は良い。昨日のアレは良く分からなかったけど、ジャンプ力も振り抜く力、速度も含めて何故か普段以上だった。
ゲームで言うレベルアップみたいなものだろうか?
この異常な体の変化が記憶が戻ったことに関係があるのかは分からないけど、昔の運動能力にだいぶ戻ってきている。これでも一応は運動神経抜群だったからな、あの事件までは。
「そんな辛気臭い顔してどうしたんだよ、蓮?」
「……海斗か。いや、ちょっとね」
お前は良いよな。悩みがなさそうでよ。まぁ、海斗は海斗で色々と苦労人だから海斗と同じ立場には成りたくないけど。
「にしても、まさか亮達もバレーとはな」
そうなんだよ。あの亮が相手なんだ。ギリギリまで隠してサプライズだなんだって言ってたが、ようは冬華に良いところを見せたいだけなんだろう。この球技大会で優勝したら冬華に告るって言ってたもんな。
やっぱり急に告るより何か行事にこきつけて、の方が雰囲気も出やすいって言ってたし。全く、あのヘタレは……あ、俺もだわ。
「陽斗と亮相手はキツイぞ」
「だな。どっちも運動神経化け物だもんな」
でも、はっきりと言って昨日の調子でいけば亮と陽斗に負ける気はしない。これが覚醒ってやつか、悪くねぇな。
「………今日はどうするよ?俺らの試合は明日からだろ?」
「そうだなぁ……とりあえず亮達の試合でも見に行こうぜ」
「そうだな」
確か二回戦目って言ってたし時間は掛かるだろう。
「蓮翔」
「………裕一」
ドアをくぐろうとした時、不意に後ろから声が掛けられた。その声の主は昨日休みだった福田だ。
「ごめん、海斗。ちょっと福田と話してくるわ」
小さくそう言って俺は福田の方に体を向けた。
「俺からも話があるんだ。前の場所で良いか?」
「あぁ、ありがと」
俺はそれだけを言い残し、教室を出た。教室にもまだ人が居たからある程度の視線を集めることになったが、今はそれどころじゃない。
「危なくなったらいつでも言えよ?」
「あぁ。まぁ、大丈夫だろ。海斗は先行っててくれ」
廊下には海斗が居た。どうやら俺のことが心配なようだ。でも、大事にはならないだろう。
~~~~
「ごめんね、水を差しちゃって」
「いや。裕一も友達だろ?そんな事気にするな」
俺はいったい誰目線でこんな頭のおかしい発言をしたんだろうか。いつもなら絶対言わない自信がある発言だな。
「そっか……蓮翔はまだ僕のことを友達って、言ってくれるんだね」
あのギラギラした雰囲気とは真逆だ。かなり大人しくなってるな。福田の素は案外こっちなのだろうか?
「裕一も話があるんだろ?」
「うん。どうしても君に謝りたくてね」
「良いよ。謝罪は要らない」
アレのおかげで俺は記憶を取り戻せた。あのクソ神の事を思い出せた。俺にとって大切なものを再確認出来た。感謝をする、とは言わない。でも、助かった。助かったってお礼は言いたい。
「裕一のおかげで俺は大切なものに気づけたんだ。ありがと」
「…………宗教に入るのかい?」
「……いや、神の偉大さに気付いたわけじゃないぞ!?」
「フハッ、アハハハハ。ごめんね、ついね?でも、そっか……ありがと、か。でも謝罪はさせて欲しい。あの噂も含めて………本当にごめん、なさい」
「俺はもう気にしてないよ」
この変わりよう、やっぱり洗脳とかその類なのか?神ならば可能なのかもしれない。
「そうだ。蓮翔の聞きたいことって?」
「ん?あぁと……」
どうしよう……別になんも無いぞ。あの場を収めるためだけの発言だったからな。こういう後先考えないで言うから後々面倒になるんだろうな。
「そうだ。あの神とはどこで知り合ったんだ?」
「………蓮翔、やっぱり……」
「だから、違ぇよ?!」
「えぇとね、確か蓮翔の近くの神社だよ」
すんげぇ笑顔でスルーするじゃん。にしても、俺の家の近くの神社……あの千年桜の近くにある神社か。
「そうか……なんでそんな所まで?」
「ん?なんか呼ばれた気がしてね」
「なるほど」
こじんまりとした神社だから用がないならまず近付かない場所だ。俺だって初詣以外じゃまず行かない。なんなら最後に行ったのは中学三年生が最後だしな。
「じゃ、ありがとね」
「ん?あぁ、バレー頑張ろうな」
「うん!」
さてと。今日は暇だし、屋上にでも行くかな。どうせ鍵ぶっ壊れてるだろうし。
~~~~~~~~~~~~~~
屋上……ラブコメの波動を感じますねぇ!まぁ、そんな展開ないんですけど。
明日は球技大会でついにバレー回!作者はバレーを学校の授業以外でやったことないんで、知識ほぼ皆無ですので、案外サラッと流す予定ですね。詳しく書くとボロでそうなので。
さて、次回が終わればついに夏休み回!上手く書ける自信は全くありませんが、全身全霊書かせていただきます!地名等は一切記入しませんので、ご理解お願いします。
拙い部分も多々ありますが、最後までこの作品を読んでいただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします!
先生はそれだけ言って教室から出ていく。その瞬間、教室が一気に賑やかになる。
「はぁ……」
体の調子は良い。昨日のアレは良く分からなかったけど、ジャンプ力も振り抜く力、速度も含めて何故か普段以上だった。
ゲームで言うレベルアップみたいなものだろうか?
この異常な体の変化が記憶が戻ったことに関係があるのかは分からないけど、昔の運動能力にだいぶ戻ってきている。これでも一応は運動神経抜群だったからな、あの事件までは。
「そんな辛気臭い顔してどうしたんだよ、蓮?」
「……海斗か。いや、ちょっとね」
お前は良いよな。悩みがなさそうでよ。まぁ、海斗は海斗で色々と苦労人だから海斗と同じ立場には成りたくないけど。
「にしても、まさか亮達もバレーとはな」
そうなんだよ。あの亮が相手なんだ。ギリギリまで隠してサプライズだなんだって言ってたが、ようは冬華に良いところを見せたいだけなんだろう。この球技大会で優勝したら冬華に告るって言ってたもんな。
やっぱり急に告るより何か行事にこきつけて、の方が雰囲気も出やすいって言ってたし。全く、あのヘタレは……あ、俺もだわ。
「陽斗と亮相手はキツイぞ」
「だな。どっちも運動神経化け物だもんな」
でも、はっきりと言って昨日の調子でいけば亮と陽斗に負ける気はしない。これが覚醒ってやつか、悪くねぇな。
「………今日はどうするよ?俺らの試合は明日からだろ?」
「そうだなぁ……とりあえず亮達の試合でも見に行こうぜ」
「そうだな」
確か二回戦目って言ってたし時間は掛かるだろう。
「蓮翔」
「………裕一」
ドアをくぐろうとした時、不意に後ろから声が掛けられた。その声の主は昨日休みだった福田だ。
「ごめん、海斗。ちょっと福田と話してくるわ」
小さくそう言って俺は福田の方に体を向けた。
「俺からも話があるんだ。前の場所で良いか?」
「あぁ、ありがと」
俺はそれだけを言い残し、教室を出た。教室にもまだ人が居たからある程度の視線を集めることになったが、今はそれどころじゃない。
「危なくなったらいつでも言えよ?」
「あぁ。まぁ、大丈夫だろ。海斗は先行っててくれ」
廊下には海斗が居た。どうやら俺のことが心配なようだ。でも、大事にはならないだろう。
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「ごめんね、水を差しちゃって」
「いや。裕一も友達だろ?そんな事気にするな」
俺はいったい誰目線でこんな頭のおかしい発言をしたんだろうか。いつもなら絶対言わない自信がある発言だな。
「そっか……蓮翔はまだ僕のことを友達って、言ってくれるんだね」
あのギラギラした雰囲気とは真逆だ。かなり大人しくなってるな。福田の素は案外こっちなのだろうか?
「裕一も話があるんだろ?」
「うん。どうしても君に謝りたくてね」
「良いよ。謝罪は要らない」
アレのおかげで俺は記憶を取り戻せた。あのクソ神の事を思い出せた。俺にとって大切なものを再確認出来た。感謝をする、とは言わない。でも、助かった。助かったってお礼は言いたい。
「裕一のおかげで俺は大切なものに気づけたんだ。ありがと」
「…………宗教に入るのかい?」
「……いや、神の偉大さに気付いたわけじゃないぞ!?」
「フハッ、アハハハハ。ごめんね、ついね?でも、そっか……ありがと、か。でも謝罪はさせて欲しい。あの噂も含めて………本当にごめん、なさい」
「俺はもう気にしてないよ」
この変わりよう、やっぱり洗脳とかその類なのか?神ならば可能なのかもしれない。
「そうだ。蓮翔の聞きたいことって?」
「ん?あぁと……」
どうしよう……別になんも無いぞ。あの場を収めるためだけの発言だったからな。こういう後先考えないで言うから後々面倒になるんだろうな。
「そうだ。あの神とはどこで知り合ったんだ?」
「………蓮翔、やっぱり……」
「だから、違ぇよ?!」
「えぇとね、確か蓮翔の近くの神社だよ」
すんげぇ笑顔でスルーするじゃん。にしても、俺の家の近くの神社……あの千年桜の近くにある神社か。
「そうか……なんでそんな所まで?」
「ん?なんか呼ばれた気がしてね」
「なるほど」
こじんまりとした神社だから用がないならまず近付かない場所だ。俺だって初詣以外じゃまず行かない。なんなら最後に行ったのは中学三年生が最後だしな。
「じゃ、ありがとね」
「ん?あぁ、バレー頑張ろうな」
「うん!」
さてと。今日は暇だし、屋上にでも行くかな。どうせ鍵ぶっ壊れてるだろうし。
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屋上……ラブコメの波動を感じますねぇ!まぁ、そんな展開ないんですけど。
明日は球技大会でついにバレー回!作者はバレーを学校の授業以外でやったことないんで、知識ほぼ皆無ですので、案外サラッと流す予定ですね。詳しく書くとボロでそうなので。
さて、次回が終わればついに夏休み回!上手く書ける自信は全くありませんが、全身全霊書かせていただきます!地名等は一切記入しませんので、ご理解お願いします。
拙い部分も多々ありますが、最後までこの作品を読んでいただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします!
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