私を処刑しようとしたくせにお前達なんか助けるわけないだろ!!

[カミヒト]
※ヒロインがバッドエンドを迎えます。ご注意ください。多少は救いがあると思います。
※不快な表現が多々あると思います。
※ヒロイン以外で近親相姦に近い描写があります。
※【R15】程度の残酷描写・性描写があります。
以上の点に留意してください。



 妻であるあの女と、同級生である国王に対する劣等感から生まれるものが、全て私に負の捌け口として向けられていた。

 小さくて、どうしようもない男だった。だから、妻であるあの女にも見向きもされない。私を虐げることでしか、己のプライドを保てないのだから。

 今日もまた、裸にされてこの背中に鞭を打たれている。

「お前と、私の可愛いローザの血が半分でも繋がっているのが信じられん。この、卑しいお前の血とな!!」

 唾を飛ばしながら、恍惚の表情で鞭を振るい続ける姿は滑稽だ。

 お前となんか、この家の誰一人として血の繋がりがないだろう。

 意識を失う寸前に、心の中でそう嘲笑っていた。


 生まれた時から虐げられてきた私が、国を守る事など考えるわけがない。ギフトを持った私が国を離れて、この国が滅んだとしても、それは私には関係のない事だ。

 私はただ、復讐するだけだ。あの男に。あの女に。そして、あの妹に。









*カクヨムの内容から若干書き足しています。大筋は変わりません
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