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41~50
(50)兄弟吸血
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吸血鬼の血を受け継いだ弟と、受け継げなくて餌にされる兄の話。
弟×兄。
可愛かった幼少期から一変する弟に、いいようにされる兄みたいな構図が好きです!
朔(サク)
兄。色々と諦めて自分の境遇を受け入れてしまっている。
満(ミツル)
弟。昔は自分が吸血鬼であることに嫌悪感を抱いていたが……。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あるところに、吸血鬼の血を継ぐ兄弟がいました。
弟のミツルは、吸血鬼としての血が濃く、その能力は一族の中でもずば抜けて高いことがわかりました。しかし、対照的に兄であるサクには全く吸血鬼としての能力が備わっていませんでした。
一族は、当然のようにミツルを可愛がりました。そして、サクのことは、弟の餌として使うことに決めました。
「う、うえっ……」
ミツルは、無理やりサクの血を吸わされて、何度も何度も吐きました。
『血の味を覚えなさい』
「い、嫌だ、ボクは、人間だもん……!」
ミツルは、拒み続けました。彼は、幼いながらに、自分が恐ろしい怪物なんだということがわかっていました。そして、心優しい彼は、兄の血を吸うことなどできるわけがないと思っていました。
サクは、そんな弟を可愛がりました。例え、一族を恨んでも、弟だけは恨み切れないと思いました。
ある夜。ミツルは目を覚ますと、サクのいる地下室に足を向けました。
「お兄ちゃん……」
「なんだミツル。勝手に部屋を抜け出したら怒られるぞ?」
地下室は、お世辞にも綺麗とは言えません。必要最低限の設備の中、サクは軟禁されていました。それは、次期当主であるミツルとは比べ物にならないぐらい扱いの差があったので、サクは慌ててミツルを追い返そうとしました。
「でも、何だか嫌な予感がして……」
「怖い夢でも見たのか?」
「わかんない。でも、ボク、お兄ちゃんが心配で……」
「俺のことが? はは。俺の代わりなんていくらでもいるさ。大丈夫」
「お兄ちゃんの代わりなんかいないよ! ボクはお兄ちゃんじゃなきゃイヤなのに……。うう……」
今にも泣き出しそうな程、情けない声を出すミツルに、サクはそっとため息をつきました。
「お前は本当に優しい子だ。でもね、俺なんかに情けを掛けてちゃ駄目だって言ってるだろう?」
「情けじゃないもん。ボクは、本当にお兄ちゃんのことが大好きなんだもん!」
「ミツル……。ありがとうね。でも、それは間違ってるんだよ。俺は、生まれたときからお前の餌になる運命だったんだから」
「食べないもん! お兄ちゃんの血なんか吸わないもん!」
「困ったな。ミツル、今日のところは……そうだ、子守歌を歌ってあげるからね。ミツル、好きだったろ?」
「うん。歌って」
「よし。聞いたら、ちゃあんと部屋に戻るんだぞ?」
「……お兄ちゃんはやっぱり、ここにいなきゃいけないの?」
「うん。そうだよ。これはね、決まりだからね。どうすることもできないんだよ」
「そんなのおかしい」
「おかしくないよ。俺はね、ミツルの役に立てたなら、それでいいんだ」
「でも……」
ミツルが言い募ろうとしたその時、静かな夜を引き裂く悲鳴が聞こえてきました。そう。それは、吸血鬼を恐れていた人間たちが、ついに行動を起こした瞬間でした。
人間たちは、あっという間に吸血鬼たちを殺してゆきました。
「お兄ちゃん、怖いよ……」
「大丈夫。俺たちはまだ血を吸ったことがないんだ。だから、きっと人間たちも許してくれるはずで……」
勿論、人間たちにそんな寛大な心はありませんでした。あるのは、吸血鬼に対する恐怖。そして、憎しみ。
取り囲まれた二人は、狂気ともいえる人間たちの気迫に、追い詰められてしまいました。
「ミツル、逃げろ。お前は飛べるだろう? 俺が囮になっている隙に……」
「嫌だ! ボクはお兄ちゃんを置いてなんかゆけない! そんなことをするぐらいなら。ボクが、人間を、殺してやる!」
「ミツル……!」
ミツルが叫んだ途端、その手の平から炎が生まれました。赤々とした炎は、人間たちに乗り移り、瞬く間に人間と屋敷を燃やしてゆきました。
「お兄ちゃん、うっ、ごめん……。ボク……」
「ミツル……。お前は悪くない。悪くないんだ」
「そうじゃ、なくて……」
「ん? もしかして、どこか痛むのか?」
誰もいなくなった屋敷の前で、サクはミツルを抱きしめ、覗き込みました。
「血が、欲しい……」
「え?」
見ると、ミツルの目は赤く飢えていました。サクは、ミツルから離れようとしましたが、一歩遅く……。
「や、やめ……、っ!」
正気を失ったミツルの牙の餌食となりました。
「ごめん、ボク、こんな、つもりじゃ……」
ミツルが正気に戻った時、サクの血は大分吸われてしましました。
「う……」
サクの体は、恐怖で震えていました。ミツルを見るサクの目はまるで、狼に怯える兎のようでした。
「お兄ちゃん。ごめんね……。ボク、やっぱり化け物だったんだ……。だから……」
「ミツル……?」
ミツルは、思いつめたような顔で地面に転がっていた剣を手に取ると、自分の胸にあてがいました。
「ボクは死ぬべきだ。パパやママたちと一緒に、始末されるべきだったんだ」
「やめろ!」
サクは気力を振り絞り、ミツルの手から剣を取り上げました。そして。
「大丈夫、お前は優しいんだ。きっと理性のある吸血鬼になれるさ。お願いだから生きてくれ。お前は、吸血鬼である前に、俺のたった一人の兄弟なのだから。俺の血だったら、好きなだけ飲んでいい。だから、もうこんな真似はしないでくれ……!」
サクはミツルを優しく抱きしめながら、懇願しました。ミツルは、わんわんと泣きました。
そうして、二人は屋敷を捨てて、他の場所へと移り住みました。
しかし、成長するにつれてミツルの態度は、悪くなってゆきました。
「っぐ、やめろ……! 血なら、さっき、やったろうが……!」
「出来損ないの餌ごときが、僕に命令? こちとら成長期なんでねッ!」
「っは……。これ以上は、無理……」
「泣いてんの? はは、いいね」
「く……」
「兄ちゃん。僕は所詮、血を欲するだけの吸血鬼なんだよ」
「違う、お前は、俺の弟で……、純粋な……、優しい……」
「感情なんて、とっくの昔になくなったよ。あるのは血の飢えと、そう、弱い者をいたぶる楽しさかな」
「ろしてやる……」
「なあに? お兄ちゃん」
「殺してやる、お前みたいな化け物、俺が……」
「無理だよね?」
「っ」
「兄ちゃんは僕のためだけに生きてるんだよ?」
「お前を殺して、俺も……!」
「はは。情熱的だなぁ。でもね、僕は兄ちゃんを逃さない。死なせてやるもんか」
「兄ちゃんは僕のものだよ。兄ちゃんに死ぬ権利なんてない。わかるよね?」
「っ、あ、やめろ……、駄目だって……」
「本当は知ってるんだよ」
「な、にを……」
「兄ちゃんもさ、僕に血を吸われるの、嫌いじゃないでしょ?」
「馬鹿な、ことを……」
「いや、兄ちゃんは好きなんだよね。僕に血を吸われて嬉しがってるんだ。気持ちよくなってるんだよ」
「違うッ……!」
「じゃあさ、試してみようか」
「や、やめ……。あっ、っ~!」
「ほらね。もう兄ちゃんはとっくに壊れてるんだよ。兄ちゃんだって、立派な化け物さ」
「うう……。もうやだ、こんなの! 気持ちいい、けど、血、足りなくなって、寝込むし……。俺、ずっとお前に、遊ばれてばっかで……」
「だって、兄ちゃんが言ったんじゃん。好きなだけ飲んでいいってさ。だったら僕は、限界まで兄ちゃんの血を吸って、ぐったりした兄ちゃんの世話をして。その繰り返しの人生がいい」
「こんなの、間違ってる……。血が足りないんなら、いっそ、人間の血でも吸って……」
「嫌だよ。人間の血なんて美味しくないでしょ。僕は兄ちゃんの血だから飲むんだよ。兄ちゃんは全然なんにもわかってない」
「わかんないさ。もう、俺には、お前がわかんないよ、ミツル……」
「兄ちゃんは何にも考えなくていいよ。でも、化け物は化け物同士、仲良く生きていかないと、ね?」
吸血鬼は優しく、それでいて残酷に微笑みました。兄は、それに恐怖を抱きながらも、現状を受け入れるしかありませんでした。彼らは所詮孤独。怪物と人間とは分かり合えないのです。たった二人の兄弟。その長い長い寿命が尽きるまで、仲良く生きてゆくしかないのですから。
弟×兄。
可愛かった幼少期から一変する弟に、いいようにされる兄みたいな構図が好きです!
朔(サク)
兄。色々と諦めて自分の境遇を受け入れてしまっている。
満(ミツル)
弟。昔は自分が吸血鬼であることに嫌悪感を抱いていたが……。
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あるところに、吸血鬼の血を継ぐ兄弟がいました。
弟のミツルは、吸血鬼としての血が濃く、その能力は一族の中でもずば抜けて高いことがわかりました。しかし、対照的に兄であるサクには全く吸血鬼としての能力が備わっていませんでした。
一族は、当然のようにミツルを可愛がりました。そして、サクのことは、弟の餌として使うことに決めました。
「う、うえっ……」
ミツルは、無理やりサクの血を吸わされて、何度も何度も吐きました。
『血の味を覚えなさい』
「い、嫌だ、ボクは、人間だもん……!」
ミツルは、拒み続けました。彼は、幼いながらに、自分が恐ろしい怪物なんだということがわかっていました。そして、心優しい彼は、兄の血を吸うことなどできるわけがないと思っていました。
サクは、そんな弟を可愛がりました。例え、一族を恨んでも、弟だけは恨み切れないと思いました。
ある夜。ミツルは目を覚ますと、サクのいる地下室に足を向けました。
「お兄ちゃん……」
「なんだミツル。勝手に部屋を抜け出したら怒られるぞ?」
地下室は、お世辞にも綺麗とは言えません。必要最低限の設備の中、サクは軟禁されていました。それは、次期当主であるミツルとは比べ物にならないぐらい扱いの差があったので、サクは慌ててミツルを追い返そうとしました。
「でも、何だか嫌な予感がして……」
「怖い夢でも見たのか?」
「わかんない。でも、ボク、お兄ちゃんが心配で……」
「俺のことが? はは。俺の代わりなんていくらでもいるさ。大丈夫」
「お兄ちゃんの代わりなんかいないよ! ボクはお兄ちゃんじゃなきゃイヤなのに……。うう……」
今にも泣き出しそうな程、情けない声を出すミツルに、サクはそっとため息をつきました。
「お前は本当に優しい子だ。でもね、俺なんかに情けを掛けてちゃ駄目だって言ってるだろう?」
「情けじゃないもん。ボクは、本当にお兄ちゃんのことが大好きなんだもん!」
「ミツル……。ありがとうね。でも、それは間違ってるんだよ。俺は、生まれたときからお前の餌になる運命だったんだから」
「食べないもん! お兄ちゃんの血なんか吸わないもん!」
「困ったな。ミツル、今日のところは……そうだ、子守歌を歌ってあげるからね。ミツル、好きだったろ?」
「うん。歌って」
「よし。聞いたら、ちゃあんと部屋に戻るんだぞ?」
「……お兄ちゃんはやっぱり、ここにいなきゃいけないの?」
「うん。そうだよ。これはね、決まりだからね。どうすることもできないんだよ」
「そんなのおかしい」
「おかしくないよ。俺はね、ミツルの役に立てたなら、それでいいんだ」
「でも……」
ミツルが言い募ろうとしたその時、静かな夜を引き裂く悲鳴が聞こえてきました。そう。それは、吸血鬼を恐れていた人間たちが、ついに行動を起こした瞬間でした。
人間たちは、あっという間に吸血鬼たちを殺してゆきました。
「お兄ちゃん、怖いよ……」
「大丈夫。俺たちはまだ血を吸ったことがないんだ。だから、きっと人間たちも許してくれるはずで……」
勿論、人間たちにそんな寛大な心はありませんでした。あるのは、吸血鬼に対する恐怖。そして、憎しみ。
取り囲まれた二人は、狂気ともいえる人間たちの気迫に、追い詰められてしまいました。
「ミツル、逃げろ。お前は飛べるだろう? 俺が囮になっている隙に……」
「嫌だ! ボクはお兄ちゃんを置いてなんかゆけない! そんなことをするぐらいなら。ボクが、人間を、殺してやる!」
「ミツル……!」
ミツルが叫んだ途端、その手の平から炎が生まれました。赤々とした炎は、人間たちに乗り移り、瞬く間に人間と屋敷を燃やしてゆきました。
「お兄ちゃん、うっ、ごめん……。ボク……」
「ミツル……。お前は悪くない。悪くないんだ」
「そうじゃ、なくて……」
「ん? もしかして、どこか痛むのか?」
誰もいなくなった屋敷の前で、サクはミツルを抱きしめ、覗き込みました。
「血が、欲しい……」
「え?」
見ると、ミツルの目は赤く飢えていました。サクは、ミツルから離れようとしましたが、一歩遅く……。
「や、やめ……、っ!」
正気を失ったミツルの牙の餌食となりました。
「ごめん、ボク、こんな、つもりじゃ……」
ミツルが正気に戻った時、サクの血は大分吸われてしましました。
「う……」
サクの体は、恐怖で震えていました。ミツルを見るサクの目はまるで、狼に怯える兎のようでした。
「お兄ちゃん。ごめんね……。ボク、やっぱり化け物だったんだ……。だから……」
「ミツル……?」
ミツルは、思いつめたような顔で地面に転がっていた剣を手に取ると、自分の胸にあてがいました。
「ボクは死ぬべきだ。パパやママたちと一緒に、始末されるべきだったんだ」
「やめろ!」
サクは気力を振り絞り、ミツルの手から剣を取り上げました。そして。
「大丈夫、お前は優しいんだ。きっと理性のある吸血鬼になれるさ。お願いだから生きてくれ。お前は、吸血鬼である前に、俺のたった一人の兄弟なのだから。俺の血だったら、好きなだけ飲んでいい。だから、もうこんな真似はしないでくれ……!」
サクはミツルを優しく抱きしめながら、懇願しました。ミツルは、わんわんと泣きました。
そうして、二人は屋敷を捨てて、他の場所へと移り住みました。
しかし、成長するにつれてミツルの態度は、悪くなってゆきました。
「っぐ、やめろ……! 血なら、さっき、やったろうが……!」
「出来損ないの餌ごときが、僕に命令? こちとら成長期なんでねッ!」
「っは……。これ以上は、無理……」
「泣いてんの? はは、いいね」
「く……」
「兄ちゃん。僕は所詮、血を欲するだけの吸血鬼なんだよ」
「違う、お前は、俺の弟で……、純粋な……、優しい……」
「感情なんて、とっくの昔になくなったよ。あるのは血の飢えと、そう、弱い者をいたぶる楽しさかな」
「ろしてやる……」
「なあに? お兄ちゃん」
「殺してやる、お前みたいな化け物、俺が……」
「無理だよね?」
「っ」
「兄ちゃんは僕のためだけに生きてるんだよ?」
「お前を殺して、俺も……!」
「はは。情熱的だなぁ。でもね、僕は兄ちゃんを逃さない。死なせてやるもんか」
「兄ちゃんは僕のものだよ。兄ちゃんに死ぬ権利なんてない。わかるよね?」
「っ、あ、やめろ……、駄目だって……」
「本当は知ってるんだよ」
「な、にを……」
「兄ちゃんもさ、僕に血を吸われるの、嫌いじゃないでしょ?」
「馬鹿な、ことを……」
「いや、兄ちゃんは好きなんだよね。僕に血を吸われて嬉しがってるんだ。気持ちよくなってるんだよ」
「違うッ……!」
「じゃあさ、試してみようか」
「や、やめ……。あっ、っ~!」
「ほらね。もう兄ちゃんはとっくに壊れてるんだよ。兄ちゃんだって、立派な化け物さ」
「うう……。もうやだ、こんなの! 気持ちいい、けど、血、足りなくなって、寝込むし……。俺、ずっとお前に、遊ばれてばっかで……」
「だって、兄ちゃんが言ったんじゃん。好きなだけ飲んでいいってさ。だったら僕は、限界まで兄ちゃんの血を吸って、ぐったりした兄ちゃんの世話をして。その繰り返しの人生がいい」
「こんなの、間違ってる……。血が足りないんなら、いっそ、人間の血でも吸って……」
「嫌だよ。人間の血なんて美味しくないでしょ。僕は兄ちゃんの血だから飲むんだよ。兄ちゃんは全然なんにもわかってない」
「わかんないさ。もう、俺には、お前がわかんないよ、ミツル……」
「兄ちゃんは何にも考えなくていいよ。でも、化け物は化け物同士、仲良く生きていかないと、ね?」
吸血鬼は優しく、それでいて残酷に微笑みました。兄は、それに恐怖を抱きながらも、現状を受け入れるしかありませんでした。彼らは所詮孤独。怪物と人間とは分かり合えないのです。たった二人の兄弟。その長い長い寿命が尽きるまで、仲良く生きてゆくしかないのですから。
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