オールモイズ

石崎凛

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目の付け所3

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「目の付け所…私は勝手ながら”関心、興味、気づき、違和感”と考えております」


スクリーンに幼稚な絵が映された


「興味、関心は個人…つまり葵さんや私のような各個人の好みですね、人間の目は好きなものには目が止まりますから…」


子供がお菓子やオモチャを見て
喜ぶ絵が映された


「気づきとは疑問に近いですかね、いつも通る道に新しいお店が出来ていたり、友達の髪型が変わっていたり、変化に気づいたりもしくは感じることです。普段と違うものが移っても目が止まります」


今度は子供がお店や友達、ものに対して疑問を抱いているのか、クエスチョンマークが浮かび上がっている絵を写した


「そして、違和感。先ほどの気づきと異なり、人間は自分にとって嫌なものにも目が止まりやすいのです。危険を察知する能力から由来しているのかもしれませんね」


子供が足元の石をみて、転ぶ想像をしている絵が映された


「まぁ。絶対ではありませんが、気づかないことの方が多いでしょう。

ところで葵さんは
どうして我が社を?

今説明したどの目の付け所から
我が社に?
それとも、また別の目の付け所でしょうか?」



男性は笑いながら葵に問いかけた
もちろん、作り笑いで

突然問いかけられ戸惑う葵


「えっと。その…私にもよくわからないというか…なんとなく…」


男性はふむふむと頷きながら
天井を見上げた


「ふーむ…関心に近いのかもしれませんね、興味ではなさそうですし…」


「あの…結局、この目の付け所の話で何を言いたいのですか?」



「すみません、言っていませんでしたね。目の付け所がどのような理由からか分かれば、我が社に対して興味を持った理由がわかりますから。

どの会社でも同じではないでしょうか。


好きな職業
高い給料
完全週休二日制
出張
服装
ビックネーム


他にもたくさんあるでしょう。
目の付け所から、その会社を避けたり受けたり

少なくとも私はそう考えています」
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