オールモイズ

石崎凛

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目の付け所2

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「さぁさぁ、楽にして、そちらに腰をお掛けください」


男性は笑いながら
パソコンを開き説明会用の
スライドショーをスクリーンに
映し出した


葵は資料とシャープペンを出し
言われた通り椅子に座った


「寝坊助さんな葵さんのために少し目を覚ます体操でもしますか」


「あ…え?」


「あれ?寝坊したのではないのですか?乱雑に結んだ髪、おそらくスッピンであることを隠すためのマスク、シワがあり袖のボタンすら留めてないシャツ、そして時間ギリギリ、

この条件を満たすのは寝坊くらいかな…と。

まぁ、交通機関が止まった、朝まで何かしら作業をしてたなんてのもありえますかね?」


男性はニコニコ笑いながら答えた
葵は直感的に思う
気持ち悪い


「こんなに言うときっと、貴女に引かれてしまいそうなので冗談はここまでで、
会社説明に移らさせていただきます。

まずは目の付け所の話でもしますか」


男性は上着を脱ぎ
テーブルの上に腰掛け足を組み
右手を自分の右ほほに当てながら

「目の付け所とは何のことかわかりますか?」



葵に投げかけた。


「え?」


葵の頭の中はまだ
整理がついておらず
男性の顔を見たまま固まってしまった


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