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本編
あなたへの想いは時を超えて
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「どうしたんだ?サーク。」
とっくに散ってしまった河津桜の木の下。
そう言ったウィルは、どことなく落ち着きがなかった。
嬉しそうでもあり、不安げにも見えた。
2月は逃げてしまう。
バレンタイン合戦が終わると、学校の雰囲気はガラリと変わる。
「姫」だの「騎士」だの騒いでいたのが嘘みたいだ。
もう春休みへの期待でそわそわしていて、登校してきても皆、どこか上の空なのだ。
「呼び出してごめんな。」
「いいよ、そんなの。」
「時間、大丈夫?」
「うん。平気。」
ウィルはそう言って笑った。
一年の頃、一緒に図書室で時間を過ごした人。
三年たってもウィルはやっぱり綺麗で、俺は妙にどぎまぎしてしまう。
ずっと蓋をしてきた自分の気持ちを意識してしまった今は尚更の事だ。
「……桜……。」
「え?」
「卒業式までには、桜、咲くかな……。」
もじもじしてなかなか本題を切り出せない俺を見かね、ウィルがそう言った。
高校の敷地を囲むように並ぶソメイヨシノを見る。
なんか色々必死で、回りの景色を見る事すら忘れていた。
桜はどこか幹が赤く色付き、冬に固く閉ざされていた枝の先も、ふんわりとしてきたように見える。
あぁ、春が来る。
淡い桜の花びらが風に舞う。
「……桜の下に立ったウィルは、きっと、綺麗だね。」
それを想像して思わず言葉になった。
淡い桜の花びらに包まれたその人は、きっと誰より美しいだろう。
できるならそれは、誰にも見せずに俺だけの思い出にしたいけれど、「姫」であり「姫騎士」として絶大な人気を誇ったウィルが、卒業式で放って置かれるはずはなく、引っ張りだこになって桜の下で写真を取るんだろうなと思った。
「……何、笑ってるんだよ。サークは意外にいやらしいな?!」
「いやらしい?!待って!ウィル!!俺!変な事なんか考えてないって!!」
「どうだか?」
「本当だよ!!桜の下のウィルは綺麗だなろうなって思って!!でも!!それは独り占めできなくて!!皆、ウィルと桜の下で写真取るんだなって……!!」
なぜかいやらしい想像をしていたと勘違いされ、慌てた俺は思っていた事をぼろぼろと口から漏らした。
ハッとして口を押さえたがもう遅かった。
ニッとウィルが笑う。
ちょっと意地悪そうでもあるけれど、はにかんでいるようにも見える。
「……ふ~ん?独り占めしたいんだ?本当は?」
「そりゃ……独り占めしたいよ……。図書室のウィルもポスターになっちゃったし……。」
「……あれは、ごめん。サークがそんなに大事にしてるなんて思わなくて……。俺はてっきり、何とも思ってないのかと思ってたから、あの頃の事をサークに思い出して欲しくて……。でも違ったんだな……。サークは大事に仕舞い込んでたんだな……独り占めする為に……。」
「うん……。ウィルは雲の上の人になっちゃったから、せめてあの時の思い出だけは、誰にも見せないで自分だけの宝物にしておこうと思ってた。」
「ごめん……。」
「いいよ、俺もウィルの気持ち知らなかったし。ウィルも俺の気持ちを知らなかっただけだから。」
「うん……。」
「それより……これ……。」
話がお弁当を食べた日に戻ってしまいそうだったので、俺はさっと雰囲気を変えようとポケットに手を突っ込んだ。
そしてラッピングされた箱をウィルに差し出す。
「……え?!これ……俺に……??」
「うん……。」
「ぷっ。本命シール……。」
「ごめん。でも当日渡しても、金額オーバーしてて、どのみちカウントされないから……。」
「ふふっ。金額オーバーしてなかったら、俺が堂々優勝だったのに。」
「いや、同点優勝は俺も予想外だったから!!」
「あの後、大変だったんだからな?!皆、うまい棒の数と俺への貢物を一緒にするなって騒いじゃって……。」
「ご、ごめん。あんな結果になるなんて思ってなくて……。」
「流石というか何というか……。サークならではだよな、あんな事……。でも、サークらしくて……俺は、好き。」
好き、という言葉にドキッとする。
伏目がちにそう言ったウィルの頬はほんのりと高揚していて、凄く綺麗でドキドキした。
「……開けて、いい?」
「うん。」
ウィルが渡した小箱を開ける。
そして「えっ?!」と声を上げた。
びっくりしたように顔を上げ、俺を見つめる。
「サーク?!」
「……護身用も兼ねて。ウィルは綺麗なんだから、それでいざという時は身を守ってね?!」
「ふふっ。護身用に懐中時計って……クレバン・ハーンじゃあるまいし……。」
クレバン・ハーンというのは、ウィルが好きな推理小説の主人公だ。
数々の難事件を解き明かす探偵なんだけど、いざという時は「懐中時計」を使って戦う。
別に何か特別な仕掛けのある懐中時計じゃない。
ごく普通の懐中時計だ。
それをヨーヨーの様に半飛び道具にしたり、振り回したり、相手の足に引っ掛けて転ばせたり、時計部分を握り締め鎖部分を指に巻いてメリケンサック代わりにして相手を殴りつけたりと、結構、ヤンチャなところのある探偵なのだ。
乱闘シーンの後の決め台詞は、パカッと懐中時計の蓋を開いて「……うむ、壊れてない」とか「……クソッ、カバーにヒビが入ったではないか!」とかだったりする。
「俺だって変な目にあったんだから、ウィルみたいな美人はもっと気をつけないと……。高校卒業して大学行き始めたら、何があるかわかんないからさ……。だから、もしも何かあったらそれで身を守ってね、ウィル。」
「……普通、相手に時計を贈るのは、ずっと同じ時を過ごしたいって意味なんだけどなぁ~。」
「えぇ?!嘘?!そうなの?!」
「……完っ全に、護身用としてプレゼントしてくれたんだ……。まぁ、サークだもんなぁ~、期待し過ぎたら身が持たないよね……。」
「ご、ごめん……そこまでちゃんと考えてなかった……。」
ウィルが好きな小説の主人公が持ってる物だし、護身用にもなるし、なんて考えて「懐中時計」にしたんだけど……。
そうか……時計を贈るのはそういう意味があるのか……。
俺は恥ずかしくなってしまって縮こまった。
自分の無頓着さと学の無さにぷるぷるする。
ちょっとヤダ!も~!!
なんで俺ってこうもカッコがつかないんだよ!!
時計を贈るって、そんな意味があるのかよ?!
というか!贈るものによってなんか意味があるのかよ?!
読書家のウィルに本にまつわる物を……とか思ったけど!!
浅知恵でプレゼント選んだのがバレバレで恥ずかしすぎる!!
呆れられるんじゃないかと恥ずかしさで頭を抱える。
そんな俺にウィルは綺麗な顔で微笑んだ。
「……ありがとう。凄く嬉しい……。大事にする……。」
「え……あ、うん……。」
ぎゅっと大事そうに懐中時計を握り締め、胸に抱くウィル。
綺麗で、儚くて、どこかに消えてしまいそうに見えた。
ここで言わなきゃ!
俺はそう思った。
ぐっと、全身に力が入る。
頑張れ!俺!!
お前の高校時代という名の青春は!!
ここで決まるぞ!!
「……ウ、ウィル……ッ!!」
「え?」
「告白の、返事……っ!!」
「……あ……。」
「ウィルの望む答えじゃないかもしれない!!」
「…………うん。」
「でも!これが今の俺の精一杯なんだ!!」
「うん。」
「お、俺……!!ずっと……ずっとウィルが好きだった……!!」
「うん……。」
「でも俺!!自覚できてなくて!!自覚できてないのに、ウィルは姫になった事で雲の上の人になっちゃって!!」
「うん。」
「自分に自信がなくて……。平凡でなんの取り柄もない俺が……綺麗なウィルの横に並ぶなんて、身の程知らずだって気持ちがあって……俺は自分に自信がなくて……。」
「うん……。」
「だから……ウィルから逃げた……。ウィルを好きだって自分の気持ちからも……逃げたんだ……。」
「…………うん。気づいてたよ。」
そう言ったウィルは、少し寂しそうに笑った。
好きな人にこんな顔をさせている事が辛い。
でも、俺の全部を話すって決めたんだ。
ウィルの好意に対し、今の俺にできる精一杯の答えとして。
「……最近なんだ。ずっとウィルが好きだった事に気づいたの。それまでは自分に自信がなくて、自分で自分の気持ちに気づかないふりをしてきたんだ。」
「うん。」
「姫になって、色んな事があった。その中で気づいた。俺、ウィルが好きなんだって……。」
「……一番のきっかけは、ポスター?」
「うん……。でも、それだけじゃないよ。「姫」になって、平凡で普通の俺でも、皆から好かれてるんだ、少しは愛されてるんだってわかって、自分に少し自信が持てたんだ。じゃなきゃ俺は、俺の気持ちに素直に向き合えなかった……。自信がないままだったら、向き合えなかったんだ。」
「……そっか。」
俺はそこで言葉を切った。
そしてまっすぐにウィルを見つめる。
ずっと伝えたかった事。
今日、ウィルに言うと決めていた事。
「俺、ウィルが好きだよ。」
「サーク……ッ。」
「でも……ごめん。今は、ウィルの気持ちに応えられない……。」
「…………え……?」
沈黙が落ちた。
ウィルは困惑したように眉を潜めた。
「……どういう事だ?サーク?」
「ウィルが好きだ。これは嘘じゃない。その本命は本気だよ、ウィル。」
「だったら……え……?……どういう事……?」
「そのままだよ、ウィル。ウィルの気持ちに応えられない。」
「…………え??」
「ウィルが好きだ。……だから、応えられない。」
「……ごめん。わからない。……わからないよ!!そんな答え!!」
「落ち着いてよ、ウィル。」
「落ち着けるか!!そんな騙し討みたいな!!」
「ウィル……。」
「他に好きな人がいるなら!そう言えばいいだろ?!」
「違う!!好きなのはウィルだ!!嘘じゃない!!」
「だったらなんでだよ?!意味がわからないぞ?!」
「好きなんだ!!……好きだから……俺……今……ウィルと一緒にいられない……。無理なんだよ!!」
「……え?」
俺はそう言いながら、ガバッとウィルを抱きしめた。
自分でもどうしてそんな事ができてしまったのかわからない。
わからないけど、自分を止められなかった。
「ウィルが好きだ。好きなんだ。……でも……だから……俺……ウィルといられない……。」
「……サーク。」
ウィルを抱きしめた俺は震えていた。
そんな俺を、困惑しながらもウィルが抱き返してくれた。
そして子供をあやすように背中を擦ってくれる。
「……大声出して、ごめん……。落ち着いたか?サーク……。」
「うん……。ウィルは悪くないよ……。俺、自分で言ってて、酷い事言ってるってわかってるから……。」
「……どういう事か、説明できるか?」
「うん……。」
そう言って体を離す。
ウィルは心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。
「大丈夫か?サーク?」
「うん……。でも、嫌じゃなかったら、手を握っててくれる?」
「もちろん。喜んで。」
そう言って俺の手をウィルが握った。
俺もグッとその手を握り返す。
「……ごめん、ウィル……。俺……怖いんだ……。」
「事件の事か……?」
「……事件の事……っていうか……もう、よくわからない……。」
「うん、そっか……。」
「ウィルが好きだ。」
「うん。」
「でも……俺……、今、まだ不安定な所がある……。」
「うん。」
「そういう俺を……ウィルに見られたくないんだ……。」
「……サーク、俺は……。」
「わかってるよ、ウィルは弱い俺を馬鹿にしたりなんかしない。今だって、俺の手を握ってくれてる……。」
「……サーク……。」
「でも……俺が嫌なんだ……。」
「え?」
「ウィルに弱い俺を見られたくない……。」
「サーク……。」
「ウィルには……かっこいい俺だけ見てて欲しいんだ……。」
俺は伝えたかった事を伝えた。
ウィルが好きな事。
でも、だから一緒にいられない事。
俺の中にある「今」をそのままウィルに伝えた。
好きだと言ってくれたウィルに返せる、今の俺の精一杯の誠意だった。
少しの沈黙が降りた。
「…………かっこいい……。」
「……ちょっと?!ウィル?!……今、俺にかっこいい所なんてあったかなって思ったでしょ?!」
「ふふっ、思ってないよ?」
「嘘!!顔に書いてある!!」
「思ってない、思ってない!サークはカッコイイよ?」
「……嘘つき。」
「ふふっ。カッコイイけど……可愛いなって思う事の方が多いだけだって。」
「か、可愛い?!」
「……それだけサークが好きって事だよ。」
「それは…………あ、ありがとう……。」
「どういたしまして。」
さらっとそう言われ、俺はかぁっと赤くなった。
そんなかっこよく可愛い事言われちゃうと、俺、どうしていいのかわからなくなっちゃうよ……。
握っている手が汗でベタベタしてきて恥ずかしくて離そうとしたけど、ウィルは気づかないふりして強く握ってきて逃してくれなかった。
「……もう、逃さないから。」
「え?!」
「何でもないよ、こっちの話。」
「あ、うん??」
「それで?今は、俺の気持ちに応えられないのか?サーク?」
「……うん、ごめん。」
「それは、待ってて欲しいって事か?」
「……違う。」
「え?」
「待たないで、俺を。」
「……え?!」
「待たないで欲しいんだ。」
「……なんだって??」
「だから……待たないで、ウィル……。」
「……サーク。」
「ウィルが好きだ。だから、俺、ウィルを縛りたくない。ウィルには自由でいて欲しい。変な約束で、ウィルを、俺の好きな人の時間を縛りたくない。俺なんかのために、変な気を使わないで、ウィル。いつ不安定じゃなくなるかもわからない俺を待たないで欲しい。」
「……勝手だな。」
「うん……ごめん……。」
「それで?俺が待たないとして……サークは不安定じゃなくなった時、どうするんだ??」
「……その時、考える。」
「ぷっ。」
「その時、やっぱりウィルが好きだって思ったら……今度は俺から口説きに行くから……っ!!」
ウィルの目をまっすぐ見つめてそう言い切った。
俺に他に好きな人ができるなんて事はおそらくない。
だから、俺がもう大丈夫だって思えたら、今度は俺からちゃんとウィルに告白する。
そう決めたのだ。
本当は待っていて欲しいと言いたいけれど、いくら何でもそれは都合が良すぎる。
高校のうちならいいが、大学に行けば環境も変わる。
出会う人も変わる。
たくさんの人に出会う。
なのに、ウィルに約束をさせて縛りたくない。
俺がわがままを言って、今、応えられないのだ。
だからウィルを縛る権利なんてない。
俺の顔から真剣さが伝わったのだろう。
ウィルはじっと俺を見つめた後、薄く笑った。
「……その時にはもう、俺に恋人がいたら?」
「その時は諦めるけど、俺の気持ちは伝えに行く。」
「……絶対に?」
「絶対に。」
「俺に恋人がいても、俺に好きだって伝えに来る?」
「行く。約束する。」
「……そうか……うん……。わかった。」
ウィルは視線を反らせ、何か考えているようだった。
それが何かはわからないけれど、俺がわがままを言っている事には変わりない。
「…………わかった。」
「ウィル……。」
「告白の返事、理解した。」
「……ごめん。」
「謝るなよ。サークは俺が好き。でも、俺の告白には応えられない。不安定な自分を見られたくないから、今は応えられない。」
「……うん……ごめん……。」
「大丈夫になるまで、俺に待っててとは言わない。俺が好きだから、俺の時間を縛りたくない。」
「うん……。」
「でも、大丈夫になったら、俺に恋人がいても、好きだったら好きって言いに来るって事でいいんだよな?」
「うん……。ごめん……。」
「いや、謝らなくていいよ。事件もあったんだし。できれば弱さも俺に曝け出してくれれば、ずっと側で俺が支えてあげたいけど……サークは俺が好きすぎて、かっこ悪いところを見られる事が苦痛なんだろ??」
「うん……。」
「なら、仕方ない。」
ウィルはそういうと、握っていた手を離した。
思っていたよりあっさりしていて、俺はちょっと後悔しはじめた。
「……ウ、ウィル……その……。」
「うん。わかった。」
「え??」
「サークの告白の返事。わかったよ。」
「……ウィル……。」
「だからこの話はここでおしまい。」
「……うん……。」
そう言い切られ、俺はズンッと胸が重くなった。
正直、後悔した。
無理でも何でも、ウィルの気持ちが俺にあるなら、掴んでしまえばよかった。
それで待たせても良かったのかもしれない……。
いや……そんな卑怯な事、できない……。
でも……こんなあっさり終わっちゃうなんて……。
「……待たないよ、俺。」
「うん……。」
「好きにする。」
「うん……。」
「此処から先は、俺が誰が好きでも、サークには何も言えないからな?」
「わかってる……。」
「でも、サークは大丈夫になったら、俺に好きって言いに来るんだよな?約束だから。」
「……うん。行くよ、ウィルの所に。」
「なら、いいよ。」
ウィルはそういうと笑った。
晴れやかな顔だった。
あぁ、終わってしまったんだって思った。
そんな情けない顔をした俺に、ウィルはにっこり笑う。
「じゃあ、約束な?サーク?」
「……っ?!」
そう言って、ウィルは……
俺にキスをした。
「……それ、俺のファーストキスだから。」
「え……。」
「忘れんなよ?ちゃんと返しに来い、サーク。」
ニッと笑うウィル。
その顔はちょっと高揚していて色っぽかった。
綺麗で、かっこよくて、色っぽい、俺の好きな人……。
「え……ええぇぇぇぇぇぇ~っ?!」
俺は完全にパニックになった。
え?!
ちょっと待って?!
俺、今……ウィルにキスされた?!
ファーストキス?!
俺もだよ!!
完全に全身沸騰して真っ赤になって固まった俺を、してやったりとばかりにウィルが笑う。
「あはは!!じゃあ!また明日な!!サーク!!」
「ええぇぇっ?!ウィルぅ~?!」
「約束破ったら!!今度は許さないからな!!」
「え…………うん…………?!」
「約束だからな!!じゃ!!」
ウィルはちょっと口悪くそう言いながら、恥ずかしそうにずっと口元を隠していた。
ウィルだって……ウィルだって!!
耳まで真っ赤じゃん!!
おそらく恥ずかしくなって逃げていくウィル。
俺はそれを呆然と見送った。
え………………。
俺はもう、完全に思考が停止して、その場に固まっていたのだった……。
とっくに散ってしまった河津桜の木の下。
そう言ったウィルは、どことなく落ち着きがなかった。
嬉しそうでもあり、不安げにも見えた。
2月は逃げてしまう。
バレンタイン合戦が終わると、学校の雰囲気はガラリと変わる。
「姫」だの「騎士」だの騒いでいたのが嘘みたいだ。
もう春休みへの期待でそわそわしていて、登校してきても皆、どこか上の空なのだ。
「呼び出してごめんな。」
「いいよ、そんなの。」
「時間、大丈夫?」
「うん。平気。」
ウィルはそう言って笑った。
一年の頃、一緒に図書室で時間を過ごした人。
三年たってもウィルはやっぱり綺麗で、俺は妙にどぎまぎしてしまう。
ずっと蓋をしてきた自分の気持ちを意識してしまった今は尚更の事だ。
「……桜……。」
「え?」
「卒業式までには、桜、咲くかな……。」
もじもじしてなかなか本題を切り出せない俺を見かね、ウィルがそう言った。
高校の敷地を囲むように並ぶソメイヨシノを見る。
なんか色々必死で、回りの景色を見る事すら忘れていた。
桜はどこか幹が赤く色付き、冬に固く閉ざされていた枝の先も、ふんわりとしてきたように見える。
あぁ、春が来る。
淡い桜の花びらが風に舞う。
「……桜の下に立ったウィルは、きっと、綺麗だね。」
それを想像して思わず言葉になった。
淡い桜の花びらに包まれたその人は、きっと誰より美しいだろう。
できるならそれは、誰にも見せずに俺だけの思い出にしたいけれど、「姫」であり「姫騎士」として絶大な人気を誇ったウィルが、卒業式で放って置かれるはずはなく、引っ張りだこになって桜の下で写真を取るんだろうなと思った。
「……何、笑ってるんだよ。サークは意外にいやらしいな?!」
「いやらしい?!待って!ウィル!!俺!変な事なんか考えてないって!!」
「どうだか?」
「本当だよ!!桜の下のウィルは綺麗だなろうなって思って!!でも!!それは独り占めできなくて!!皆、ウィルと桜の下で写真取るんだなって……!!」
なぜかいやらしい想像をしていたと勘違いされ、慌てた俺は思っていた事をぼろぼろと口から漏らした。
ハッとして口を押さえたがもう遅かった。
ニッとウィルが笑う。
ちょっと意地悪そうでもあるけれど、はにかんでいるようにも見える。
「……ふ~ん?独り占めしたいんだ?本当は?」
「そりゃ……独り占めしたいよ……。図書室のウィルもポスターになっちゃったし……。」
「……あれは、ごめん。サークがそんなに大事にしてるなんて思わなくて……。俺はてっきり、何とも思ってないのかと思ってたから、あの頃の事をサークに思い出して欲しくて……。でも違ったんだな……。サークは大事に仕舞い込んでたんだな……独り占めする為に……。」
「うん……。ウィルは雲の上の人になっちゃったから、せめてあの時の思い出だけは、誰にも見せないで自分だけの宝物にしておこうと思ってた。」
「ごめん……。」
「いいよ、俺もウィルの気持ち知らなかったし。ウィルも俺の気持ちを知らなかっただけだから。」
「うん……。」
「それより……これ……。」
話がお弁当を食べた日に戻ってしまいそうだったので、俺はさっと雰囲気を変えようとポケットに手を突っ込んだ。
そしてラッピングされた箱をウィルに差し出す。
「……え?!これ……俺に……??」
「うん……。」
「ぷっ。本命シール……。」
「ごめん。でも当日渡しても、金額オーバーしてて、どのみちカウントされないから……。」
「ふふっ。金額オーバーしてなかったら、俺が堂々優勝だったのに。」
「いや、同点優勝は俺も予想外だったから!!」
「あの後、大変だったんだからな?!皆、うまい棒の数と俺への貢物を一緒にするなって騒いじゃって……。」
「ご、ごめん。あんな結果になるなんて思ってなくて……。」
「流石というか何というか……。サークならではだよな、あんな事……。でも、サークらしくて……俺は、好き。」
好き、という言葉にドキッとする。
伏目がちにそう言ったウィルの頬はほんのりと高揚していて、凄く綺麗でドキドキした。
「……開けて、いい?」
「うん。」
ウィルが渡した小箱を開ける。
そして「えっ?!」と声を上げた。
びっくりしたように顔を上げ、俺を見つめる。
「サーク?!」
「……護身用も兼ねて。ウィルは綺麗なんだから、それでいざという時は身を守ってね?!」
「ふふっ。護身用に懐中時計って……クレバン・ハーンじゃあるまいし……。」
クレバン・ハーンというのは、ウィルが好きな推理小説の主人公だ。
数々の難事件を解き明かす探偵なんだけど、いざという時は「懐中時計」を使って戦う。
別に何か特別な仕掛けのある懐中時計じゃない。
ごく普通の懐中時計だ。
それをヨーヨーの様に半飛び道具にしたり、振り回したり、相手の足に引っ掛けて転ばせたり、時計部分を握り締め鎖部分を指に巻いてメリケンサック代わりにして相手を殴りつけたりと、結構、ヤンチャなところのある探偵なのだ。
乱闘シーンの後の決め台詞は、パカッと懐中時計の蓋を開いて「……うむ、壊れてない」とか「……クソッ、カバーにヒビが入ったではないか!」とかだったりする。
「俺だって変な目にあったんだから、ウィルみたいな美人はもっと気をつけないと……。高校卒業して大学行き始めたら、何があるかわかんないからさ……。だから、もしも何かあったらそれで身を守ってね、ウィル。」
「……普通、相手に時計を贈るのは、ずっと同じ時を過ごしたいって意味なんだけどなぁ~。」
「えぇ?!嘘?!そうなの?!」
「……完っ全に、護身用としてプレゼントしてくれたんだ……。まぁ、サークだもんなぁ~、期待し過ぎたら身が持たないよね……。」
「ご、ごめん……そこまでちゃんと考えてなかった……。」
ウィルが好きな小説の主人公が持ってる物だし、護身用にもなるし、なんて考えて「懐中時計」にしたんだけど……。
そうか……時計を贈るのはそういう意味があるのか……。
俺は恥ずかしくなってしまって縮こまった。
自分の無頓着さと学の無さにぷるぷるする。
ちょっとヤダ!も~!!
なんで俺ってこうもカッコがつかないんだよ!!
時計を贈るって、そんな意味があるのかよ?!
というか!贈るものによってなんか意味があるのかよ?!
読書家のウィルに本にまつわる物を……とか思ったけど!!
浅知恵でプレゼント選んだのがバレバレで恥ずかしすぎる!!
呆れられるんじゃないかと恥ずかしさで頭を抱える。
そんな俺にウィルは綺麗な顔で微笑んだ。
「……ありがとう。凄く嬉しい……。大事にする……。」
「え……あ、うん……。」
ぎゅっと大事そうに懐中時計を握り締め、胸に抱くウィル。
綺麗で、儚くて、どこかに消えてしまいそうに見えた。
ここで言わなきゃ!
俺はそう思った。
ぐっと、全身に力が入る。
頑張れ!俺!!
お前の高校時代という名の青春は!!
ここで決まるぞ!!
「……ウ、ウィル……ッ!!」
「え?」
「告白の、返事……っ!!」
「……あ……。」
「ウィルの望む答えじゃないかもしれない!!」
「…………うん。」
「でも!これが今の俺の精一杯なんだ!!」
「うん。」
「お、俺……!!ずっと……ずっとウィルが好きだった……!!」
「うん……。」
「でも俺!!自覚できてなくて!!自覚できてないのに、ウィルは姫になった事で雲の上の人になっちゃって!!」
「うん。」
「自分に自信がなくて……。平凡でなんの取り柄もない俺が……綺麗なウィルの横に並ぶなんて、身の程知らずだって気持ちがあって……俺は自分に自信がなくて……。」
「うん……。」
「だから……ウィルから逃げた……。ウィルを好きだって自分の気持ちからも……逃げたんだ……。」
「…………うん。気づいてたよ。」
そう言ったウィルは、少し寂しそうに笑った。
好きな人にこんな顔をさせている事が辛い。
でも、俺の全部を話すって決めたんだ。
ウィルの好意に対し、今の俺にできる精一杯の答えとして。
「……最近なんだ。ずっとウィルが好きだった事に気づいたの。それまでは自分に自信がなくて、自分で自分の気持ちに気づかないふりをしてきたんだ。」
「うん。」
「姫になって、色んな事があった。その中で気づいた。俺、ウィルが好きなんだって……。」
「……一番のきっかけは、ポスター?」
「うん……。でも、それだけじゃないよ。「姫」になって、平凡で普通の俺でも、皆から好かれてるんだ、少しは愛されてるんだってわかって、自分に少し自信が持てたんだ。じゃなきゃ俺は、俺の気持ちに素直に向き合えなかった……。自信がないままだったら、向き合えなかったんだ。」
「……そっか。」
俺はそこで言葉を切った。
そしてまっすぐにウィルを見つめる。
ずっと伝えたかった事。
今日、ウィルに言うと決めていた事。
「俺、ウィルが好きだよ。」
「サーク……ッ。」
「でも……ごめん。今は、ウィルの気持ちに応えられない……。」
「…………え……?」
沈黙が落ちた。
ウィルは困惑したように眉を潜めた。
「……どういう事だ?サーク?」
「ウィルが好きだ。これは嘘じゃない。その本命は本気だよ、ウィル。」
「だったら……え……?……どういう事……?」
「そのままだよ、ウィル。ウィルの気持ちに応えられない。」
「…………え??」
「ウィルが好きだ。……だから、応えられない。」
「……ごめん。わからない。……わからないよ!!そんな答え!!」
「落ち着いてよ、ウィル。」
「落ち着けるか!!そんな騙し討みたいな!!」
「ウィル……。」
「他に好きな人がいるなら!そう言えばいいだろ?!」
「違う!!好きなのはウィルだ!!嘘じゃない!!」
「だったらなんでだよ?!意味がわからないぞ?!」
「好きなんだ!!……好きだから……俺……今……ウィルと一緒にいられない……。無理なんだよ!!」
「……え?」
俺はそう言いながら、ガバッとウィルを抱きしめた。
自分でもどうしてそんな事ができてしまったのかわからない。
わからないけど、自分を止められなかった。
「ウィルが好きだ。好きなんだ。……でも……だから……俺……ウィルといられない……。」
「……サーク。」
ウィルを抱きしめた俺は震えていた。
そんな俺を、困惑しながらもウィルが抱き返してくれた。
そして子供をあやすように背中を擦ってくれる。
「……大声出して、ごめん……。落ち着いたか?サーク……。」
「うん……。ウィルは悪くないよ……。俺、自分で言ってて、酷い事言ってるってわかってるから……。」
「……どういう事か、説明できるか?」
「うん……。」
そう言って体を離す。
ウィルは心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。
「大丈夫か?サーク?」
「うん……。でも、嫌じゃなかったら、手を握っててくれる?」
「もちろん。喜んで。」
そう言って俺の手をウィルが握った。
俺もグッとその手を握り返す。
「……ごめん、ウィル……。俺……怖いんだ……。」
「事件の事か……?」
「……事件の事……っていうか……もう、よくわからない……。」
「うん、そっか……。」
「ウィルが好きだ。」
「うん。」
「でも……俺……、今、まだ不安定な所がある……。」
「うん。」
「そういう俺を……ウィルに見られたくないんだ……。」
「……サーク、俺は……。」
「わかってるよ、ウィルは弱い俺を馬鹿にしたりなんかしない。今だって、俺の手を握ってくれてる……。」
「……サーク……。」
「でも……俺が嫌なんだ……。」
「え?」
「ウィルに弱い俺を見られたくない……。」
「サーク……。」
「ウィルには……かっこいい俺だけ見てて欲しいんだ……。」
俺は伝えたかった事を伝えた。
ウィルが好きな事。
でも、だから一緒にいられない事。
俺の中にある「今」をそのままウィルに伝えた。
好きだと言ってくれたウィルに返せる、今の俺の精一杯の誠意だった。
少しの沈黙が降りた。
「…………かっこいい……。」
「……ちょっと?!ウィル?!……今、俺にかっこいい所なんてあったかなって思ったでしょ?!」
「ふふっ、思ってないよ?」
「嘘!!顔に書いてある!!」
「思ってない、思ってない!サークはカッコイイよ?」
「……嘘つき。」
「ふふっ。カッコイイけど……可愛いなって思う事の方が多いだけだって。」
「か、可愛い?!」
「……それだけサークが好きって事だよ。」
「それは…………あ、ありがとう……。」
「どういたしまして。」
さらっとそう言われ、俺はかぁっと赤くなった。
そんなかっこよく可愛い事言われちゃうと、俺、どうしていいのかわからなくなっちゃうよ……。
握っている手が汗でベタベタしてきて恥ずかしくて離そうとしたけど、ウィルは気づかないふりして強く握ってきて逃してくれなかった。
「……もう、逃さないから。」
「え?!」
「何でもないよ、こっちの話。」
「あ、うん??」
「それで?今は、俺の気持ちに応えられないのか?サーク?」
「……うん、ごめん。」
「それは、待ってて欲しいって事か?」
「……違う。」
「え?」
「待たないで、俺を。」
「……え?!」
「待たないで欲しいんだ。」
「……なんだって??」
「だから……待たないで、ウィル……。」
「……サーク。」
「ウィルが好きだ。だから、俺、ウィルを縛りたくない。ウィルには自由でいて欲しい。変な約束で、ウィルを、俺の好きな人の時間を縛りたくない。俺なんかのために、変な気を使わないで、ウィル。いつ不安定じゃなくなるかもわからない俺を待たないで欲しい。」
「……勝手だな。」
「うん……ごめん……。」
「それで?俺が待たないとして……サークは不安定じゃなくなった時、どうするんだ??」
「……その時、考える。」
「ぷっ。」
「その時、やっぱりウィルが好きだって思ったら……今度は俺から口説きに行くから……っ!!」
ウィルの目をまっすぐ見つめてそう言い切った。
俺に他に好きな人ができるなんて事はおそらくない。
だから、俺がもう大丈夫だって思えたら、今度は俺からちゃんとウィルに告白する。
そう決めたのだ。
本当は待っていて欲しいと言いたいけれど、いくら何でもそれは都合が良すぎる。
高校のうちならいいが、大学に行けば環境も変わる。
出会う人も変わる。
たくさんの人に出会う。
なのに、ウィルに約束をさせて縛りたくない。
俺がわがままを言って、今、応えられないのだ。
だからウィルを縛る権利なんてない。
俺の顔から真剣さが伝わったのだろう。
ウィルはじっと俺を見つめた後、薄く笑った。
「……その時にはもう、俺に恋人がいたら?」
「その時は諦めるけど、俺の気持ちは伝えに行く。」
「……絶対に?」
「絶対に。」
「俺に恋人がいても、俺に好きだって伝えに来る?」
「行く。約束する。」
「……そうか……うん……。わかった。」
ウィルは視線を反らせ、何か考えているようだった。
それが何かはわからないけれど、俺がわがままを言っている事には変わりない。
「…………わかった。」
「ウィル……。」
「告白の返事、理解した。」
「……ごめん。」
「謝るなよ。サークは俺が好き。でも、俺の告白には応えられない。不安定な自分を見られたくないから、今は応えられない。」
「……うん……ごめん……。」
「大丈夫になるまで、俺に待っててとは言わない。俺が好きだから、俺の時間を縛りたくない。」
「うん……。」
「でも、大丈夫になったら、俺に恋人がいても、好きだったら好きって言いに来るって事でいいんだよな?」
「うん……。ごめん……。」
「いや、謝らなくていいよ。事件もあったんだし。できれば弱さも俺に曝け出してくれれば、ずっと側で俺が支えてあげたいけど……サークは俺が好きすぎて、かっこ悪いところを見られる事が苦痛なんだろ??」
「うん……。」
「なら、仕方ない。」
ウィルはそういうと、握っていた手を離した。
思っていたよりあっさりしていて、俺はちょっと後悔しはじめた。
「……ウ、ウィル……その……。」
「うん。わかった。」
「え??」
「サークの告白の返事。わかったよ。」
「……ウィル……。」
「だからこの話はここでおしまい。」
「……うん……。」
そう言い切られ、俺はズンッと胸が重くなった。
正直、後悔した。
無理でも何でも、ウィルの気持ちが俺にあるなら、掴んでしまえばよかった。
それで待たせても良かったのかもしれない……。
いや……そんな卑怯な事、できない……。
でも……こんなあっさり終わっちゃうなんて……。
「……待たないよ、俺。」
「うん……。」
「好きにする。」
「うん……。」
「此処から先は、俺が誰が好きでも、サークには何も言えないからな?」
「わかってる……。」
「でも、サークは大丈夫になったら、俺に好きって言いに来るんだよな?約束だから。」
「……うん。行くよ、ウィルの所に。」
「なら、いいよ。」
ウィルはそういうと笑った。
晴れやかな顔だった。
あぁ、終わってしまったんだって思った。
そんな情けない顔をした俺に、ウィルはにっこり笑う。
「じゃあ、約束な?サーク?」
「……っ?!」
そう言って、ウィルは……
俺にキスをした。
「……それ、俺のファーストキスだから。」
「え……。」
「忘れんなよ?ちゃんと返しに来い、サーク。」
ニッと笑うウィル。
その顔はちょっと高揚していて色っぽかった。
綺麗で、かっこよくて、色っぽい、俺の好きな人……。
「え……ええぇぇぇぇぇぇ~っ?!」
俺は完全にパニックになった。
え?!
ちょっと待って?!
俺、今……ウィルにキスされた?!
ファーストキス?!
俺もだよ!!
完全に全身沸騰して真っ赤になって固まった俺を、してやったりとばかりにウィルが笑う。
「あはは!!じゃあ!また明日な!!サーク!!」
「ええぇぇっ?!ウィルぅ~?!」
「約束破ったら!!今度は許さないからな!!」
「え…………うん…………?!」
「約束だからな!!じゃ!!」
ウィルはちょっと口悪くそう言いながら、恥ずかしそうにずっと口元を隠していた。
ウィルだって……ウィルだって!!
耳まで真っ赤じゃん!!
おそらく恥ずかしくなって逃げていくウィル。
俺はそれを呆然と見送った。
え………………。
俺はもう、完全に思考が停止して、その場に固まっていたのだった……。
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