姫、始めました。〜男子校の「姫」に選ばれたので必要に応じて拳で貞操を守り抜きます。(「欠片の軌跡if」)

ねぎ(塩ダレ)

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どれぐらいそうしていたのかわからない。
完全に全てがショートして、俺は思考も動きも1ミリも変化させる事ができず、その場で硬直していた。

だって……え??今のは……夢??俺の妄想??……現実なのか??本当に……?!

シルクリタイアにより、おまけのうまい棒ではなく、きちんとした貢物で優勝した、実質、現「姫」の中のNo.1。
美しさとカッコ良さを兼ね備えた、男装の麗人とも例えられる、美しき「姫」。
「姫騎士」としても名高い、シルクと肩を並べるうちの学年……いや、今期のバレンタイン合戦を代表する「姫」。

ウイリアム・ロム・クラフト。

夜の月のような静けさと神秘的な美しさ。
女性的な訳ではないのに、時に物凄く男前でカッコいいのに、でもやっぱり「姫」って言葉が似合う綺麗なその人。

そのウィルが……。

俺を好きだって……。
その告白に物凄く不誠実な答えを出したのに……。

ウィルは俺にキスした……。

ファーストキスだって……!!
俺だってそうだよ!!
俺、ファーストキス、ウィルとしたんだよ!!

ぐわっと体の中が熱くなる。
危うくあらぬ所も熱くなりかけ、俺はそれを逃がそうとぶるぶると首を振った。

「……あぶねぇ……マジで変態になる所だった……。」

いやでも……。
好きって……そういう事も含めてなのかな……??
ウィルの「好き」は、どういう意味だったんだろう??
プラトニックな感じかな……。
だとしたら俺、ウィルに邪な事考えないように気をつけなくちゃ……。

内側から熱くなっていて、随分長いこと、その場に立ち尽くしていた。
でも2月の大気はそこまで暖かくもなく、しかも午後に入ると日陰になる場所に立っていたので、体表面は冷え始めていた。

「……ブァックションッ!!」

それまでの緊張を突き破るように、お下劣なくしゃみが出た。
鼻水も垂れそうになってアワアワする。


「……使え。」

「?!」


そっと、鼻に数枚のティッシュが当てられた。
マジで鼻水が垂れそうだったので、ありがたく使わせてもらうが……。

鼻をかんでいる俺の肩に、教室に置いてきたはずのコートがかけられる。
鼻水をブシュブシュ言わせながら俺は袖に腕を通し、真横に立つ黒い影を怪訝な顔で見上げた。

「……気配無く近づくなって言ってんだろうが?!」

「気配を殺しているつもりはないのだが……。」

「だいたい、なんでお前がここに居る?!」

「……………………。」

「都合悪くなると黙るのやめろ!!」

見上げた顔は、無表情だがとても困っているように見えた。
困るぐらいなら覗き見なんかすんじゃねぇよ、このストーカーが!!

本当にどこにでも現れるな、コイツは……。
ギルバート・ドレ・グラント。
鬼の生徒会長と全校生徒に恐れられた、元剣道部主将。
俺のストーカーだ。

チーンッと思いっきり鼻をかむ。
出すものを出せばスッキリした。
そして思ったより体が冷えていて思わずぶるっと震えた。

「……寒いか?」

「思ったよりな。」

「カイロ、使うか?」

「お坊ちゃまでも、カイロとか持ってるんだ??」

「……お前が思うほど、俺はお坊ちゃまではない。」

「何を根拠に言ってんだよ??」

「……一応、独り暮らしできている。」

「学生寮、もしくはコンシェルジュがいて、電話一本でじいやさんが飛んで来てくれる状況でだけどな。」

「………………。」

出たよ、だんまり。
俺は呆れながらため息をついた。

「……どっから見てたんだよ??」

「……………………。」

「答えなかったら、俺も今後はお前が何を言おうとだんまり決め込むからな。」

軽く睨むように言うと、整っているが無表情な顔の中、黒い瞳だけが悲しそうに揺れた。
表情も少しだけ唇を噛んだように渋くなった。

「で?どこから見てた??」

「……初めから、だ。」

「だよな。さすがストーカー、尾行に余念が無いよな~。」

「…………すまない、どうしても……気になって……。」

そうだろうなとは思っていたので、あまり驚かなかった。
そんな風に思える自分が若干、ヤバいなとは思う。
俺はコイツのストーキングに慣れすぎている。
もう、日常の当たり前の事みたいに、すんなり自分の中に入ってしまっている。

流石にな、それはヤバイな。

はぁ、とため息をつく。
それに無表情なりにビビっているのか、目が揺れた。

「……すまない。」

「だからさ?すまないで済んだら警察いらないの。ストーカー禁止条例もいらないの。わかるか?!」

「……すまない。」

オウムか、お前は……。

これってガチでガスパーに相談したら、訴えれるレベルだよなぁ~多分……。
なのに俺はコイツのストーキングに慣れてしまった。

普通、ストーキングになんてなれる訳がない。
気持ち悪いし怖いし、何考えてるかわからないし、こっちの常識が通じないし……。
なのに、今、俺はコイツがこうしてストーキングしてきている事を受け入れてる。
2年の時みたいに、ただ、訳がわからなくて怖い相手じゃなくなったからだ。

騎士見習いであり騎士として、俺の側にずっといた事。
俺の見えないところで、必死に俺を守ろうとしてくれた事。
ナイフを前にしても、素手なのに俺を守るために前に出た事。
ショックで何をどうしていいのかわからなくなっていた俺に変わり、全ての手配をして、俺に気負わせなかった事。

みっともない俺の……側にいてくれた事。

俺は……今……。
コイツの前でなら、みっともなくて惨めな様を晒せる……。

ウィルにはできない事。
好きだからこそウィルには見せられない部分を、俺はコイツになら見せれる。

それがコイツじゃないと駄目なのかと聞かれるとよくわからない。
実際、コイツよりカウンセラーさんの方が俺のドロドロをよく知ってる。
それにこいつにみっともない自分を晒せるのは、あの時、側にいたのがコイツだからであって、他の誰かだったらその人だったと思う。

要するに、俺はカッコつけなのだ。

みっともなくてかっこ悪い自分を人に見せたくない。
それが好きな人なら尚更、見られたくない。
凡人のくせに、いっちょまえにカッコつけなのだ。
好きだから絶対、ウィルには見られたくないし、かと言ってライルやシルクなんかにも見られたくない。
クラスメイトにだって後輩にだって見られたくない。
不可抗力でコイツにはもう見られちゃったから見せられるってだけで、他の人には見られたくないのだ。

コイツになら見せられるのは、見られちゃったからだ。
あれは不可抗力だ。
致し方ない。

でも……。

それでも、信用していない人間だったら見せられない。
俺はコイツと過ごすうちに、コイツを信用していたんだと思う。
だから、弱さも、不安だと思う気持ちも、コイツには見せられたんだ。

「はじめからって事は、聞いたんだろ??俺がウィルになんて言ったか……。」

「……ああ。」

「俺はウィルが好きなんだ。」

「……ああ。」

「ああって……わかってんのか??マジで??」

「……わかっている。お前が想いを寄せているのはウィルだ……。それはお前がウィルに伝える前から知っていた……。」

「は……??知ってた??」

「……お前は隠していた様だが……いや、自分でも気づかないふりをしていたから無意識になるのか……?だが、バレバレだったぞ??お前に想いを寄せている人間は皆、お前がウィルを好いている事など、とっくに気づいていたぞ??」

「……え……マジで……?!」

「ああ。なんなら聞いてみろ。シルクならお前も聞きやすいだろうし、向こうも今なら答えやすいだろうからな。」

「……嘘……だろ?!」

「いや?事実だ。」

ナニソレ?!恥ずかしすぎるんだが?!
え?!何?!俺が自分の気持ちに向き合えなくて見てみぬふりをしている間、周りの人は、俺がウィルを好きなのわかってたの?!
そんなにバレバレだったの?!俺?!

「……うぅ……消えてなくなりたい……。」

「いや、消えるな。皆、血眼になって探す事になる。」

「例えだ、例え……。」

「なら、いい。」

なんで「消えたい」って言葉の例えにマジレスする……。
本当に頓珍漢なヤツだな……。
コイツと話していると、悩んでるのがアホらしくなる……。

俺ははぁ、とため息をつく。
思わぬ事を知ってしまって取り乱したが、本題はそこじゃない。

「わかってて、お前は俺にストーキングしてんのかよ??」

「……ストーキングしているつもりはない。」

「いや、お前のそれは完全にストーキングだから。犯罪だから。もう、18になってんだから、捕まるぞ?お前??」

「………………。」

「だから!黙るな!!」

本当、何かズレてて話しにならない。
コイツのペースに合わせてたら日が暮れる。
俺はさっさと話をつけようと、キッと顔を上げた。

「……それで??」

「え?」

「それでお前は?」

「……俺は?」

「だから!!お前は俺に何か言いたいことはないのか?!」

きょとんとするギル。
だから!なんでそこできょとん顔になる?!
本当に何かズレてんだよ!コイツは!!
俺は少し苛ついた顔で睨むが、本当にわからないのかどことなくオロオロし始めた。

おい……マジか……。
ここまで来て、どういう状況なのかわからねぇのか?!コイツは?!

こっちがここまでお膳立てしてやったっていうのに!!

「……お前……ライルの言った事、覚えてるか??」

「覚えてるが??」

「……それで……それでこれなのか……。」

俺は両手で顔を庇って俯いた。
いや、わかってた……。
コイツは「普通」が通用しない宇宙人だって!!

「あ~!!クソッ!!」

え?!何?!
コイツ、俺の事、好きな訳じゃないの?!
好きだからストーキングしてたんじゃないの?!
そういう意味で好きな訳じゃないの?!
あくまで「友達」として執着してんの?!
マジで?!
俺は自分の計画が頓挫して、頭を抱えた。

そう……。

俺はここでギルの告白を聞いて、返事をするつもりだった。
どうせコイツは俺がウィルと話すのをストーキングしてくる。
だから聞かせてしまえと思ったのだ。
そうすればまぁ、間接的にはなるがフッたことになる。

でも聞いても納得しないかもというところまでは考えた。
やっぱりフラレるにしても、きちんと気持ちを伝えた上でフラレたいってのは誰でも思うことだからだ。
俺もそう思うから、ウィルに恋人がいてもきちんと気持ちを伝えに行くつもりなのだ。
そう思うから、俺がウィルを好きだと伝えても踏ん切りがつかなそうなら、告白できるタイミングを与えてちゃんとフッてやろうと思っていた。

なのに……。
なのに、だ……。

コイツはここまで俺がお膳立てしたというのに、きょとん、である……。
え?そういう意味で好きな訳じゃないのか?!
だとしたらこれも恥ずかしすぎるんだが……?!
俺、勝手にギルは俺を好きなんだと思い込んでたって事だろ?!

「……何なの……この、羞恥プレイ……。」

恥ずかしすぎる……。
でもさ?!ここまでストーキングされて執着されてきたんだから、それが「友達」としての「好き」じゃなくてって勘違いするのも無理なくないか?!
普通、「友達」にここまで執着するとは思わないじゃん?!

「……大丈夫か?サーク……?」

「大丈夫じゃねぇけど、大丈夫だ……。」

「……それは……どっちだ??」

「あ~!!うるせぇ!!うるせぇ!!お前が紛らわしいから勘違いしたんだよ!!いいから放っとけよ!!」

俺は恥ずかしさのあまり、我鳴散らした。
そんな俺をギルはどこか淋しげな微笑を浮かべ、見つめている。

なんで……。

俺の事、好きじゃないのに。
なんでそんな顔で俺を見つめるんだよ……。

なんでプレゼントに「鉱物標本」なんか選ぶんだよ……。
そんな一面、見せた事ないのに。

なんで……。


「……なぁ。」

「何だ?」

「…………あの写真、撮ったの、お前だよな……?」


ハッとギルが息を呑んだ。
ポーカーフェイスがほんの一瞬だけ崩れた。

戸惑う漆黒の瞳が揺れている。

俺はそれを見逃さなかった。

「……ち、違う!!」

「何が違うんだよ??」

「俺は!お前の後ろ姿を隠し撮りなどしてない!!」

「…………お前さ?やっぱ、馬鹿だよなぁ……。」

こういう不意打ちに対して速攻否定すんのって、ある意味、無言より雄弁だそ??
黙ってれば曖昧にできた事を、自分から白状するとかアホすぎだろ……。

だいたい……。


「……俺、何の写真とか言ってないんだけど??」

「!!」


自分でも墓穴を掘ったのがわかったのだろう。
さすがの鬼の生徒会長もキャパオーバーしたらしい。
フリーズして動かなくなった。
まぁ、普段から黒い塗り壁みたいに動かない奴だから、あんま変わらないって言えば変わらないんだけど。

でも、これでわかった。
さっきのキョトンは素だと思うが、どうしてそうなったのかはわかった。

おそらくギルは、言わないつもりなのだ。

ライルの言った事を理解してないんじゃない。
わかった上で、コイツは選んだんだ。


俺に、想いを伝えない道を……。


俺がウィルを好きな事を知っていたから。
ウィルが俺に告白した事に気づいていたから。

だから、ギルは言わない道を選んだんだ。

言わないと決めたから、俺が言う状況を作っても、それが何か理解できなかったんだ。(普通はそれでもわかるけどな)
本当、感覚がズレまくっている癖に、こうと決めたら絶対にそれを揺るがさない。

無言のまま、その信念を突き通すんだ。

おまけに思い込みは激しいし、意地っ張りだし……。
頑固すぎて、一周回って馬鹿すぎるんだよ……。

て言うか、言わないと決めた事と、ストーキング行為を止める事はどうして繋がらないんだ??
今朝も駅にいたしさ……目立つんだよ……コイツは……。

「……あのさ?」

「ハッ?!」

「やっと起動したかよ、ポンコツ。」

「いや……サーク……あれは……。」

「いいよ、もう。どうでも。」

「…………どうでも……。」

「というか、お前、本当にストーキングすんのはやめろよ。」

「………………すまない。」

「お前、バレてないと思ってるみたいだけど、バレバレだからな?!」

「?!」

「わかってないみたいだから、この際、はっきり言うが、お前のその図体で、その一般人とかけ離れたオーラで、端から見るとパッと見はイケメンに見えるその面で、目立たずにいるのは無理だからな??」

「………………。」

「フリーズすんな!!戻ってこい!!」

再度、ショートして動かなくなりかけたギルを俺はガタガタ揺らして無理やり起動させた。
コイツ、本当にあのストーキングがバレてないと思ってたんだな……。
なんか、ある意味すげえよ、コイツ……。

「…………すまん……俺は……。」

「はいはい、バレてないと思ってたんだろ?」

「……すまん…………。」

「とにかく。あんな目立ってんのにストーキングされると、俺も困るんだよ。」

「すまん……。」

「……だから……。今後は隠れてないで出てこい。……側に来ても許してやるから……。」

俺はそこまで言って、ぷいっとそっぽを向いた。
なんかまともにギルが見れなかった。


あの写真を見た時、すぐわかった。


これは、俺にとっての「図書室のウィル」だって。

誰かが大事に胸の中にしまいこんだ、宝物の一欠片だって。

大事な、大事な宝物。


そして直感したんだ。
あぁ、これ、ギルが撮った写真だって……。


俺をあんなにも大事に見つめている視線は、他に知らない。
むしろ他の奴だったら、俺はビビッて逃げるだろう。


そこに全ての答えがあったんだ。


だから、ギルが言わない事を選んだとしても、それは変わらない。
お前の中に大事にしまわれているそれは、もうわかってる。

俺がウィルに対して抱いていた想いと同じものだ……。

それは不確かで不安定で、表に出したら壊れてしまいそうで。
でも大切で、何より大切で。

とても愛しいものだ。

それがわかるから、俺はギルを見れなかった。


「……サーク……それは……。」

「うっさいなぁ~?!文句あんのかよ?!」

「いや……だが……??」

「だから!!ストーキングされてる方が迷惑なんだよ!!」

「……すまん。」

「一緒に登校したけりゃすればいいだろ?!コソコソ付け回してないで!!」

「……だが……??」

「……別に、いい……「友達」なんだから……。」

「……っ!!」


顔は向けていなかったが、何かぱぁ~っと明るくなった気配がした。
チラ見すると、めっちゃ嬉しそうな強面の犬がいた。

リグとは種類が違うな??
なんか喜んだら駄目だけど、嬉しさが隠しきれない軍用犬みたいな??

俺はそれに変な感想を抱いた。
犬みたいだと思ったら、ちょっとだけ可愛く思えた。

「よ~し、よしよしよしよし。」

「??なんだそれは??」

「気にすんな。それよりどうせ今日も俺の事、ストーキングして帰るつもりだったんだろ??」

「……ストーキングしているつもりは……。」

「俺の後つけて帰るつもりだったんだろ?!」

「………………。」

「だから!!無言になるな!!」

「……駄目……なのか?」

「だから!!コソコソ後をつけるなって言ってんだよ!!このまま一緒に帰りたきゃ、帰ればいいだろうが!!」

「……一緒に……帰っていいのか?」

「さっきからそう言ってんだろ!!ストーキングされる方が迷惑だから!!出てくればいいだろって!!」

「……本当に、本当にいいのか?」

「友達だろ?!なんでコソコソ後つける必要があるんだよ?!」

「……友達……。」

「もう騎士ごっこはおしまい!!でも友達だから、友達として側にいればいいだろうが!!」

コイツは本当に思い込みが激しい。
騎士でなくなったら、もう、側に寄ったら駄目なんだと本気で思っていたようだ。
まぁ、騎士になる前は、接近禁止みたいな扱いだったから仕方ないけどさ~。

「……なら……帰る、か?」

「帰るよ?どうせお前、俺のカバンも持ってきてんだろ??」

「……まぁ……そうだな……。」

ストーカーだと思うとゾッとするが、友達だと思えば教室に取りに行く手間が省けて有り難い。
隅に隠してあったカバンを受け取り、俺はギルに並んだ。

「………………。」

「なんだよ、その顔??」

「すまん……どういう顔をすればいいのか、わからない……。」

「まぁいいや。それよりラーメン食って帰ろうぜ!!」

「……わかった、すぐじいに……。」

「普通に帰るんだよ!!いちいちじいやさんを困らすな!!」

なんだかいつもと違って挙動不審なギル。
俺ははじめてその日、コイツと並んで帰ったのだった。
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