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10視察、市場

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港は、潮風が気持ちよかった。青い空に、白い大きな船がとても素敵だった。

ルーセント王太子とマリーンは、一応、外に出た。

「うわぁ。大きな船。」

「そうだな。良いな。」

「帝国一大きい船です、中を見ますか?」

「ああそうしてくれ。」

「中もキラキラして凄いわ。こんなところに毎日住んでみたいわ。」

「マリーンは、キラキラしたものが好きだもんな。、クレスタみたいに地味だと、興味ないだろうね。」


アルフレッド様の瞬きが多くなった。。オーラも変わった。。

「あの。アルフレッド皇太子様、操縦席を見たいんですが、、」

「そうだね。」と案内してくれた。

「見晴らしがいい。」

「来週は、航海を経験していただこうと思っておりますので、その時を楽しみに待っていてください。」

「クレスタ様。女の子なのに、可愛いものに興味がないなんて、、、私、もう、ふわふわしてきたみたい。」


私は、興味がないわけない。可愛いものも好き。でも、王太子妃としては、認められないだけ。それをあの2人は興味がないという。。
別にいいけど、、、

「じゃあ降りようかぁ」

市場の方へ行った。臭いがキツかった。流石のクレスタも少し辛かった。 

「ここくさいから嫌。帰りましょう」

「港や市場は慣れないものは、大変でしたか?すみません。
馬車に乗ってお帰りください。クレスタ王太子妃はどうのようにされますか?」

「わたしも慣れない者ですから、少し辛いです。休憩を少しいただきたいのです。その後案内していただけたら嬉しいです。」

「わかりました。」
2人を送り、夜に迎えに来てくれ。と御者に指示した。



「クレスタ。市場はつらかったかな。。ごめん。」

「すみません。魚の特有の匂いが初めてだったので、、、、」

「ごめんね。我が国の自慢だから、ついついみてほしくて、カフェに行ってゆっくりしよう。
レモンスカッシュが、美味しいんだよ。、」

海を眺めれるテラスに入り、レモンスカッシュを飲んだ。

「美味しい。とてもスッキリする。」

「気分は?」

「大丈夫です。」

「ハンカチにレモンの香りをしみこました物なんだけど、これで、鼻を押さえておくといいよ。、」

「でも、、、それは、働いてる皆様に失礼にあたりませんか?」

「大丈夫だよ。案内するよ。」

マグロの解体や鯛や鯵のセリなどを見せてもらった。

楽しくなってきた。クレスタは、目が輝いていた。

「アルフレッド様。あそこは?あっちは?」とどんどん質問し始めた。

「楽しそうでよかった。」

「初めてみるものばかりで、嬉しくて。」

「さっきの船。また乗ってみる?さっきあんまり見れなかったよね?」

「いいんですか?」

「ランチを船の中でしょうとおもう」

「船の中で?嬉しい。素敵です。」

操縦席を詳しく案内してもらい、運転方法などたくさんのことを教えてもらった。
資料もくれたけど、そこにたくさん書き込んでいった。。

ランチもサラダ。メインは鮭のバターソテー。
これが美味しかった。。

「アルフレッド様。とても美味しかったです。幸せな時間ありがとう。」

「クレスタ。砂浜で遊んだことある?」

「ないですよ。」

「じゃあ今から、視察は終わり。砂遊びしない?」

「いいですね!!アルフレッド様となら、何しても楽しそう。」

山を作ったり、川を作ったり、

足を砂浜に埋めたり、とても楽しかった。

「アルフレッド様。海に入ってもいいですか?」

「少しだけ。。」

「手を繋いでくれる?コケたら濡れちゃうから。」

「ありがとうございます。」



「夕日が落ちてきて、赤く染まってきたよ。」
と2人は砂浜に腰掛けた。

「素敵。」

「この夕日をみる事ができたら幸せになるんだよ。」

「そーなんですね。綺麗だもの。」


アルフレッド様の髪が、夕日にあたり、とても綺麗で見惚れていた。



「帝国は、とてもいいところですね。皇帝陛下、皇后陛下のお人柄が出ているような国です。」



アルフレッドside 

王太子は大丈夫なのか?クレスタがいないとポンコツなんじゃないか?
あの2人は、何を考えてるかわからない。

クレスタのことを2人で笑い、蔑んで、、
イラッとしてしまった。2人にバレることはないけど、クレスタには、バレた。。でも、抑えれなかった。

でも。、クレスタと2人に慣れたことは嬉しかった。

熱心にメモまで取って、聞いてくれる。説明したくなるし、クレスタとなら、帝国を栄えさせる自信がある。

優秀なクレスタだから、尊敬ができる、2人でいろんなこと挑戦できる。

あの2人がいるときは、皇太子として、あの2人がいないときは、名前で呼んでくれる。その切り替えが、嬉しい。心許してくれてるようで、、、

2人の時は、笑顔でいてくれる。可愛い。砂浜で遊んでる姿なんてめっちゃ可愛いし、夕日に照らされたクレスタは、綺麗だった。

抱きしめたかった。俺なら甘やかして、毎日笑顔で過ごさせてあげれるのに、、、、




クレスタside
帝国に来て、帝国を知り、アルフレッド様の生まれた地。アルフレッド様のことを知ると、心を許してしまうわ。

王太子と側妃がいる時は、必ず王太子妃と呼ぶ。いない時は、クレスタと呼んでくれる。
それが嬉しい。それを初めから、してくださった。

もし、アルフレッド様のお手伝いができたら、楽しいだろうな。私多分、今以上の力を発揮しそう。
そんなことできないのに、何を思ってるんだろう

今日の海にいた時間は、私にとって、とても良い思い出。
暖かい気持ちになる。
これから頑張って、ルーセント様を支えら王妃にならないと。

思い出を胸に、、、

生まれ変わったら、アルフレッド様と一緒になりたい。





帰るとルーセント王太子とマリーン側妃とダイアナ様とプリウス様が談笑していた。

私の姿を見るとルーセントとマリーンは、部屋に戻って行った、、、


そんなに嫌いなら、私を解放してくらたらいいのに!なんて思ってしまった。。

「おかえりなさい。港はいかがでしたか?臭いがキツかったでしょう。。」

「ただいま戻りました。楽しかったです。
帝国のことを知ることができました。
魚の特有匂いは、はじめは少し辛かったけど、アルフレッド様が、レモンの香りのハンカチをくださり、気分が良くなりました。」

「クレスタ様。湯浴みを用意してあります。
潮風に当たると髪がゴワゴワになってしまうから、
トリートメントを用意してあります。
あとマッサージもしてくださいね。砂浜は、疲れやすくなるので、、、、」

「お気遣いありがとうございます。」

部屋でゆっくり、させてもらった。マッサージが気持ち良くて、そのまま眠りについた。

こんなこと初めてで、気持ち良く眠れるなんて、、、
幸せな気持ちのまま眠れた。。



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