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5章 迷宮編
36.VS 蜃
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構える剣の先にいるのは巨大な龍。
蜃気楼を生み出すといわれる蜃だ。
相手は何をしてくるかわからない。
俺らは警戒している。
蜃気楼もこちらをうかがっているのか動く気配はない。
奴の放つ魔力は良質で大変な量である。
頬の皮膚がヒリヒリする。
奴の放出する魔力は滝の水を光らせる。
幻想的な景色は広がっているがそれに見入る余裕はなく、緊張した空気が流れる。
奴は相当な実力を持っているだろう。
本当に油断できない。
どちらにしろこいつを倒さないと先に進めないわけだ。
やるしかない。
その白い龍を倒すため、突っ込む準備を始める。
魔剣に大量の魔力を注ぎ込む。
さらに身体強化をかける。
俺の全身と魔剣からは赤黒いオーラがあふれ出す。
俺が身体強化を発動した瞬間に龍は俺を中心にとらえる。
黒かった瞳は赤く変色し咆哮を上げた。
どうやらこちらが仕掛けるのを待っていたようだ。
おれはかまわず蜃のほうへかけていき腹の部分を切り付ける。
切り付けたはずだった。
魔力を大量に込め、切れ味が大幅に向上している俺の魔剣ですらはじくその固さ。
俺は絶望したがあきらめることはできない。
またかけていき切り付ける。
さすが名匠の魔剣といったところだ。
奴を切れないにしろ刃こぼれ一つしない。
懐に入り込み、一閃また一閃と繰り返し切り付ける。
だが傷つく気配がしない。
俺はインベントリからリタのロングソードを取り出し二刀流で切り付ける。
リタのロングソードは魔剣ほどではないが切れ味や耐久度はよく、こちらもまた刃こぼれしない。
さすがの宝級だと思った。
俺は考えた。魔剣ではないがリタのロングソードに魔力を込めてみたらどうなるのか。
実際に魔力を込めた。
すると黒色の刀身が変形し、赤と黒に変わった。
それで切り付けてみると少しだが切れ込みが入った。
すると今まで静止していた蜃が動き始めた。
俺が傷をつけたことに驚いたのか、水砲を撃ってきたり、光線を撃ってきたり、ブレスを放ってきたり、とりあえず大暴れし始めた。
俺らは悲鳴を上げるエミリーたちにヤツの攻撃が当たらないように立ち回る。
と同時に切り付けるを繰り返している。
『スキル:二刀流Ⅵを取得しました。剣術Ⅹが極剣術Ⅰに進化しました』
そのアナウンスとともに俺の斬撃の威力が上がった。
だが、まだ足りない。
まだやつを倒すのには力が圧倒的に足りない。
たった数センチの溝を掘るのも苦労する奴には足りなさすぎる。
エミリーたちは壁際に退散している。
俺は彼女たちに言っていた。
「自分達が相手できないような奴が出てきたら安全なところに行け」と。
彼女たちは十分強い、だがこの迷宮ではそれが通じない。
だから、正直な話足手まといになることが多い。
だからこう指示を出した。
彼女たちに傷ついてほしくなかったから。
完全に退散をしているのを確認して、先ほどから脳内に流れているアナウンスに耳を傾ける。
『スキル:覚醒を使用する条件が整っています。使用しますか?なお、使用した場合、纏いは覚醒に合成されます』
それに俺はyesと答えた。
LV100を達成し、一定の基準を満たしたハイヒューマンにのみ許された力。
覚醒。
あふれる力を実感しながら神々しく光る自分を認識する。
「さて、本気の殺し合いをしようか」
蜃気楼を生み出すといわれる蜃だ。
相手は何をしてくるかわからない。
俺らは警戒している。
蜃気楼もこちらをうかがっているのか動く気配はない。
奴の放つ魔力は良質で大変な量である。
頬の皮膚がヒリヒリする。
奴の放出する魔力は滝の水を光らせる。
幻想的な景色は広がっているがそれに見入る余裕はなく、緊張した空気が流れる。
奴は相当な実力を持っているだろう。
本当に油断できない。
どちらにしろこいつを倒さないと先に進めないわけだ。
やるしかない。
その白い龍を倒すため、突っ込む準備を始める。
魔剣に大量の魔力を注ぎ込む。
さらに身体強化をかける。
俺の全身と魔剣からは赤黒いオーラがあふれ出す。
俺が身体強化を発動した瞬間に龍は俺を中心にとらえる。
黒かった瞳は赤く変色し咆哮を上げた。
どうやらこちらが仕掛けるのを待っていたようだ。
おれはかまわず蜃のほうへかけていき腹の部分を切り付ける。
切り付けたはずだった。
魔力を大量に込め、切れ味が大幅に向上している俺の魔剣ですらはじくその固さ。
俺は絶望したがあきらめることはできない。
またかけていき切り付ける。
さすが名匠の魔剣といったところだ。
奴を切れないにしろ刃こぼれ一つしない。
懐に入り込み、一閃また一閃と繰り返し切り付ける。
だが傷つく気配がしない。
俺はインベントリからリタのロングソードを取り出し二刀流で切り付ける。
リタのロングソードは魔剣ほどではないが切れ味や耐久度はよく、こちらもまた刃こぼれしない。
さすがの宝級だと思った。
俺は考えた。魔剣ではないがリタのロングソードに魔力を込めてみたらどうなるのか。
実際に魔力を込めた。
すると黒色の刀身が変形し、赤と黒に変わった。
それで切り付けてみると少しだが切れ込みが入った。
すると今まで静止していた蜃が動き始めた。
俺が傷をつけたことに驚いたのか、水砲を撃ってきたり、光線を撃ってきたり、ブレスを放ってきたり、とりあえず大暴れし始めた。
俺らは悲鳴を上げるエミリーたちにヤツの攻撃が当たらないように立ち回る。
と同時に切り付けるを繰り返している。
『スキル:二刀流Ⅵを取得しました。剣術Ⅹが極剣術Ⅰに進化しました』
そのアナウンスとともに俺の斬撃の威力が上がった。
だが、まだ足りない。
まだやつを倒すのには力が圧倒的に足りない。
たった数センチの溝を掘るのも苦労する奴には足りなさすぎる。
エミリーたちは壁際に退散している。
俺は彼女たちに言っていた。
「自分達が相手できないような奴が出てきたら安全なところに行け」と。
彼女たちは十分強い、だがこの迷宮ではそれが通じない。
だから、正直な話足手まといになることが多い。
だからこう指示を出した。
彼女たちに傷ついてほしくなかったから。
完全に退散をしているのを確認して、先ほどから脳内に流れているアナウンスに耳を傾ける。
『スキル:覚醒を使用する条件が整っています。使用しますか?なお、使用した場合、纏いは覚醒に合成されます』
それに俺はyesと答えた。
LV100を達成し、一定の基準を満たしたハイヒューマンにのみ許された力。
覚醒。
あふれる力を実感しながら神々しく光る自分を認識する。
「さて、本気の殺し合いをしようか」
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