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第27章 冬はイベント盛り沢山!?
嗚呼、我が友よ
しおりを挟む「……………」
エンダーはそれを聞いて、指輪を手に取る。
そして、その指輪に自分の魔力を込めて___レイの指に、嵌めた。
そして、言ったんだ。
「____喜んで、レイ様」
「~っ!しゃあ!」
「レイ!」
エンダーの言葉にレイは場所を忘れて高々とガッツポーズをした。セオドアはすぐさま友に駆け寄る。
レイはそれを見るとに、と笑って親指を立てた。セオドアも同じように親指を立てて、そのまま親指をあわせた。
「よかったな、レイ~!」
「いててっ、掠ってるんだからやめろよ!」
「いいじゃないか!やっとレイが女遊びをやめるんだぞ!?」
「フンッ、当然だよ!」
「はははっ、セオドア、俺は一皮むけたぜ!
アドラオテル様もありがとうございます!」
男達が大盛り上がりの中、アミィールとセラフィールはエンダーに駆け寄った。
エンダーは今も横になって月を見上げていた。
「___アミィール様、申し訳ございません。貴方の護衛でありながら、負けてしまいました」
「___ええ、負けたわね。けれど。
今日、この場所に置いてのみ、負けることを、…………泣くことを許します」
「____ッ」
アミィールの言葉に、鉄仮面の顔は崩れた。温かい涙が零れていく中、セラフィールは優しく、エンダーを撫でた。
「ひとをすきになると、なみだがでるの?」
「ふふ、そうよ。………嬉しくて、嬉しくて、気持ちが溢れちゃうの。
悲しいだけが涙じゃないのですよ、セラ」
「ふぅん?………むずかしいね、かんじょーって」
「そうね、___難しくて、苦しくて、でも楽しくて、嬉しくて、温かくて………沢山の素敵な感情を与えてくれるのが、恋というものです」
「せらも恋したい!」
セラフィールはそう言ってピコピコと音の出る靴を履いて跳ねる。アミィールはくすくすと笑いながら頭を撫でた。
「きっとできますよ。だって、わたくし達の子供ですもの」
「ふふふ、楽しみ~、ねえ、アド、恋したいね~」
「俺はッ、しつれんしたんだッ!」
「はははっ、始まってなかったんじゃないか?アドラオテル様」
「~ッ!レー!今から勝負だっ!」
アドラオテルはすぐさま片手に木刀を持った。レイはそれを見ておちゃらける。
「おや、怖いですねえ。………セオドア様、代わりに相手をしてあげてください」
「巫山戯るな!私がアドに勝てるわけないだろう!」
「………無駄に凛々しい顔で言うなよ、恥ずかしいなあ」
「あっ」
セオドアがドーン!と効果音がつきそうなくらい断言するが、すぐに気づいて顔を赤らめる。それをみたアミィールはくすくすと笑いながら言う。
「ふふ、セオ様、わたくしがアドの御相手を致しますわ」
「げげっ、ママはいやだ………」
手加減知らずなママは苦手なアドラオテルに、その場にいた全員が笑ったのだった。
* * *
「おめでたいですね、レイ様とエンダーがお付き合いするなんて」
寝室にて、アミィールは隣で寝ているアドラオテルの頭を撫でながら嬉しそうに言う。セオドアも真似てセラフィールの頭を撫でながら笑った。
「ああ。………レイには、小さな頃から沢山相談を乗ってもらったし、共に遊んだり………竹馬の友だから、とても嬉しいよ。
アミィもだろう?」
「ええ。………エンダーはわたくしが2歳の頃、ずっと傍で見守ってくれていた侍女なので、幸せを手にしてくれてとても嬉しいです」
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