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前編
厚央の白桐
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その生徒がここに現れるようになったのは2年前。彼女が1年の時だった。
気まぐれで予定や約束などなかったがわりとよく来るし私がいない時も来ているらしい。
彼女は当然のようにそこでタバコを吹かしていた。
『あぁコラ白桐。吸う時は窓開けてくれって言ってるじゃないか』
『いいじゃねぇかよ先生。あたしと先生だけの秘密だぜ?あたしみてーな若い女子高生と2人だけの秘密なんて嬉しくねぇのかよ』
『そうじゃない。吸う時は窓開けてくれって言ってるんだ。匂いとか色とか付いちゃうだろ』
その生徒は入学するなり同級生からも上級生からも狙われていた。この学校でそれは死を意味する。
だが彼女は信じられないことに誰にも負けなかったらしい。何人相手でも上級生が相手でも全てをねじ伏せてきたという。
あっという間に彼女を狙う者などいなくなり、その時すでに厚央の白桐と呼ばれていた位だ。
そんな鬼のような女に2人だけの秘密なんて言われても正直喜べない。怖い。
だが彼女はこの悪魔の巣のような学校で唯一心を開いてくれる子だった。
初めて彼女と話したのは美術室に彼女が1人でタバコを吸いながら絵を描いていた時だった。
『おい!君何をしてるんだ!』
『見りゃ分かるだろ?絵ぇ描いてんだよ!』
『そうじゃない!その口に咥えてる物のことだ!』
『タバコだよ!見りゃ分かんべよ!今集中してんだよ、蹴り殺すぞ!』
あまりにも勢いよく言い返され私は思わず1歩下がってしまった。
『き、君は誰だ!1年生か!?』
『1年1組、白桐優子だ』
『あっ!君が白桐か。全く、こんな所でタバコ吸って…』
『つっ…』
彼女はもう私のことなど完全に無視して絵を描くことに集中した。
私はどうすればいいか分からず少し距離を取りながら白桐の後ろをうろつき様子を窺った。
『なぁ君。それ何を描いてるんだ?』
『…』
白桐は見向きもしない。
『…なぁ』
『つっ、うるせぇなー!見りゃ分かんべよ!』
彼女はそう言うが私には全く彼女が何を描いているのか分からなかった。
見れば分かるだって?なんだこれは?
芸術作品と呼ばれる物の中にはちょっとなんなのか分からないような物もそりゃ確かにあるが、それにしても下手すぎて一体彼女が何を描きたくてそういうことになってしまったのか私には全然理解ができなかった。
『…すまん。分からない』
『はぁ!?どこに目ぇ付けてんだよ!どっからどー見ても分かるだろ』
そう言われたのでもう1度だけ考えてみたがやはり分からなかった。
『いや、すまん…分からない』
『えぇ~?ったく、しょうがねぇなぁ…いいか?これはネコバス。ネコバスがメイと姉ちゃん乗せてピョンピョン走ってるとこ!分かる!?』
説明されても全く分からない。っていうかこの子、ネコバス見たことあるのか?
私の感想はただそれだけだった。
『…下手くそだな』
『なんだと、このオヤジ!』
私は思わず吹き出してしまった。
『じゃあ君はこの絵が上手だと思うか?』
『…つっ…』
彼女は改めて自分のネコバスを見て、認めたくないのだろうがため息をついていた。
『明日もう1度ここに来なさい。明日もう1回描いてみよう』
『は?なんでそんな約束しなきゃいけねーんだよ』
『ネコバスを描きたいんだろ?明日見本を持ってきてあげよう』
何故そんなことを思ったのか今考えると自分でも不思議だが、全校生徒から恐れられてしまうようなこの少女がもし絵を描きたいと思っているのなら、私は絵を教えてあげたかった。
純粋にそう思ったのだ。
私はネコバスにメイとお姉ちゃんのサツキをあらゆるシーンの画像を写真にし次の日学校に持っていった。
学級崩壊などで私は教師という仕事に飢えていたのかもしれない。
午前中、朝も早くから私は白桐が来てくれるのを1人でひたすら待っていた。
しかし結局12時になっても白桐は来なかった。
おかしなオヤジだと思われて、もうここには来ないかもしれないなぁと気落ちしてしまったがどうせ他にやることもないのでそのまま美術室で昼寝をしていると午後になってから白桐は現れた。
『げっ、本当にいるんじゃねーよ』
そう言いながらも白桐は中に入ってきた。
『自分で言い出しといていない訳にゃいかんだろ』
朝からずっと心待ちにしていたことなど決して見せないよう振る舞い、なんとかプライドを保つとふいに白桐が何か投げてきた。
私はビックリして反射的によけると缶が目の前に落ちた。
『あっ!てめー取れよ、何よけてんだよ。せっかく買ってきたのによぉ』
それは缶コーヒーだった。
『よく分かんねーけどよ、ブラックでいいだろ?あとほら焼きそばパンかコロッケパン、どっちか食えよ』
『…』
私は驚きのあまり声が出なかった。
『おいコラ、せっかく買ってきたんだから何か言えよ!』
『あ…あぁ、すまん…ありがとう』
『オラ、パンどっちか選べよ』
『いや、悪いからパンは食べてくれよ』
『いーから選べよ!どっちでもいーからよぉ…』
『あっ、じゃ、じゃあコロッケの方をいただくよ!ありがとう』
あまりにもイライラした顔で言うのでこれ以上怒らせないように言う通りにした。
教師にこうやって飲食物を買ってきてくれるなんて少なくとも私はしたことなかったし今までされたこともなく、この少女が何を思ってそうしてくれたのかは気になる所だったが「げっ、本当にいるんじゃねーよ」と言いながら、しっかり私の分も買ってきてくれていたことが正直心の中ではとても嬉しく、それと同時に彼女のことを見る目が変わった。
『…今日、午前中色々忙しくてさ。待たせてたら悪いと思ってよ』
不良の巣と化したこの場所で教師の私に対して、そんな風に思ってくれるこの子をただの不良とはもう思えなかった。
『あっ、ネコバスだ』
私の持ってきた写真をまるで5歳位の子供のように目を輝かせながら見ている。
『白桐。絵の描き方教えてあげるよ』
『いーよ、余計なお世話だ。邪魔すんな』
全く、仮にも教師に対してどんだけだと言いたくなるが、でも教師が別に偉い訳じゃない。
私たちなど学級崩壊しても不良たちに何もできないだけの大人だ。
いざそうなった時、私も周りの教師も何もできず毎日ただ見てるだけだ。それがよく分かったし考えさせられた。
私たちは偉いから教えるのではなく仕方なくやってる訳でもいつの間にかなっていた訳でもない。
私たちは教えてあげたいから教師になったのだと今すごく思う。
白桐は写真を見ながらまた昨日とそんなに変わらないネコバスを描き始めた。おそらくまたメイと姉ちゃんを乗せてピョンピョン走っているとこだろう。
私は白桐の横で彼女が選んだ写真を見ながら同じように描き始めた。結構本気で…
『なんだオヤジ、対抗してんのか?』
『あぁ、対抗している』
『へへ、どれどれ』
私の本気で描いたネコバスを見て白桐はおとなしくなった。
『…えぇっ!?はっ!?嘘だろ!?これあんたが描いたのか?』
『そうとも。隣で描いてたろ』
『ほぇ~。あんたも絵ぇ上手いんだな』
『まぁそりゃお前、私は美術の教師だからな』
『あっ!?なんだそーだったのかよ。なら早く言えよ』
『だから絵の描き方を教えてあげようと言ったのに』
『いや、だって得体の知れないオヤジだったしよ』
どちらにせよ教師には間違いないだろうに。
『白桐。よかったら私に絵を教えさせてくれないか?少なくとも誰が見てもネコバスだと分かる位にはさせてみせよう』
『ずいぶん偉そうじゃねぇか。どーせあたしは下手くそだよ』
『あぁ、そうだな』
『失礼だな。はっきり言うんじゃねぇよ!仮にも生徒に向かって下手くそなんて、このクソジジィ!』
『でも、だから教えてあげたいんだ。上手に描きたくないか?』
そう聞いた時、彼女が一瞬何を思ったのか視線を落とした。
『…へっ、学校来てもやることないから暇潰しかよ。いいご身分だな』
『はは、それはお互い様だな』
『んだと!あたしはこう見えて結構忙しいんだよ!』
『じゃあ暇で気が向いたらここに来ればいい』
白桐は数秒考え、ため息をついてから答えた。
『あームカつく。誰がお前なんかに…』
そう言いながら教室を出ていこうとする彼女を見て私はそりゃそうだよな、なんて思っていた。
何が悲しくて学校の番長がこんな冴えない中年とお絵描きなんてしたいものか。だが…
『…灰皿用意しとけよな』
彼女は振り向きもせず最後にそう言った。
えっ?本当に?
白桐優子がまたここに来る。
高校教師が自分のクラスにも行かず何をやっているのだろうと思えてしまうが本気で嬉しかった。
厚央の白桐がまた美術室にやってくる。
こんな私に絵を教わりに。
なんというか、言葉にしようのない楽しみができた。
気まぐれで予定や約束などなかったがわりとよく来るし私がいない時も来ているらしい。
彼女は当然のようにそこでタバコを吹かしていた。
『あぁコラ白桐。吸う時は窓開けてくれって言ってるじゃないか』
『いいじゃねぇかよ先生。あたしと先生だけの秘密だぜ?あたしみてーな若い女子高生と2人だけの秘密なんて嬉しくねぇのかよ』
『そうじゃない。吸う時は窓開けてくれって言ってるんだ。匂いとか色とか付いちゃうだろ』
その生徒は入学するなり同級生からも上級生からも狙われていた。この学校でそれは死を意味する。
だが彼女は信じられないことに誰にも負けなかったらしい。何人相手でも上級生が相手でも全てをねじ伏せてきたという。
あっという間に彼女を狙う者などいなくなり、その時すでに厚央の白桐と呼ばれていた位だ。
そんな鬼のような女に2人だけの秘密なんて言われても正直喜べない。怖い。
だが彼女はこの悪魔の巣のような学校で唯一心を開いてくれる子だった。
初めて彼女と話したのは美術室に彼女が1人でタバコを吸いながら絵を描いていた時だった。
『おい!君何をしてるんだ!』
『見りゃ分かるだろ?絵ぇ描いてんだよ!』
『そうじゃない!その口に咥えてる物のことだ!』
『タバコだよ!見りゃ分かんべよ!今集中してんだよ、蹴り殺すぞ!』
あまりにも勢いよく言い返され私は思わず1歩下がってしまった。
『き、君は誰だ!1年生か!?』
『1年1組、白桐優子だ』
『あっ!君が白桐か。全く、こんな所でタバコ吸って…』
『つっ…』
彼女はもう私のことなど完全に無視して絵を描くことに集中した。
私はどうすればいいか分からず少し距離を取りながら白桐の後ろをうろつき様子を窺った。
『なぁ君。それ何を描いてるんだ?』
『…』
白桐は見向きもしない。
『…なぁ』
『つっ、うるせぇなー!見りゃ分かんべよ!』
彼女はそう言うが私には全く彼女が何を描いているのか分からなかった。
見れば分かるだって?なんだこれは?
芸術作品と呼ばれる物の中にはちょっとなんなのか分からないような物もそりゃ確かにあるが、それにしても下手すぎて一体彼女が何を描きたくてそういうことになってしまったのか私には全然理解ができなかった。
『…すまん。分からない』
『はぁ!?どこに目ぇ付けてんだよ!どっからどー見ても分かるだろ』
そう言われたのでもう1度だけ考えてみたがやはり分からなかった。
『いや、すまん…分からない』
『えぇ~?ったく、しょうがねぇなぁ…いいか?これはネコバス。ネコバスがメイと姉ちゃん乗せてピョンピョン走ってるとこ!分かる!?』
説明されても全く分からない。っていうかこの子、ネコバス見たことあるのか?
私の感想はただそれだけだった。
『…下手くそだな』
『なんだと、このオヤジ!』
私は思わず吹き出してしまった。
『じゃあ君はこの絵が上手だと思うか?』
『…つっ…』
彼女は改めて自分のネコバスを見て、認めたくないのだろうがため息をついていた。
『明日もう1度ここに来なさい。明日もう1回描いてみよう』
『は?なんでそんな約束しなきゃいけねーんだよ』
『ネコバスを描きたいんだろ?明日見本を持ってきてあげよう』
何故そんなことを思ったのか今考えると自分でも不思議だが、全校生徒から恐れられてしまうようなこの少女がもし絵を描きたいと思っているのなら、私は絵を教えてあげたかった。
純粋にそう思ったのだ。
私はネコバスにメイとお姉ちゃんのサツキをあらゆるシーンの画像を写真にし次の日学校に持っていった。
学級崩壊などで私は教師という仕事に飢えていたのかもしれない。
午前中、朝も早くから私は白桐が来てくれるのを1人でひたすら待っていた。
しかし結局12時になっても白桐は来なかった。
おかしなオヤジだと思われて、もうここには来ないかもしれないなぁと気落ちしてしまったがどうせ他にやることもないのでそのまま美術室で昼寝をしていると午後になってから白桐は現れた。
『げっ、本当にいるんじゃねーよ』
そう言いながらも白桐は中に入ってきた。
『自分で言い出しといていない訳にゃいかんだろ』
朝からずっと心待ちにしていたことなど決して見せないよう振る舞い、なんとかプライドを保つとふいに白桐が何か投げてきた。
私はビックリして反射的によけると缶が目の前に落ちた。
『あっ!てめー取れよ、何よけてんだよ。せっかく買ってきたのによぉ』
それは缶コーヒーだった。
『よく分かんねーけどよ、ブラックでいいだろ?あとほら焼きそばパンかコロッケパン、どっちか食えよ』
『…』
私は驚きのあまり声が出なかった。
『おいコラ、せっかく買ってきたんだから何か言えよ!』
『あ…あぁ、すまん…ありがとう』
『オラ、パンどっちか選べよ』
『いや、悪いからパンは食べてくれよ』
『いーから選べよ!どっちでもいーからよぉ…』
『あっ、じゃ、じゃあコロッケの方をいただくよ!ありがとう』
あまりにもイライラした顔で言うのでこれ以上怒らせないように言う通りにした。
教師にこうやって飲食物を買ってきてくれるなんて少なくとも私はしたことなかったし今までされたこともなく、この少女が何を思ってそうしてくれたのかは気になる所だったが「げっ、本当にいるんじゃねーよ」と言いながら、しっかり私の分も買ってきてくれていたことが正直心の中ではとても嬉しく、それと同時に彼女のことを見る目が変わった。
『…今日、午前中色々忙しくてさ。待たせてたら悪いと思ってよ』
不良の巣と化したこの場所で教師の私に対して、そんな風に思ってくれるこの子をただの不良とはもう思えなかった。
『あっ、ネコバスだ』
私の持ってきた写真をまるで5歳位の子供のように目を輝かせながら見ている。
『白桐。絵の描き方教えてあげるよ』
『いーよ、余計なお世話だ。邪魔すんな』
全く、仮にも教師に対してどんだけだと言いたくなるが、でも教師が別に偉い訳じゃない。
私たちなど学級崩壊しても不良たちに何もできないだけの大人だ。
いざそうなった時、私も周りの教師も何もできず毎日ただ見てるだけだ。それがよく分かったし考えさせられた。
私たちは偉いから教えるのではなく仕方なくやってる訳でもいつの間にかなっていた訳でもない。
私たちは教えてあげたいから教師になったのだと今すごく思う。
白桐は写真を見ながらまた昨日とそんなに変わらないネコバスを描き始めた。おそらくまたメイと姉ちゃんを乗せてピョンピョン走っているとこだろう。
私は白桐の横で彼女が選んだ写真を見ながら同じように描き始めた。結構本気で…
『なんだオヤジ、対抗してんのか?』
『あぁ、対抗している』
『へへ、どれどれ』
私の本気で描いたネコバスを見て白桐はおとなしくなった。
『…えぇっ!?はっ!?嘘だろ!?これあんたが描いたのか?』
『そうとも。隣で描いてたろ』
『ほぇ~。あんたも絵ぇ上手いんだな』
『まぁそりゃお前、私は美術の教師だからな』
『あっ!?なんだそーだったのかよ。なら早く言えよ』
『だから絵の描き方を教えてあげようと言ったのに』
『いや、だって得体の知れないオヤジだったしよ』
どちらにせよ教師には間違いないだろうに。
『白桐。よかったら私に絵を教えさせてくれないか?少なくとも誰が見てもネコバスだと分かる位にはさせてみせよう』
『ずいぶん偉そうじゃねぇか。どーせあたしは下手くそだよ』
『あぁ、そうだな』
『失礼だな。はっきり言うんじゃねぇよ!仮にも生徒に向かって下手くそなんて、このクソジジィ!』
『でも、だから教えてあげたいんだ。上手に描きたくないか?』
そう聞いた時、彼女が一瞬何を思ったのか視線を落とした。
『…へっ、学校来てもやることないから暇潰しかよ。いいご身分だな』
『はは、それはお互い様だな』
『んだと!あたしはこう見えて結構忙しいんだよ!』
『じゃあ暇で気が向いたらここに来ればいい』
白桐は数秒考え、ため息をついてから答えた。
『あームカつく。誰がお前なんかに…』
そう言いながら教室を出ていこうとする彼女を見て私はそりゃそうだよな、なんて思っていた。
何が悲しくて学校の番長がこんな冴えない中年とお絵描きなんてしたいものか。だが…
『…灰皿用意しとけよな』
彼女は振り向きもせず最後にそう言った。
えっ?本当に?
白桐優子がまたここに来る。
高校教師が自分のクラスにも行かず何をやっているのだろうと思えてしまうが本気で嬉しかった。
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