究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった

盛平

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冒険者一年生

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 パティは胸のドキドキが抑えられないくらい緊張していた。パティは大きくなったピンキーに乗って空を飛んでいた。大切なショルダーバッグには、小さくなったマックスとチャーミー。そしていつもの大きさのアクア。

 彼らだけではない。パティの後ろにはロレーナが、ロレーナの後ろには
エラルドが乗っていた。この日エラルドが冒険者登録をするのだ。

 ロレーナは空を飛ぶ事が楽しいらしく、常に楽しげな声をあげていた。

「キャァ!大きな山!わぁ!見てお兄ちゃん!大きな湖!」
「ロレーナ。あまりはしゃぐと落っこちるぞ?」

 エラルドがせわしない妹をたしなめるが、無理もない事だろう。ロレーナはずっと病身で、満足に外に出る事ができなかったのだから。

 ロレーナはパティの腰に腕を巻きつけながら、左右に身を乗り出している。その度にパティも身体が激しく傾く。

 パティは苦笑しながら王都への道のりを急いだ。

 冒険者協会の受付である姉のマイラには、事前に連絡を入れていたため、パティたちに気づいたマイラが手を振って迎えてくれた。

「パティ。このイケメンと美少女は誰?」
「マイラ。こちら冒険者、こっちが妹の登録。エラルドのロレーナをしに来たの」

 マイラの問いにパティが答えたが、先輩冒険者としてしっかりしなければという思いが強くなりすぎて、慌てていた。

「あらあらパティ。どうしたの?テンパリまくっているじゃない」

 見かねたエラルドが自分であいさつをする。

「貴女がマイラか?俺は貴女の言う所の火剣の掃除屋だ。貴女がパティに依頼をしてくれた事を感謝する。貴女のおかげで俺も妹も今ここに生きている」
「まぁ!貴方が火剣の掃除屋だったの?!いつも顔を隠しているってうわさだったから!こんなイケメンだったなんて!」

 エラルドのとなりのロレーナがピョコンとおじぎをした。

「こんにちは、マイラさん。マイラさんの事はパティから聞いています。私は妹のロレーナです。よろしくお願いします」
「まぁ!可愛い!よろしくね、ロレーナ」

 マイラはどうやら、ロレーナの可愛さにメロメロになってしまったようだ。

 エラルドが冒険者登録をすると、休けい時間になったマイラは、ロレーナの旅装束をみつくろうために、ロレーナと二人で買い物に行ってしまった。

 どうやらマイラはロレーナの事をとても気に入ったらしい。パティは少し面白くなかった。マイラはパティの姉だし、ロレーナはパティの妹のような存在だ。

 パティはどちらにも少し嫉妬してしまっている自覚があった。

 マイラから、エラルドと野宿のための日用品を買ってくるように言われた。分担して買い物に行くのは理にかなっている。パティはエラルドとともに冒険者の露店に買い出しに行った。

 
 
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