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アイシャとミナ
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アイシャは黒猫のドロシーが作った風の球体〈スフィアウィンドウ〉の中で、獣人のリクとミナと一緒に固唾を飲んで事のなり行きを見守っていた。たまに氷の刃や、炎の矢が飛んでくるが、全てドロシーの魔法で弾かれていた。アイシャは遠いため、マリアンナたちの状況をあまり確認できなかったが、リクとミナは目がいいので戦況がよく分かるのだろう。リクは風の防御壁に顔を押し付けるように見ていた。
「ドロシー、オイラをここから出して!」
「ニャッ」
リクの言葉に黒猫のドロシーは、危ないからダメだと言ったようだ。
「シドとシュラだけじゃダメだ、オイラも戦う」
「リク、行かないで!」
ミナは今にも飛び出しそうなリクを止めようとする。
「ミナ、アイシャたちと逃げるんだ。アイシャ、ミナを自由にしてやってくれ。アイシャのせんせいは戦線から離脱させる」
「嫌よ、私も行く」
根負けしたのかドロシーはリクを防御球から出した。リクは瞬時に狼になると、アイシャの返事も聞かず一目散にシドたちの元へ走って行ってしまった。ミナはどうしたらいいのか分からない様子でただただ震えていた。
「ミナ」
アイシャはミナに声をかける。ミナはビクッと身体を震わせてからゆっくりとアイシャに振り向く。ミナはどうやらアイシャの事も怖がっているようだ。ミナが人間からどういう扱いをされていたかがうかがえる。アイシャは悲しい気持ちになりながらもつとめて明るい声で言った。
「ミナ、手出して」
ミナは最初きょとんとしてから、その後ハッとして両手を後ろに隠した。
「ミナ手怪我してるでしょ?あの檻に触ったのね」
ミナはアイシャに言われるままにおずおずと両手を出した。ミナの両手のひらは皮膚が剥がれ赤くなっていた。きっとシドたちに気づかれたくなかったのだろう。アイシャがミナを見ていると、しきりに手を握ったり、後ろに回したりしていたのだ。アイシャはミナのいじらしい仕草に胸が苦しくなった。
アイシャはミナが怖がらないように、そっと手の甲に触れると、治癒魔法をした。ミナの手が輝き出す。ミナは自身の手の痛みが瞬時に引いた事に驚いたようで、しきりに手を見ていた。
「ア、アイシャありがとう」
「どういたしまして」
「でも私みたいな『役立たず』の『お荷物』を治させてごめんなさい」
アイシャは驚いた、ミナは誰にそんな言葉を投げつけられたのだろう。間違ってもシドたちが言うはずはない、きっとミナの回りにいた人間たちに言われたのだろう。アイシャはミナが怖がらないように、ゆっくりとした動作でミナの両手を優しく握った。
「ねぇミナ聞いて、ミナをよく知らない人の言葉を信じたりしないで。シュラとシドとリクは、ミナの事をなんて言ってるの?」
「えっとねぇ、ミナは泣き虫だけどとっても優しいって。にんむに行ってもせいこうさせなくっていいよ、って。シュラたちは言ってくれる、無理して嫌なことしないでって、ずっと変わらない優しいミナでいてって」
「うん、ミナに会うのは今日が初めてだけど、あたしもシュラたちの言うことが正しいと思う。ミナは優しくて芯のしっかりした女の子だよ」
アイシャは改めてミナを見た。ミナはサファイアのような青い瞳に豊かなブロンド。肌は透きとおるように白く、衣服を着ていない身体はみずみずしく、小ぶりな乳房が膨らんでいた。ミナはメアリーとはまた違った美少女だった。
アイシャは目の前にいる全裸の美少女に現実感がともなわず、まるでおとぎ話に出てくるお姫さまのようだなっと思った。魔法で狼に変えられたお姫さま。アイシャはミナが可哀想で自分の着ている服を着せてやりたかった。だが、それは今ではない。
「私もリクと一緒に戦わなきゃいけないんだけど。でもこわくて震えがとまらないの」
アイシャはミナの手をギュッと握って言った。
「ミナ、あたしもよ。あたしも怖いわ」
「アイシャも?アイシャもこわいの?」
ミナはアイシャの目をジッと見て言った。
「だいじょうぶよ、アイシャ。私がアイシャをまもるわ」
アイシャは鼻の奥がツンとして涙が溢れそうになった。アイシャはシドから獣人たちが、人間からどんな仕打ちを受けていたか聞いていた。満足に食事も与えられず、任務に失敗すれば容赦ない暴力を受けていた。まるで生き地獄のような生活をしていたのに、ミナは自身も怖いのに、アイシャを守ると言ってくれたのだ。アイシャはたまらずミナに抱きついた。ミナはアイシャが恐怖のためにすがりついてきたのかと思ったようで、アイシャを抱きしめて、優しく頭を撫でてくれた。
「だいじょうぶ。だいじょうぶよアイシャ」
アイシャは辛抱できなくて泣き出してしまった。嗚咽しながらミナに尋ねた。
「ありがとうミナ。ミナに酷いことした人たちと同じ人間のあたしを守ってくれるの?」
ミナはきょとんとした顔をして、首をかしげながら言った。
「アイシャは優しいもの」
「うん、ありがとうミナ」
ミナはただ優しいのではない、大きな海のように広い心を持っているのだ。ミナがアイシャに微笑む。とても優しくて魅力的な笑顔だった。その笑顔が急に厳しくなる。
「リクがシドをかばってけがした」
アイシャはハッとして防御球の外を見た。アイシャはミナの肩を掴むと言葉を強めて行った。
「ミナ、怪我したリクをここに連れてきて。あたしが治すわ」
ミナは深く頷くと、瞬時に狼になった。ドロシーは今度は引き止めることをせず、ミナを防御球の外に出した。しばらくするとミナがリクを背に乗せて帰ってきた。リクは全身に火傷を負っている、アイシャは治癒魔法をリクに施した。リクが回復すると、リクとミナは再びシドたちの元に行ってしまった。
アイシャは安全な防御球の中から戦況を見守る。アイシャはいてもたてもいられない気持ちになるが、自分があの場に行っても足手まといになるだけだ。アイシャは自分のできる事をしなければならない。
アイシャはふと学校の授業の事を思い出した。アイシャは勉強が苦手で、ちっとも授業についていけていないが、その時のマリアンナ先生の話には感動したのだ。精霊や霊獣が、何故召喚士と契約してくれるか、という話だった。精霊や霊獣は契約した召喚士が大好きなのだ。守ってあげたくて、助けてあげたくて仕方がないというのだ。アイシャはその授業を受けて、立派な召喚士になりたいと思った。
だが今目の前に起きている戦いは、仲間を守りたいシドたちと、マリアンナを守りたいスノードラゴン。そして相対する頭が三つもある犬の霊獣と、サイの霊獣もきっと自身の契約者を守りたいがために戦っているのだ。誰かが死んでしまうかもしれないこの戦いで。アイシャはとても怖くて悲しくなった。
アイシャにはもう一つ気になる事があった。アイシャを必死に守ってくれている黒猫のドロシーの事だ。通常霊獣の幼体は、まだ魔法が使えないはずである。だがドロシーはアイシャを守ろうとして今日初めて魔法を使ったのだ。そして今もずっと魔法を発動し続けている。
普段のドロシーは、アイシャが授業を受けている時は日当たりのいい所で寝ていて、アイシャが部屋で勉強している時はアイシャの膝の上で寝ていて、アイシャが寝る時はアイシャのベッドの上で寝ているのだ。つまりドロシーはほとんど寝ているのだ。そんなドロシーが、ずっと起きて、しかもずっと魔法を使っている。アイシャは心配でならない。アイシャは定期的にドロシーに治癒魔法をしているが、魔力は体力回復とは違うらしい。ドロシーは目に見えて疲労している。アイシャはたまらずドロシーに声をかける。
「ドロシー、ありがとう。少し休もう、あたしは大丈夫だから」
「ニャッ!」
心配するアイシャに、ドロシーはダメだと言う。ドロシーはとても頑固だ。だがアイシャは確信している、ドロシーの魔法はそう長くはもたないだろう。
「ドロシー、オイラをここから出して!」
「ニャッ」
リクの言葉に黒猫のドロシーは、危ないからダメだと言ったようだ。
「シドとシュラだけじゃダメだ、オイラも戦う」
「リク、行かないで!」
ミナは今にも飛び出しそうなリクを止めようとする。
「ミナ、アイシャたちと逃げるんだ。アイシャ、ミナを自由にしてやってくれ。アイシャのせんせいは戦線から離脱させる」
「嫌よ、私も行く」
根負けしたのかドロシーはリクを防御球から出した。リクは瞬時に狼になると、アイシャの返事も聞かず一目散にシドたちの元へ走って行ってしまった。ミナはどうしたらいいのか分からない様子でただただ震えていた。
「ミナ」
アイシャはミナに声をかける。ミナはビクッと身体を震わせてからゆっくりとアイシャに振り向く。ミナはどうやらアイシャの事も怖がっているようだ。ミナが人間からどういう扱いをされていたかがうかがえる。アイシャは悲しい気持ちになりながらもつとめて明るい声で言った。
「ミナ、手出して」
ミナは最初きょとんとしてから、その後ハッとして両手を後ろに隠した。
「ミナ手怪我してるでしょ?あの檻に触ったのね」
ミナはアイシャに言われるままにおずおずと両手を出した。ミナの両手のひらは皮膚が剥がれ赤くなっていた。きっとシドたちに気づかれたくなかったのだろう。アイシャがミナを見ていると、しきりに手を握ったり、後ろに回したりしていたのだ。アイシャはミナのいじらしい仕草に胸が苦しくなった。
アイシャはミナが怖がらないように、そっと手の甲に触れると、治癒魔法をした。ミナの手が輝き出す。ミナは自身の手の痛みが瞬時に引いた事に驚いたようで、しきりに手を見ていた。
「ア、アイシャありがとう」
「どういたしまして」
「でも私みたいな『役立たず』の『お荷物』を治させてごめんなさい」
アイシャは驚いた、ミナは誰にそんな言葉を投げつけられたのだろう。間違ってもシドたちが言うはずはない、きっとミナの回りにいた人間たちに言われたのだろう。アイシャはミナが怖がらないように、ゆっくりとした動作でミナの両手を優しく握った。
「ねぇミナ聞いて、ミナをよく知らない人の言葉を信じたりしないで。シュラとシドとリクは、ミナの事をなんて言ってるの?」
「えっとねぇ、ミナは泣き虫だけどとっても優しいって。にんむに行ってもせいこうさせなくっていいよ、って。シュラたちは言ってくれる、無理して嫌なことしないでって、ずっと変わらない優しいミナでいてって」
「うん、ミナに会うのは今日が初めてだけど、あたしもシュラたちの言うことが正しいと思う。ミナは優しくて芯のしっかりした女の子だよ」
アイシャは改めてミナを見た。ミナはサファイアのような青い瞳に豊かなブロンド。肌は透きとおるように白く、衣服を着ていない身体はみずみずしく、小ぶりな乳房が膨らんでいた。ミナはメアリーとはまた違った美少女だった。
アイシャは目の前にいる全裸の美少女に現実感がともなわず、まるでおとぎ話に出てくるお姫さまのようだなっと思った。魔法で狼に変えられたお姫さま。アイシャはミナが可哀想で自分の着ている服を着せてやりたかった。だが、それは今ではない。
「私もリクと一緒に戦わなきゃいけないんだけど。でもこわくて震えがとまらないの」
アイシャはミナの手をギュッと握って言った。
「ミナ、あたしもよ。あたしも怖いわ」
「アイシャも?アイシャもこわいの?」
ミナはアイシャの目をジッと見て言った。
「だいじょうぶよ、アイシャ。私がアイシャをまもるわ」
アイシャは鼻の奥がツンとして涙が溢れそうになった。アイシャはシドから獣人たちが、人間からどんな仕打ちを受けていたか聞いていた。満足に食事も与えられず、任務に失敗すれば容赦ない暴力を受けていた。まるで生き地獄のような生活をしていたのに、ミナは自身も怖いのに、アイシャを守ると言ってくれたのだ。アイシャはたまらずミナに抱きついた。ミナはアイシャが恐怖のためにすがりついてきたのかと思ったようで、アイシャを抱きしめて、優しく頭を撫でてくれた。
「だいじょうぶ。だいじょうぶよアイシャ」
アイシャは辛抱できなくて泣き出してしまった。嗚咽しながらミナに尋ねた。
「ありがとうミナ。ミナに酷いことした人たちと同じ人間のあたしを守ってくれるの?」
ミナはきょとんとした顔をして、首をかしげながら言った。
「アイシャは優しいもの」
「うん、ありがとうミナ」
ミナはただ優しいのではない、大きな海のように広い心を持っているのだ。ミナがアイシャに微笑む。とても優しくて魅力的な笑顔だった。その笑顔が急に厳しくなる。
「リクがシドをかばってけがした」
アイシャはハッとして防御球の外を見た。アイシャはミナの肩を掴むと言葉を強めて行った。
「ミナ、怪我したリクをここに連れてきて。あたしが治すわ」
ミナは深く頷くと、瞬時に狼になった。ドロシーは今度は引き止めることをせず、ミナを防御球の外に出した。しばらくするとミナがリクを背に乗せて帰ってきた。リクは全身に火傷を負っている、アイシャは治癒魔法をリクに施した。リクが回復すると、リクとミナは再びシドたちの元に行ってしまった。
アイシャは安全な防御球の中から戦況を見守る。アイシャはいてもたてもいられない気持ちになるが、自分があの場に行っても足手まといになるだけだ。アイシャは自分のできる事をしなければならない。
アイシャはふと学校の授業の事を思い出した。アイシャは勉強が苦手で、ちっとも授業についていけていないが、その時のマリアンナ先生の話には感動したのだ。精霊や霊獣が、何故召喚士と契約してくれるか、という話だった。精霊や霊獣は契約した召喚士が大好きなのだ。守ってあげたくて、助けてあげたくて仕方がないというのだ。アイシャはその授業を受けて、立派な召喚士になりたいと思った。
だが今目の前に起きている戦いは、仲間を守りたいシドたちと、マリアンナを守りたいスノードラゴン。そして相対する頭が三つもある犬の霊獣と、サイの霊獣もきっと自身の契約者を守りたいがために戦っているのだ。誰かが死んでしまうかもしれないこの戦いで。アイシャはとても怖くて悲しくなった。
アイシャにはもう一つ気になる事があった。アイシャを必死に守ってくれている黒猫のドロシーの事だ。通常霊獣の幼体は、まだ魔法が使えないはずである。だがドロシーはアイシャを守ろうとして今日初めて魔法を使ったのだ。そして今もずっと魔法を発動し続けている。
普段のドロシーは、アイシャが授業を受けている時は日当たりのいい所で寝ていて、アイシャが部屋で勉強している時はアイシャの膝の上で寝ていて、アイシャが寝る時はアイシャのベッドの上で寝ているのだ。つまりドロシーはほとんど寝ているのだ。そんなドロシーが、ずっと起きて、しかもずっと魔法を使っている。アイシャは心配でならない。アイシャは定期的にドロシーに治癒魔法をしているが、魔力は体力回復とは違うらしい。ドロシーは目に見えて疲労している。アイシャはたまらずドロシーに声をかける。
「ドロシー、ありがとう。少し休もう、あたしは大丈夫だから」
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