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ジャン=ジャック・ルソー
悪くない盗み
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「とうとうルソーは窃盗に手を染めるようになったか」
伯爵の元に来た大鷲は続けて報告した。
「はい。マッチョ伯爵。ルソーは非行に走っております。しかし、そこにはルソーなりの正義があるようです」
「ほおー。どんな正義じゃ」
「決して無駄遣いをする訳ではなく、余分な金が欲しい訳でもなく、必要なものが欲しいだけだそうです」
「何故そこに正義があるのじゃ。窃盗がまかり通れば社会は成り立たん。悪い事をするやつは牢獄に入れられ反省せねばならん」
「そこが難しいところです。ルソーにとってはそもそも盗まれていたものを取り返すといった意味の盗みのようです」
「そうそう。
人は元々不平等で、金持ちは金持ち。
貧乏人は貧乏人。
生まれた時からそんな差があるのはおかしいよね。
だから、貧乏人が金持ちから盗むのは当然の権利って、
なるかー!」
「ボケツッコミありがとうございます。
ルソーはそもそも、盗んだ罰を受ける覚悟は出来ているようです。
盗みが見つかれば親方に殴られるのは当然、下手をすれば牢獄につながれ、絞首刑になる事も覚悟をして盗んでいるようです。
罰を受ける代わりに盗んでもいいでしょって感覚のようです。
それにまあ、金や銀や財宝、大金などは盗む気は無いようでして、盗んでも本質的な悪にならないものを限定して盗んでいるつもりのようです」
「堅気のものから見れば都合のいい解釈だな」
「まあ、社会からすれば困ったものです。それに、お金というものにかなり不信感があるようです。ずるい奴が価値のないものを高く売付けてくるとか、美味しそうに見せて不味いものを売りつけてくるとかそういった事をするやつ奴らの方がよっぽど悪いことをしていると思っているんです」
「そういった所は信念があるようだな。なかなか強情なやつだ。しかし、理解はしてもらえんだろうな」
「はい。苦労が多い生き方です」
「わかった。観察を続けてくれ」
「はい。かしこまりました」
大鷲がルソーの元に戻ってくると、なんとルソーは親方の所が嫌になって逃げ出していた。
伯爵の元に来た大鷲は続けて報告した。
「はい。マッチョ伯爵。ルソーは非行に走っております。しかし、そこにはルソーなりの正義があるようです」
「ほおー。どんな正義じゃ」
「決して無駄遣いをする訳ではなく、余分な金が欲しい訳でもなく、必要なものが欲しいだけだそうです」
「何故そこに正義があるのじゃ。窃盗がまかり通れば社会は成り立たん。悪い事をするやつは牢獄に入れられ反省せねばならん」
「そこが難しいところです。ルソーにとってはそもそも盗まれていたものを取り返すといった意味の盗みのようです」
「そうそう。
人は元々不平等で、金持ちは金持ち。
貧乏人は貧乏人。
生まれた時からそんな差があるのはおかしいよね。
だから、貧乏人が金持ちから盗むのは当然の権利って、
なるかー!」
「ボケツッコミありがとうございます。
ルソーはそもそも、盗んだ罰を受ける覚悟は出来ているようです。
盗みが見つかれば親方に殴られるのは当然、下手をすれば牢獄につながれ、絞首刑になる事も覚悟をして盗んでいるようです。
罰を受ける代わりに盗んでもいいでしょって感覚のようです。
それにまあ、金や銀や財宝、大金などは盗む気は無いようでして、盗んでも本質的な悪にならないものを限定して盗んでいるつもりのようです」
「堅気のものから見れば都合のいい解釈だな」
「まあ、社会からすれば困ったものです。それに、お金というものにかなり不信感があるようです。ずるい奴が価値のないものを高く売付けてくるとか、美味しそうに見せて不味いものを売りつけてくるとかそういった事をするやつ奴らの方がよっぽど悪いことをしていると思っているんです」
「そういった所は信念があるようだな。なかなか強情なやつだ。しかし、理解はしてもらえんだろうな」
「はい。苦労が多い生き方です」
「わかった。観察を続けてくれ」
「はい。かしこまりました」
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