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第2章~2回目の小学生~
第10話Part.3~相手が大公家だろうと土下座などできるか!~
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「驚いて声も出ねえか?田舎者め!」
「何だてめえ、気に食わねえツラしてんな。何か文句あんのか、アァッ!」
俺は軽いショックを受けてバルフォアの顔を見てしまったため、そこから更に因縁をつけられてしまった。お付きの少年はバルフォアの後ろから煽りに煽る。コイツが1番何なのかよく分からない。
少女の方も何故かは分からないが黙りこくっており、バルフォアの怒りの矛先は俺に向いてしまった。
「いいえ何もありません。」
「アァッ!なんだそのクチの聞き方は!」
「本当に何もありません。申し訳ございません。」
当然嘘だ。バルフォアに言ってやりたい事など山ほど思い浮かんだが、相手は大公家の子、それも嫡男。俺は一地方貴族の息子で立場が違う。ここは穏便に済ませなければならない。
だがそれが却って慇懃無礼だと受け取られてしまったようで、バルフォアの怒りは収まらない。とはいえここはどうしようもなく、謝罪の言葉を口にした。
「謝るってんなら手ェ着いて謝れ。」
謝罪を口にしたのは失敗だった。バルフォアは謝罪をするなら土下座をしろと要求してきた。ニヤニヤとクソムカつく面をしながら、早く謝れと急かす。
だがさすがに公衆の面前で土下座などできない。地方貴族とはいえロートリース家の意地というものはある。おそらくバルフォアもそれが分かってそんな要求をしてきたのだろう。
「申し訳ありません。それは出来かねます。」
「ほー。謝る気はねぇってんだな?」
「謝罪の言葉は口にしました。ここはどうかそれでご容赦願えませんか?」
「こっちは気分を害された。お前ぇが悪ぃんだから早く土下座しろ。」
堂々巡りとなる。バルフォアはどうしても俺に公衆の面前で土下座させて誇りを傷つけさせたいらしい。俺が当主だったらそれでも別に構わない。俺が取り返せば良いだけだ。だが今は父がロートリース家の当主。これで父の名にまで傷をつける訳にはいかなかった。
だがここで救いの手が入った。少女が突き飛ばされて突き飛ばしたバルフォアが声を荒らげていたので、他の受験生が先生に報告をしたらしい。先生が数人こちらへ走ってきている。
バルフォアもお付きの少年も自分たちがそもそもの原因というのは理解しているようで、そそくさとこの場を離れて行ってしまった。
遅滞戦術などと言える立派なものではないが、引き延ばしはうまくいったようだ。まあそもそもヒートアップさせたのは俺がバルフォアと目を合わせてしまったせいだし。
女性の先生と男性の先生が1人ずつこちらへ来た。当然話を聞かれたが、絡んできた奴はあっちへ行ったと伝えるのと、少女が足を擦りむいていることを報告した。
男性の先生はどうやら回復魔術が得意なようで、少女の膝に回復魔術を施す。するとたちまち傷が塞がり、更には傷すらきれいさっぱり消え去ってしまった。短時間でこれだけの事ができるのは相当高度な術者だ。
俺もモリーンの回復魔術は見たことがあるが、彼はどちらかというと攻撃系の魔術が得意なようで、彼の魔術でもせいぜい止血し傷を塞ぐくらいだった。それでも相当な術者であるモリーンを遥かに上回る技量をサラッと見せるこの先生。
やはりシェーベリー戦闘大学校は王国屈指の学校であることは間違いないようだ。
「何だてめえ、気に食わねえツラしてんな。何か文句あんのか、アァッ!」
俺は軽いショックを受けてバルフォアの顔を見てしまったため、そこから更に因縁をつけられてしまった。お付きの少年はバルフォアの後ろから煽りに煽る。コイツが1番何なのかよく分からない。
少女の方も何故かは分からないが黙りこくっており、バルフォアの怒りの矛先は俺に向いてしまった。
「いいえ何もありません。」
「アァッ!なんだそのクチの聞き方は!」
「本当に何もありません。申し訳ございません。」
当然嘘だ。バルフォアに言ってやりたい事など山ほど思い浮かんだが、相手は大公家の子、それも嫡男。俺は一地方貴族の息子で立場が違う。ここは穏便に済ませなければならない。
だがそれが却って慇懃無礼だと受け取られてしまったようで、バルフォアの怒りは収まらない。とはいえここはどうしようもなく、謝罪の言葉を口にした。
「謝るってんなら手ェ着いて謝れ。」
謝罪を口にしたのは失敗だった。バルフォアは謝罪をするなら土下座をしろと要求してきた。ニヤニヤとクソムカつく面をしながら、早く謝れと急かす。
だがさすがに公衆の面前で土下座などできない。地方貴族とはいえロートリース家の意地というものはある。おそらくバルフォアもそれが分かってそんな要求をしてきたのだろう。
「申し訳ありません。それは出来かねます。」
「ほー。謝る気はねぇってんだな?」
「謝罪の言葉は口にしました。ここはどうかそれでご容赦願えませんか?」
「こっちは気分を害された。お前ぇが悪ぃんだから早く土下座しろ。」
堂々巡りとなる。バルフォアはどうしても俺に公衆の面前で土下座させて誇りを傷つけさせたいらしい。俺が当主だったらそれでも別に構わない。俺が取り返せば良いだけだ。だが今は父がロートリース家の当主。これで父の名にまで傷をつける訳にはいかなかった。
だがここで救いの手が入った。少女が突き飛ばされて突き飛ばしたバルフォアが声を荒らげていたので、他の受験生が先生に報告をしたらしい。先生が数人こちらへ走ってきている。
バルフォアもお付きの少年も自分たちがそもそもの原因というのは理解しているようで、そそくさとこの場を離れて行ってしまった。
遅滞戦術などと言える立派なものではないが、引き延ばしはうまくいったようだ。まあそもそもヒートアップさせたのは俺がバルフォアと目を合わせてしまったせいだし。
女性の先生と男性の先生が1人ずつこちらへ来た。当然話を聞かれたが、絡んできた奴はあっちへ行ったと伝えるのと、少女が足を擦りむいていることを報告した。
男性の先生はどうやら回復魔術が得意なようで、少女の膝に回復魔術を施す。するとたちまち傷が塞がり、更には傷すらきれいさっぱり消え去ってしまった。短時間でこれだけの事ができるのは相当高度な術者だ。
俺もモリーンの回復魔術は見たことがあるが、彼はどちらかというと攻撃系の魔術が得意なようで、彼の魔術でもせいぜい止血し傷を塞ぐくらいだった。それでも相当な術者であるモリーンを遥かに上回る技量をサラッと見せるこの先生。
やはりシェーベリー戦闘大学校は王国屈指の学校であることは間違いないようだ。
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