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子猫の雨月と男の子の雨月2
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私は話を無理に変えた。
「そういえば、どうして竹林さんがこの場にいるのですか?」
さっきからずーっと気になっていたのよね。
そしたらあっけらかんとした返事が返ってきたの。
「今川さんが飲みに行くっていうのを食堂で聞いちゃって……。そんなの聞いたら行きたくなるじゃない?今川さんって滅多に飲み会のお誘い受けてくれないって有名なんだもん」
んんん?
美樹ちゃんと渡辺さんと私の三人は目配せをしながら竹林さんに気づかれないように首を傾げた。
総務に来る今川さんは時々飲み会のお誘いを私たちにしているからである。
今川さんは社内一番の優良物件!受付嬢達や秘書達が今川さんを狙っているのは周知の事実でして。受付嬢の一人である竹林さんもその中に加わっていましたか。
そして……彼女達から抜け駆けできるチャンスを見逃さなかったってことで、いいのかな?
「竹林さんがどうしてもついてくるっていうので、仕方なく折れちゃいました。私としてはとてもとぉーっても不服なんですけどー」
美樹ちゃんがプイッとして顔を膨らます。あ、かわいい!
何だかんだと美樹ちゃんも今川さんが好きなんだ……
私は初めて美樹ちゃんの気持ちに気がついたのでした。
「ね?星野さん、折角だから『うーちゃん』を俺に見せてくれる?」
今川さんが身を乗り出しそうにしながら私に声をかけてきた。
そうだった。今川さんは『子猫の雨月』見たさに個室の居酒屋に連絡して予約をいれたんだよね。子猫を連れて来てもいいのかお店の大将に了承を得てまで。
私は子猫の雨月が眠っている筈のケージの上蓋を開けて子猫の雨月をそぉーっと手にとって……なんて思っていたんだけど、上蓋を開けるや否や子猫の雨月が飛び出していつものように私の胸にしがみついたのでした。
「そういえば、どうして竹林さんがこの場にいるのですか?」
さっきからずーっと気になっていたのよね。
そしたらあっけらかんとした返事が返ってきたの。
「今川さんが飲みに行くっていうのを食堂で聞いちゃって……。そんなの聞いたら行きたくなるじゃない?今川さんって滅多に飲み会のお誘い受けてくれないって有名なんだもん」
んんん?
美樹ちゃんと渡辺さんと私の三人は目配せをしながら竹林さんに気づかれないように首を傾げた。
総務に来る今川さんは時々飲み会のお誘いを私たちにしているからである。
今川さんは社内一番の優良物件!受付嬢達や秘書達が今川さんを狙っているのは周知の事実でして。受付嬢の一人である竹林さんもその中に加わっていましたか。
そして……彼女達から抜け駆けできるチャンスを見逃さなかったってことで、いいのかな?
「竹林さんがどうしてもついてくるっていうので、仕方なく折れちゃいました。私としてはとてもとぉーっても不服なんですけどー」
美樹ちゃんがプイッとして顔を膨らます。あ、かわいい!
何だかんだと美樹ちゃんも今川さんが好きなんだ……
私は初めて美樹ちゃんの気持ちに気がついたのでした。
「ね?星野さん、折角だから『うーちゃん』を俺に見せてくれる?」
今川さんが身を乗り出しそうにしながら私に声をかけてきた。
そうだった。今川さんは『子猫の雨月』見たさに個室の居酒屋に連絡して予約をいれたんだよね。子猫を連れて来てもいいのかお店の大将に了承を得てまで。
私は子猫の雨月が眠っている筈のケージの上蓋を開けて子猫の雨月をそぉーっと手にとって……なんて思っていたんだけど、上蓋を開けるや否や子猫の雨月が飛び出していつものように私の胸にしがみついたのでした。
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