3 / 33
第一章
朝食
しおりを挟む執務室を出ると、向かいの部屋もガチャリと開く。
向かいはリースの執務室。
ああ、いくつになっても素敵だなあ。
男の身でいつまで愛してもらえるか分からないけど、この人のために中性的な美貌は維持していきたい。
王妃が髭面の普通のオッサンとかになるわけにはいかないのだ。
「お疲れさま。」
「ありがとう、そちらもお疲れさま。」
リースは、植林や農作物の品種改良、治水事業に今は力を入れている。
火山の噴火で無惨になった山肌は、今ではきれいになった。
「そう言えば今日は3時にモモがお茶しにくるんだっけ。」
「そうだよ。今ではアンドリュー先生の奥さん。子竜が人間に化けられるようになったから見せたいんだって。」
先祖返りした先生も、人の社会でずっと暮らしていくかは分からない。
少なくとも、次の発情期にはモモは回復役として帰らないといけない。
けれど、魔力の高いドラゴンが人間の街に回復魔法の勉強に来る道筋は立てたし、もしかしたら帰らなくてもいいかもしれない。
将来は分からないけど、私たちがいる間は、モモはこちらにいる気がする。
「今日の昼餉は何かなあ。」
「成吉思汗にしましたよ。」
わあい。
前世では、いっぱい意地悪されて、レイプもされたし………。最後は黒岩さんに殺されたようなものだけど。
3人生まれ変わって、幸せになれて嬉しい。
ハーウェイ………。
リース。
前世のときから守ってくれてありがとう。
最初に悪い夢をみたあたりから、少しずつ思い出してた。
たぶん、先にハーウェイは思い出してたよね。
前世チートしてたもん。
だけど、レイプされた上に最後は殺されたなんて、私に思い出してほしくないって振る舞いだったから、今でも覚えていないふりをするんだ。
みんな大好き。
過去は振り返らない。
未来を生きていくんだから。
向かいはリースの執務室。
ああ、いくつになっても素敵だなあ。
男の身でいつまで愛してもらえるか分からないけど、この人のために中性的な美貌は維持していきたい。
王妃が髭面の普通のオッサンとかになるわけにはいかないのだ。
「お疲れさま。」
「ありがとう、そちらもお疲れさま。」
リースは、植林や農作物の品種改良、治水事業に今は力を入れている。
火山の噴火で無惨になった山肌は、今ではきれいになった。
「そう言えば今日は3時にモモがお茶しにくるんだっけ。」
「そうだよ。今ではアンドリュー先生の奥さん。子竜が人間に化けられるようになったから見せたいんだって。」
先祖返りした先生も、人の社会でずっと暮らしていくかは分からない。
少なくとも、次の発情期にはモモは回復役として帰らないといけない。
けれど、魔力の高いドラゴンが人間の街に回復魔法の勉強に来る道筋は立てたし、もしかしたら帰らなくてもいいかもしれない。
将来は分からないけど、私たちがいる間は、モモはこちらにいる気がする。
「今日の昼餉は何かなあ。」
「成吉思汗にしましたよ。」
わあい。
前世では、いっぱい意地悪されて、レイプもされたし………。最後は黒岩さんに殺されたようなものだけど。
3人生まれ変わって、幸せになれて嬉しい。
ハーウェイ………。
リース。
前世のときから守ってくれてありがとう。
最初に悪い夢をみたあたりから、少しずつ思い出してた。
たぶん、先にハーウェイは思い出してたよね。
前世チートしてたもん。
だけど、レイプされた上に最後は殺されたなんて、私に思い出してほしくないって振る舞いだったから、今でも覚えていないふりをするんだ。
みんな大好き。
過去は振り返らない。
未来を生きていくんだから。
23
お気に入りに追加
760
あなたにおすすめの小説
不倫され妻の復讐は溺愛 冷徹なあなたに溺れて幸せになります
雫石 しま
恋愛
夫と姑から冷遇され、愛人に振り回される木古内果林(25歳)のシンデレラをモチーフにしたハッピーエンディング物語。 <お題> *サレ妻 *嫁いびり *溺愛 *ざまー要素

Ring a bell〜冷然専務の裏の顔は独占欲強めな極甘系〜
白山小梅
恋愛
富裕層が集まる高校に特待生として入学した杏奈は、あるグループからの嫌がらせを受け、地獄の三年間を過ごす羽目に。
大学に進学した杏奈は、今はファミリーレストランのメニュー開発に携わり、穏やかな日々を送っていた。そこに突然母親から連絡が入る。なんと両親が営む弁当屋が、建物の老朽化を理由に立ち退きを迫られていた。仕方なく店を閉じたが、その土地に、高校時代に嫌がらせを受けたグループのメンバーである由利高臣の父親が経営するYRグループが関わっていると知り、イベントで偶然再会した高臣に声をかけた杏奈だったが、事態は思わぬ方向に進み--⁈
初色に囲われた秘書は、蜜色の秘処を暴かれる
ささゆき細雪
恋愛
樹理にはかつてひとまわり年上の婚約者がいた。けれど樹理は彼ではなく彼についてくる母親違いの弟の方に恋をしていた。
だが、高校一年生のときにとつぜん幼い頃からの婚約を破棄され、兄弟と逢うこともなくなってしまう。
あれから十年、中小企業の社長をしている父親の秘書として結婚から逃げるように働いていた樹理のもとにあらわれたのは……
幼馴染で初恋の彼が新社長になって、専属秘書にご指名ですか!?
これは、両片想いでゆるふわオフィスラブなひしょひしょばなし。
※ムーンライトノベルズで開催された「昼と夜の勝負服企画」参加作品です。他サイトにも掲載中。
「Grand Duo * グラン・デュオ ―シューベルトは初恋花嫁を諦めない―」で当て馬だった紡の弟が今回のヒーローです(未読でもぜんぜん問題ないです)。
冷徹上司の、甘い秘密。
青花美来
恋愛
うちの冷徹上司は、何故か私にだけ甘い。
「頼む。……この事は誰にも言わないでくれ」
「別に誰も気にしませんよ?」
「いや俺が気にする」
ひょんなことから、課長の秘密を知ってしまいました。
※同作品の全年齢対象のものを他サイト様にて公開、完結しております。
幼馴染がヤクザに嫁入り!?~忘れてなかった『約束』~
すずなり。
恋愛
ある日、隣に引っ越してきたのは昔別れた幼馴染だった!?
「あ、ゆうちゃんだー。」
「は!?彩!?」
久しぶりに会った幼馴染は昔と変わらず遠慮なく接してくるが、住む世界が違いすぎる俺。
あまり関りを持たないようにしたいところだけど、彩はお構いなしに俺の視界に入ってくる。
「彩、うちに・・嫁にくるか?」
※お話の世界は全て想像の世界です、現実世界とはなんの関係もありません。
※メンタル薄氷につき、コメントは受け付けられません。
※誤字脱字は日々精進いたしますので温かく見ていただけたら幸いです。
描きたい話が一番だよね!それではレッツゴー!
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
禁断溺愛
流月るる
恋愛
親同士の結婚により、中学三年生の時に湯浅製薬の御曹司・巧と義兄妹になった真尋。新しい家族と一緒に暮らし始めた彼女は、義兄から独占欲を滲ませた態度を取られるようになる。そんな義兄の様子に、真尋の心は揺れ続けて月日は流れ――真尋は、就職を区切りに彼への想いを断ち切るため、義父との養子縁組を解消し、ひっそりと実家を出た。しかし、ほどなくして海外赴任から戻った巧に、その事実を知られてしまう。当然のごとく義兄は大激怒で真尋のマンションに押しかけ、「赤の他人になったのなら、もう遠慮する必要はないな」と、甘く淫らに懐柔してきて……? 切なくて心が甘く疼く大人のエターナル・ラブ。
二人の甘い夜は終わらない
藤谷藍
恋愛
*この作品の書籍化がアルファポリス社で現在進んでおります。正式に決定しますと6月13日にこの作品をウェブから引き下げとなりますので、よろしくご了承下さい*
年齢=恋人いない歴28年。多忙な花乃は、昔キッパリ振られているのに、初恋の彼がずっと忘れられない。いまだに彼を想い続けているそんな誕生日の夜、彼に面影がそっくりな男性と出会い、夢心地のまま酔った勢いで幸せな一夜を共に––––、なのに、初めての朝チュンでパニックになり、逃げ出してしまった。甘酸っぱい思い出のファーストラブ。幻の夢のようなセカンドラブ。優しい彼には逢うたびに心を持っていかれる。今も昔も、過剰なほど甘やかされるけど、この歳になって相変わらずな子供扱いも! そして極甘で強引な彼のペースに、花乃はみるみる絡め取られて……⁈ ちょっぴり個性派、花乃の初恋胸キュンラブです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる