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7 菱沼市連続殺人事件 容疑者の供述書
28.菱沼市連続殺人事件 容疑者の供述書 ⑤
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女性は、眉宇を険しくさせて、
「確かに私は藤崎中学で、乙原先生と一緒でしたけれど」
戸惑ったように視線をさまよわせ、それから数秒経って、
「あのときの、ファミレスのひと?」
「そうです。二見華子といいます!」
「ああ」
彼女は、疲れたような声音で、
「思い出しました。先輩、になりますよね。どうも。……でも、私になんのご用です?」
改まって言われると困ります。
用事なんて、なかったのです。
ただわたしは、知り合いに飢えていました。
どんな形でもいい。
わたしと話をしてくれるひとが欲しかったのです。
「用事はないんですけれど。知っている顔だったので、つい。……お、乙原先生とは、まだ交流はありますか?」
「いえ、ないです」
不審者を見る目でした。
わたしは、慌てて、
「そうですよね。中学時代の先生なんて、どうでもいいですよね。あの先生、いま思えば、本当にちょっと変わった先生で」
「苦手な先生でした」
そのセリフで、彼女もきっと、わたしと同じような経験をしたんだろうと推測できました。
彼女はわたしと雰囲気が似ています。乙原はいわゆるインドア系というか、おとなしそうな女の子に目をつけるのがうまいのでしょう。
そういえば乙原は、インタビューでわたしのことを美少女と表現していましたが、あれは嘘をついているのではなくて、彼女とわたしを混同していたのではないでしょうか。乙原はいい加減な男でしたからね。
とにかくわたしは、乙原の悪口を言えば、彼女と仲良くなれるんじゃないかと思いました。
しかし彼女はわたしの話に乗ってこず、
「もういいですか? 乙原先生のことなんて、私にとってはもうどうでもいいことです。先輩、のことも、少しだけ覚えていますけれど、それだけです。……失礼します」
「ちょっと待って。ねえ、あの」
わたしは、ますます慌てて、
「乙原に、なにかされたんじゃないの? そうでしょ? あなた、悔しくないの? 言いたいことはないの? なにか……」
「なんなんですか、あなた。おかしいですよ」
食い下がるわたしに視線を向けて、ひどく迷惑そうに眉をひそめて、
「ええ、乙原先生はトラウマになるくらい、嫌な先生でしたよ。でもそれは全部、過去のことなので。本当にどうでもいいです」
「待って、お願い、待って!」
「なんでそんなに必死なんですか」
そのとき彼女は、ニヤッと口角を上げました。
思い出しました。あのファミレスで、乙原といっしょにいた彼女は、わたしに笑みを浮かべてきたのです。
勝ち誇った笑みなのか。
馬鹿にしている笑みなのか。
分かりません。
分かりませんが、悪意に満ちた笑みでした。
子供のころから、他人の悪意にさらされ続けてきたわたしです。
他人の笑顔が、悪意ある笑みかどうか。
すなわち嘲笑かどうかを見抜く能力には、極めて長けています。
「全部、どうでもいいです。あなたのことも、どうでもいいです」
なにかが爆発しました。
わたしは、彼女を思い切り突き飛ばして倒したのです。
彼女は顔面から、地面に向かって倒れました。わたしはなお、おさまらず、落ちていたコンクリートブロックの欠片をつかんで、彼女の後頭部に、何度も攻撃を加えました。彼女は悲鳴もあげませんでした。
「……ごめんなさい」
わたしが、彼女に向かって謝ったのは。
すべてが終わったあとのことでした。
やってしまった。
わたしは絶望しました。
母の遺体を処理しただけでなく、ひとまで殺してしまった。
わたしは地面にへたり込むと、とっさに思いついた考えは、母のときと同様、死体を処理することでした。
幸い、あたりに人気はありません。
わたしは彼女を引きずって、アパートの自室にまで運び込みました。
「……どうするの」
自問します。
母のときと違い、彼女にはおそらく家族がいます。
年齢も若い。処理したところで、おそらく家族は探し始めるし、警察も捜査を始めるでしょう。わたしは確実に逮捕されます。
「もう、わたしも死ぬしかないな」
自殺すれば、テレビやネットでニュースになって。
そうすれば、わたしに連絡もしてこなかったあの秋吉瀬奈たちも、さすがにわたしのことを思い出して、
「二見華子が人を殺したうえで自殺。しかも母親の死体も捨てていたなんて聞いたら、どう思うんだか……」
いじめられっ子が馬鹿なことをした、と笑うだろうか?
それとも、自分たちがいじめたからこうなってしまったんじゃ、と反省するだろうか?
分からない。
想像もつかない。
悔しいのは、秋吉瀬奈たちがどんな反応をしようと、わたしには知ることができないことで、
「反応を知る」
その言葉がわたしの脳を直撃しました。
秋吉瀬奈たちが、わたしの死を知ったら、どんな反応をするのか。
それが知りたい。見てみたい。わたしの人生を破壊しつくしたあの連中が、二見華子の死を知って、どのようにコメントするのかを、わたしは知りたくて仕方がなかったのです。
彼女の遺体に目をやりました。
わたしと、年齢も背格好も似ている彼女。
うまくすれば、わたしと見せかけることはできるはず。
顔を切り裂き、服を脱がす。
その上で、わたしだと証明するものを彼女に持たせる。
わたしには健康保険証もないし、免許証もない。
「母子手帳くらいしか、ないな」
ろくに中身を書き込まれていない、わたしの母子手帳。
母との絆のひとつ。けれども、遺体に持たせることに躊躇はありませんでした。
「でも、まだ弱い。あとひとつ。なにかひとつ」
警察やマスコミが、彼女を見て、おそらく二見華子だろうと推測するもの。
秋吉瀬奈たちが、ニュースを見て、二見華子を思い出すもの。
秋吉瀬奈が――
「卒業アルバム」
わたしは中学時代の卒業アルバムを、押し入れの奥から引っ張り出してきました。
ろくにわたしにお金をかけなかった母親が「思い出は大切よ!」なんて言って購入した、卒業アルバムです。母親の人生に良い思い出なんて、少なくともわたしが生まれて以降はほとんどなかったと思うのですが、そんな発言を自信満々にできるのが本当に不思議でした。
ともあれわたしは、卒業アルバムにあったわたしの写真だけを切り取って、遺体に画鋲《がびょう》で刺しました。これを見ることで、秋吉瀬奈たちもわたしのことを思い出すはずだと思ったのです。
なぜ、画鋲なのかって?
刑事さん。わたしの家を家宅捜索したのなら、お気づきですよね。
わたしの、小学校時代の卒業アルバムがないことに。
あれは小学校の卒業式で、秋吉瀬奈が、
「二見さん、卒アル見せて!」
と言いながら、わたしのアルバムを強引に奪って、そして、
「いたずら!」
白い歯を見せながら、そう言って、わたしの顔写真のど真ん中に画鋲を刺したからです。
わたしは悲しくなりました。だから、卒業式の夜、酔っ払って朝からずっと眠っていたお母さんの隣で、卒業アルバムをゴミ箱に捨てたんです。
ええ、そういう意味が、あの画鋲には込められていたんです。
もっとも秋吉瀬奈は、画鋲のことなんて、思い出しもしませんでしたけれどね。
これだけのことをしておいて、いじめはなかった、みんな仲が良かった、なんて言えるんですからね、あの女は。わたしの歯が欠けたのは、小学校の時にドッジボールであのひとに思い切り当てられたからだし、わたしがあの女の前でずっとムスッとしていたのは、秋吉瀬奈とクラスメイトたちが大嫌いだったからです。あの女はわたしのことを、同窓会にも来てくれないなんて言っていましたが、そもそもわたしは誘われていません。まったくあのひとは、脳みそにぎょう虫でも湧いていたのですかね。まともとは思えません。
でも、あの子からしたら、まともじゃないのはわたしなんですよね。
だからいじめられたんですよね。
あはは……。
「確かに私は藤崎中学で、乙原先生と一緒でしたけれど」
戸惑ったように視線をさまよわせ、それから数秒経って、
「あのときの、ファミレスのひと?」
「そうです。二見華子といいます!」
「ああ」
彼女は、疲れたような声音で、
「思い出しました。先輩、になりますよね。どうも。……でも、私になんのご用です?」
改まって言われると困ります。
用事なんて、なかったのです。
ただわたしは、知り合いに飢えていました。
どんな形でもいい。
わたしと話をしてくれるひとが欲しかったのです。
「用事はないんですけれど。知っている顔だったので、つい。……お、乙原先生とは、まだ交流はありますか?」
「いえ、ないです」
不審者を見る目でした。
わたしは、慌てて、
「そうですよね。中学時代の先生なんて、どうでもいいですよね。あの先生、いま思えば、本当にちょっと変わった先生で」
「苦手な先生でした」
そのセリフで、彼女もきっと、わたしと同じような経験をしたんだろうと推測できました。
彼女はわたしと雰囲気が似ています。乙原はいわゆるインドア系というか、おとなしそうな女の子に目をつけるのがうまいのでしょう。
そういえば乙原は、インタビューでわたしのことを美少女と表現していましたが、あれは嘘をついているのではなくて、彼女とわたしを混同していたのではないでしょうか。乙原はいい加減な男でしたからね。
とにかくわたしは、乙原の悪口を言えば、彼女と仲良くなれるんじゃないかと思いました。
しかし彼女はわたしの話に乗ってこず、
「もういいですか? 乙原先生のことなんて、私にとってはもうどうでもいいことです。先輩、のことも、少しだけ覚えていますけれど、それだけです。……失礼します」
「ちょっと待って。ねえ、あの」
わたしは、ますます慌てて、
「乙原に、なにかされたんじゃないの? そうでしょ? あなた、悔しくないの? 言いたいことはないの? なにか……」
「なんなんですか、あなた。おかしいですよ」
食い下がるわたしに視線を向けて、ひどく迷惑そうに眉をひそめて、
「ええ、乙原先生はトラウマになるくらい、嫌な先生でしたよ。でもそれは全部、過去のことなので。本当にどうでもいいです」
「待って、お願い、待って!」
「なんでそんなに必死なんですか」
そのとき彼女は、ニヤッと口角を上げました。
思い出しました。あのファミレスで、乙原といっしょにいた彼女は、わたしに笑みを浮かべてきたのです。
勝ち誇った笑みなのか。
馬鹿にしている笑みなのか。
分かりません。
分かりませんが、悪意に満ちた笑みでした。
子供のころから、他人の悪意にさらされ続けてきたわたしです。
他人の笑顔が、悪意ある笑みかどうか。
すなわち嘲笑かどうかを見抜く能力には、極めて長けています。
「全部、どうでもいいです。あなたのことも、どうでもいいです」
なにかが爆発しました。
わたしは、彼女を思い切り突き飛ばして倒したのです。
彼女は顔面から、地面に向かって倒れました。わたしはなお、おさまらず、落ちていたコンクリートブロックの欠片をつかんで、彼女の後頭部に、何度も攻撃を加えました。彼女は悲鳴もあげませんでした。
「……ごめんなさい」
わたしが、彼女に向かって謝ったのは。
すべてが終わったあとのことでした。
やってしまった。
わたしは絶望しました。
母の遺体を処理しただけでなく、ひとまで殺してしまった。
わたしは地面にへたり込むと、とっさに思いついた考えは、母のときと同様、死体を処理することでした。
幸い、あたりに人気はありません。
わたしは彼女を引きずって、アパートの自室にまで運び込みました。
「……どうするの」
自問します。
母のときと違い、彼女にはおそらく家族がいます。
年齢も若い。処理したところで、おそらく家族は探し始めるし、警察も捜査を始めるでしょう。わたしは確実に逮捕されます。
「もう、わたしも死ぬしかないな」
自殺すれば、テレビやネットでニュースになって。
そうすれば、わたしに連絡もしてこなかったあの秋吉瀬奈たちも、さすがにわたしのことを思い出して、
「二見華子が人を殺したうえで自殺。しかも母親の死体も捨てていたなんて聞いたら、どう思うんだか……」
いじめられっ子が馬鹿なことをした、と笑うだろうか?
それとも、自分たちがいじめたからこうなってしまったんじゃ、と反省するだろうか?
分からない。
想像もつかない。
悔しいのは、秋吉瀬奈たちがどんな反応をしようと、わたしには知ることができないことで、
「反応を知る」
その言葉がわたしの脳を直撃しました。
秋吉瀬奈たちが、わたしの死を知ったら、どんな反応をするのか。
それが知りたい。見てみたい。わたしの人生を破壊しつくしたあの連中が、二見華子の死を知って、どのようにコメントするのかを、わたしは知りたくて仕方がなかったのです。
彼女の遺体に目をやりました。
わたしと、年齢も背格好も似ている彼女。
うまくすれば、わたしと見せかけることはできるはず。
顔を切り裂き、服を脱がす。
その上で、わたしだと証明するものを彼女に持たせる。
わたしには健康保険証もないし、免許証もない。
「母子手帳くらいしか、ないな」
ろくに中身を書き込まれていない、わたしの母子手帳。
母との絆のひとつ。けれども、遺体に持たせることに躊躇はありませんでした。
「でも、まだ弱い。あとひとつ。なにかひとつ」
警察やマスコミが、彼女を見て、おそらく二見華子だろうと推測するもの。
秋吉瀬奈たちが、ニュースを見て、二見華子を思い出すもの。
秋吉瀬奈が――
「卒業アルバム」
わたしは中学時代の卒業アルバムを、押し入れの奥から引っ張り出してきました。
ろくにわたしにお金をかけなかった母親が「思い出は大切よ!」なんて言って購入した、卒業アルバムです。母親の人生に良い思い出なんて、少なくともわたしが生まれて以降はほとんどなかったと思うのですが、そんな発言を自信満々にできるのが本当に不思議でした。
ともあれわたしは、卒業アルバムにあったわたしの写真だけを切り取って、遺体に画鋲《がびょう》で刺しました。これを見ることで、秋吉瀬奈たちもわたしのことを思い出すはずだと思ったのです。
なぜ、画鋲なのかって?
刑事さん。わたしの家を家宅捜索したのなら、お気づきですよね。
わたしの、小学校時代の卒業アルバムがないことに。
あれは小学校の卒業式で、秋吉瀬奈が、
「二見さん、卒アル見せて!」
と言いながら、わたしのアルバムを強引に奪って、そして、
「いたずら!」
白い歯を見せながら、そう言って、わたしの顔写真のど真ん中に画鋲を刺したからです。
わたしは悲しくなりました。だから、卒業式の夜、酔っ払って朝からずっと眠っていたお母さんの隣で、卒業アルバムをゴミ箱に捨てたんです。
ええ、そういう意味が、あの画鋲には込められていたんです。
もっとも秋吉瀬奈は、画鋲のことなんて、思い出しもしませんでしたけれどね。
これだけのことをしておいて、いじめはなかった、みんな仲が良かった、なんて言えるんですからね、あの女は。わたしの歯が欠けたのは、小学校の時にドッジボールであのひとに思い切り当てられたからだし、わたしがあの女の前でずっとムスッとしていたのは、秋吉瀬奈とクラスメイトたちが大嫌いだったからです。あの女はわたしのことを、同窓会にも来てくれないなんて言っていましたが、そもそもわたしは誘われていません。まったくあのひとは、脳みそにぎょう虫でも湧いていたのですかね。まともとは思えません。
でも、あの子からしたら、まともじゃないのはわたしなんですよね。
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