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のろわれたひ
のろわれたひ
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おまえさん、呪われているよ。
女は仕事帰りに占い屋に寄った。
占い屋など始めていく店だ。
女はそういった物は信じていない。
けれど、物凄く当たると言われている占い屋だ。
女自身はこれっぽっちも占い師など信じていなかったが、友人らがあまりにも当たると言うので、一人でこっそりと来たのだ。
そして、その占い屋に入り、開口一番に占い師に言われた言葉がこれだ。
いきなり呪われていると、そう言われたのだ。
占いも呪いも信じてなかった女は、そうやって騙して金を取るのだと、そう言った詐欺なんだと理解する。
だが、占い屋の占い師、中年の女性は、強い呪いで私にはどうにもできないから帰ってくれ、と、取り合わなかった。
女は一瞬ほおけるが、すぐにこうやってすぐに帰そうとして、逆に気を引くつもりなのだと考える。
そこで女は少しだけ話に乗ってやろうと、せめてどんな呪いなのですか? それだけでも、と、占い師に縋るふりをする。
占い師は嫌な顔をしつつ、生霊で恐らくは貴女の会社の同僚で女の先輩、あなたに強い嫉妬心を抱いている、と答えた。
女にはそれに心当たりがある。
会社の局様が自分のことをよく思っていないということは理解している。
ただ、それはよくあることだと、女は思う。
占い師はため息交じりに続ける。
その相手は貴女の上司のことが好きだが、上司は貴女のことが好き、だから嫉妬している。
尋常じゃないほど貴女を恨んで嫉妬している。
と、そう告げた。
確かに女の上司はイケメンだし、女とも仲がいい。
だがすでに既婚者で女の恋愛対象ではないし、上司が自分に好意を持っているとも思えない。
女はよくある設定を、誰にも当てはまりそうなことを言ってるだけじゃないか、そう思ってもっと詳しく話を聞こうとする。
どこかで化けの皮がはがれるのを期待する。
だが、占い師はこれ以上貴女と縁を持ちたくない、と語るのを辞めた。
仕方がないし、一応話はしたのでお金を払おうと女が財布を取り出そうとすると、それを占い師が止めた。
貴女と縁を作りたくないといったでしょう、と。
女は、そうですか、とその占い屋を後にする。
その後、女はよく考えるが、やはり適当なことを言っているだけだと、そう思うことにした。
ただ既婚者ではあるが上司が自分に好意を寄せている、ということだけは、何となく気分が良かった。
その後、女と上司が男女の仲になるまでさほど時間はかからなった。
その不貞を証拠を上司の奥さんに知らせたのは、女の会社のお局様だった。
女は多額の慰謝料を払うことになった上に会社も首になった。
そして、あの占い屋は当たると、泣きながらに友人らに宣伝したのだ。
女が本当に呪われていたとして、いつ女が呪われたのか。
それを知る者はいない。
女は仕事帰りに占い屋に寄った。
占い屋など始めていく店だ。
女はそういった物は信じていない。
けれど、物凄く当たると言われている占い屋だ。
女自身はこれっぽっちも占い師など信じていなかったが、友人らがあまりにも当たると言うので、一人でこっそりと来たのだ。
そして、その占い屋に入り、開口一番に占い師に言われた言葉がこれだ。
いきなり呪われていると、そう言われたのだ。
占いも呪いも信じてなかった女は、そうやって騙して金を取るのだと、そう言った詐欺なんだと理解する。
だが、占い屋の占い師、中年の女性は、強い呪いで私にはどうにもできないから帰ってくれ、と、取り合わなかった。
女は一瞬ほおけるが、すぐにこうやってすぐに帰そうとして、逆に気を引くつもりなのだと考える。
そこで女は少しだけ話に乗ってやろうと、せめてどんな呪いなのですか? それだけでも、と、占い師に縋るふりをする。
占い師は嫌な顔をしつつ、生霊で恐らくは貴女の会社の同僚で女の先輩、あなたに強い嫉妬心を抱いている、と答えた。
女にはそれに心当たりがある。
会社の局様が自分のことをよく思っていないということは理解している。
ただ、それはよくあることだと、女は思う。
占い師はため息交じりに続ける。
その相手は貴女の上司のことが好きだが、上司は貴女のことが好き、だから嫉妬している。
尋常じゃないほど貴女を恨んで嫉妬している。
と、そう告げた。
確かに女の上司はイケメンだし、女とも仲がいい。
だがすでに既婚者で女の恋愛対象ではないし、上司が自分に好意を持っているとも思えない。
女はよくある設定を、誰にも当てはまりそうなことを言ってるだけじゃないか、そう思ってもっと詳しく話を聞こうとする。
どこかで化けの皮がはがれるのを期待する。
だが、占い師はこれ以上貴女と縁を持ちたくない、と語るのを辞めた。
仕方がないし、一応話はしたのでお金を払おうと女が財布を取り出そうとすると、それを占い師が止めた。
貴女と縁を作りたくないといったでしょう、と。
女は、そうですか、とその占い屋を後にする。
その後、女はよく考えるが、やはり適当なことを言っているだけだと、そう思うことにした。
ただ既婚者ではあるが上司が自分に好意を寄せている、ということだけは、何となく気分が良かった。
その後、女と上司が男女の仲になるまでさほど時間はかからなった。
その不貞を証拠を上司の奥さんに知らせたのは、女の会社のお局様だった。
女は多額の慰謝料を払うことになった上に会社も首になった。
そして、あの占い屋は当たると、泣きながらに友人らに宣伝したのだ。
女が本当に呪われていたとして、いつ女が呪われたのか。
それを知る者はいない。
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