ゴックン、その口で食べるの? /Osaka発ドラァグドライブ、掛け違いの旅

Ann Noraaile

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【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども(近畿編) 】

30: 滋賀 信楽 ミホミュージアム

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 MIHO・MUSEUM(ミホミュージアム)って知ってますか?
 まあ、この美術館を内懐に抱えている信楽自体が、タヌキの置物以外ではあまりビッグな観光地じゃないので、たぶん、マイナーな存在だろうと思います。
 第一、冬季休館なんて信州の山奥じゃあるまいし、と言いながら、ここに行ってみると、雪が降ったら辿り着けないだろうなぁと妙に納得してしまいますから。

 ミホミュージアムは信楽町の山の中にあります。
 周囲に人家は少なく、美術館のある桃谷から一番近い集落が田代、超田舎です。
 京都の北山の裏が直ぐに山里風の田舎に直結してる感じに近いかな。

 西に太神山、北に龍王山、金勝山、阿星山といずれ標高600メートル級の山が犇めきあっていてその奧懐にある「近場の秘境」のようなロケーションで、「陶器の町・信楽」とセッションしてる、田舎カジュアルな美術館みたいな感覚は捨てた方が、いいですね。

 建物は建築容積80%を地中に埋没させいていて実際、入館してみると、この美術館自体が森林の中に巨大な潜水艦みたいに潜り込んでいる感じがよく判ります。
 グネグネと、山中の道路を登り詰めて、来館者用の駐車場に車を止めたら、いかにもな感じのこじんまりした建物があるんですが、そこが玄関かというと、そうではなくて、これがエントランス棟なんですね。
 ここで入館手続きを済ますと、ミュージアム入口まで、徒歩か無料の電気自動車で移動する事になります。
 徒歩で帰ってくる客はいても、行きは、ほとんどこの電気自動車に乗るみたいです。
 だってその道行きは、ここに至る行程と同じく、険しい上り坂だから(笑)。

 道筋左右には、しだれ桜が植えられてシーズンは相当綺麗なんじゃないかと思います。
 でトンネルと、つり橋を渡った所が、ミュージアムの玄関になります。
 この時点で完璧にミホミュージアムは、渓谷の山肌に位置する事になっています。
 入館料は1100円なんだけど、この玄関までで、もう元を取ったような気になります(笑)。

 ほんと冗談抜きで、美術館のアンコを味わう前に、カワだけで充分満足しちゃいます。
 超高級ホテルが、建物自体で既に宿泊客の心を取り込んでいるのと同じですね。
 館内は、陰影のある自然光が巧みに取り入れられ、パブリックスペースの大きく開いた窓から見える信楽の山々は、まるで水墨画の世界です。
 ちなみにここの建物は、ルーブル美術館のメイン・エントランス・ガラスピラミッドを設計したI.M.ペイ氏の設計らしいです。

 アンコの方なんですが、ミホミュージアムのコレクションは日本古美術と世界古美術品で占められていて、こっちの方面にまるで疎いアンには豚に真珠、ニューハーフに避妊具の世界(笑)。
 でも人のデザイン力って、大昔も今も変わらないなぁって事だけは判りますね。
 世界を抽出し加工する能力を持つ人間という動物は、本当に不思議な生き物だと思います。

 帰りがけにエントランス棟にあるレストランで昼食をとりましたが、こちらは今流行の自然食をメインに取り入れたもの、野菜・穀物自体の鮮度というか本物度が違うので、かなり良いです。
 素材は地元野菜だけど、調理技術がB級で、ちっとも自然食の味じゃないレストランも多い中、ここは充分合格点とってます。
 アンの泡銭で育てた舌は信用できないっていう人は、この日同伴してた相方の「ここの赤米、半端じゃないね。」を信用して下さい、お勧めです(笑)。


※ 関わらなければ、「宗教」は面白い、、。

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