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【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども(近畿編) 】
06: 大阪 新世界の串カツを食べに行く
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相方が何を思ったのか急に「新世界の串カツが食べたい!!」などと言い出したので、エスコートしてあげる事に、、。
アンは子どもの頃、パパに今日はごちそうだぞって言われて『新世界の串カツ』や『づぼらや』に連れて行って貰った記憶があるのです。
だから、案内は、まかせとけーって感じでした。
もちろん、今から考えると、それは取り立てて高級なご馳走なんかではなかったんですけど、普段あまり接触のない父親と外食をするのは、幼い子供にとっては心躍るものでした。
でも正直言って、子供ながらに周囲の雰囲気にビビッてた記憶があります。
新世界界隈の串カツの存在意味だって、今の観光客がちやほやするような一般的なB級グルメとして由縁したものじゃないんですけどね、、。
安いお金で、手っ取り早く酔う為の「小道具」というか、、。
「そやね~、ついでだから、てっちりも後で食べて、夕ご飯にしようよ。」と相方に軽く返事をして、日本橋の外れにあるJ&Pテクノランドで待ち合わせをしました。
ここは地下鉄の恵美須町駅が近いし、別々の場所にいる二人が移動して落ち合うのには一番便利な場所です。
どちらが遅れるにしても、それなりに時間が潰せますし。
今年の年賀状ソフトを新しいバージョンに入れ替えようしらと悩んでいるウチに、相方が期待に顔を輝かせて登場。
「でもなんで、串カツなわけ?」
「うちらグルメやん、いろんなもん大体食べてるし。でも、ふと考えたんよ。灯台もと暗し、おーっ、串カツがまだやんけ!!串カツ賛歌の赤井英和~忘れとったで。」
大阪人は凄いですねー、アン達のようなペアでも自然に「マンザイトーク」に近いものをするのですから。
そして新世界のでかすぎるランドマーク通天閣を目指して歩くこと5分。
「おかしいなぁ、記憶では、この辺に2軒ならんであったような、、」
もちろんなぞっているのは、アンの幼い頃の記憶で、今の新世界には串カツ屋は随分沢山あります。
若い頃は大阪の街を遊び惚けてたけど、「新世界」だけは相性的にちょっと鬼門のような所があって、出来るだけ行かないようにしてたんです。
・・・だから「新世界」の最新情報には疎い。
カウンターの内側では、お店の人が串カツを上げてて、付けソースが入った金属のでっかい入れ物と、食べ放題のキャベツが切ってあって、、やっぱりここかなぁ、、?
半信半疑で「串かつの本家・近江屋本店」に入りました。
まずは一本90円からの串カツを4本頼んで、後はたこやらほたてやら、、串にへばりついたような牛肉の小さな肉片を食べる段になって「やっぱりここかしら」と、ムズムズする自分の記憶をなだめます。
でもこのフリッターみたいな串カツは記憶にないんだけど、、まっ美味しいからいいかぁ、、。
それに新世界では串カツのどの店を選んでもそう味に違いはないだろうという事で、この店選びについては納得しました。
相方は凄く納得しているのか「もっと食べようよ」としきりと言うのですが、「この後、てっちり食べるんだからダメ」と釘を刺してやります。
味がまあまあだったので、お店選びの失敗感はほとんどなかったのだけれど、づぼらやに行く道すがらに居並ぶ「串カツ」屋を見て、「さっきの店があの赤井英和がでてた店なん?」と相方、「、、、。」、でも結局よく判らないのです。
パパがアンを連れて行ってくれたのは、さっきの店のような気がするんだけど、、モヤモヤモヤ。
後で調べたところによると赤井英和さんが、1日に3回通ったという串カツ屋は「だるま屋」と言ってアン達が行った店ではなかったようです。
でもアンはその辺に、あまり拘りはありません。
よく地方からスポーツやなにやらで有名人が輩出されると、出身校が同じだとか、たいして関係もない人達がワラワラと沸いて出てきて馬鹿騒ぎしてるのを見て、「なんなの?馬鹿なの?」って思うタイプだし(笑)。
『づぼらや』に入りました。
ここもパパに連れてきて貰った記憶のある所、串カツ店よりはちょっと高級です。
最近になって思うんだけど、新世界って東京で言うと浅草界隈によく似てますね。
その昔、活気があったけど傾いて、、でも完全に死に体になっているワケでもなくて、、店舗としても「づぼらや」はそんな感じ。
それに一応、「新世界」って、他から大阪に来る人達には、外せない観光スポットですもんね。
アン達がてっちりを囲んでいる隣の席に、外国人青年を一人交えた男女カップルが二組陣取って河豚三昧を始めました。
外国人青年は、チラチラとテーブル越しにアンを観察してるようなんだけど、アンの方も、ガイジンさんにとって「てっちり」という食物がどんな印象を与えるのか知りたくて、笑顔付きで彼をそれとなく観察をしてたんですよ。
すると同席の女の子の方が、実に嫌~な顔をしてこちらを睨み付けて、牽制してくるんですよね。
『おどれ!誰にガン飛ばしとんねん!』って感じです(笑)。
いつもなら笑って受け流すんだけど、その女の子の「私、外国語大学生、あんたは?」的雰囲気にちょっとムカっと来たので、「あーら、新世界で、オカマと遭遇したって何も不思議じゃないのよ。それにアタシ、タチンボさんじゃないしーw、購入単価高いしーw」みたいなそんな無言のコメントをつけて、彼女にもいつもの営業用のほほえみをくれてやりました。
男性なら誘惑、女性なら挑発として受け止める代物です(笑)。
その時「アンっ、、後でさ、ぞうすい食べようよ。」と相方がすっとぼけた声で割ってはいって来ました。
・・・どうやら相方は「近江屋本店」で明るい内から飲み始めた「小瓶ビール」に悪酔いし始めていたらしいのです。
でもこの緊張緩和の一言で、なーんとなく高まりかけていた、二つのテーブル感の緊張は雲集霧散してしまいました。
何事によらず緊張緩和に投入されるイベントの存在って大切ですね(笑)。
アンは子どもの頃、パパに今日はごちそうだぞって言われて『新世界の串カツ』や『づぼらや』に連れて行って貰った記憶があるのです。
だから、案内は、まかせとけーって感じでした。
もちろん、今から考えると、それは取り立てて高級なご馳走なんかではなかったんですけど、普段あまり接触のない父親と外食をするのは、幼い子供にとっては心躍るものでした。
でも正直言って、子供ながらに周囲の雰囲気にビビッてた記憶があります。
新世界界隈の串カツの存在意味だって、今の観光客がちやほやするような一般的なB級グルメとして由縁したものじゃないんですけどね、、。
安いお金で、手っ取り早く酔う為の「小道具」というか、、。
「そやね~、ついでだから、てっちりも後で食べて、夕ご飯にしようよ。」と相方に軽く返事をして、日本橋の外れにあるJ&Pテクノランドで待ち合わせをしました。
ここは地下鉄の恵美須町駅が近いし、別々の場所にいる二人が移動して落ち合うのには一番便利な場所です。
どちらが遅れるにしても、それなりに時間が潰せますし。
今年の年賀状ソフトを新しいバージョンに入れ替えようしらと悩んでいるウチに、相方が期待に顔を輝かせて登場。
「でもなんで、串カツなわけ?」
「うちらグルメやん、いろんなもん大体食べてるし。でも、ふと考えたんよ。灯台もと暗し、おーっ、串カツがまだやんけ!!串カツ賛歌の赤井英和~忘れとったで。」
大阪人は凄いですねー、アン達のようなペアでも自然に「マンザイトーク」に近いものをするのですから。
そして新世界のでかすぎるランドマーク通天閣を目指して歩くこと5分。
「おかしいなぁ、記憶では、この辺に2軒ならんであったような、、」
もちろんなぞっているのは、アンの幼い頃の記憶で、今の新世界には串カツ屋は随分沢山あります。
若い頃は大阪の街を遊び惚けてたけど、「新世界」だけは相性的にちょっと鬼門のような所があって、出来るだけ行かないようにしてたんです。
・・・だから「新世界」の最新情報には疎い。
カウンターの内側では、お店の人が串カツを上げてて、付けソースが入った金属のでっかい入れ物と、食べ放題のキャベツが切ってあって、、やっぱりここかなぁ、、?
半信半疑で「串かつの本家・近江屋本店」に入りました。
まずは一本90円からの串カツを4本頼んで、後はたこやらほたてやら、、串にへばりついたような牛肉の小さな肉片を食べる段になって「やっぱりここかしら」と、ムズムズする自分の記憶をなだめます。
でもこのフリッターみたいな串カツは記憶にないんだけど、、まっ美味しいからいいかぁ、、。
それに新世界では串カツのどの店を選んでもそう味に違いはないだろうという事で、この店選びについては納得しました。
相方は凄く納得しているのか「もっと食べようよ」としきりと言うのですが、「この後、てっちり食べるんだからダメ」と釘を刺してやります。
味がまあまあだったので、お店選びの失敗感はほとんどなかったのだけれど、づぼらやに行く道すがらに居並ぶ「串カツ」屋を見て、「さっきの店があの赤井英和がでてた店なん?」と相方、「、、、。」、でも結局よく判らないのです。
パパがアンを連れて行ってくれたのは、さっきの店のような気がするんだけど、、モヤモヤモヤ。
後で調べたところによると赤井英和さんが、1日に3回通ったという串カツ屋は「だるま屋」と言ってアン達が行った店ではなかったようです。
でもアンはその辺に、あまり拘りはありません。
よく地方からスポーツやなにやらで有名人が輩出されると、出身校が同じだとか、たいして関係もない人達がワラワラと沸いて出てきて馬鹿騒ぎしてるのを見て、「なんなの?馬鹿なの?」って思うタイプだし(笑)。
『づぼらや』に入りました。
ここもパパに連れてきて貰った記憶のある所、串カツ店よりはちょっと高級です。
最近になって思うんだけど、新世界って東京で言うと浅草界隈によく似てますね。
その昔、活気があったけど傾いて、、でも完全に死に体になっているワケでもなくて、、店舗としても「づぼらや」はそんな感じ。
それに一応、「新世界」って、他から大阪に来る人達には、外せない観光スポットですもんね。
アン達がてっちりを囲んでいる隣の席に、外国人青年を一人交えた男女カップルが二組陣取って河豚三昧を始めました。
外国人青年は、チラチラとテーブル越しにアンを観察してるようなんだけど、アンの方も、ガイジンさんにとって「てっちり」という食物がどんな印象を与えるのか知りたくて、笑顔付きで彼をそれとなく観察をしてたんですよ。
すると同席の女の子の方が、実に嫌~な顔をしてこちらを睨み付けて、牽制してくるんですよね。
『おどれ!誰にガン飛ばしとんねん!』って感じです(笑)。
いつもなら笑って受け流すんだけど、その女の子の「私、外国語大学生、あんたは?」的雰囲気にちょっとムカっと来たので、「あーら、新世界で、オカマと遭遇したって何も不思議じゃないのよ。それにアタシ、タチンボさんじゃないしーw、購入単価高いしーw」みたいなそんな無言のコメントをつけて、彼女にもいつもの営業用のほほえみをくれてやりました。
男性なら誘惑、女性なら挑発として受け止める代物です(笑)。
その時「アンっ、、後でさ、ぞうすい食べようよ。」と相方がすっとぼけた声で割ってはいって来ました。
・・・どうやら相方は「近江屋本店」で明るい内から飲み始めた「小瓶ビール」に悪酔いし始めていたらしいのです。
でもこの緊張緩和の一言で、なーんとなく高まりかけていた、二つのテーブル感の緊張は雲集霧散してしまいました。
何事によらず緊張緩和に投入されるイベントの存在って大切ですね(笑)。
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