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【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども(中国編) 】
01: 鬼太郎ロードへ 脊梁山脈・中国山地を抜けて ① 奥津
しおりを挟む鬼太郎ロードを目指して、山陰方面へお出かけした事があります。
長かった夏もそろそろ終わろうかという頃でした。
降って湧いたような経緯でとれた休暇だったので、ろくな旅の準備も出来ずに出発しました。
メインの目的地は境港です。
境港は、以前にも一・二度訪れた事があるのですけど、その時は隠岐の島へのフェリー利用や、湯原温泉に行ったついでの立ち寄りという感じで、鬼太郎ロードも見ていなかったし、境港の美味しいお魚も食べていませんでした。
少し立ち寄っただけでも、充分魅力的なところだと感じていましたから、その内、腰を据えて境港を楽しんでやろうと思っていました。
なので、この旅は境港の思い出補完の旅という位置づけですね。
もちろん何処へ行くのにもアンの場合、温泉は絶対なので、大阪からなら時間的に便利な米子自動車道を外し、R179で日本海に抜けるルートを選びました。
このルート上には東郷・羽合・奥津と温泉が鈴なり状態なのですが、今回はまだ入った事のない奥津温泉が主なお目当て。
奥津は、お泊まり地点ではないので、入浴先として選んだのは「花美人の湯」の立ち寄り湯でした。
周りの景観は、川沿いの穏やかな自然に恵まれた静かな山里って感じですが、「穏やか」かどうかは暮らしてみないと判りません(笑)。
ここは値段と施設の立派さを比較すると、かなりリーズナブルな印象、湯質は特筆するものはないけれど(何でも褒めりゃ良いってもんじゃぁ、、)施設建物の建築設計のデザイン度の高さには見るべきものがありました。
外観は奇抜だけど、肝心の浴室が平均的という日帰り温泉施設も多いモノですが、こちらの浴室は採光設計が優れていて、広々として清潔感に溢れています。
しかも空間の切り取り方が、凄くオシャレです。
で入浴後、アルカリ性単純泉で軽くほてった身体を鎮めるのに付き合ってくれたのが、施設の外にみえる吉井川の立木に舞い降りた鷲。
鷲って、枝に止まったその姿が、、殆ど動かないんですね。
あの様子だと、あの大きな体でも、迂闊に光景を眺めている側からは、そこに鷲がいるとは思えないだろうなー。
獲物から自分の気配を消してる?
動物の体色って、みんな意味があるんだって、今更ながらに納得。
そうそう動かない鳥って言えば、小さい頃に動物園で剥製なのか本物なのか見分けが付かないフラミンゴ系の鳥を見たことがあります。
(ハシビロコウじゃなかったと思います。子供だったらアレをみたらフラミンゴよりペリカンなんかを想像した筈)
園内の小道を歩いていて、たまたまその飼育エリアを裏側から見た感じになったんだろうけれど、風のない夏の日で、微動だにしないその鳥の体表が真っ白に輝いていたのを今でも良く覚えています。
本当に驚いたのは、その後、2時間程たってから、再びその場所に戻って来た時、鳥がまったく同じ位置同じ姿勢でいた事でした。
その鳥の周りでは、明らかに時間が止まっていたんだなぁと。
幼心に「永遠」という言葉の中身がビジュアルとして、自分の心に装填されたのがこの日でしたね。
「永遠は夏の日差しに白く輝くフラミンゴ」、、、なんてね。
ああ、又、話が大きくズレちゃった(笑)。
話を元に戻しましょう。
旅先の日帰り温泉施設の楽しみと言えば、食堂レストランとか近隣の飲食施設ですよね。
アンは、あの雰囲気自体が大好きなんですけれど、自分の外見上の見てくれと、食堂レストランの「場」の雰囲気があまりマッチしていないのも判っているので、利用率は結構低いんですよ(泣)。
マッチ云々なんて、気にする必要は全然ないんだけど、やっぱりジロジロ見られながら食事をするのもね。
夜は目立っておいくらでも、昼は静かに過ごしたい、、あの鷲を見習いたい。
スッピンはもちろんダメ、薄化粧してもダメ、完璧メイクは無理、危険回避のしようがない(笑)。
それに、何処もそういう傾向があるんですが、この手の施設内レストランって、山里等にあっても地元の食材を使わなかったり、レンジでチン混入率が高いって店って、凄く多いんですよね。
それでも迷わず入店したのが、道の駅『奥津温泉』内にある「おばちゃんの味温泉亭」さん。
都会人は「お婆ちゃん・おばちゃんの味」とかのネーミングに弱いんですよね(笑)。
ここはビュッフェスタイルのお店なんですけど、本気でお総菜類を作ってるみたいです。
それだけで癒されますよね。
こういう場合、グルメ的にどうなの?なんて問題外。
でも、「手作り」ただその一点だけで、人気が出ちゃう日本の「食」の現状はどうか?って問題はありますどね(笑)。
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