仮 弐

淀川 乱歩

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其の九 淫獄転生 其の弐 淫蕩遊戯 其の獣児

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 ……処で、そんな重装魔法兵は、更に改良され、進化し続けて、やがて、次世代魔法鎧開発計画(マギ・プログレッシヴ)は三つの方向へと進化して行ったのです。
 ……其の、進化の方向の一つ目は、銀鎧計画(バルタザール)と云い、攻撃力の増大で、最初は剣術の得意な重装魔法兵の、魔法使い達が、杖と刀剣の二つの装備を所持して、魔法攻撃と刀剣での物理攻撃とを、使い分け始めたのでした。
 ……やがて、そんな刀剣や銃に、魔法攻撃の能力を付加(エンチャント)した、魔法武器が開発され、重装魔法兵以外の一般兵達も、魔法剣や魔法銃を装備し始めたのです。
 ……更に、魔法合金の金属巨人(ゴーレム)が開発され、其の金属巨人と重装魔法兵の鎧が融合して、中に魔法使い達が搭乗して操縦する、重装巨人兵が開発されたのでした。

 ……また、重装魔法兵の進化の方向の、二つ目は鋼鎧計画(カスパール)と云い、防御力の増大で、杖の代わりに両手で巨大な盾を持つ、重装盾兵(タンク)が誕生したのです。
 ……然(しか)し、攻撃は最大の防御と云う事で、やがて銀鎧計画と併合され、最終的に金鎧計画に統合されて、新たに重装巨人兵開発計画が開始されたのでした。

 ……また、重装魔法兵の進化の方向の三つ目が、金鎧計画(メルキオール)と云う機動性の増大で、最初は重くて動き難い全身鎧を嫌った、重装魔法剣士や重装魔法銃士達が、魔法合金の軽鎧や鎖帷子(くさりかたびら)を着用し始めたのです。
 ……特に、それは、二刀流の重装魔法剣士達に多くて、軽鎧の重装魔法剣士達は、やがて、普通に魔法剣士と呼ばれる様に為ったのでした。
 ……また、風属性の鎧(エレメント・アーマー)や、強化服(エレメンタル・スーツ)の重装魔法兵達は、強い風を常に纒(まと)い、地面から常時浮遊(レビテイション)し、更に風を操って、其の圧力で高速移動していたのですが、やがて、其の技術は重装巨人兵にも応用されたのです。

 ……そして、風を操り、地面から浮遊して高速機動する重装巨人兵達は、やがて安定翼を装備し始め、更に、操風出力の増大化で、空中を飛行する重装飛行兵(シルフィード)へと進化したのでした。
 ……更に、重装飛行兵達は、水中で高速機動する水属性の重装潜水兵(ウンディーネ)や、地中を潜行移動する土属性の重装地中兵(グノーム)と云った、亜種へと進化し続けたのです。
 ……翠(みどり)の重装飛行兵達は、風を操り、蒼(あお)の重装潜水兵達は、水を操り、漆黒(くろ)の重装地中兵達は、土や岩を自在に操ったのでした。
 ……そして、そんな重装巨人兵達は、進行方向の前方に、大気や水や岩石を、竜巻か、螺子(ドリル)の様に高速回転させ、摩擦を大きく減少させて、高速で移動したのです。

 ……やがて、そんな重装巨人兵は、遂に大気圏を突破して、宇宙空間から敵を監視し攻撃する、重装衛星兵へと進化したのでした。
 ……また、そんな重装魔法兵達の魔法鎧は、空中や水中を高速機動する為に、人間型から鳥型や魚型に変形する、可変鎧へと進化したのです。
 ……更に、分隊の、複数の重装魔法兵達が、巨人型重装魔法兵に合体する進化や、複数の鳥型重装魔法兵や魚型重装魔法兵達が、空中や水中で巨大重装魔法機へと合体する方向へと進化したのでした。

 ……そして、そんな重装魔法兵や、重装巨人兵内に乗り込む魔法使い達は、魔法使い達の正装の全裸の上に黒外套(マント)の様に、鎧や巨人の中で、常に全裸姿(まるはだか)だったのです。
 ……また、そんな全裸姿の、魔法使いの少年少女達の股間には、排泄した大小便を呑ませる、褌蟹を一時的に寄生させていたのでした。

 ……そして、戦場で、そんな重装魔法兵の多数の分隊が、先(ま)ず味方の主力部隊を、地上や空、地中から取り囲んだのです。
 ……そして、敵の魔素遮断障壁(マナ・シールド)や魔素中和結界(マナ・イレイザー)の展開を妨害(ジャマー)する、MCM(magic Countermeasures)の呪文編集戦術魔法(エディター)、つまり呪文改竄魔法(クラッカー)や、呪文劣化魔法(ホンキィ・トンク)を一斉に詠唱したのでした。
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