64 / 104
第七章 ~華やかで煌びやかな地下の世界・武士団ギルド編~
道場訓 六十四 過去の過ちと償い
しおりを挟む
客間に雪崩れ込んできた役人の数は約20人。
これは非合法な魔薬を使用された場合を想定してのことだろう。
事実、役人たちは革製の軽甲冑を身に着けて武装していた。
それは大いに分かる。
非合法な魔薬を使用すれば、子供でも大人を殺せる戦闘力が生まれるのだ。
その中でも特に戦闘経験のある人間が使うと危険度は跳ね上がる。
相手によるが武装した20人でも少ないぐらいだった。
ただし、それは非合法な魔薬を目の前で使用している相手がいるのならの話だ。
「おい、アンタら。これは一体、どういうことだ? 理由を説明してくれ」
部屋の主であったコジローが役人たちに慌てて尋ねる。
「どうもこうもない。理由は申した通りだ。そこの黒髪の女はキキョウ・フウゲツだろう? 勇者パーティーのカチョウ・フウゲツの妹。それは相違ないな?」
役人の1人は大刀を抜くと、その大刀の切っ先をキキョウに向ける。
キキョウは申し訳なさそうに頷いた。
「……はい、拙者はキキョウ・フウゲツです」
「やはりな。だったら何も変わらん。非合法な魔薬の購入及び所持により捕縛致すゆえ、抵抗せずに神妙に縄につけ。もしも抵抗すればこの場で斬り捨てるぞ」
役人たちは本気だった。
こいつらは本気でキキョウを捕まえる気であり、抵抗すればこの場で斬ることも厭わないという目つきをしている。
だが、なぜだ?
どうして役人たちは非合法な魔薬をキキョウが持っていたことを知っている?
俺は念のためエミリアに顔を向けた。
するとエミリアは俺に見つめられた意味を察したのだろう。
はっきりと自分ではないという顔で首を左右に振る。
安心しろ、エミリア。
別にお前を疑ったわけじゃない。
念のため確認したかっただけさ。
この中でキキョウが非合法な魔薬を持っていたことを知っていたのは2人。
俺とエミリアだけだ。
そして俺は役人にキキョウを売るような真似はしていないため、必然的に事情を知る者はエミリアだけということになる。
しかし、エミリアが密告していないことは最初から分かっている。
となると残りの事情を知る者はリゼッタだけだったが、リゼッタもそんなことをするような女ではないことは俺が1番よく理解していた。
だとすると、残る可能性は1つしかない。
いや、それしかなかった。
実際のところ役人も罪状を述べたときに口にしている。
非合法な魔薬の購入及び所持により、と。
俺がそんなことを考えていると、役人の1人が確認するように声を上げた。
「このたびヤマトタウンにおいて大規模な非合法な魔薬の取り締まりを行ったところ、売人たちが持っていた顧客リストの中にそなた――キキョウ・フウゲツの名前が載っていた。そして見回り組の1人が武士団ギルドへと向かうキキョウ・フウゲツを見たと言うのでこうして馳せ参じた次第」
役人たちは一斉にキキョウを取り囲む。
「キキョウ・フウゲツ。もはや証拠は挙がっておる。フウゲツ家のためにもここは大人しくご同行されたほうが得策だと思うが」
なるほど、と俺は納得した。
どうやら誰かが密告したのではなく、売人たちの売り買いリストの中にキキョウの名前が記載されていたのか。
だとしたら何よりの証拠だ。
実際のところキキョウが非合法な魔薬を所持及び使用したのは事実である。
しかし、最近で使った相手は俺だった。
そしてキキョウにも確認を取ったが使ったのは俺を含めて3回だけであり、その他の2回はダンジョンの中で使用したという。
ただし使用が認められている許可範囲のギリギリだったため、黒か白かと言われたら灰色という微妙な感じだったらしい。
そうなるとキキョウの罪は所持と俺に対する使用の2点に絞られるが、役人たちの言い分を聞く限りでは使用した事実までは調べてはいなかった。
あくまでも役人たちが主張しているのは、購入及び所持の2点だ。
それなら俺が使用したことを黙っていれば、幾分は罪が軽くなるに違いない。
たとえここでキキョウが捕まったとしても、購入と所持だけの罪ならばある程度の保釈金を支払えば釈放になる可能性が高かった。
これはヤマトタウンだけではなく、それこそ中央街などでもたまに行われていたことだ。
ヤマトタウンでは役人だったが、他の場所では警邏隊(街の警察組織)が裏社会相手に大規模な犯罪の摘発行為を行うことがある。
主に裏賭博や人身売買などだったが、その他にも非合法な魔薬を売りさばく売人たちの摘発や検挙があった。
俺も少なからず裏社会の人間を相手にしたことがあるので知っている。
役人たちや警邏隊(街の警察組織)は表向きは街の治安維持のためと名目しているが、実のところ裏社会の人間たちを摘発や検挙する本当の目的は金と実績だ。
裏賭博には貴族の人間も参加していることが多く、その場で逮捕された貴族たちは多額の保釈金を払って自由の身になる。
その保釈金が役人や警邏隊(街の警察組織)の懐に入るという仕組みだ。
一方で売人などを摘発や検挙すると王宮や司法機関に対する警邏隊(街の警察組織)の実績になるため、こうしてたまに大規模な摘発行為が行われるのだ。
要するに今回のような騒動の本質は役人や警邏隊(街の警察組織)のための、小遣い稼ぎと上へのおべっかに他ならない。
だからこそ、ここは役人たちの顔を潰さないほうが得策だった。
もちろん、抵抗しようと思えば俺はいくらでも抵抗できる。
それこそ俺がその気になれば武器を持った役人の20人など相手にならないが、そんなことをすれば俺たちは晴れてお尋ね者になってしまう。
俺はちらりとキキョウを見る。
するとキキョウはすでに俺を見つめていた。
「ケンシン殿、申し訳ありませぬ。これは拙者が招いたことです。そのケジメはつけなければなりません」
キキョウは立ち上がると、役人たちに頭を下げた。
「お役人の方々、お手数をお掛けいたします。拙者は抵抗いたしませぬゆえ、どこへなりとも連れて行っていただきたい」
その言葉に嘘偽りがないと判断したのだろう。
役人たちは大刀を納めると、キキョウに縄をかけて客間から出て行った。
その後、エミリアが俺に近寄って来る。
「いいんですか? ケンシン師匠。このままだとキキョウさんが……」
「分かっている。だが、そう慌てるな。こういうことは往々にしてあるんだ。むしろ、抵抗したときのほうが面倒になっていただろう。それに捕まったとはいえ、キキョウがどうにかなるというものでもない」
「つまり、どういうことですか?」
「役人たちに保釈金を払えば、キキョウはすぐに帰ってくるということさ」
と、俺が何の心配もせずに断言したときだ。
「甘えな」
今まで黙っていたコジローが険しい顔で言った。
「あの嬢ちゃん死ぬぞ……それもとんでもなく惨たらしい目に遭ってな」
これは非合法な魔薬を使用された場合を想定してのことだろう。
事実、役人たちは革製の軽甲冑を身に着けて武装していた。
それは大いに分かる。
非合法な魔薬を使用すれば、子供でも大人を殺せる戦闘力が生まれるのだ。
その中でも特に戦闘経験のある人間が使うと危険度は跳ね上がる。
相手によるが武装した20人でも少ないぐらいだった。
ただし、それは非合法な魔薬を目の前で使用している相手がいるのならの話だ。
「おい、アンタら。これは一体、どういうことだ? 理由を説明してくれ」
部屋の主であったコジローが役人たちに慌てて尋ねる。
「どうもこうもない。理由は申した通りだ。そこの黒髪の女はキキョウ・フウゲツだろう? 勇者パーティーのカチョウ・フウゲツの妹。それは相違ないな?」
役人の1人は大刀を抜くと、その大刀の切っ先をキキョウに向ける。
キキョウは申し訳なさそうに頷いた。
「……はい、拙者はキキョウ・フウゲツです」
「やはりな。だったら何も変わらん。非合法な魔薬の購入及び所持により捕縛致すゆえ、抵抗せずに神妙に縄につけ。もしも抵抗すればこの場で斬り捨てるぞ」
役人たちは本気だった。
こいつらは本気でキキョウを捕まえる気であり、抵抗すればこの場で斬ることも厭わないという目つきをしている。
だが、なぜだ?
どうして役人たちは非合法な魔薬をキキョウが持っていたことを知っている?
俺は念のためエミリアに顔を向けた。
するとエミリアは俺に見つめられた意味を察したのだろう。
はっきりと自分ではないという顔で首を左右に振る。
安心しろ、エミリア。
別にお前を疑ったわけじゃない。
念のため確認したかっただけさ。
この中でキキョウが非合法な魔薬を持っていたことを知っていたのは2人。
俺とエミリアだけだ。
そして俺は役人にキキョウを売るような真似はしていないため、必然的に事情を知る者はエミリアだけということになる。
しかし、エミリアが密告していないことは最初から分かっている。
となると残りの事情を知る者はリゼッタだけだったが、リゼッタもそんなことをするような女ではないことは俺が1番よく理解していた。
だとすると、残る可能性は1つしかない。
いや、それしかなかった。
実際のところ役人も罪状を述べたときに口にしている。
非合法な魔薬の購入及び所持により、と。
俺がそんなことを考えていると、役人の1人が確認するように声を上げた。
「このたびヤマトタウンにおいて大規模な非合法な魔薬の取り締まりを行ったところ、売人たちが持っていた顧客リストの中にそなた――キキョウ・フウゲツの名前が載っていた。そして見回り組の1人が武士団ギルドへと向かうキキョウ・フウゲツを見たと言うのでこうして馳せ参じた次第」
役人たちは一斉にキキョウを取り囲む。
「キキョウ・フウゲツ。もはや証拠は挙がっておる。フウゲツ家のためにもここは大人しくご同行されたほうが得策だと思うが」
なるほど、と俺は納得した。
どうやら誰かが密告したのではなく、売人たちの売り買いリストの中にキキョウの名前が記載されていたのか。
だとしたら何よりの証拠だ。
実際のところキキョウが非合法な魔薬を所持及び使用したのは事実である。
しかし、最近で使った相手は俺だった。
そしてキキョウにも確認を取ったが使ったのは俺を含めて3回だけであり、その他の2回はダンジョンの中で使用したという。
ただし使用が認められている許可範囲のギリギリだったため、黒か白かと言われたら灰色という微妙な感じだったらしい。
そうなるとキキョウの罪は所持と俺に対する使用の2点に絞られるが、役人たちの言い分を聞く限りでは使用した事実までは調べてはいなかった。
あくまでも役人たちが主張しているのは、購入及び所持の2点だ。
それなら俺が使用したことを黙っていれば、幾分は罪が軽くなるに違いない。
たとえここでキキョウが捕まったとしても、購入と所持だけの罪ならばある程度の保釈金を支払えば釈放になる可能性が高かった。
これはヤマトタウンだけではなく、それこそ中央街などでもたまに行われていたことだ。
ヤマトタウンでは役人だったが、他の場所では警邏隊(街の警察組織)が裏社会相手に大規模な犯罪の摘発行為を行うことがある。
主に裏賭博や人身売買などだったが、その他にも非合法な魔薬を売りさばく売人たちの摘発や検挙があった。
俺も少なからず裏社会の人間を相手にしたことがあるので知っている。
役人たちや警邏隊(街の警察組織)は表向きは街の治安維持のためと名目しているが、実のところ裏社会の人間たちを摘発や検挙する本当の目的は金と実績だ。
裏賭博には貴族の人間も参加していることが多く、その場で逮捕された貴族たちは多額の保釈金を払って自由の身になる。
その保釈金が役人や警邏隊(街の警察組織)の懐に入るという仕組みだ。
一方で売人などを摘発や検挙すると王宮や司法機関に対する警邏隊(街の警察組織)の実績になるため、こうしてたまに大規模な摘発行為が行われるのだ。
要するに今回のような騒動の本質は役人や警邏隊(街の警察組織)のための、小遣い稼ぎと上へのおべっかに他ならない。
だからこそ、ここは役人たちの顔を潰さないほうが得策だった。
もちろん、抵抗しようと思えば俺はいくらでも抵抗できる。
それこそ俺がその気になれば武器を持った役人の20人など相手にならないが、そんなことをすれば俺たちは晴れてお尋ね者になってしまう。
俺はちらりとキキョウを見る。
するとキキョウはすでに俺を見つめていた。
「ケンシン殿、申し訳ありませぬ。これは拙者が招いたことです。そのケジメはつけなければなりません」
キキョウは立ち上がると、役人たちに頭を下げた。
「お役人の方々、お手数をお掛けいたします。拙者は抵抗いたしませぬゆえ、どこへなりとも連れて行っていただきたい」
その言葉に嘘偽りがないと判断したのだろう。
役人たちは大刀を納めると、キキョウに縄をかけて客間から出て行った。
その後、エミリアが俺に近寄って来る。
「いいんですか? ケンシン師匠。このままだとキキョウさんが……」
「分かっている。だが、そう慌てるな。こういうことは往々にしてあるんだ。むしろ、抵抗したときのほうが面倒になっていただろう。それに捕まったとはいえ、キキョウがどうにかなるというものでもない」
「つまり、どういうことですか?」
「役人たちに保釈金を払えば、キキョウはすぐに帰ってくるということさ」
と、俺が何の心配もせずに断言したときだ。
「甘えな」
今まで黙っていたコジローが険しい顔で言った。
「あの嬢ちゃん死ぬぞ……それもとんでもなく惨たらしい目に遭ってな」
0
お気に入りに追加
419
あなたにおすすめの小説
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる