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再会?
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翌日、冒険者ギルドにて桜井君と合流する。
「昨日は楽しめた?」
「ああ。色々と話も出来た」
「それは良かったね。今後どうするかは決めた?」
「ああ。俺は衛兵にはならない。昨日ハロルドさんと話して気づいたけど、俺はハロルドさんの無念を晴らしたかっただけで、衛兵になりたいわけじゃなかった」
「そっか。衛兵にならずになにをするの?」
「クオンは元の世界に帰る方法を探しながら旅をしているんだろ?」
返答に迷う。
真実は言わないけど、嘘を言うかどうか。
「違うよ。旅をしながら同級生を探してる。なんで探しているかは桜井君に話すことは出来ないよ」
「は……?」
「僕はこのゲームみたいな世界を楽しみたい。それが旅をしている1番の理由。同級生は桜井君には言えない理由で旅のついでに探してる。場合によっては桜井君にしたみたいに手を貸そうとも思ってる」
僕はもう一度、理解できてない桜井君に言う。
「学院で言っていたのは嘘だったのか?」
「嘘は言ってないよ。魔法学院で帰る方法がないか本当に探したし、神下さんも探してる。1番の目的を言ってなかったってことと、隠し事があることを言ってなかっただけだよ」
「なんで今それを俺に言ったんだ?隠し事をしているなんてわざわざ言う必要はないだろ?」
「いや、僕にさっきの事を聞いたってことは、僕と一緒に行動しようか考えてるってことでしょ?」
「……そうだな。同じ目的に向かってるなら、力を合わせた方がいいと思ってる。クオンのお陰ではあるが、俺も戦えるようになった」
「だから言ったんだよ。僕は桜井君が思っているような理由で行動してない。隠し事を話す気はないけど、騙したままついて来させるのは違うと思ったんだ。ちなみに桜井君の目的を聞いてもいい?これからどこを目指すの?」
「俺は元の世界に帰る方法を見つける」
「それは自分が帰る方法?」
「いや、俺はクラスの奴らを探す。みんなを置いて自分だけ帰ったりはしない」
「そっか。僕としては桜井君の力を借りたいとは思ってるけど、桜井君の判断に任せるよ」
「2人はその事を知ってるのか?」
「僕がゲーム感覚なのは知ってるよ。ヨツバは桜井君に隠している事についても半分くらい知ってるし、2人とも僕が隠し事をしていることは知ってる」
「……一緒に行動してても隠し事をしてるってことか?」
「そうだね。そうしないといけない理由があるんだよ」
言いたくても言えないのだ。
もどかしい。
「そうか……」
「すぐに魔法学院に戻る予定はないから、ゆっくり考えておいてよ。話は変わるけど、僕はこれから領主邸に行くつもりなんだけど桜井君はどうする?アリオスさんから昨日聞いたんだけど、いま第13騎士団が来ているそうだよ」
「委員長に会いに行くのか?」
「委員長がいるかどうかはわからないけどね」
「……俺も行く」
「それじゃあ行こうか。アリオスさんから紹介状をもらってるから、問題なく騎士団の人には会えると思うよ」
「仕事が早いな」
「アリオスさんの方から提案してくれたんだよ。あと、委員長に会いに行くわけだけど、僕達が他所者だってことは秘密にするから。騎士団に憧れてるってことでとりあえず領主には話をするから、桜井君は話を合わせてね」
「ああ、わかった」
僕達は領主邸へと向かい、警備をしている人にアリオスさんからの紹介状を渡し、領主に会いにきたと話す。
会いにきた理由を聞かれたので、噂の13騎士団に会わせてもらえないか頼みに来たと言う。
そして、領主に騎士団に合わせて欲しいと頼む。
「アリオス殿の紹介だけでなく、クオンさんの頼みであれば騎士団に話をしてみるのは構わない。ただ、会いたい理由だけ聞いても良いだろうか?」
「アリオスさんから最近躍進している第13騎士団が来ているという話を聞いて、どんなスゴい方達か見てみたかったからです。こちらは僕の知り合いで、騎士に憧れがあるそうなので連れてきました」
「そうですか。団長を呼んできてくれ」
領主が執事に団長を呼びに行かせる。
しばらくして、筋肉質の男性が入ってきた。
この人が13騎士団の団長だろうか。
「お忙しい所お時間を頂きありがとうございます。クオンといいます。こちらはハルトです」
「……私は第13騎士団団長、アルマロスだ。私達に会いたいということだが、今は任務中だ。面白くはないだろうがそれでもよければ好きに見学してくれ。ただし、任務の内容に関しては極秘になっている。別館の中には入らないでくれ」
アルマロスさんの顔が一瞬強張ったように見えたけど気のせいだろうか……
「わかりました」
「それから、君達に聞きたいことがある。帰る前に時間をもらってもいいか?」
「構いませんが、アリオスさんからの紹介状に何か書かれていましたか?」
もしかして、模擬戦で一撃入れた事を書いたりしたのだろうか?
「……いや、紹介状には若いのが行くから面倒を見てやってくれとしか書かれていない」
アリオスさん絡みじゃなければ話ってなんだろうか?
「そうですか。ではまた後でお聞きします」
アルマロスさんに付いて外に出る。
領主邸に入る前から見えてはいたけど、庭で5人程の騎士が訓練をしている。
委員長の姿はここにはない。
「庭にいない方は別館の中にいるんですか?」
僕はアルマロスさんに聞く。
「中に籠ってばかりでは体が訛ってしまうからな。順番に外に出てああやって体を動かしているが、ほとんどは別館の中だ。王都に待機している者もいるが、誰か見たい騎士でもいたか?」
「天才軍師が入団したと噂に聞いたので、どんな人なのか見てみたいです」
「……やはり。いや、残念だが参謀は王都で別の任務に当たっている」
なんだかアルマロスさんの様子が少しおかしく見えたけど気のせいかな。
そして、目的の委員長は不在と……。
「……そうですか。残念です。別館には入らないようにとのことなので、あまり近づかないようにその辺りで見学させてもらいます」
僕はアルマロスさんに言って、桜井君と別館から少し離れた木陰に移動して座る。
「委員長はいないみたいだな」
桜井君が言う。
「……そう言ってたね」
「団長の話ってなんだろうな?」
「もしかしたら委員長から団長には話がいってるのかもしれないね。アリオスさんの紹介状に何も書かれていないなら、後は委員長くらいしか接点がないからね」
「そうなるか。他に思い当たる節がないよなあ」
実際に、団長は僕達が委員長の知り合いだと気づいているだろう。
だから、それに関して話があるのだろうと思うのだけれど、僕には分からないことがある。
そもそも、僕は昨日アリオスさんからこの話を聞いた後に、望遠のスキルを使ってここに委員長がいることは確認している。
遠くから見たところで、委員長がいるかどうかくらいしか情報は得られないけど、委員長がいないならわざわざ委員長が所属しているらしい騎士団に接触するなんてリスクは犯さない。
なぜアルマロスさんは委員長はここにいないと嘘を吐いたのだろうか……。
嘘を吐いていないのであれば、天才軍師というのが委員長ではないってことだけど、入団希望の案内の暗号のことを考えると、委員長はある程度騎士団の中心人物になってると思うんだよなぁ。
タイミング的にも合ってると思うんだけど……。
「昨日は楽しめた?」
「ああ。色々と話も出来た」
「それは良かったね。今後どうするかは決めた?」
「ああ。俺は衛兵にはならない。昨日ハロルドさんと話して気づいたけど、俺はハロルドさんの無念を晴らしたかっただけで、衛兵になりたいわけじゃなかった」
「そっか。衛兵にならずになにをするの?」
「クオンは元の世界に帰る方法を探しながら旅をしているんだろ?」
返答に迷う。
真実は言わないけど、嘘を言うかどうか。
「違うよ。旅をしながら同級生を探してる。なんで探しているかは桜井君に話すことは出来ないよ」
「は……?」
「僕はこのゲームみたいな世界を楽しみたい。それが旅をしている1番の理由。同級生は桜井君には言えない理由で旅のついでに探してる。場合によっては桜井君にしたみたいに手を貸そうとも思ってる」
僕はもう一度、理解できてない桜井君に言う。
「学院で言っていたのは嘘だったのか?」
「嘘は言ってないよ。魔法学院で帰る方法がないか本当に探したし、神下さんも探してる。1番の目的を言ってなかったってことと、隠し事があることを言ってなかっただけだよ」
「なんで今それを俺に言ったんだ?隠し事をしているなんてわざわざ言う必要はないだろ?」
「いや、僕にさっきの事を聞いたってことは、僕と一緒に行動しようか考えてるってことでしょ?」
「……そうだな。同じ目的に向かってるなら、力を合わせた方がいいと思ってる。クオンのお陰ではあるが、俺も戦えるようになった」
「だから言ったんだよ。僕は桜井君が思っているような理由で行動してない。隠し事を話す気はないけど、騙したままついて来させるのは違うと思ったんだ。ちなみに桜井君の目的を聞いてもいい?これからどこを目指すの?」
「俺は元の世界に帰る方法を見つける」
「それは自分が帰る方法?」
「いや、俺はクラスの奴らを探す。みんなを置いて自分だけ帰ったりはしない」
「そっか。僕としては桜井君の力を借りたいとは思ってるけど、桜井君の判断に任せるよ」
「2人はその事を知ってるのか?」
「僕がゲーム感覚なのは知ってるよ。ヨツバは桜井君に隠している事についても半分くらい知ってるし、2人とも僕が隠し事をしていることは知ってる」
「……一緒に行動してても隠し事をしてるってことか?」
「そうだね。そうしないといけない理由があるんだよ」
言いたくても言えないのだ。
もどかしい。
「そうか……」
「すぐに魔法学院に戻る予定はないから、ゆっくり考えておいてよ。話は変わるけど、僕はこれから領主邸に行くつもりなんだけど桜井君はどうする?アリオスさんから昨日聞いたんだけど、いま第13騎士団が来ているそうだよ」
「委員長に会いに行くのか?」
「委員長がいるかどうかはわからないけどね」
「……俺も行く」
「それじゃあ行こうか。アリオスさんから紹介状をもらってるから、問題なく騎士団の人には会えると思うよ」
「仕事が早いな」
「アリオスさんの方から提案してくれたんだよ。あと、委員長に会いに行くわけだけど、僕達が他所者だってことは秘密にするから。騎士団に憧れてるってことでとりあえず領主には話をするから、桜井君は話を合わせてね」
「ああ、わかった」
僕達は領主邸へと向かい、警備をしている人にアリオスさんからの紹介状を渡し、領主に会いにきたと話す。
会いにきた理由を聞かれたので、噂の13騎士団に会わせてもらえないか頼みに来たと言う。
そして、領主に騎士団に合わせて欲しいと頼む。
「アリオス殿の紹介だけでなく、クオンさんの頼みであれば騎士団に話をしてみるのは構わない。ただ、会いたい理由だけ聞いても良いだろうか?」
「アリオスさんから最近躍進している第13騎士団が来ているという話を聞いて、どんなスゴい方達か見てみたかったからです。こちらは僕の知り合いで、騎士に憧れがあるそうなので連れてきました」
「そうですか。団長を呼んできてくれ」
領主が執事に団長を呼びに行かせる。
しばらくして、筋肉質の男性が入ってきた。
この人が13騎士団の団長だろうか。
「お忙しい所お時間を頂きありがとうございます。クオンといいます。こちらはハルトです」
「……私は第13騎士団団長、アルマロスだ。私達に会いたいということだが、今は任務中だ。面白くはないだろうがそれでもよければ好きに見学してくれ。ただし、任務の内容に関しては極秘になっている。別館の中には入らないでくれ」
アルマロスさんの顔が一瞬強張ったように見えたけど気のせいだろうか……
「わかりました」
「それから、君達に聞きたいことがある。帰る前に時間をもらってもいいか?」
「構いませんが、アリオスさんからの紹介状に何か書かれていましたか?」
もしかして、模擬戦で一撃入れた事を書いたりしたのだろうか?
「……いや、紹介状には若いのが行くから面倒を見てやってくれとしか書かれていない」
アリオスさん絡みじゃなければ話ってなんだろうか?
「そうですか。ではまた後でお聞きします」
アルマロスさんに付いて外に出る。
領主邸に入る前から見えてはいたけど、庭で5人程の騎士が訓練をしている。
委員長の姿はここにはない。
「庭にいない方は別館の中にいるんですか?」
僕はアルマロスさんに聞く。
「中に籠ってばかりでは体が訛ってしまうからな。順番に外に出てああやって体を動かしているが、ほとんどは別館の中だ。王都に待機している者もいるが、誰か見たい騎士でもいたか?」
「天才軍師が入団したと噂に聞いたので、どんな人なのか見てみたいです」
「……やはり。いや、残念だが参謀は王都で別の任務に当たっている」
なんだかアルマロスさんの様子が少しおかしく見えたけど気のせいかな。
そして、目的の委員長は不在と……。
「……そうですか。残念です。別館には入らないようにとのことなので、あまり近づかないようにその辺りで見学させてもらいます」
僕はアルマロスさんに言って、桜井君と別館から少し離れた木陰に移動して座る。
「委員長はいないみたいだな」
桜井君が言う。
「……そう言ってたね」
「団長の話ってなんだろうな?」
「もしかしたら委員長から団長には話がいってるのかもしれないね。アリオスさんの紹介状に何も書かれていないなら、後は委員長くらいしか接点がないからね」
「そうなるか。他に思い当たる節がないよなあ」
実際に、団長は僕達が委員長の知り合いだと気づいているだろう。
だから、それに関して話があるのだろうと思うのだけれど、僕には分からないことがある。
そもそも、僕は昨日アリオスさんからこの話を聞いた後に、望遠のスキルを使ってここに委員長がいることは確認している。
遠くから見たところで、委員長がいるかどうかくらいしか情報は得られないけど、委員長がいないならわざわざ委員長が所属しているらしい騎士団に接触するなんてリスクは犯さない。
なぜアルマロスさんは委員長はここにいないと嘘を吐いたのだろうか……。
嘘を吐いていないのであれば、天才軍師というのが委員長ではないってことだけど、入団希望の案内の暗号のことを考えると、委員長はある程度騎士団の中心人物になってると思うんだよなぁ。
タイミング的にも合ってると思うんだけど……。
応援ありがとうございます!
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