9 / 34
第弐柱
第八伝 『なんでいるの?』
しおりを挟む
一限目の授業を終え、立ち上がる生徒達。皆教科書や筆記用具等を持って各々教室を出て行く。二限目は化学。今日は実験の為、化学実験室に移動だ。
朔は当然の事ながら誰かと一緒に移動する予定はない。一人、教科書等の準備をしていると、背後から声を掛けられた。
「須煌君、次は移動教室だよね、一緒に行こう。」
「・・・・やだよ。」
声を掛けて来たのは昨日朔達を襲った男子。朔は冷たい視線を送りながら即座に断る。
一番絡まれたくない相手である。
そして男子をその場に置いて教室から出た。
ちなみに男子は、昨日学校で朔に声を掛けてきた時と同じく、眼鏡を掛けて地味な装いをしている。それが余計に胡散臭くて信用ならない。
スタスタと歩き進む朔に、男子が追い掛けて来て絡む。男子は朔の背中をバンバンと叩いた。
「いーじゃん。どうせお前ぼっちだろ?」
「ぼっち言うな!今に友達出来るわ!百人出来るわ!」
「それは無理だと思う。」
普通にノリの良いタイプでも友達百人は難しいのではないだろうか。しかもこの朔の性格。まだほとんど絡んでいない この男でさえ難しいと察した。
無視して歩き進もうとする朔に、尚も絡んでくる男子。
苛立った朔はとうとう男子を睨み付けて言葉を返す。
「つーかお前帰れよ。如月さんにも帰れって言われただろ。」
「イッシンジョウノツゴウだよ。」
「俺の言葉使ってんじゃねぇ。」
「こっちにも家庭の事情ってもんがあんの。」
男子の言葉を聞き、足を止めて考え込むように俯く朔。
朔が足を止めた事で、男子も一緒に足を止める。
そして少し言いづらそうに。でもちゃんと聞き取れる声量で朔は言葉を送る。
「…お前が…俺達とは住む世界の違うヤツってのは分かってるよ。」
「!」
その言葉に目を見開く男子。場に少しの沈黙が降りる。
男子の反応を見て、己の発言への肯定と捉えた朔は言葉を続ける。
「反社の人なんだろ?色々大変そうだけどさ。きちんと話せば分かってくれるって。血の繋がった相手なら尚更さ。」
「いや、違ぇーよ!」
予期せぬ見解にズッコケた。吉本新喜劇か!って程に。
男子の否定を聞き、朔は眉根を寄せて補足説明を行なう。
「あ、反社って意味分かる?反社会的勢力。」
「それは知ってるわ!つーかお前、昨日もそうだけど何かズレてるよな!」
それは昨日、男子が朔を人質取って抑え込んだ時の話。一昨日の晩、遭遇した事を話した際にはコンビニの客と間違えられた。
何処かズレた感覚を持っている朔に対して男子は盛大にツッコむ。だがそのズレをズレだと認識していない朔は目を丸くしながら言葉を返した。
「あれ?違った?」
「掠りもしてねーわ!」
「裏社会の住人っつってなかったっけ?」
「裏ってそういう意味じゃねーよ!つーかお前、反社の人間何だと思ってんだ!反社でもただの人間があんな術使えるわけ…。」
朔のボケに対して男子は的確なツッコミを入れようとするが、前から駆けてくる如月に朔が気付き、思わず声を上げた。
移動教室前に御手洗にでも行っていたのか、如月は少し急いだ様子で教室へと戻って来る。
「あ!如月さん!怪我は!?もう大丈夫なの??」
「!」
声を掛けられて目を見開く如月。そして朔と男子の二人を見て、驚きの表情を浮かべた。
「なんでいるの?」
「え?」
朔の問い掛けには答えてもらえず、別の質問で返される。
だがその返しは納得するものがある。昨日攻撃を仕掛けて来た張本人が何事もなかったかのように普通に学校にいるのだから。
そう思った朔は一つため息を吐いて如月の質問に頷く。
「ホントそれだよ。なんでお前普通にクラスに紛れこんでんだよ。」
男子をチラリと睨みながら言葉を漏らす朔。
だがそんな朔の言葉には同意せず、如月は首を横に振った。
「いえ、貴方が。」
「えぇ!?俺!?なんで俺!?俺よりコイツだろ!」
まさか自分に向けられた言葉だとは思ってもみなかった。朔は思わず如月を二度見し、男子を指差す。だが如月は冷ややかな視線は変えず、小さくため息を漏らしながら男子へと目を向けた。
「どうせアンタは皆の記憶操作でもしたんでしょ。」
「記憶操作!?なんでそんな事出来んだよ!」
「俺、“妖かし”だし。それぐらいヨユー。」
「アヤカシ?確かにお前は妖しい奴だけど。妖しさ極めたらそんな事出来るようになんの?」
「んなワケねーだろ!お前絶対意味分かってねーだろ!!」
妖しい人の別称?最上級?的なものだと思っている朔。そしてその認識違いについて男子も気付いている。が、男子は特に詳しい説明はしない。朔としても、この男子からの説明は期待していない。攻撃を仕掛けてくるような輩が、丁寧に自分に説明をしてくれるとは思えないからだ。
故にその事は一旦置いておき、朔は別の視点で考えを巡らせる。
(つーかコイツ、何が目的なんだ?また俺を人質にでもしようとしてんのか?)
段々と不安になって来た。このままではまた自分の身が危ういのでは?
そう思った朔は引きつり笑いを浮かべ、男子を指差しながら如月に言葉を掛ける。
「つーか如月さん、コイツ引っ付いてっくんだけど…。」
大丈夫なのか。いや、大丈夫じゃない。その事を察して欲しい。
それを伝える為、朔は如月へとアイコンタクトを送る。
如月はそのヘルプを受け取るが、冷静な見解で言葉を返した。
「・・・・まぁ昨日ので力が無くなったみたいだし、大丈夫よ。何も出来ないわ。…たぶん。」
「たぶんて!」
ただただ不安が増しただけだった。
如月としてはそれよりも気になる事があった。
その“気になる事”について朔に向かって口をつく。
「それより貴方はどうしてここに?」
「俺はフツーに転入!一昨日、朝のHRで挨拶しただろ!!」
まだそこ納得してなかったんかい!
盛大なツッコミを入れたい気分だ。怒りを露わにする朔を前にし、如月はハッとなって申し訳なさそうな顔を浮かべた。
「そう、だったの。ごめんなさい。」
「いや、ガチで謝られると辛いものがあるんだけど。」
自分の存在そのものが否定された気分だ。
ただただ切なくなった。
そしてここで立ち話をしている三人に、いや、正確には如月に声を掛ける人物が現れた。
「双葉。」
「!…快吏。」
呼び掛けられ、如月は振り返る。
そこにはオシャレ眼鏡を掛けたインテリ系イケメン男子が立っていた。
朔は当然の事ながら誰かと一緒に移動する予定はない。一人、教科書等の準備をしていると、背後から声を掛けられた。
「須煌君、次は移動教室だよね、一緒に行こう。」
「・・・・やだよ。」
声を掛けて来たのは昨日朔達を襲った男子。朔は冷たい視線を送りながら即座に断る。
一番絡まれたくない相手である。
そして男子をその場に置いて教室から出た。
ちなみに男子は、昨日学校で朔に声を掛けてきた時と同じく、眼鏡を掛けて地味な装いをしている。それが余計に胡散臭くて信用ならない。
スタスタと歩き進む朔に、男子が追い掛けて来て絡む。男子は朔の背中をバンバンと叩いた。
「いーじゃん。どうせお前ぼっちだろ?」
「ぼっち言うな!今に友達出来るわ!百人出来るわ!」
「それは無理だと思う。」
普通にノリの良いタイプでも友達百人は難しいのではないだろうか。しかもこの朔の性格。まだほとんど絡んでいない この男でさえ難しいと察した。
無視して歩き進もうとする朔に、尚も絡んでくる男子。
苛立った朔はとうとう男子を睨み付けて言葉を返す。
「つーかお前帰れよ。如月さんにも帰れって言われただろ。」
「イッシンジョウノツゴウだよ。」
「俺の言葉使ってんじゃねぇ。」
「こっちにも家庭の事情ってもんがあんの。」
男子の言葉を聞き、足を止めて考え込むように俯く朔。
朔が足を止めた事で、男子も一緒に足を止める。
そして少し言いづらそうに。でもちゃんと聞き取れる声量で朔は言葉を送る。
「…お前が…俺達とは住む世界の違うヤツってのは分かってるよ。」
「!」
その言葉に目を見開く男子。場に少しの沈黙が降りる。
男子の反応を見て、己の発言への肯定と捉えた朔は言葉を続ける。
「反社の人なんだろ?色々大変そうだけどさ。きちんと話せば分かってくれるって。血の繋がった相手なら尚更さ。」
「いや、違ぇーよ!」
予期せぬ見解にズッコケた。吉本新喜劇か!って程に。
男子の否定を聞き、朔は眉根を寄せて補足説明を行なう。
「あ、反社って意味分かる?反社会的勢力。」
「それは知ってるわ!つーかお前、昨日もそうだけど何かズレてるよな!」
それは昨日、男子が朔を人質取って抑え込んだ時の話。一昨日の晩、遭遇した事を話した際にはコンビニの客と間違えられた。
何処かズレた感覚を持っている朔に対して男子は盛大にツッコむ。だがそのズレをズレだと認識していない朔は目を丸くしながら言葉を返した。
「あれ?違った?」
「掠りもしてねーわ!」
「裏社会の住人っつってなかったっけ?」
「裏ってそういう意味じゃねーよ!つーかお前、反社の人間何だと思ってんだ!反社でもただの人間があんな術使えるわけ…。」
朔のボケに対して男子は的確なツッコミを入れようとするが、前から駆けてくる如月に朔が気付き、思わず声を上げた。
移動教室前に御手洗にでも行っていたのか、如月は少し急いだ様子で教室へと戻って来る。
「あ!如月さん!怪我は!?もう大丈夫なの??」
「!」
声を掛けられて目を見開く如月。そして朔と男子の二人を見て、驚きの表情を浮かべた。
「なんでいるの?」
「え?」
朔の問い掛けには答えてもらえず、別の質問で返される。
だがその返しは納得するものがある。昨日攻撃を仕掛けて来た張本人が何事もなかったかのように普通に学校にいるのだから。
そう思った朔は一つため息を吐いて如月の質問に頷く。
「ホントそれだよ。なんでお前普通にクラスに紛れこんでんだよ。」
男子をチラリと睨みながら言葉を漏らす朔。
だがそんな朔の言葉には同意せず、如月は首を横に振った。
「いえ、貴方が。」
「えぇ!?俺!?なんで俺!?俺よりコイツだろ!」
まさか自分に向けられた言葉だとは思ってもみなかった。朔は思わず如月を二度見し、男子を指差す。だが如月は冷ややかな視線は変えず、小さくため息を漏らしながら男子へと目を向けた。
「どうせアンタは皆の記憶操作でもしたんでしょ。」
「記憶操作!?なんでそんな事出来んだよ!」
「俺、“妖かし”だし。それぐらいヨユー。」
「アヤカシ?確かにお前は妖しい奴だけど。妖しさ極めたらそんな事出来るようになんの?」
「んなワケねーだろ!お前絶対意味分かってねーだろ!!」
妖しい人の別称?最上級?的なものだと思っている朔。そしてその認識違いについて男子も気付いている。が、男子は特に詳しい説明はしない。朔としても、この男子からの説明は期待していない。攻撃を仕掛けてくるような輩が、丁寧に自分に説明をしてくれるとは思えないからだ。
故にその事は一旦置いておき、朔は別の視点で考えを巡らせる。
(つーかコイツ、何が目的なんだ?また俺を人質にでもしようとしてんのか?)
段々と不安になって来た。このままではまた自分の身が危ういのでは?
そう思った朔は引きつり笑いを浮かべ、男子を指差しながら如月に言葉を掛ける。
「つーか如月さん、コイツ引っ付いてっくんだけど…。」
大丈夫なのか。いや、大丈夫じゃない。その事を察して欲しい。
それを伝える為、朔は如月へとアイコンタクトを送る。
如月はそのヘルプを受け取るが、冷静な見解で言葉を返した。
「・・・・まぁ昨日ので力が無くなったみたいだし、大丈夫よ。何も出来ないわ。…たぶん。」
「たぶんて!」
ただただ不安が増しただけだった。
如月としてはそれよりも気になる事があった。
その“気になる事”について朔に向かって口をつく。
「それより貴方はどうしてここに?」
「俺はフツーに転入!一昨日、朝のHRで挨拶しただろ!!」
まだそこ納得してなかったんかい!
盛大なツッコミを入れたい気分だ。怒りを露わにする朔を前にし、如月はハッとなって申し訳なさそうな顔を浮かべた。
「そう、だったの。ごめんなさい。」
「いや、ガチで謝られると辛いものがあるんだけど。」
自分の存在そのものが否定された気分だ。
ただただ切なくなった。
そしてここで立ち話をしている三人に、いや、正確には如月に声を掛ける人物が現れた。
「双葉。」
「!…快吏。」
呼び掛けられ、如月は振り返る。
そこにはオシャレ眼鏡を掛けたインテリ系イケメン男子が立っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
翡翠の歌姫-皇帝が封じた声-サスペンス×中華×切ない恋
雪城 冴 (ゆきしろ さえ)
キャラ文芸
宮廷歌姫の“声”は、かつて皇帝が封じた禁断の力? 翠蓮は孤児と蔑まれるが、才能で皇子や皇后の目を引き、後宮の争いや命の危機に引きずり込まれていく。
『強情な歌姫』翠蓮(スイレン)は、その出自ゆえか素直に甘えられず、守られるとついつい罪悪感を抱いてしまう。
そんな彼女は、田舎から歌姫を目指して宮廷の門を叩く。しかし、さっそく罠にかかり、いわれのない濡れ衣を着せられる。
翠蓮に近づくのは、真逆のタイプの二人の皇子。
優しく寄り添う“学”の皇子・蒼瑛(ソウエイ)と、危険な香りをまとう“武”の皇子・炎辰(エンシン)。
嘘をついているのは誰なのか――
声に導かれ、三人は王家が隠し続けてきた運命へと引き寄せられていく。
【中華サスペンス×切ない恋】
ミステリー要素あり/ドロドロな重い話あり/身分違いの恋あり
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
月華後宮伝
織部ソマリ
キャラ文芸
★10/30よりコミカライズが始まりました!どうぞよろしくお願いします!
◆神託により後宮に入ることになった『跳ねっ返りの薬草姫』と呼ばれている凛花。冷徹で女嫌いとの噂がある皇帝・紫曄の妃となるのは気が進まないが、ある目的のために月華宮へ行くと心に決めていた。凛花の秘めた目的とは、皇帝の寵を得ることではなく『虎に変化してしまう』という特殊すぎる体質の秘密を解き明かすこと! だが後宮入り早々、凛花は紫曄に秘密を知られてしまう。しかし同じく秘密を抱えている紫曄は、凛花に「抱き枕になれ」と予想外なことを言い出して――?
◆第14回恋愛小説大賞【中華後宮ラブ賞】受賞。ありがとうございます!
◆旧題:月華宮の虎猫の妃は眠れぬ皇帝の膝の上 ~不本意ながらモフモフ抱き枕を拝命いたします~
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる