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⭐︎逆襲のご主人様
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玄英のサスペンダーを外してスラックスを引き下ろし、ジャケットとシャツをカマーバンドの位置まで捲り上げると形のいい臀部が現れた。
平手で数度打つと玄英が羞恥と抗議の混じった悲鳴をあげた。
「未遂だったし、このくらいにしといてやらあ」
「ええっ?そんな……ご主人様、もっとお願いします……」
玄英が瞳をうるうるさせて振り向いた。
「はっ?やだよ。ネタでやってみただけだし……手ェ痛いもん」
「やだあぁっ!お願いしますうぅっ」
玄英は下半身を剥き出しにしたまま駄々をこねる幼児のように長い脚をジタバタさせ、弾みで部屋の隅にスラックスが飛んだ。さっき広間で熱視線を送っていたハイソな女性ファンのお歴々に、絶対こんなの見せられない。世界の株価が暴落するわ。
さすがにコレはナシだろうと思ってたのに、どんだけ守備範囲広いんだよ。
「あんたのケツ、筋肉質だから硬えんだよ」
「そうおっしゃらずにいぃっ」
「でも、結構赤くなっちゃったな」
俺はまたベッドに腰掛け、うつ伏せたままの玄英の臀部を膝の上に乗せて揉んでみた。鳥モツ……いや、スナギモかな。触り心地は結構好きだ。
「ご主人様……っ、それ、やっ……」
「痕残んないようにと思って。嫌?」
「……っ、じゃ、」
玄英は顔を覆い、首筋まで真っ赤にした。情けなく変色してはいるが、形だけは羨ましいくらいに整っている。指先を滑らせると小さく「や」という声が聞こえた。
「タキシード着たままでしたいんじゃなかった?」
「違っ……そ、じゃな……」
玄英は腕で顔を覆い、粗い息の合間に答えた。
「こうせ……がっ、着っ、」
「聞こえない」
玄英の湿った熱が誘うように纏わりつき、腿の辺りに互いの熱を感じる。
もしかしたらこのまま……?
「玄英……」
ナニ、と鳴き声の合間に上擦った音が混じった。
「俺、やっぱり玄英のこと、ちゃんと抱いてみたい」
「……」
頭の片隅で微かに残った理性が「ユーラへの嫉妬でそんな事をするなんて最低だ」「やめとけ。このまま続けたら絶対暴走する」などと、叫んでいる。
進むか、戻るか。いや俺、ちゃんと戻れるのか?
このロープの先は………どっちなんだ?
「ま、待って。さすがに何もナシじゃ……」
「用意して来てんだろ。ジャケットの内ポケかどっかに」
玄英は渋々、微かに頷いた。
「嫌なら、セーフワード言って。そうしたら止めるけど……」
玄英は背中全体で息をしながら、泣き出しそうな小さな声をあげた。「ズルイ」と聞こえた。
その時、客室のドアが高らかにノックされたーーこのタイミングでルームサービス?いや、そんなん頼んでないぞ!
「玄英。あたし。モリーだけど」
お、お義姉さん?(@予定)
平手で数度打つと玄英が羞恥と抗議の混じった悲鳴をあげた。
「未遂だったし、このくらいにしといてやらあ」
「ええっ?そんな……ご主人様、もっとお願いします……」
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「はっ?やだよ。ネタでやってみただけだし……手ェ痛いもん」
「やだあぁっ!お願いしますうぅっ」
玄英は下半身を剥き出しにしたまま駄々をこねる幼児のように長い脚をジタバタさせ、弾みで部屋の隅にスラックスが飛んだ。さっき広間で熱視線を送っていたハイソな女性ファンのお歴々に、絶対こんなの見せられない。世界の株価が暴落するわ。
さすがにコレはナシだろうと思ってたのに、どんだけ守備範囲広いんだよ。
「あんたのケツ、筋肉質だから硬えんだよ」
「そうおっしゃらずにいぃっ」
「でも、結構赤くなっちゃったな」
俺はまたベッドに腰掛け、うつ伏せたままの玄英の臀部を膝の上に乗せて揉んでみた。鳥モツ……いや、スナギモかな。触り心地は結構好きだ。
「ご主人様……っ、それ、やっ……」
「痕残んないようにと思って。嫌?」
「……っ、じゃ、」
玄英は顔を覆い、首筋まで真っ赤にした。情けなく変色してはいるが、形だけは羨ましいくらいに整っている。指先を滑らせると小さく「や」という声が聞こえた。
「タキシード着たままでしたいんじゃなかった?」
「違っ……そ、じゃな……」
玄英は腕で顔を覆い、粗い息の合間に答えた。
「こうせ……がっ、着っ、」
「聞こえない」
玄英の湿った熱が誘うように纏わりつき、腿の辺りに互いの熱を感じる。
もしかしたらこのまま……?
「玄英……」
ナニ、と鳴き声の合間に上擦った音が混じった。
「俺、やっぱり玄英のこと、ちゃんと抱いてみたい」
「……」
頭の片隅で微かに残った理性が「ユーラへの嫉妬でそんな事をするなんて最低だ」「やめとけ。このまま続けたら絶対暴走する」などと、叫んでいる。
進むか、戻るか。いや俺、ちゃんと戻れるのか?
このロープの先は………どっちなんだ?
「ま、待って。さすがに何もナシじゃ……」
「用意して来てんだろ。ジャケットの内ポケかどっかに」
玄英は渋々、微かに頷いた。
「嫌なら、セーフワード言って。そうしたら止めるけど……」
玄英は背中全体で息をしながら、泣き出しそうな小さな声をあげた。「ズルイ」と聞こえた。
その時、客室のドアが高らかにノックされたーーこのタイミングでルームサービス?いや、そんなん頼んでないぞ!
「玄英。あたし。モリーだけど」
お、お義姉さん?(@予定)
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