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16和音
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さて、今日は〇月〇日。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。昔、MDというものがあったことを最近ふと思い出したのですが、覚えている方はいますか? 確かミニディスクの略だったと思いますが、さすがに今となってはうろ覚えです。丸くて薄いCDより小さくて、形は四角いのですが、若干厚みがありましたね。それはともかく、今の若い子たちはMDどころか、CDにもあまり馴染みがないかもしれませんね。スマホのボタンひとつでダウンロードできてしまう時代ですから、手元に音源がなくてもあまり困りませんよね。だからこそ、CDを販売するには特典が必要なのでしょうね。握手会やイベントのチケット優先販売券、ブロマイドや缶バッジなどのグッズ、『CDを買わなければ手に入らない』何かで私たち消費者はまんまと釣れてしまうので、需要と供給がマッチしていると言われればそうかもしれません。
さて、MDもそうですが、携帯電話の着メロ着うたなんて、今思えば一瞬で過ぎ去った気がします。写メなんて今は使わないのに、なぜか『写真を送る』といえば『写メ送る』と表現してしまいますよね。もうメールで写真送ることなんてまずないのにです。着メロ着うたといえば、それよりも前、16和音という時代があったそうですね。私もリアルタイムでは知らないのですが、少し年上の世代がちょうどど真ん中だったそうで。自分でメロディを作って着信音にできるという、当時にしては画期的な、いや今も見方を変えれば画期的な仕組みだと思うのですが、噂によるとカラオケの曲が載っている『歌本』というのでしたっけ、あれ並みの厚さの曲作り見本があったらしいですね。真偽は定かではありませんが、さもありなんという感じです。だって、自分で作れと言われましても・・・という人だって少なからずいたはずですから。リアルタイムど真ん中の先輩は、有名なCM曲の最後の一音をわざと外して楽しんでいたそうです。男性の先輩なのですが、クールな人なので、そうやってひとりで笑っていたのかと思うとちょっと面白くなってしまいます。
それにしても、今や姿を消してしまったものってたくさんありますよね。携帯電話、いわゆるガラケーだってその一つかもしれません。とはいえ、社用の携帯はガラケーという人もまだまだいるのではないでしょうか。16和音は存在すら有耶無耶ですが、MDにしろ、ガラケーにしろ、存在自体が消滅したわけではないのに、ほとんどの人が知らない世の中に近づいてきてしまいました。MDに至っては、世代であっても一度も触れないまま終わったという方もいらっしゃることでしょう。かくいう私も当時は新しいデジタル機器に憧れたものの、結局は自分で使うことは一度もありませんでした。周りの友達はなぜか、持っている子が多かったのですが、プレーヤーにしても他に使い道もなく、そういう放置されざるを得ない物を見ると、なんだか寂しい空しい気持ちになりますね。青春時代はMDの思い出と共になんて方も、中にはいらっしゃるかもしれません。たとえ誰も覚えていなくても、人それぞれ思い出があるものですよね。
出始めた当時はCDにとって変わる媒体がいよいよきたか? などと危惧もしましたが、そう簡単にことは進まないようです。あの頃でも難しかったなら、今後またMDが流行る時代というのはきっと来ないのでしょう。一度変わったものはもう元には戻らないのが、この世の常です。たとえば、マスクで外出、みんなで酒盛りNG、手洗いうがい消毒などなど、このご時世で私たちが習慣づけたこれらの行動は、きっと今後も全くなくなるということはないのでしょう。昔はマスクをしていると印象が悪いみたいな先入観がどことなくありましたが、時代が変われば見方も変わる。一時期はマスクをしないほうが失礼というところまで来てしまいましたからね。現在は徐々に回復しつつありますが、それでもなおマスクをしていないと不安という方もまだまだ多いはず。
他には、会社のシステムもそうですよね。今まではこれでよかったのに、上司が変わったからやり方も変わった。前のほうがやりやすかったのに、一度変えてしまったらもう元には戻らない、だから変える前になんとかしなきゃと思いつつ、最終的には結果を受け入れるしかない。同じく、ゲームの仕様もそうです。今まではこうこうこうだったのに、これが変わってしまったら、もう前の状態に戻ることはないんだろうなと思うと、なんだか私の知っている推しを取られたようで、急激に寂しさと無念さと、悲しみを感じるのです。もう帰っては来ない、振り向きもしないあの人を見送るが如く、おいおい、よよよと泣き崩れてしまいたくなります。
皆さんはいかがでしょう。変わって欲しくなかったけれど変わってしまったもの、あるいは逆もあるかもしれません。変わって欲しかったけれど、変わらないもの。それもまた『変わらないという状態に変わった』成れの果てと言えるでしょう。そろそろお別れの時間です。皆さんは今「変わりたい」と思いますか? それとも「変わりたくない」と思いますか? 前者の答えの人は、前向きで希望に満ちていて、かっこいい生き様だと思います。また後者の答えの人は今がそれだけ幸せだということなのでしょう。それもまた等しく素敵なことです。私たち人間は変わらないものを生み出すわりに、いつでも何度でも変わっていける存在です。どうかそんな毎日を楽しんで過ごしてください。また来週お会いしましょう。深見小夜子でした。
さて、MDもそうですが、携帯電話の着メロ着うたなんて、今思えば一瞬で過ぎ去った気がします。写メなんて今は使わないのに、なぜか『写真を送る』といえば『写メ送る』と表現してしまいますよね。もうメールで写真送ることなんてまずないのにです。着メロ着うたといえば、それよりも前、16和音という時代があったそうですね。私もリアルタイムでは知らないのですが、少し年上の世代がちょうどど真ん中だったそうで。自分でメロディを作って着信音にできるという、当時にしては画期的な、いや今も見方を変えれば画期的な仕組みだと思うのですが、噂によるとカラオケの曲が載っている『歌本』というのでしたっけ、あれ並みの厚さの曲作り見本があったらしいですね。真偽は定かではありませんが、さもありなんという感じです。だって、自分で作れと言われましても・・・という人だって少なからずいたはずですから。リアルタイムど真ん中の先輩は、有名なCM曲の最後の一音をわざと外して楽しんでいたそうです。男性の先輩なのですが、クールな人なので、そうやってひとりで笑っていたのかと思うとちょっと面白くなってしまいます。
それにしても、今や姿を消してしまったものってたくさんありますよね。携帯電話、いわゆるガラケーだってその一つかもしれません。とはいえ、社用の携帯はガラケーという人もまだまだいるのではないでしょうか。16和音は存在すら有耶無耶ですが、MDにしろ、ガラケーにしろ、存在自体が消滅したわけではないのに、ほとんどの人が知らない世の中に近づいてきてしまいました。MDに至っては、世代であっても一度も触れないまま終わったという方もいらっしゃることでしょう。かくいう私も当時は新しいデジタル機器に憧れたものの、結局は自分で使うことは一度もありませんでした。周りの友達はなぜか、持っている子が多かったのですが、プレーヤーにしても他に使い道もなく、そういう放置されざるを得ない物を見ると、なんだか寂しい空しい気持ちになりますね。青春時代はMDの思い出と共になんて方も、中にはいらっしゃるかもしれません。たとえ誰も覚えていなくても、人それぞれ思い出があるものですよね。
出始めた当時はCDにとって変わる媒体がいよいよきたか? などと危惧もしましたが、そう簡単にことは進まないようです。あの頃でも難しかったなら、今後またMDが流行る時代というのはきっと来ないのでしょう。一度変わったものはもう元には戻らないのが、この世の常です。たとえば、マスクで外出、みんなで酒盛りNG、手洗いうがい消毒などなど、このご時世で私たちが習慣づけたこれらの行動は、きっと今後も全くなくなるということはないのでしょう。昔はマスクをしていると印象が悪いみたいな先入観がどことなくありましたが、時代が変われば見方も変わる。一時期はマスクをしないほうが失礼というところまで来てしまいましたからね。現在は徐々に回復しつつありますが、それでもなおマスクをしていないと不安という方もまだまだ多いはず。
他には、会社のシステムもそうですよね。今まではこれでよかったのに、上司が変わったからやり方も変わった。前のほうがやりやすかったのに、一度変えてしまったらもう元には戻らない、だから変える前になんとかしなきゃと思いつつ、最終的には結果を受け入れるしかない。同じく、ゲームの仕様もそうです。今まではこうこうこうだったのに、これが変わってしまったら、もう前の状態に戻ることはないんだろうなと思うと、なんだか私の知っている推しを取られたようで、急激に寂しさと無念さと、悲しみを感じるのです。もう帰っては来ない、振り向きもしないあの人を見送るが如く、おいおい、よよよと泣き崩れてしまいたくなります。
皆さんはいかがでしょう。変わって欲しくなかったけれど変わってしまったもの、あるいは逆もあるかもしれません。変わって欲しかったけれど、変わらないもの。それもまた『変わらないという状態に変わった』成れの果てと言えるでしょう。そろそろお別れの時間です。皆さんは今「変わりたい」と思いますか? それとも「変わりたくない」と思いますか? 前者の答えの人は、前向きで希望に満ちていて、かっこいい生き様だと思います。また後者の答えの人は今がそれだけ幸せだということなのでしょう。それもまた等しく素敵なことです。私たち人間は変わらないものを生み出すわりに、いつでも何度でも変わっていける存在です。どうかそんな毎日を楽しんで過ごしてください。また来週お会いしましょう。深見小夜子でした。
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