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あるものねだり
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さて、今日は〇月〇日。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。私はもうすぐ友人の誕生日なので、お祝いメッセージを送らなければなんて考えているのですが、そういえば誕生日プレゼントというものは数えるほどしか渡したことがないなぁとふと思い返しています。学生時代からの友人ですが、どうしてでしょうね。たまたま誕生日にコンビニに寄ったから、お菓子をいろいろ買って「これあげる」と言ったことくらいはあるかもしれません。でも、綺麗にラッピングされたプレゼントは誕生日というより、結婚祝いとか出産祝いとか、人生の節目に贈っている印象です。誕生日だってその人が生まれた立派な祝日なのに、不思議ですよね。人生で最も初めに手に入れる『命』という名のプレゼント。そして一年また一年と見えない何かをプレゼントされていく。だからでしょうか。一年に一度、長い人生でいえば『頻繁』と表現していいと思います。それだけ高頻度だから、誕生日という概念は歳を重ねるにつれ薄くなっていくのかもしれませんね。いや、そんな小難しいことを考えなくても、プレゼントに対して無関心なのは、ただただ私の性格の悪い部分というだけなのでしょう。
家族や恋人の誕生日は覚えているけれど、友達の誕生日まで全て覚えているという方はよっぽどマメな方なんだろうなと思います。プレゼントはともかく、必ず誕生日には連絡をくれる人っていますよね。私は早生まれなので、人に誕生日を教えるタイミングが誕生日当日の一年近く前ということがザラにあります。つまり、誕生日が来た頃には忘れ去られている。仲のいい友達なら「今日、私誕生日!」なんて言えるでしょうが、微妙な距離の間柄だと、「祝って欲しい」なんてなかなか言い出せませんよね。そんな経験ばかりしていると、「私の誕生日なんて誰も興味ないんだわ」ひいては「私なんて価値のない人間なのよ」なんて飛躍して落ち込むこともあります。ある友人が、共通の友達の誕生日プレゼントを一緒に考えようなんて言ってくれたことがあって、じゃあ私の誕生日は? なんて期待したこともありました。なんのことはありません。私の誕生日は春休み。「おめでとう」の一言もありませんでした。ここまでの話には語弊があるかもしれませんが、誰が悪いわけじゃないんですよ。産んでくれたことに感謝もしているし、誕生日に何もなかったからといって「友達でない」わけではありませんから。でもね、自分が生まれた日に「おめでとう」の一言だけでも欲しいというのは、わがままではなく、当たり前のことだと思うんです。だって、また一年『生きた証』を積み重ねる日なのですから。人生の中でたとえ頻繁でも、何もない日では決してありません。私だけじゃない、きっと皆さんこの気持ちは同じでしょう。
ともあれ、誕生日、そしてプレゼントといえば、皆さんは欲しいものありますか? 私はなんでしょうね。パッと思いつくものはありませんが、自分へのご褒美にケーキぐらいは食べようかなと毎年考えている気はします。ないものねだりとはよくいいますが、私たちはすでにあるものも欲しがってしまう生き物です。たとえば富や名声、お金もそうかもしれません。私たちにはあまりピンと来ませんが、案外お金を持っている人のほうがお金を使わなかったりするんですよね。まあ裏を返せば、お金を使わないからお金持ちなのかもしれませんが。もっと身近なところで言うと、皆さん推しはいますか? 推しのグッズや映像化作品などなど、これは保管用、これは観賞用、これは布教用なんて同じものをいくつも手に入れたりしませんか? ガチャがあれば、ある一定数を超えると絵柄が変わったり強くなったりしますよね。そのために同じものを何度も狙ったりしませんか? 私はまた『あるものねだり』してるなぁ自分、なんてふと我に返ることがあります。後悔しているわけではありませんし、やめるつもりもないのですが、あればあるだけ欲しがってしまうのは人間の性なのかもしれませんね。
ないものねだりというのなら、私は人並みに音楽をわかるようになりたいです。いえ、芸術としての音楽とは少し違います。そういう意味ではなくて、より正確に言うと『音痴』を直したいのです。どれくらい音痴かというと、『ハモリ』というのがわからないくらい音痴です。「は?」と思ったそこのあなた。言葉ではなんとも説明しづらいのですが、『ハモリ』というのは別の音でそれぞれが歌うことによって、その音の重なりでもって全体が美しくなるというものですよね。もちろん綺麗だな、今ハモッてるなみたいなことはなんとなくわかるのですが、じゃあ誰がどの音で歌っているとか、どの音が重なればこう聴こえるとか、そういう根本的なことがわからないのです。そうですね、もっと端的に言うと『声の低さ』と『音の低さ』の区別がつかないとでも言えばいいでしょうか。たぶん音の仕組みがわかる人にとっては何言ってんだと思うことでしょう。とはいえ、何十回と同じ曲を聴けばなんとなく歌えるくらいにはなるのですが、いかんせん音の概念をよくわかっていないので、あくまで感覚的なものに過ぎません。声質的には男性の歌も女性の歌も無理なく出る気がするので、なんだか損している気分になります。とはいえ、今時の女性アイドルの方の曲は高すぎてほとんど出ません。それも一人でカラオケに行った時に採点システムを使って、「あ、これ合ってないんだ」とようやく感じるくらいで、『キーの高さ』とはなんぞや? という始末です。ね、手に負えないことがわかりますよね。それはともかく、女性の曲に関しては時代を遡るほど歌いやすくなる印象です。80年代の曲だと自然な声で歌えるのですが、いかんせん曲そのものが難しいですよね。間をとって2000年代前後の曲が一番歌っていて楽しい気がします。当然、世代だということもあるのでしょう。
『ないものねだり』ってなんとなく悪いことのような印象がありますが、ないものが欲しいって実は至極当たり前のことですよね。だって、ないから欲しいんです。いけないことでしょうか? それで言うと、推しをたくさん欲しがる『あるものねだり』をしてしまう自分に対してのほうが、そこはかとない罪悪感を感じます。けれど一方で、『あるものねだり』とはつまり、『より高みを目指す』ことと同義だとも思います。推しへの愛が高みに向かうのと同じように、歌やダンスもそう、お金や地位もそうです。今あるだけじゃ満足できないから、今よりもっと上に行きたい。それもまた人間らしい心の動きです。とはいえ、自分の身の丈に合わない『高み』は、総じて身の破滅を呼ぶこともありますが。
さて、そろそろお別れの時間です。皆さんもきっと『すでにあるもの』そして『まだ持っていないもの』、そのどちらをも今この瞬間も欲しがっていることと思います。え、そんなことない? 実は意識していないだけかもしれませんよ。いいじゃないですか、「どちらも欲しい」で。欲張りだっていいんです。だって、手に入れるためには相応の努力が必要なはずですから。もしも簡単に手に入ったのならそれは、あなたが努力を一足跳びに無理をした証拠です。人間が欲深い生き物であると同時に、等価交換もまたこの世の真理です。あるなしに関わらず、欲しいものは欲しい。そのために自分ができることを考えるのが、『人間』なのです。きっとね。また来週お会いしましょう。深見小夜子でした。
家族や恋人の誕生日は覚えているけれど、友達の誕生日まで全て覚えているという方はよっぽどマメな方なんだろうなと思います。プレゼントはともかく、必ず誕生日には連絡をくれる人っていますよね。私は早生まれなので、人に誕生日を教えるタイミングが誕生日当日の一年近く前ということがザラにあります。つまり、誕生日が来た頃には忘れ去られている。仲のいい友達なら「今日、私誕生日!」なんて言えるでしょうが、微妙な距離の間柄だと、「祝って欲しい」なんてなかなか言い出せませんよね。そんな経験ばかりしていると、「私の誕生日なんて誰も興味ないんだわ」ひいては「私なんて価値のない人間なのよ」なんて飛躍して落ち込むこともあります。ある友人が、共通の友達の誕生日プレゼントを一緒に考えようなんて言ってくれたことがあって、じゃあ私の誕生日は? なんて期待したこともありました。なんのことはありません。私の誕生日は春休み。「おめでとう」の一言もありませんでした。ここまでの話には語弊があるかもしれませんが、誰が悪いわけじゃないんですよ。産んでくれたことに感謝もしているし、誕生日に何もなかったからといって「友達でない」わけではありませんから。でもね、自分が生まれた日に「おめでとう」の一言だけでも欲しいというのは、わがままではなく、当たり前のことだと思うんです。だって、また一年『生きた証』を積み重ねる日なのですから。人生の中でたとえ頻繁でも、何もない日では決してありません。私だけじゃない、きっと皆さんこの気持ちは同じでしょう。
ともあれ、誕生日、そしてプレゼントといえば、皆さんは欲しいものありますか? 私はなんでしょうね。パッと思いつくものはありませんが、自分へのご褒美にケーキぐらいは食べようかなと毎年考えている気はします。ないものねだりとはよくいいますが、私たちはすでにあるものも欲しがってしまう生き物です。たとえば富や名声、お金もそうかもしれません。私たちにはあまりピンと来ませんが、案外お金を持っている人のほうがお金を使わなかったりするんですよね。まあ裏を返せば、お金を使わないからお金持ちなのかもしれませんが。もっと身近なところで言うと、皆さん推しはいますか? 推しのグッズや映像化作品などなど、これは保管用、これは観賞用、これは布教用なんて同じものをいくつも手に入れたりしませんか? ガチャがあれば、ある一定数を超えると絵柄が変わったり強くなったりしますよね。そのために同じものを何度も狙ったりしませんか? 私はまた『あるものねだり』してるなぁ自分、なんてふと我に返ることがあります。後悔しているわけではありませんし、やめるつもりもないのですが、あればあるだけ欲しがってしまうのは人間の性なのかもしれませんね。
ないものねだりというのなら、私は人並みに音楽をわかるようになりたいです。いえ、芸術としての音楽とは少し違います。そういう意味ではなくて、より正確に言うと『音痴』を直したいのです。どれくらい音痴かというと、『ハモリ』というのがわからないくらい音痴です。「は?」と思ったそこのあなた。言葉ではなんとも説明しづらいのですが、『ハモリ』というのは別の音でそれぞれが歌うことによって、その音の重なりでもって全体が美しくなるというものですよね。もちろん綺麗だな、今ハモッてるなみたいなことはなんとなくわかるのですが、じゃあ誰がどの音で歌っているとか、どの音が重なればこう聴こえるとか、そういう根本的なことがわからないのです。そうですね、もっと端的に言うと『声の低さ』と『音の低さ』の区別がつかないとでも言えばいいでしょうか。たぶん音の仕組みがわかる人にとっては何言ってんだと思うことでしょう。とはいえ、何十回と同じ曲を聴けばなんとなく歌えるくらいにはなるのですが、いかんせん音の概念をよくわかっていないので、あくまで感覚的なものに過ぎません。声質的には男性の歌も女性の歌も無理なく出る気がするので、なんだか損している気分になります。とはいえ、今時の女性アイドルの方の曲は高すぎてほとんど出ません。それも一人でカラオケに行った時に採点システムを使って、「あ、これ合ってないんだ」とようやく感じるくらいで、『キーの高さ』とはなんぞや? という始末です。ね、手に負えないことがわかりますよね。それはともかく、女性の曲に関しては時代を遡るほど歌いやすくなる印象です。80年代の曲だと自然な声で歌えるのですが、いかんせん曲そのものが難しいですよね。間をとって2000年代前後の曲が一番歌っていて楽しい気がします。当然、世代だということもあるのでしょう。
『ないものねだり』ってなんとなく悪いことのような印象がありますが、ないものが欲しいって実は至極当たり前のことですよね。だって、ないから欲しいんです。いけないことでしょうか? それで言うと、推しをたくさん欲しがる『あるものねだり』をしてしまう自分に対してのほうが、そこはかとない罪悪感を感じます。けれど一方で、『あるものねだり』とはつまり、『より高みを目指す』ことと同義だとも思います。推しへの愛が高みに向かうのと同じように、歌やダンスもそう、お金や地位もそうです。今あるだけじゃ満足できないから、今よりもっと上に行きたい。それもまた人間らしい心の動きです。とはいえ、自分の身の丈に合わない『高み』は、総じて身の破滅を呼ぶこともありますが。
さて、そろそろお別れの時間です。皆さんもきっと『すでにあるもの』そして『まだ持っていないもの』、そのどちらをも今この瞬間も欲しがっていることと思います。え、そんなことない? 実は意識していないだけかもしれませんよ。いいじゃないですか、「どちらも欲しい」で。欲張りだっていいんです。だって、手に入れるためには相応の努力が必要なはずですから。もしも簡単に手に入ったのならそれは、あなたが努力を一足跳びに無理をした証拠です。人間が欲深い生き物であると同時に、等価交換もまたこの世の真理です。あるなしに関わらず、欲しいものは欲しい。そのために自分ができることを考えるのが、『人間』なのです。きっとね。また来週お会いしましょう。深見小夜子でした。
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