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第五話 サキとキョースケ。
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しおりを挟む馬鹿でマヌケで愚直な俺に、価値を見出し値段をつけてくれる、お前。
金という最低の縁で結ばれた、訪れるかもわからない次に期待して、容易に切れる不安定な糸に縋り付く、俺。
お前には一銭の価値もない。
いつか、そう言って捨てられる。
そんな未来に怯えて、崩れ落ちそうな身体を必死に奮い立てた。
さあさあよってらっしゃい。
今なら大安売り。指定おひとり様限りの、バーゲンセールだ。
買ってくれ。
俺の愛を。無償の愛を。愚かな愛を。
値段はお前の〝愛してる〟。
──今日助。
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