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第2章1節 魔法学園対抗戦/武術戦
第233話 名も無き生徒の立食会・その1
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<午後六時 演習区>
「よし! これで終わりにしよう!」
「あざっす!! 疲れた!!」
大の字に倒れ込むイザーク。すかさずアーサーが水をだばだばかける。
「テメッテメッ何のつもりだおぼぼぼぼぼ!!」
「決してこの前の仕返しとかそのようなことではない」
「嘘つけ!!」
「アーサーもお疲れ。筋肉痛とかしないか?」
「大丈夫ですよ」
ダレンと談笑しながら、アーサーは鎧を脱いでいく。
「お前らー! お疲れだぜー!」
「ぷしゅう……」
「ルシュドは一体何があったんだ」
「頑張り過ぎて腹減ったってよ! 安心しろ、俺もだ!」
「アタシもだぜー! 減り過ぎて空気が凄く美味いぜー!」
「深呼吸すんなよ、こっちにかかるわ」
クラリア、ルシュド、シャゼムも着替えを終え、自分達に合流してくる。ハンスだけが一切汗を掻いておらず、少々浮いてしまっていたが。
「ガキ共ー! とりあえずお疲れだなー!」
「ナイスバルクだったぞお前達」
「うおっ、マジカルマッチョウィッチ……」
「よく覚えていたな。ノリで言っただけなのに」
「自分で名乗っておいてその態度!?」
そう言いながら、エマとセオドアとアビゲイルは、脱いだ鎧を次々と片付けていく。
「何かすみません、部外者なのに手伝ってもらって」
「あー、部外者じゃねーよ? 折角だから最後まで見て行こうって思ってな。ついでに小銭稼ごうと思って、後片付けの仕事に志願したんだ」
「小銭って所ががめついな」
「げひゃひゃひゃひゃ! ご主人は金と酒と低身長を馬鹿にされることだけには抜け目ないんですわ!」
「うるせえんだよテメエは!!!」
「ぶひい!!!」
彼ら以外の二年生も、訓練を終えて続々と片付け作業に入っている。
今日の演習区には、二年生に気合を入れてやろうと上級生も集合し、稽古をつけていた。お陰で収容可能人数を超えてしまい、騎士が出計らう事態になったのだが。
そんな騎士達とも、帰り際に合流し、何はなくとも一緒に歩く。
「おうおうお前ら、俺らの手ぇ煩わせたんだから、明日は勝たねーと承知しねえぞ~~~???」
「先輩余計なプレッシャーはかけないであげてください」
「よう騎士サマ! あのさ、美味い酒とか用意してない感じ!?」
「おうおうそれなら騎士団秘蔵の蜂蜜酒やら麦酒やらありますぜ!! 飲みますかい!?」
「飲みたーーーーい!!」
「よし行きましょうかい!!」
「皆、世間一般ではこれを悪い大人って言うんだからね!!」
うぇーいうぇーいと走り去っていくエマとアルベルトを見て、ウェンディが胸を張る。
「酒って何が美味いんですかね。レモネードで十分っしょ」
「そう思っていた方が幸せですよ」
「一度知ってしまったら戻れない禁断の味……!」
「肝臓の負担にならない程度ならいいんだけどね~。まあ、大人になればわかるよ!」
天幕区に足を進めていく中で、ふとアーサーが足を止める。
「……そういえばハンス」
「何だよ」
「午後六時以降だったな? 広場に行っていいの」
「ああうん……というか、もうそんな時間か」
「何か皆続々と向かって行ってるっぽい?」
そう話している間にも、複数人の生徒が荷物を置いて、足早に広場に向かっていくのを目撃した。
「じゃあボクらも行くしかねーじゃん」
「!! これは!! 匂いだ!!」
「どうしたクラリアああああああ!!」
「……尋常ではない速さだったな……」
「クラリアが反応するってことは、飯か」
<同時刻 運営本部前及び中央広場>
「さあよってらっしゃい見てらっしゃい! こちら今が旬の白苺を用いたババロアでございます!」
「へえ、白いのに苺の味がする……んまあい」
「こちらが芳醇な夏苺を使ったババロアね! ぼちぼち旬になってく品種だよ!」
「こっちは酸っぱさが強い感じ? 美味しいです」
「そうだろうそうだろう! 何故ならアヴァロン村はペンドラゴンさんが丹精込めて作った苺だからね! ところでこちらには加工する前の苺を特別価格で販売しているんだけど!!」
「結局……そうなる……」
数人の女子生徒と共に、ババロアの試食に興じるエリス。父のテンションには若干辟易している様子だったが、まあババロアは美味しい。
すると女子生徒の一人がエリスを小突いてきた。
「何ー?」
「ウワサのカレーが来たみたいよ?」
「おっ、それはよかっ……ってその言い方やめてよー!!」
一方中央から遠く離れた、入り口付近。
「うっひょースゲえ!!」
「もはやこれ自体が祭りになっているな……」
広場は人の波で埋め尽くされていた。生徒、その保護者、教師、一般の観光客などなど。
アーサーとイザークは目を奪われながらも、耳にその喧騒を流し込んで、そして心地良い気分になっていた。
「イザークちゃん!! 来てくれたのね~~~!!」
「トシ子さん、これはどういう催しで?」
「明日戦う皆に英気を養ってもらいたくってね、立食会を開いているところなのぉ~~~!! イザークちゃんも、いっぱい食べていってね!!」
「仰せの通りに!! つーわけだアーサー、行こうぜ!!」
「……どこに?」
「どこでもいい!! 食いまくるぞ!!」
すると近付いてくるのは、もう一人のアーサー。
「先輩こんばんは。やっぱり来てくれたんですね」
「お前は……アーサーか」
「誰? 知り合い?」
「料理部の後輩だ。オレと同じ名前で、ちょっと付き合いがあってな。アーサー、こいつはイザークだ」
「よろしくお願いします、イザーク先輩。ボクはアーサー・カルトゥスと申します」
「うんよろしくな。それよりさあ、今オマエが手に持ってるそれってさあ、もしやピザではありませんこと???」
後輩のアーサーが持っている皿の上に乗った、チーズとピーマンとトマトとベーコンがもちもちの生地に乗った料理を、指差しながら言うイザーク。
「はい、これはピザです。リネスの会食料理だそうで」
「だよね知ってる!! よしアーサー、これ食いに行こうぜ!!」
「先輩、これ作るのにファルネアが頑張ったんですよ。だから褒めてやってくださいね」
「ああ、わかったよ」
「行こうぜ行こうぜ早く早くー!!」
「そんなに急がなくても、料理はまだまだあるわよー!!」
こうして決戦前夜の宴は始まる。
生徒が主体となって催されたこの祭事を、ルドミリアは一歩離れた位置から温かく見守っていた。
「……名も無き生徒の立食会、と言った所かな」
ふと呟いた独り言は、いつの間にか背後に立っていたアドルフにばっちり聞かれていた。
「何だぁかっこつけちゃって」
「うおっ、いたのかお前。しかもちゃっかり頂いているし」
「いや~、一日中出ずっぱりで空きまくった腹にこの匂いだぞ? 耐えろって方が無理ある」
「……私はここにいるぞ。幾ら楽しいことでも、やはり節度は守らねばならん」
「果たしてお腹はそれを許してくれるのかな~っとぉ」
アドルフがピザを乗せている皿は二つ。うち片方をルドミリアにそっと差し出した。
それをされた方は若干腹が鳴ったが、意地でもそれを表に出さない。
「んで? 名も無きうんたらって、どうして『名も無き騎士の唄』に掛けたんだ?」
「一節にあるんだ。名も無き騎士が、ティンタジェルの町民を集めて、立食会を開くという話が」
色んな人に美味しい料理を食べてもらいたいと思った騎士が、色んな人に料理を振る舞うように声をかけた結果、町全てを巻き込む会食になったのだという。
「面白いな。昔でも今でも、現実でも物語でも。やることは変わんないんだもんなあ」
「それはつまり、信念が変わらないということだと思う。どんな時でも舞台でも、料理は人の心を等しく満たすってことさ」
さらっと言いながらしれっとピザを頂くルドミリア。
「お前~、やっぱ腹減ってたんじゃねえかぁ」
「唆してきたのはそっちだぞ。全く……はぐはぐ」
「よし! これで終わりにしよう!」
「あざっす!! 疲れた!!」
大の字に倒れ込むイザーク。すかさずアーサーが水をだばだばかける。
「テメッテメッ何のつもりだおぼぼぼぼぼ!!」
「決してこの前の仕返しとかそのようなことではない」
「嘘つけ!!」
「アーサーもお疲れ。筋肉痛とかしないか?」
「大丈夫ですよ」
ダレンと談笑しながら、アーサーは鎧を脱いでいく。
「お前らー! お疲れだぜー!」
「ぷしゅう……」
「ルシュドは一体何があったんだ」
「頑張り過ぎて腹減ったってよ! 安心しろ、俺もだ!」
「アタシもだぜー! 減り過ぎて空気が凄く美味いぜー!」
「深呼吸すんなよ、こっちにかかるわ」
クラリア、ルシュド、シャゼムも着替えを終え、自分達に合流してくる。ハンスだけが一切汗を掻いておらず、少々浮いてしまっていたが。
「ガキ共ー! とりあえずお疲れだなー!」
「ナイスバルクだったぞお前達」
「うおっ、マジカルマッチョウィッチ……」
「よく覚えていたな。ノリで言っただけなのに」
「自分で名乗っておいてその態度!?」
そう言いながら、エマとセオドアとアビゲイルは、脱いだ鎧を次々と片付けていく。
「何かすみません、部外者なのに手伝ってもらって」
「あー、部外者じゃねーよ? 折角だから最後まで見て行こうって思ってな。ついでに小銭稼ごうと思って、後片付けの仕事に志願したんだ」
「小銭って所ががめついな」
「げひゃひゃひゃひゃ! ご主人は金と酒と低身長を馬鹿にされることだけには抜け目ないんですわ!」
「うるせえんだよテメエは!!!」
「ぶひい!!!」
彼ら以外の二年生も、訓練を終えて続々と片付け作業に入っている。
今日の演習区には、二年生に気合を入れてやろうと上級生も集合し、稽古をつけていた。お陰で収容可能人数を超えてしまい、騎士が出計らう事態になったのだが。
そんな騎士達とも、帰り際に合流し、何はなくとも一緒に歩く。
「おうおうお前ら、俺らの手ぇ煩わせたんだから、明日は勝たねーと承知しねえぞ~~~???」
「先輩余計なプレッシャーはかけないであげてください」
「よう騎士サマ! あのさ、美味い酒とか用意してない感じ!?」
「おうおうそれなら騎士団秘蔵の蜂蜜酒やら麦酒やらありますぜ!! 飲みますかい!?」
「飲みたーーーーい!!」
「よし行きましょうかい!!」
「皆、世間一般ではこれを悪い大人って言うんだからね!!」
うぇーいうぇーいと走り去っていくエマとアルベルトを見て、ウェンディが胸を張る。
「酒って何が美味いんですかね。レモネードで十分っしょ」
「そう思っていた方が幸せですよ」
「一度知ってしまったら戻れない禁断の味……!」
「肝臓の負担にならない程度ならいいんだけどね~。まあ、大人になればわかるよ!」
天幕区に足を進めていく中で、ふとアーサーが足を止める。
「……そういえばハンス」
「何だよ」
「午後六時以降だったな? 広場に行っていいの」
「ああうん……というか、もうそんな時間か」
「何か皆続々と向かって行ってるっぽい?」
そう話している間にも、複数人の生徒が荷物を置いて、足早に広場に向かっていくのを目撃した。
「じゃあボクらも行くしかねーじゃん」
「!! これは!! 匂いだ!!」
「どうしたクラリアああああああ!!」
「……尋常ではない速さだったな……」
「クラリアが反応するってことは、飯か」
<同時刻 運営本部前及び中央広場>
「さあよってらっしゃい見てらっしゃい! こちら今が旬の白苺を用いたババロアでございます!」
「へえ、白いのに苺の味がする……んまあい」
「こちらが芳醇な夏苺を使ったババロアね! ぼちぼち旬になってく品種だよ!」
「こっちは酸っぱさが強い感じ? 美味しいです」
「そうだろうそうだろう! 何故ならアヴァロン村はペンドラゴンさんが丹精込めて作った苺だからね! ところでこちらには加工する前の苺を特別価格で販売しているんだけど!!」
「結局……そうなる……」
数人の女子生徒と共に、ババロアの試食に興じるエリス。父のテンションには若干辟易している様子だったが、まあババロアは美味しい。
すると女子生徒の一人がエリスを小突いてきた。
「何ー?」
「ウワサのカレーが来たみたいよ?」
「おっ、それはよかっ……ってその言い方やめてよー!!」
一方中央から遠く離れた、入り口付近。
「うっひょースゲえ!!」
「もはやこれ自体が祭りになっているな……」
広場は人の波で埋め尽くされていた。生徒、その保護者、教師、一般の観光客などなど。
アーサーとイザークは目を奪われながらも、耳にその喧騒を流し込んで、そして心地良い気分になっていた。
「イザークちゃん!! 来てくれたのね~~~!!」
「トシ子さん、これはどういう催しで?」
「明日戦う皆に英気を養ってもらいたくってね、立食会を開いているところなのぉ~~~!! イザークちゃんも、いっぱい食べていってね!!」
「仰せの通りに!! つーわけだアーサー、行こうぜ!!」
「……どこに?」
「どこでもいい!! 食いまくるぞ!!」
すると近付いてくるのは、もう一人のアーサー。
「先輩こんばんは。やっぱり来てくれたんですね」
「お前は……アーサーか」
「誰? 知り合い?」
「料理部の後輩だ。オレと同じ名前で、ちょっと付き合いがあってな。アーサー、こいつはイザークだ」
「よろしくお願いします、イザーク先輩。ボクはアーサー・カルトゥスと申します」
「うんよろしくな。それよりさあ、今オマエが手に持ってるそれってさあ、もしやピザではありませんこと???」
後輩のアーサーが持っている皿の上に乗った、チーズとピーマンとトマトとベーコンがもちもちの生地に乗った料理を、指差しながら言うイザーク。
「はい、これはピザです。リネスの会食料理だそうで」
「だよね知ってる!! よしアーサー、これ食いに行こうぜ!!」
「先輩、これ作るのにファルネアが頑張ったんですよ。だから褒めてやってくださいね」
「ああ、わかったよ」
「行こうぜ行こうぜ早く早くー!!」
「そんなに急がなくても、料理はまだまだあるわよー!!」
こうして決戦前夜の宴は始まる。
生徒が主体となって催されたこの祭事を、ルドミリアは一歩離れた位置から温かく見守っていた。
「……名も無き生徒の立食会、と言った所かな」
ふと呟いた独り言は、いつの間にか背後に立っていたアドルフにばっちり聞かれていた。
「何だぁかっこつけちゃって」
「うおっ、いたのかお前。しかもちゃっかり頂いているし」
「いや~、一日中出ずっぱりで空きまくった腹にこの匂いだぞ? 耐えろって方が無理ある」
「……私はここにいるぞ。幾ら楽しいことでも、やはり節度は守らねばならん」
「果たしてお腹はそれを許してくれるのかな~っとぉ」
アドルフがピザを乗せている皿は二つ。うち片方をルドミリアにそっと差し出した。
それをされた方は若干腹が鳴ったが、意地でもそれを表に出さない。
「んで? 名も無きうんたらって、どうして『名も無き騎士の唄』に掛けたんだ?」
「一節にあるんだ。名も無き騎士が、ティンタジェルの町民を集めて、立食会を開くという話が」
色んな人に美味しい料理を食べてもらいたいと思った騎士が、色んな人に料理を振る舞うように声をかけた結果、町全てを巻き込む会食になったのだという。
「面白いな。昔でも今でも、現実でも物語でも。やることは変わんないんだもんなあ」
「それはつまり、信念が変わらないということだと思う。どんな時でも舞台でも、料理は人の心を等しく満たすってことさ」
さらっと言いながらしれっとピザを頂くルドミリア。
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