最弱の魔法戦闘師、最強に至る

捌素人

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最弱の魔法戦闘師、決戦に臨む 1

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「な、何のつもりだ?」
「オレはお前を探していたのだ」
「………どういうことだ?」
「また会えて嬉しいぞ、実弟よ」
「…………」

こいつ、頭大丈夫か?急に実弟って……。

「てか、まず放れろ。暑苦しい」
「お、悪いな。感動の再会だしな。仕方がなかった」

本当に意味が分からない。こいつは、俺を誰だと思ってるのか?

「お前は、生き別れの弟なんだ。いい加減認めろ」
「………なんで俺だと断言できるんだ?」
「お前が魔法を使えるからだ」

もっと他に理由はねぇのか?

まぁ、確かに魔法戦闘師で魔法が使えるのは、カムイの血が混ざってる奴だけだからな。

「じゃあ、ホントにお前は俺の実兄なのか?」
「あぁ。ホントに……会えて嬉しいぞ」

初めてこんな優しい顔を見たな。カインドはこんな顔も出来るんだな。

「おっと……色々とずれてしまったな。取り敢えず、先に進もう」
「そうだな」

あの雰囲気だったから、殺されるかと思ったぞ。

あと二回角を曲がれば目的の場所に辿り着く筈だ。

「ん……?魔物の反応がある」
「まだ居たのか」

にしても、なぜここに?さっきの場所には居なかったのに……。

「戦闘……と言う感じはしないが、一応戦闘態勢には入っておこう」
『ゴーレムか?』

西洋モンスターか?

『あぁ……ゴーレムは防御力がとてつもなく高い』

一点特化の攻撃が必要か。

「ゴーレム?確か、守護用のゴーレムだ。オレの家で代々伝わるものだから、警戒はいらないだろう」
「そうなのか?それなら戦闘は避けられそうだな」

取り敢えずは大丈夫そうだな。

『だが、気を緩められるのもこれで終わりだぞ』

だな。これからは、世界の滅亡が掛かった戦いだからな。

「そろそろゴーレムのところに着く」

変な仕掛けのドアから入って少し経つが、あのゴーレムの背後には人形が居るのか……。

「……想像以上にでかいな」
「それはオレも思った」

だが、何も起きないぞ?もしかして、起動しなくてはいけないのか? 

多分、このゴーレムが何かやらないと、奥に進めないのだろう。

『何が目的なのだ?』
「!!!ゴーレム?」
『………そう言うことか。分かった。通そう』
「…………あ、ありがとな」

い、一体なんだったんだ?自分一人で納得してたが……。

「何か目的があることは明確だが……他に何か、あいつを納得させるものがあったのだろうな」
「まぁ、どう転ぼうが好都合だな」

さて、この奥には……。

「二つに分かれた道か。どうすべきか……」

安全を重視するならば片方によるべきだが……。

「カインド、何か意見は?」

人生の先輩として、こう言う時の対処法を知ってると良いんだが。

「そうだなぁ……大抵は片方の道が行き止まりだろうな」
「まぁ、そうだろうな」

さて、こう言う時の対処法は……。

「二手に分かれましょう」
「王女?」

まさか、王女から意見が出るとはな……。確かに、この迷宮においてはカムイと一緒に居た人の方が知っているか。

「辿り着くのは同じ場所なのです」

同じ場所に?なんでそんな真似を?意味不明だな。

「それならば、わざわば二手に分かれる必要があるのか?オレにはさっぱり……」

そうなのだ。わざわざそんな面倒な事を……?

「障害物の質が異なるのです」
「障害物?」
「はい。どちらも高難易度ですが……それに、カムイの遺品についてもヒントがあるのです」

遺品のヒント?なぜそんなものが必要なんだろうか?

「なるほど……カムイ様の遺品のヒントか……。上手くいけば利用できるわけか……。オレは分かれるのに賛成だ」
「そう言うことか……ならば、俺も賛成だ」

王女も賛成だと考えると、あとは俺だけか。まぁ、三対一だし決定だろうが。

「そうだな。確かにそう考えるならば二手の方が後々利益があるな」
「じゃあ、実弟も賛成で良いか?」
「あぁ……。あと、実弟って呼ぶな。前までのようにレイトって呼べ」
「冷たいなぁ……まぁ、分かった」

あとは、どういう風に分けるか、だな。俺は言っては悪いが、グロス以外なら誰でも良いな。

あいつと一緒になると殺されるかもしれねぇからな。

「じゃあ……グロスと……」
「俺はフレミアと行くよ」

ん?珍しい展開だな。あのグロスが自ら王女と、なんてな。

まぁ、俺も異論な無いが………。王女のあの目を見ると、何か言わないといけないよな。

てか、あんな助けを求める目をするなよな。グロスは気付いてはいないとは言え、可哀想だろ。

「まぁ……みんなで話し合わないか?個人の意見だけを通すとまとまらないだろうし」

さすがに退くだろ?退かなかったら、何かあるのは一目瞭然だからな。

「………わかった。そうしよう」

あの反応……何か引っ掛かるな。

「ありがと。じゃあ、ここは王女の意見を参考にしよう。障害物の違いを知ってるからな」

これで、王女が選べる権利ができたな。あとは自由にしてくれ。

「そうですわね……右側はカインド様とグロス様でお願いできますか?」
「理由を聞いて良いか?」

だろうな。グロスあいつは王女と行きたいと思ってたんだしな。理由が気になるのもわかる気がする。

「どちらにも強化系の魔法が必要になります」

強化系か……。確かにカインドと王女は強化系の魔法戦闘しだからな。

「右側は特に、攻撃力を重視しなければいけない道となっているのです」

なるほど……。俺の一つ一つの攻撃力はそこまで高くないからな。

「………そうか。わかった。行こう、カインド」

あからさま……と言うわけでは無いが、落ち込んでいるのは分かる。

色々と気になることはあるが、こっちも時間が限られているし、サクッと行かないとな。

「じゃ、行こうぜ」
「そうしましょう」
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