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127.魚介類のレシピ
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シエラは目が治ってからやたらとレティに引っ付くようになった
母さん達が言うにはシエラは家族とナターシャさん以外には中々近寄らないらしい
戻ってきたときにその話は聞いたし、実際少し前まで自分からレティに抱っこをせがむことも無かった
「魔力が流れたからそのせいかな?」
現在進行形でシエラを抱いているレティは首をかしげる
「まぁそれはあるかもしれないな。レティが嫌じゃ無ければかまってやって」
「私はむしろ嬉しいから」
俺の言葉にレティは本当に嬉しそうな顔をする
ちなみに今は母さんたちは出かけていて、俺とレティは子守と言う名の留守番要員だ
といってもアリナはメリッサさんが連れて行ったし、リトスとリアン、カーロもいるから俺達は主にシエラを見てるだけなんだけど
「本当にみんな元気だよね」
庭で走り回るチビをみながらしみじみと…
分からなくもないけどちょっとババくさい
「何で笑うかな?」
「何でって…言ってることがババくさい…」
クツクツ笑いながら言うとジト目で見て来るレティ
それは可愛さが倍増するからあんま意味がない事をレティは知らない
「シアこれ預かって」
そう言ってやってきたのはユリアだ
その手には数種類の薬草があった
「遊んでたんじゃないのか?」
「ケインと一緒に草引きしてたの。その時見つけたやつ」
「それは助かる。ありがとな」
頭をなでながら言うと嬉しそうに大きく頷いた
俺はユリアから薬草を受け取ってインベントリにしまう
そう言えば何人分かたまって来てたような…
こうして遊ぶ中でも時々採取してるからそれなりの量を預かることになる
確認してみれば後で母さんに渡した方がいいだろうと思えるくらいにはたまっていた
「ただいま~」
玄関から聞こえてきた声にチビ達が庭から飛び込んでくる
「お母さんお帰りなさーい!」
真っ先に飛びついていったのはスカイだ
その後をスージーたちが追いかける様に玄関に向かう
4組の夫婦が揃って出かけてただけあってチビ達もはしゃぎまくってるのが分かる
そういえば4組揃っては珍しい気もするな
大抵誰かが残ってたことを思えば、母さんたちにとって今日は何か特別な日なのかもしれない
「おかえり」
「おかえりなさい」
ゾロゾロとリビングに入ってきた母さん達に声をかけると何故か呆れたような目を向けられた
「…俺なんかした?」
尋ねながら記憶をたどるも心当たりはない
「そうねぇ…何かしたとは違う気もするわね」
「へ?」
「どういうこと?」
間抜けな俺の声と同時にレティが首をかしげる
一体何があったのか…
「魚介のレシピが異常に売れたみたいなんだけど心当たりはあるかしら?」
母さんが真っすぐ俺を見てそう問いかけて来る
「魚介…」
心当たり…ありすぎる
でもセトイカを出てからそれなりに日が立ってるはずなんだけど
「えっと…?」
「その顔は心当たりがあるのね?」
「あーうん。あるにはあるんだけど、セトイカにいた時だから結構時間が経ってるような?」
思わず疑問に思ったことを口にしていた
母さん達が言うにはシエラは家族とナターシャさん以外には中々近寄らないらしい
戻ってきたときにその話は聞いたし、実際少し前まで自分からレティに抱っこをせがむことも無かった
「魔力が流れたからそのせいかな?」
現在進行形でシエラを抱いているレティは首をかしげる
「まぁそれはあるかもしれないな。レティが嫌じゃ無ければかまってやって」
「私はむしろ嬉しいから」
俺の言葉にレティは本当に嬉しそうな顔をする
ちなみに今は母さんたちは出かけていて、俺とレティは子守と言う名の留守番要員だ
といってもアリナはメリッサさんが連れて行ったし、リトスとリアン、カーロもいるから俺達は主にシエラを見てるだけなんだけど
「本当にみんな元気だよね」
庭で走り回るチビをみながらしみじみと…
分からなくもないけどちょっとババくさい
「何で笑うかな?」
「何でって…言ってることがババくさい…」
クツクツ笑いながら言うとジト目で見て来るレティ
それは可愛さが倍増するからあんま意味がない事をレティは知らない
「シアこれ預かって」
そう言ってやってきたのはユリアだ
その手には数種類の薬草があった
「遊んでたんじゃないのか?」
「ケインと一緒に草引きしてたの。その時見つけたやつ」
「それは助かる。ありがとな」
頭をなでながら言うと嬉しそうに大きく頷いた
俺はユリアから薬草を受け取ってインベントリにしまう
そう言えば何人分かたまって来てたような…
こうして遊ぶ中でも時々採取してるからそれなりの量を預かることになる
確認してみれば後で母さんに渡した方がいいだろうと思えるくらいにはたまっていた
「ただいま~」
玄関から聞こえてきた声にチビ達が庭から飛び込んでくる
「お母さんお帰りなさーい!」
真っ先に飛びついていったのはスカイだ
その後をスージーたちが追いかける様に玄関に向かう
4組の夫婦が揃って出かけてただけあってチビ達もはしゃぎまくってるのが分かる
そういえば4組揃っては珍しい気もするな
大抵誰かが残ってたことを思えば、母さんたちにとって今日は何か特別な日なのかもしれない
「おかえり」
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尋ねながら記憶をたどるも心当たりはない
「そうねぇ…何かしたとは違う気もするわね」
「へ?」
「どういうこと?」
間抜けな俺の声と同時にレティが首をかしげる
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「魚介…」
心当たり…ありすぎる
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「えっと…?」
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「あーうん。あるにはあるんだけど、セトイカにいた時だから結構時間が経ってるような?」
思わず疑問に思ったことを口にしていた
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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