チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

文字の大きさ
上 下
139 / 370
44.従魔登録

2

しおりを挟む
「とりあえず、処理よろしく」
「あ、はい。すぐに。報酬はどのようにされますか?」
「この4枚のカードに均等割りで」
さらに共有のカードをカウンターに置いてそうお願いする

「素材もここでいい?」
「はい。大丈夫です」
職員がカードと依頼書を持って魔道具を操作し始めたのを見て素材を出していく
ちなみにダミーのマジックバッグから出してるフリはしている

「どれも素晴らしい状態でありがたいです」
満面の笑みでそう言いながら素材を奥に運んでいった

待たされたのは数分
「明細はこの通りですね」
渡された明細を確認して頷いて返す

「同じように4枚に均等割で」
「承知しました」
頷きながら慣れた手つきで処理を勧めてくれた


「ではこれで依頼の完了処理は終わりですね。次はテイムした魔物の登録ですね。その魔物は今はどちらに?」
「あぁ、ここに」
俺はポケットに入れていたリトスを手のひらに乗せた

「え?これは…」
職員が今度はリトスを凝視する

「これをどちらで?!ブルザモモンガは絶滅危惧種で見つけることも難しい個体じゃないですか…?!」
職員の大きな声が響いた
お陰で冒険者だけじゃなくギルド職員迄ざわつきだした
正直目立つのは嫌なんだが…

「見つけたって言うか森の中で助けただけなんだけどな?」
「えー?」
「死にかけてたしそのまま置いてくるのもどうかと思いながら、魔物をペットにするわけにもいかないし、世話するならテイムだよなーって話してたら契約完了?」
申し訳ない
俺にもその辺の事はよくわかんねぇ
頭の周辺に沢山の?が見える職員たちに心の中で謝った
皆が注目する中リトスは俺の手のひらの上で相変わらず指に吸い付いている

「随分懐いているようですが言葉は通じるのでしょうか?」
「ああ、リトス、肩の上に移動して」
『はーい』
リトスは返事して肩の上に移動した
飛ぶのではなくよじ登ってだったが…
因みに返事に聞こえるのは俺だけで、周りには“キュイ”としか聞こえないらしい

「本来絶滅危惧種は国が保護するのですが…」
『いや。しあといる』
リトスはその言葉を聞いたとたんポケットに入ってしがみ付いた
力が入っているのかプルプル震えてるのが外からもわかる

「…これは引き離す方が問題になりそうな気がします。テイムしてもここまで懐く魔物は見たことありませんし…」
職員が困惑気味にそう言った
ここまで懐いたのはテイムしたからというより、殺されかけてるところを保護したからだろうけどな

「実は今日はギルドマスターが不在で私には判断が出来ません。申し訳ありませんが明日もう一度おいでいただくことは可能でしょうか?」
「…了解」
ここで反論したところで無駄だろう
説明が必要なら一度で済ませたい
とりあえず今日は登録せずに明日に持ち越しになった


しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫
ファンタジー
 孤児院出身の僕は10歳になり、教会でスキル授与の儀式を受けた。  僕が授かったスキルは『眠る』という、意味不明なスキルただ1つだけだった。  そんな僕でも、仲間にいれてくれた、幼馴染みたちとパーティーを組み僕たちは、冒険者になった。  それから、5年近くがたった。  5年の間に、覚醒したスキルを使ってパーティーに、貢献したつもりだったのだが、そんな僕に、仲間たちから言い渡されたのは、パーティーからの追放宣言だった。

魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜

西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。 4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。 そんな彼はある日、追放される。 「よっし。やっと追放だ。」 自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。 - この話はフィクションです。 - カクヨム様でも連載しています。

半神の守護者

ぴっさま
ファンタジー
ロッドは何の力も無い少年だったが、異世界の創造神の血縁者だった。 超能力を手に入れたロッドは前世のペット、忠実な従者をお供に世界の守護者として邪神に立ち向かう。 〜概要〜 臨時パーティーにオークの群れの中に取り残されたロッドは、不思議な生き物に助けられこの世界の神と出会う。 実は神の遠い血縁者でこの世界の守護を頼まれたロッドは承諾し、通常では得られない超能力を得る。 そして魂の絆で結ばれたユニークモンスターのペット、従者のホムンクルスの少女を供にした旅が始まる。 ■注記 本作品のメインはファンタジー世界においての超能力の行使になります。 他サイトにも投稿中

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!

えながゆうき
ファンタジー
 妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!  剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。

八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。 パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。 攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。 ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。 一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。 これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。 ※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。 ※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。 ※表紙はAIイラストを使用。

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜

青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ 孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。 そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。 これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。 小説家になろう様からの転載です!

異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!

アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。 ->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました! ーーーー ヤンキーが勇者として召喚された。 社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。 巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。 そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。 ほのぼのライフを目指してます。 設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。 6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。

処理中です...