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40.テイム
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『なにか、くる』
突然リトスが起き出して俺にしがみ付いてくる
「どうかしたの?」
「ああ、リトスが何か来るって」
言いながらあたりを探るも何も感じない…!?
「ほんとだ、来る」
俺達が感じ取ったのはその時だった
姿を現したのはCランクのヘルハウンド3匹だ
俺達は1匹ずつすぐに仕留めた
「今日のお肉ゲットだね」
シャノンの目には魔物は肉に見えるらしい…
妹ながら頼もしいことだ
「それにしても…俺達よりも先に気付いた…よな?」
「偶然とかじゃないよね?」
「違うと思うぞ。怯えてたし」
しがみ付いていたことを考えれば、ちゃんと察知していたと考える方が妥当だろう
「こんなにちっこいのに凄いな」
「シア効果?」
「それ、どんな効果だよ?」
「規格外事象や物、人が寄って来る効果」
「…」
シャノンに即答されて言葉が出ない
リトスを鑑定したら気配察知のレベルがはね上がってた
意味が分からない
「あー確かにエンドレスとかもそうだもんな。リトスも種族自体ただのモモンガじゃないし…」
「お前まで言うか…」
俺自身半分諦めてるけど言い切られるとやっぱりなぁ…
『ごしゅじんさま?』
「何でもないよ。それとリトス、俺の事はシアでいい」
『しあ?』
「俺の名前だ」
『しあ!』
嬉しそうにまた飛び上がり肩に乗って頬ずりしてくる姿は可愛い以外の何者でもない
「何かいいな~私もテイムしたい…」
「…シャノンはやめといたほうがいいと思うけどな。テイムされた方がかわいそすぎる」
「わかってるわよ~だから我慢してるじゃない。ルークみたいに闇魔法あればよかったのになぁ…」
「はは…闇魔法の契約なら食事の心配もないからな」
自分が人一倍食べるのに契約獣の分も用意するとなるとその量がどうなるやら?
リトスみたいに小型ならともかくシャノンはカーロのような大型を好むはずだしな
『しあ、りとす、いたらたいへん?』
不安げな問いに思わず笑ってしまったのは仕方ないと思うんだ
「大丈夫だよ。リトスが思う存分食べても俺は何ともないからな」
『ほんと?』
「ああ」
頷きながら干し果実のブドウを渡してやると、器用に前足で抱え込むように掴んでかじり始めた
これはどれだけ見てても飽きないやつだな
「うまいか?」
『うん!』
「それは良かった。そーだシャノン」
「なに?」
「リトスのステータス読み上げてくれ」
「いいよ~えっとね、種族はブルサモモンガだけど『固有種』ってついてる。成体になった時のサイズは15cm、100g、寿命は15年、ただし幸福度により延命?臭いなしの袋有り。あとはスキルで飛翔と気配察知になってる…何かすごいね?」
ちなみに俺の鑑定画面にはこう表示されている
***
リトス(テイムにより進化したネームドモンスター)
ブルサモモンガとモモンガの血を引いたハーフ
テイマーの魔力を得ることで生命を維持できる固有種のため寿命はテイマーに準ずる
5年ごとに分裂し個体数を増やす
特徴:成体時の最大サイズ15cm、100g、臭い無し、袋有り(無限収納)、
スキル:飛翔、気配察知、念話
***
どうやら特殊な部分は通常の鑑定では表示されないらしい?
ってか寿命はテイマーに準ずるって…俺と運命共同体ってことか?
しかも5年ごとに分裂して個体数を増やすって何?リトスが2匹になるってことか?
色々と意味が分からない内容が多い
「ブルサモモンガ自体はDランクの魔物でスキルは飛翔だけのはずだろ?普通の動物とのハーフでスキルが増えるってことある?」
シャノンもルークも驚きを隠そうともしない
「ルーク、これはやっぱり“シアだから”だよね」
「少なくとも僕はそう思う。大体固有種なんて聞いたことないし…」
すまん。間違いなく俺のせいだ
でも俺のテイムで進化したってことは他にもテイムしたら同じことが起こるってことか?
それともリトスがたまたまなのか?
今後簡単にテイムするのはやめた方がいい気がしてきた
そう思いながらも他がどうなるのかちょっと興味もある
『しあ…りとす、だめ?』
「違うよ。ほらお前ら、リトスが自分がダメなのかって落ちこんでるぞ」
「え?違うよ?リトスはダメなんかじゃないよ?」
「そうだよ。僕たちの気配察知より上だもんね」
『しあといれる?』
「いれるよ。だからそんな不安そうな顔すんな」
どこまでも可愛いリトスを手放す気にはならない
俺はこの日手に入れた相棒を大切にしようと心に決めた
突然リトスが起き出して俺にしがみ付いてくる
「どうかしたの?」
「ああ、リトスが何か来るって」
言いながらあたりを探るも何も感じない…!?
「ほんとだ、来る」
俺達が感じ取ったのはその時だった
姿を現したのはCランクのヘルハウンド3匹だ
俺達は1匹ずつすぐに仕留めた
「今日のお肉ゲットだね」
シャノンの目には魔物は肉に見えるらしい…
妹ながら頼もしいことだ
「それにしても…俺達よりも先に気付いた…よな?」
「偶然とかじゃないよね?」
「違うと思うぞ。怯えてたし」
しがみ付いていたことを考えれば、ちゃんと察知していたと考える方が妥当だろう
「こんなにちっこいのに凄いな」
「シア効果?」
「それ、どんな効果だよ?」
「規格外事象や物、人が寄って来る効果」
「…」
シャノンに即答されて言葉が出ない
リトスを鑑定したら気配察知のレベルがはね上がってた
意味が分からない
「あー確かにエンドレスとかもそうだもんな。リトスも種族自体ただのモモンガじゃないし…」
「お前まで言うか…」
俺自身半分諦めてるけど言い切られるとやっぱりなぁ…
『ごしゅじんさま?』
「何でもないよ。それとリトス、俺の事はシアでいい」
『しあ?』
「俺の名前だ」
『しあ!』
嬉しそうにまた飛び上がり肩に乗って頬ずりしてくる姿は可愛い以外の何者でもない
「何かいいな~私もテイムしたい…」
「…シャノンはやめといたほうがいいと思うけどな。テイムされた方がかわいそすぎる」
「わかってるわよ~だから我慢してるじゃない。ルークみたいに闇魔法あればよかったのになぁ…」
「はは…闇魔法の契約なら食事の心配もないからな」
自分が人一倍食べるのに契約獣の分も用意するとなるとその量がどうなるやら?
リトスみたいに小型ならともかくシャノンはカーロのような大型を好むはずだしな
『しあ、りとす、いたらたいへん?』
不安げな問いに思わず笑ってしまったのは仕方ないと思うんだ
「大丈夫だよ。リトスが思う存分食べても俺は何ともないからな」
『ほんと?』
「ああ」
頷きながら干し果実のブドウを渡してやると、器用に前足で抱え込むように掴んでかじり始めた
これはどれだけ見てても飽きないやつだな
「うまいか?」
『うん!』
「それは良かった。そーだシャノン」
「なに?」
「リトスのステータス読み上げてくれ」
「いいよ~えっとね、種族はブルサモモンガだけど『固有種』ってついてる。成体になった時のサイズは15cm、100g、寿命は15年、ただし幸福度により延命?臭いなしの袋有り。あとはスキルで飛翔と気配察知になってる…何かすごいね?」
ちなみに俺の鑑定画面にはこう表示されている
***
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テイマーの魔力を得ることで生命を維持できる固有種のため寿命はテイマーに準ずる
5年ごとに分裂し個体数を増やす
特徴:成体時の最大サイズ15cm、100g、臭い無し、袋有り(無限収納)、
スキル:飛翔、気配察知、念話
***
どうやら特殊な部分は通常の鑑定では表示されないらしい?
ってか寿命はテイマーに準ずるって…俺と運命共同体ってことか?
しかも5年ごとに分裂して個体数を増やすって何?リトスが2匹になるってことか?
色々と意味が分からない内容が多い
「ブルサモモンガ自体はDランクの魔物でスキルは飛翔だけのはずだろ?普通の動物とのハーフでスキルが増えるってことある?」
シャノンもルークも驚きを隠そうともしない
「ルーク、これはやっぱり“シアだから”だよね」
「少なくとも僕はそう思う。大体固有種なんて聞いたことないし…」
すまん。間違いなく俺のせいだ
でも俺のテイムで進化したってことは他にもテイムしたら同じことが起こるってことか?
それともリトスがたまたまなのか?
今後簡単にテイムするのはやめた方がいい気がしてきた
そう思いながらも他がどうなるのかちょっと興味もある
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「え?違うよ?リトスはダメなんかじゃないよ?」
「そうだよ。僕たちの気配察知より上だもんね」
『しあといれる?』
「いれるよ。だからそんな不安そうな顔すんな」
どこまでも可愛いリトスを手放す気にはならない
俺はこの日手に入れた相棒を大切にしようと心に決めた
97
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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