チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

文字の大きさ
61 / 443
1-15.異変

3

しおりを挟む
「シャノンはもう少し命中率を上げた方がいいな」
「うぅ…」
自分でも自覚があるらしい
首のように比較的狙う面積が大きい場合は問題なく狙えるのに、ストーンウルフの様に動きが速い上に関節のみに絞られると一気に無駄打ちが増える
ストーンウルフを相手にした場合俺の命中率は9割弱、ルークは7割強、シャノンは3割強くらいだろうか?

「シアの命中率が良すぎるだけだよぉ」
「…そう言ってるうちは伸びないな」
俺は別に優しいだけの兄ではない
勿論本人が悩んだ上で望むなら協力は惜しまない
でもそうでない場合は好きにすればいいと思っているし、説得して何とかさせようなど面倒なことは一切する気がない
ちょっと促してやる気になるならそれに越したことは無いけど
このままいけば俺が成人するまでにシャノンがBランクに上がるのは確実だろうし、旅に出てからもフォローできるだけの力を付ければいいだけの話だとも思ってる

「でも命中率が上がれば回復薬の出番は確実に減るけどな」
「え?」
「当然だろ?ストーンウルフが相手ならシャノンの命中率は3割強、1発当てるのに3発必要ってことだ。その3発は何を消費してる?」
「…魔力」
「1頭倒すのに何回命中が必要だ?」
「3~4回?」
「お前が良く使うレーザーの魔力消費量は?」
「50」
予想はしてたけど意外と持ってかれるな

「今の命中率3割で1匹倒すのに必要な魔力量は単純に計算したら50×3発×3回で450、もし命中率が5割になったとしたら50×2発×3回で300ってことだ」
「10匹いたら…4500と3000でその差は1500?それまでの3匹分は軽く浮くってこと?」
「それに加えて補助魔法があるからな。あれの効力は時間じゃなく使用数。バイキルトをかける回数も減らせるってことだ」
「半日エンドレスだと最低でも20匹倒せるから…考えただけでもすごいな」
「ついでに言えば攻撃数に比例して体力も削られるからな。倒す前に向こうの攻撃を喰らえばそれ以上に消費する」
「あ…」
「シアが回復薬少なくて済むのはその辺も関係してるのか…」
「僕でも今7割くらいだよね?」
「そうだな」
「ちょっとでも上げたいなぁ…」
「シア、どうしたら命中率上げられる?」
シャノンが食いついてきた
消費量が多い=回復薬を消費する
その計算が出来れば金に執着するシャノンが回復薬の消費量を減らしたくなるのは当然か
年頃の女の子としてはどうかと思わなくもないが

「魔力の命中率は魔力をどれだけ自由に操れるかにもかかってくる。俺達の知る中で一番魔力操作がうまいのは?」
「「お母さん!」」
2人の声は揃っていた

「でもお母さん夕方以降はプライベートだし、休みの日は教えてくれないよね?」
「ん~低級迷宮踏破したからその日とかは?今はボスしか行ってないし…でも月に1回しかないか…」
月1回は流石に厳しいと2人は考え込んでしまった

「魔法活用の日に魔力操作をメインで教えてもらうのも有かもな」
「それなら月に2回で1週目と3週目だし丁度いいかも。その間に練習してみてもらえるね」
「じゃぁ次の魔法活用の日までに母さんを説得しないとな」
「それが一番難関かも…」
母さんは基本的に相談はいくらでも受けてくれる
でも何かをお願いする場合、最初から引き受けてくれることはまずない
どうしてそれを頼むのか、その結果何を得たいのか、どうして母さんに頼むのか、そんなことを次々と質問されて全てに納得して初めて引き受けてくれるんだ
つまり興味本位の軽い気持ちではまず叶わないってこと

「諦めるか?」
「諦めないもん。絶対説得する」
「僕も」
「なら頑張れ」
この様子なら多分大丈夫だろう

「さて、そろそろ再開するか?」
「「うん」」
2人は立ち上がると準備を始めた

「この時間からだとあと10回転はできそうだな」
「頑張る!」
「その意気だ」
埋めていたストーンウルフを穴から出すとシャノンに目配せする
頷いたシャノンは攻撃を繰り出した
シャノンと同じCランクでも素早さは天と地の差がある
魔法主体の俺とシャノンは大抵の敵なら危険は少ない
でも素早い敵とブラックウルフみたいに影を利用するような敵は別だ
その点ルークは元々剣が主体でそこに魔法を組み合わせるから直観的に攻撃できる
動体視力は俺よりもルークの方が遥かに高いから素早い敵でもあまり危うさは見せたことが無い
俺だってこれでも大分鍛えたんだけどな
結局この後12回転してから迷宮を出た
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ

さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。 絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。 荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。 優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。 華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

神様、恋をすれば世界は救われるのですか? 〜余命二年の侯爵令嬢が、選ばれなかった未来の先で最愛を見つける物語〜

お月見ましろ
恋愛
余命は、十八歳の卒業式まで。 彼女の死は、そのまま世界の終わりを意味していた。 世界を救う条件は――「恋をすること」。 入学式の朝、神様は笑って言った。 「生きたいなら、全力で恋をしなさい」 けれど誰かを選べば、誰かの未来が壊れる。 魔法学園で出会った三人の少年は、それぞれの形でアイリスを必要としていた。 守ることに人生を捧げ、やがて“忠誠”を失っていく従者。 正しさを失わないため、恋を選択として差し出す王族。 未来を視る力ゆえに、関わることを拒み続けた天才魔術師。 「恋は、選択なのか」 「世界より、大切なものはあるのか」 これは、「正解のない選択」を何度も突きつけられながら、最後に“自分の意志”で未来を選び取る少女の物語。 ――世界よりも、運命よりも、 ひとりにしないと決めた、その選択の先へ。 【毎日更新・完結保証作品(全62話)🪄】 ※運命選択×恋愛、セカイ系ファンタジー ※シリアス寄り・溺愛控えめ・執着・葛藤・感情重視 ※ハッピーエンド

できない子に転生しましたが、家族と食卓があれば十分です ―人間不信だった私が、ゆっくり育つ異世界生活―

愛朱ひいろ
ファンタジー
人の顔色ばかり伺い、心を壊した26歳の会社員女性。 彼女は死後、異世界で「できない子」として転生する。 魔法は使えない。 体は不器用で、成長も人より遅い。 前世の記憶のせいで、人と関わることが少し怖い。 けれどこの世界には、 見守り支えてくれる両親と、 あたたかい食卓があった。 泣いて、つまずいて、できないことに落ち込みながら、 彼女は少しずつ「できないままでも、生きていていい」と知っていく。 これは、 最強でもチートでもない主人公が、 家族と食事に支えられながら、ゆっくり育ち直す 生活密着型・異世界転生×成長×グルメファンタジー。 ……の、予定です。 毎日更新できるように執筆がんばります!

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

処理中です...