チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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1-2.旅に出たい

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「やった…」
「やっと終わったぁ…」
2人とも地面に寝転がる
「よくやったな」
俺は2人にヒールを掛けて酷い傷だけを治していく


「シアはあれを1人で倒したんだよな?ランク差はデカいかぁ…」
ルークが凹んだように言う

「経験の差も大きいな。俺は元々ソロでやってたし、父さんたちに連れてってもらうことも多いから」
「そうだよね…でもシアのおかげで新しい発見はあったかも」
「そうだな。シャノンの魔法が僕の剣に乗るなんて思いもしなかったよ」
「赤の他人じゃ魔力が反発して無理なことも多いからな。その点お前らは双子だから問題ない」
俺らの周りに凄い人はいっぱいいても双子で冒険者をしてる人はいない
その発想がなくても仕方がないだろうな
そもそも魔法主体で戦う人の方が少ないし…

「色々試してみたくなっちゃった。補助魔法も自分にしか使ったことなかったし」
「補助魔法は他人にも使えるからパーティーを組む時には重宝される。人数が増えれば魔力消費もデカくなるけど…シャノンなら大丈夫だろ」
「パーティー組むならルークとシアしか考えられないよ。信用できるし何より色々隠さなくていいから楽」
「僕もそう思う。弾丸の名前で今でも色んな人から勧誘されるけど、利用されるだけにしか取れないんだよな」
たまに即席パーティーを組むこともある2人もそれなりに色んな経験をしてきたんだろう
俺もその洗礼は嫌と言う程受けたしな

「とりあえずこの調子でこの迷宮を攻略しないとな」
「攻略出来たらBランクに上がれてるかなぁ?」
「まだ足りてなければボスだけ何度も倒せばいいってさ」
「シア、それ誰情報?」
「アランさん。父さんたちは依頼の帰りなんかにボスだけ倒してドロップ品ストックしてるらしい」
それを聞いて父さんにストックしてるものを聞いてみたことがある
あれは多分4世帯住宅のあの家にも収まらない量だ
しかも母さんの方が収納量が上だって言ってたはず

「俺も早く拡張してーな」
「今ってどれくらい?」
「さっきの熊そのまま入れたとして50頭分くらい」
俺と母さんがいた日本で言う100畳の空間くらいの大きさだ
それでもマジックバッグと比べればずいぶん大きいけど

「このマジックバッグで熊2頭分くらいかなぁ?」
「そうだな。マリクがこれでも容量が多い方だって言ってた」
「ちなみに父さんのインベントリはあの家以上だぞ」
「まじ?」
「本当に?」
「ストックしてるものを聞いたことがあるんだ。多分家には治まらない。しかも母さんはその上」
「…じゃぁ、お父さんがたまに言ってるのって本当なのね?」
「何か言ってたっけ?」
「俺はサラサには叶わないって」
シャノンの言葉に俺とルークは顔を見合わせた

「あの見た目で父さんより強いってことか?」
一見か弱そうなんだよな母さんは
「力って言うより魔法だろ。父さんが対象に近づく前に母さんが魔法で倒してるかも…?」
「「確かに…」」
珍しくシャノンとハモったじゃねぇか…

「何か考えれば考えるほど凹みそうだ。凄すぎる親を持つとこんなところでショック受けるんだなぁ…」
「言えてる。でもとりあえず、当分はこの迷宮攻略を頑張らないとな」
「分かってる…けどぉ…今日はここで終わりでいい?流石に疲れた」
シャノンはその辺の女よりははるかに体力がある
でも同じように規格外と言われる俺とルークよりははるかに劣るんだよな
そればっかりは仕方ないことだと分かってるし、俺らがシャノンに合わせれば済む話だから特に気にもしていない

「流石に僕もあと5階層は勘弁して欲しい」
「俺も。ボス倒したし、陣も押えたし、キリもいい」
俺達は少しここで休憩してから帰ることにした
そもそもなぜこの迷宮の攻略と2人のランクアップに挑んでいるかというと、俺達の希望が絡んでるからだ
あれは3週間ほど前の2人の誕生日の少し後のことだった…
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